3試合ぶりの白星!早慶戦を制す

ア式蹴球男子

 「勝つべき理由がたくさんある」(FW上形洋介、スポ4=東京・早実)。関東大学リーグ戦(リーグ戦)第7節は、優勝戦線に残るためにもワセダのプライドのためにも絶対に負けられない相手である慶大との一戦だ。前半はチャンスこそ多いものの決定力を欠き、なかなか得点につながらない。0-0で迎えた後半。65分にゴール前でMF近藤貴司(スポ4=三菱養和SCユース)が上形にヘディングでパスしシュート。貴重な先制点をもぎ取った。これで流れをつかむと87分にはCKから再び上形が勝利を決める2点目を追加。試合は2-0で快勝し勝ち点3を手にした。

 「ピッチを広く使い、深さを出して攻め込めた」(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU-18)との言葉通り、サイドチェンジでピッチを有効に使い何度も好機をつくるワセダ。前半開始早々の5分、CKから混戦を抜け出したDF奥山政幸(スポ3=名古屋グランパスU-18)がゴールに迫るもわずかにポストの右に。さらにはいままでに無いアグレッシブさを見せるMF園田慎一郎(社4=東京・早実)のハードワークからセカンドボールを拾い攻撃の起点を生み出していく。31分にはDF新井純平(スポ2=浦和レッズユース)からのクロスを、上形がフリーで受けシュートを打つもGK正面。フィニッシュの場面で精彩を欠き、両者ゴールを奪えないまま前半を折り返す。

6試合ぶりのゴールを決めた上形

 ペースをつかんではいるもののゴールが遠いワセダ。だが後半ついに決定機が訪れた。65分、近藤洋からのパスを好位置に構えた近藤貴がヘディングで上形につなげると、DFをかわし反転したストライカーはそのまま左足を振り抜いた。「イメージ通りだった」(上形)と待望の先制点を奪取。1点ビハインドとなった慶大は前線に枚数をかけ積極的な攻撃を見せる。82分にはGK松澤香輝副将(スポ4=千葉・流通経大柏)が相手選手と1対1になる場面もあったがここは好セーブで切り抜ける。するとその5分後、CKからMF堀田稜(商3=浦和レッズユース)がヘッドで反らし、最後は再び上形が押し込みこの試合2ゴール目を挙げた。そのまま2-0でホイッスルが鳴り響き試合終了。歓喜の時を手にした。

勝利に歓喜し涙する園田(左)と近藤洋主将

 チーム全員の強い思いが導いたこの勝利。前節の明大戦(●1-2)で手痛い敗北を喫し、優勝争いから一歩後退したワセダにとっては勝ち点3以上の価値があるだろう。次節は流通経大戦と対戦するが「勝ち続ける集団になれるようにやっていきたい」(新井)と語るようにどのような相手にも貪欲に勝利を目指す。ただ心配な点が1つ。この試合で攻守にわたる活躍を見せた園田が累積警告により出場停止となってしまう。背番号23の不在はチームにどう影響するのだろうか。悲願のリーグ戦優勝に向けて、目が離せない戦いが続く。

(記事 伊藤なつ実、写真 高柳龍太郎、芦川葉子)

スターティングメンバ―

★目標の集客数を達成!

 今節の早慶戦は集中応援日ということもあり、多くのイベントが行われた。中でも試合前のSHOCKERSの演技に会場は盛り上がりをみせ、会場のボルテージを一気に上げた。その他にも早慶両校の部員による様々なイベントが行われ、多くの観客が来場。その結果、集客数は当初の目標でもあった1500人を大幅に上回る1900人以上を達成した。まさに大成功を収めた今節。次は早慶定期戦での運営にも注目が集まる。

試合前に演技をするSHOCKERS

関東大学リーグ戦第7節
早大 0-0
2-0
慶大
【得点者】(早)65、87上形 
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 松澤香輝 スポ4 千葉・流通経大柏
DF 22 新井純平 スポ2 浦和レッズユース
DF 奥山政幸 スポ3 名古屋グランパスU-18
DF 田中進之介 スポ4 湘南ベルマーレユース
DF 20 平澤俊輔 スポ2 JFAアカデミー福島
MF 23 園田慎一郎 社4 東京・早実
MF ◎6 近藤洋史 スポ4 名古屋グランパスU-18
MF 近藤貴司 教4 三菱養和SCユース
MF 14 堀田稜 商3 浦和レッズユース
FW 11 山内寛史 商2 東京・国学院久我山
FW →61分 宮本拓弥 スポ3 千葉・流通経大柏
FW 15 上形洋介 スポ4 東京・早実
MF →92分 市村一貴 文3 神奈川・桐蔭学園
◎はゲームキャプテン
監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部リーグ順位表
順位 校名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
順大 17 13
専大 16 22 13
早大 14 10
明大 13
国士舘大 12 10
慶大 11
駒大 10 12 17 -5
流通経大 13 -4
東京国際大 11 -4
10 中大 12 -4
11 桐蔭横浜大 18 -10
12 筑波大 14 -9
※第7節終了時点
※下位2校は関東大学リーグ戦2部リーグに自動降格
コメント

古賀聡監督(平4教卒=東京・早実)

――2―0での勝利となりました。いまの気持ちをお聞かせ下さい

ようやく自分たちの力を出せた試合ができたのかなと思います。

――前節の明大戦(●1−2)ではワセダの持ち味を発揮することなく敗戦してしまいました。中2日ありましたが、選手たちにはどのような声を掛けたのでしょうか

いずれにしても優勝を目指す上では、きょうのゲームは勝ち点3を手に入れるしかない、勝ち点3を取らなければ優勝は潰える、というようなプレッシャーを自分たちにかけていこうという話をしました。自分たち自身で18年振りの関東大学リーグ戦制覇ということを掲げていますので、そこから逃げずに勝ち点3を取るためにもっともっとアグレッシブに戦っていこうということは共有しました。

――きょうは今季からスタメン入りした選手も非常に活躍していたと思います

そうですね。まだまだ可能性のある選手たちだと思いますし、どこかその可能性に自分でブレーキをかけてしまっているように思えます。さらに高い要求をしていきたいなと思っています。

――相手の慶大はここまで上位に食い込むような戦いをしています。何か戦術面で共有したことはあったのでしょうか

スカウティングで気にしていたのは増田(MF湧介、慶大)選手が中心となって起点を作り、中央のFWや逆サイドの選手がアクションをする点です。そこはしっかりと押さえて、相手は構えて守ってくるので積極的にアクションを起こし、相手を押し下げたり広げたりして、空いたスペースに中盤の選手が入り込んでいこうと(話しました)。これまでの自分たちの戦い方と何ら変わりはないですけれども、そういったところは確認しました。

――先日専大が順大に負け(1−2)、順位にも変動がありました。ワセダもまだまだ優勝争いできる位置にいると思いますが、どのように捉えているでしょうか

この位置だと例年と全く変わりませんし、シーズンの中で首位に立ち、そこから相手を突き放していくような戦いをしないと(優勝には)届かないということは過去2年の結果が表していると思います。次も勝ち続けるしかありませんし、勝ち点3を取り続けなければ優勝は難しいです。危機感の下、全力で戦っていきたいと思います。

MF近藤洋史主将(スポ4=名古屋グランパスU-18)

――前節の敗戦(●1ー2)からきょうの試合に向けてどのように気持ちを切り替えてきましたか

前節負けて、2連敗なんかしてたら優勝はないですし、そういったプレッシャーを自分にかけました。慶大も同じ勝ち点ということもあり絶対に負けられないですし、ここで負けたら優勝はないというプレッシャーを自分にかけて臨みました

――集中応援日ということもありスタンドはいつもと違う雰囲気でした

ほんとにスタンドがすごいいい雰囲気をつくってくれて、自分たちはこの中でサッカーができるのは幸せだなと思いましたし、モチベーションも自然と上がりました。そういった闘志のおかげでいいプレーができたと思います。

――緊張しましたか

人がたくさんいたことに対する緊張というよりは、慶大に負けられないというか、昨年、一昨年と勝ち続けていて、先輩方が残してくれた伝統を自分たち4年生が継続してかなくちゃいけないし、ここで潰しちゃいけないっていうプレッシャーはありました。

――前半から相手を押し込みましたが、攻撃を振り返って

こちらの勢いもありましたし、相手も守りから入ったので自分たちがボールを持つ時間は長かったです。その中で、アクションなどでピッチを広く使い、深さを出して攻め込めたのかなと思います。

――サイドチェンジが効果的に使われてましたが、意識されてたことですか

そうですね。ピッチを広げたり深さを出すことはボランチとして意識したので、そういったことを前半に表現できたのは良かったと思います。

――セカンドボールを中盤がしっかり拾えてましたが振り返って

セカンドボールを自分たち中盤が制することができれば勝つ確率も増えますし、流れもこっちにくるので、そういったことを含めて絶対競り合いなどで負けないように意識しました。

――ただ攻め込んだ中で前半はスコアレスで折り返しました

チャンスがありながら決め切れなかったので、そこで決めてれば試合展開も変わったと思いますし、チャンスをつくることに満足するのではなくそれを決め切ることに執着しなくちゃいけないと感じました。

――後半の一点目をアシストしましたが振り返って

あれはきょねんとか一昨年から、自分が右足でオープンな状態で持ったときには貴司(MF近藤貴司、教4=三菱養和SCユース)がアクションを起こしてくれますし、切り返して顔上げたら貴司がいい位置で動いてたのでそれに助けられました。

――守備でも相手を完封しました

相方の園田(MF園田慎一郎、社4=東京・早実)がいままで以上に動いてくれたり積極的なプレーが多くて、いままでで一番いい出来だったし、自分もそれに助けられました。そういった意味では周りの選手が園田に助けられてプレーできたってのはありますし、CBの奥山(DF奥山政幸、スポ3=名古屋グランパスUー18)と田中(DF田中進之介、スポ4=湘南ベルマーレユース)、そしてまつ(GK松澤香輝副将、スポ4=千葉・流通経大柏)の三人は本当に安定してますし、守備の安定感はいつも信頼してます。

――明大戦からきょうの試合にかけて、どういった要因がこのような試合への変化を生んだと考えていますか

サッカー的な面ではそんなに変化はないんですけど、精神的な部分でまだ自分たちの実力を出せてないというか、まだまだもっとできるという中で修正してきました。ですので内容というよりは、精神的な部分を立て直したのが大きかったと思います。

――専大との勝ち点差は2となりました

自分たちはまだ追っかけてる立場ですしまだ首位に立ってなくて、いままでと同じく2位とか3位に甘んじてるので、きょう勝ちましたけどまだまだ勝たないと首位に立てないし優勝もないので、勝ち点差が縮まったのは大きいですが、首位に立つまで勝ち続けないといけないと思います。

――昨年の後期は専大の取りこぼしに付き合ってしまい勝ち点差を詰められませんでした。その点きょう勝って勝ち点差を縮めたのは大きいですね

そうですね。ただ専大を意識するのもありますけど、まずは自分たちが勝ち点を取り続けないといけないと思います。

――次節の流通経大戦に向けて意気込みをお願いします

きょうは早慶戦ということで、お客さんもたくさん入ったり負けられない戦いだったりと、自分たちを強く動かす要因がありましたけど、次の試合も同様に気持ちの部分で高めていって臨まないと勝てない相手だと思います。ですのでトレーニングからしっかり高めていって、最高のモチベーションで臨みたいと思います。

GK松澤香輝副将(スポ4=千葉・流通経大柏)

――慶大が相手でしたが、今試合に向けてどのような意気込みで臨まれましたか

リーグ戦(関東大学リーグ戦)優勝に向けて絶対に勝たなければならない試合でしたし、相手が慶大ということで、昨年も一昨年も早慶戦で全勝していて、自分たちも勝たなければいけないという気持ちで臨みました。

――今試合の勝因は何ですか

みんなが絶対に慶大に勝つという強い気持ちを全てのプレーで表現していたからだと思いますし、1人プレーヤーで良かったなと思うのはMF園田慎一郎(社4=東京・早実)なのですが、いままでなかなか自分の強みを発揮できなかった選手でしたが、きょうは園田が良かったのでチームもいい方向に進んだというか、流れをもってくることができたんじゃないかと。園田のプレーがチームの勝因だったなと思います。

――早慶戦ということで、いつもと違う雰囲気を感じましたか

きょうは人も多く入っていましたし、慶大とは毎回こういったプレッシャーの中でやっていましたし、普段のリーグ戦とは違う独特の雰囲気があります。

――DFの動きはどうでしたか

DFも競り合いであったり、球際であったり、体を張るところで、全員で体を張ってきましたし、無失点という結果で終わることができましたし、DFとしてはしっかり粘り強く、守れたのではないかと思います。

――GKとしては2回の好セーブをみせるなど活躍されていましたが、ご自身のプレーを振り返ってみていかがですか

無失点で終わることはできましたけど、まだまだ細かいところを見れば、クロスボールを1回キャッチできなかったり、キックミスがあったり、自分自身のプレーに関しては、100パーセントではなかったですし、ミスも多かったので、決して満足はしていないです。

――次の流通経大戦に向けて、意気込みをお願いします

リーグ戦優勝するためには、勝ち点3を取るしかないと思うので、流通経大に引き分けではなく勝てるように、いい準備をしていきたいです。

FW上形洋介(スポ4=東京・早実)

――ついに得点を奪いましたね

そうですね。もうほんとに良かったというか、苦しかったというか。きょうの一戦で取れたという喜びはありますけど、自分自身が取れなかった中で取れたという喜びも大きいです。

――1得点にとどまらず、2得点という大活躍でした

いままでのリーグ戦(関東大学リーグ戦)でも1試合で2点を取ったことなかったので、新鮮というか、1点と2点とでは違うなという印象があります。まあ2点目はごっつぁん(ゴール)だったので。堀田(MF稜、商3=浦和レッズユース)にごめんね、ありがとうという感じです(笑)。

――上形選手は2年次の早慶定期戦(○2-0)でも得点を奪うなど、早慶戦で強さを発揮するという印象があります

相性があるのかなとも思うし、背中を押してくれる人たちが多いというのもあると思います。きょうもスタンドにはワセダを応援してくれている人がたくさんいて、それが力に変わっていると思います。

――そのような方たちの応援は、やはり力になりますか

はい。早実の友達もたくさん来ていましたし、いつも見に来てくれている家族など、ほかにもたくさんの人たちに支えられていると思います。そういう人たちの前で点を取れたことは本当にうれしく思います。

――では、試合の振り返りをお願いします

90分を通してワセダの強みを出すことができたかなと思います。しかし前半は、自分のところにあれだけチャンスがあったのに、決め切ることができなくて。責任を感じて、後半は自分が取らなければならないなと思っていました。

――全体的に見て、試合の入りからエネルギーが感じられましたが

きょうの試合はモチベーションとなるものが多かったので。早慶戦だったということもありますし、優勝するにあたって負けられない試合だったっていうのもありますし。勝つべき理由がたくさんあって、それが力に変わったのかなと思います。

――それぞれの得点シーンを振り返って

1点目は貴司(MF近藤貴司、教4=三菱養和SCユース)が良いスペースに走りこんだのが見えたので、折り返してくれるだろうなと信じてあそこに入りました。イメージ通りだったかなと思います。2点目は俺が触らなくても入ったと思います(笑)。ごっつぁんゴールですね(笑)。

――サイドからのクロスも多くありましたが

堀田も純平(DF新井純平、スポ2=浦和レッズユース)も良いクロスを上げられるので、俺はそれを信じて、マークを外して中に入るだけですね。きょうも何度も良いボール来たので、そろそろ決めてあげたいというか(笑)。そういう思いでやっています。

――きょうの一勝は大きなものとなりますが、次の試合に向けて

前回負けてしまって、チームとしては苦しい状況でした。でもきょう勝って、波に乗れたというか、ここから乗らなければいけないし、きょう勝って次負けたら意味がありません。あしたからまた切り替えて、次の試合勝つためにやっていく、それだけだと思います。

MF近藤貴司(教4=三菱養和SCユース)

――明大戦での敗北(●1-2)から中2日で挑んだ今節ですが、どのような調整をしてこられましたか

今節は慶大戦ということで、相手よりもエネルギーを持って試合に挑まなくてはいけないですし、そういった意味でチーム内での競争など、もう一度自分たちのやるべきことに立ち返って2日間高めてやってきました。

――今節は立ち上がりからアグレッシブに攻めていましたが、どのような入り方を意識していましたか

特に入り方は意識していませんが、今季関東リーグ(関東大学リーグ戦)ではまだ自分たちのやりたいことを90分間やれていないので、それをやろうということで、入りからいいかたちで入れたのかなと思います。

――前半にシュートを放つなど惜しい場面も見られましたが

スローインから純平(DF新井、スポ2=浦和レッズユース)とワンツーで、相手の守備意識がそこまで高くはなかったので。やっぱりあれが決められないのが、いまの実力かなと思っています。

――前半多くの好機があった中でスコアレスで折り返しました。後半の入りについては

やっていることは悪くないと思っていましたし、その中でゴールを決めなきゃ何にも意味が無いというか、いい試合をしているだけじゃ何にも意味が無いので、とにかくゴールだけを目指して戦おうということを意識して後半に入りました。

――後半に関しても1得点目の直前やMF堀田稜(商3=浦和レッズユース)選手からのロングフィードをゴール前で受けた場面など、チャンスが多くありました

1点目のシーンは、洋史(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU-18)からいいパスが来て洋介(FW上形、スポ4=東京・早実)がフリーだったので、自分はただヘディングしただけなので、2人がすごかったです。堀田から来たボールに対してあれは決めなきゃいけないですし、きょうの試合は課題が残ることが多かったと思います。

――守備では無失点となりましたが、攻守共ににご自身のきょうの試合での評価は

まず攻撃のところではゴールを決めなきゃ自分自身の評価は高められないので、全然駄目でした。守備のところは、自分のところでもあまり攻守のスイッチを替えることができなかったので、駄目でした。

――勝利したにも関わらず試合後に笑顔が見られなかったのも、それが原因でしょうか

チームが勝ったのは良かったですけど、自分のプレーが全然できなかったので、まだまだ高めなければいけないかなと思います。

――前日に首位の専大が敗れ、今節ワセダが勝ったことで優勝争いに踏みとどまりました。次節はアウェーでの流通経大戦となりますが、意気込みをお願いします

自分たちは勝ち続けなければいけない状況に変わりはないので、次は中3日でチームとしてもより競争して高める時間はあると思うので、次節ゴールを決めて勝利に導けるように頑張ります。

MF園田慎一郎(社4=東京・早実)

――久しぶりの白星となりましたが、いまのお気持ちを教えてください

正直にすごくうれしいです。早慶戦という特別な試合で勝つことができたのが何よりうれしいです。

――試合終了直後泣いていらっしゃるように見えたのですが

泣いてしまって恥ずかしかったんですけど、伝統のあるワセダのエンジのユニホームに袖を通してそこで思いっ切りプレーしてみんなで勝てたということを、たくさんの方やこれまでお世話になった方たちに見にきて頂いて、少し感慨深くなったというか、込み上げてくるものがありました。

――前節から中2日という短い期間で特にどういった練習をしてきましたか

何を練習したかというよりも、気持ちの部分でもう一度自分の100%をどうやって出して戦うかだと思っていたので、気持ちの変化はとても大きかったと思います。

――前半からシュート数も多く積極的な攻撃が見られましたが、前節から修正点した点はどのようなところでしょうか

自分は走ることであったり泥くさいところであったり、そういうところが前への推進力に変わるとゴールまで行けることが多くなるのかなと思っています。走れば走るほどシュートを打つ機会は増えてきますし。そういう前へ前へという気持ちがあったと思います。

――FW上形洋介選手(スポ4=東京・早実)の2ゴールを後ろから見ていていかがでしたか

洋介は小学校時代に知り合って高校が一緒ですごく仲が良いんですけど、試合で得点を取ってくれて本当に頼もしいなというのと、素直に洋介が点を取ってくれてうれしかったです。

――守備面では試合全体を通してプレスをしっかりかけていました

前で前で相手にプレッシャーをかけていけばCBがしっかり跳ね返してくれると思っていたので。そのプレッシャーをかけた分自分たちがもう一回戻らないといけないという部分は冷静にプレーできたと思います。

――セットプレーでの守備はいかがでしたか

セットプレーは前日に対策をしてやっているので、慶大は結構セットプレーから点を取っていると思うんですけど、難なくというかうまく対応できたと思います。

――今節の白星で専大との勝ち点の差は2になりました

順大が勝ってくれて専大との差は2ですけど、1位の順大とはまだ3離れているのでここでいままでの自分たちに戻ってしまったら意味が無いので、これを基準にもっともっと高めていきたいと思います。

――次節は累積による出場停止とお聞きしましたが

7試合でイエローカード4枚もらうのはとても早いと思うんですけど、代わりに出てくれる選手やみんなが戦ってくれることを信じているので、学連の運営という立場で頑張りたいと思います。

――今後の課題と意気込みをお願いします

(きょうの試合は)自分として100%との力を出せばここまでできるんだという自信にもなりましたし、どんな試合でもどんな時でも勝ち続けることが大切だと思いました。

DF田中進之介(スポ4=湘南ベルマーレユース)

――前節の明大戦(●1-2)から、どのような点を修正して臨みましたか

明大戦では自分たちの良さを出すことができなくて迷いながらやっていた部分があったのですが、きょうは全員が勝利のために、自分が思ったように決断できていたのかなと思います。

――早慶戦について特別な思い入れはありましたか

そうですね。より多くの人たちに見てもらおうと校内で自分たちで活動していたこともそうですし、友人や家族が多く見に来てくれていたので、自分が頑張っている姿を見せて、なにか感じてもらえることがあればいいなと思ってプレーしました。

――正確なフィードが攻撃の起点になっていましたが

きょうの相手はなかなか前からプレッシャーをかけてこなくて、守備のブロックをつくってまずは守りから、という形かたちだったのですが、その分自分が良い形で余裕を持ってプレーするチャンスも多かったですし、ボールを供給するシーンもそれなりにあったかな思います。

――後半、体を張って相手シュートをブロックしたシーンが印象的でした

自分が体に当ててゴールを守ればマイナス1を0にできると思っていて、それは1点取るのも1点守るのも変わらないので、自分の体一つでゴールを守れるんだったら投げ出してでも守る、という強い気持ちであのようなプレーが出たのは正解だったと思います。

――決定力不足が課題とされている中で、きょうは流れの中から2点決めることができました。後ろからそのシーンを見ていていかがでしたか

いままではなかなか点を取れなかったんですけど、自分たち守備は、必ず攻撃の選手が点を取ってくれるから無失点で抑えようという思いでやっています。その中で、きょう上形(FW洋介、スポ4=東京・早実)が結果を残してくれたのはうれしいことですし、チームにも良い影響が与えられたと思います。

――90分通して、守備に対する評価は

無失点で抑えられたのは満足できる結果だと思います。しかし、まだまだ日本一だったり関東制覇を目指す上では足りない部分があるので、奥山(DF政幸、スポ3=名古屋グランパスU -18)や松澤(GK香輝、スポ4=千葉・流通経大柏)と一緒にこれからも努力していきたいと思います。

――収穫はありましたか

園田を筆頭に気持ちを見せてプレーしてくれたので、そういったプレーが今後もっと増えていけばいいと思います。

――今節、専大に黒星がつき、きょうの勝利でトップとの差が縮まりました

そうですね。専大を常に追いかけている中で、自分たちは一つずつ勝ちを積み重ねていかないといけないので、きょう勝てたのは非常に大きなことだと思います。自分たちが勝ち続けることでしか優勝は手にできないと思っているので、専大の結果もそうですけど、まずは自分たちが目の前の試合に勝てるようにしていかなければならないと思います。

――次戦、流通経大戦への意気込みをお願いします

きょうは多くの方にエネルギーをもらって勝利できたので、その力をそのまま流通経大戦につなげて、絶対に勝てるようにやっていきたいと思います。

MF市村一貴(文3=神奈川・桐蔭学園)

――早慶戦への意気込みは

自分自身は早慶戦というものを公式戦ではしたことがなかったので、なんとしても慶大には負けてはいけないなと思っていたので勝つことができて良かったと思います。

――前半、ワセダペースで進むも点が決まりませんでした。ハーフタイムではどのようなことをチームで話されましたか

内容としてはいいという雰囲気はありました。ただゴールが決まっていないというところで、最後までしっかりやらなければ駄目だろと監督(古賀聡監督、平4教卒=東京・早実)から言われていて、自分たちの中でもそういう話が出ていました。

――試合に参加される前はどういったお気持ちでしたか

もし自分にチャンスが来たら絶対ゴールで、ゴールだったりアシストだったり結果を出そうと気持ちの準備はしていました。

――後半終盤での攻撃参加となりましたが率直な気持ちとしては

残り数分での出場ということもあったので、ワンチャンスあれば自分が決めようという意気込みで入りましたし、ファーストプレッシャーがかかりにくい状況にあったと思うので、自分が全て追っかけるくらいの気持ちで入っていきました。

――次節に向けての反省点や意気込みは

次節に向けてまたトレーニングで積み上げて、きょうは出れましたけども数分での出場ということもあったので、もっと長い時間出れるようにトレーニングでアピールをしてまた積み上げて次の試合絶対ゴールやアシストといったチームの勝利に直結する活躍をできるように頑張っていきたいと思います。

DF奥山政幸(スポ3=名古屋グランパスUー18)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

早慶戦ということもありますし、前節負けていることもあって優勝するためには負けられない一戦だったので勝てたことがまずはうれしいです。

――早慶戦でしたがどんな気持ちで臨みましたか

まあ、意識しないでも特別な感情は出てきてしまう一戦だと思います。実際試合前のミーティングでも一層気合いが入った様子だったので、本当にこれは特別だなと感じました。

――きょうの慶大の攻撃はいかがでしたか

スカウティングではFW宮地元貴という選手がパワープレーで起点になるということだったのですが、欠場ということで分からなかったですが印象としては2トップが大きくない分動きだしを意識している2人で、そこに左サイドハーフのMF増田湧介だったりが厚みを持たせるという感じのチームでした。

――チームとして慶大相手で意識していたことはありますか

スカウティングからは守備の時間帯は引いて守ると聞いていたのですが意外と引かれることがありませんでした。なので、相手がどうとかではなく自分たちがどうするかということを考えてサッカーができていたので特に慶大だからというものはありませんでした。

――自分自身でロングフィードから起点をつくったりという場面がありましたが今回の試合を通して狙っていたことなどはありましたか

本当に思っていたよりも相手からのプレッシャーが弱くて自分が自由にボールを持てるシーンが数多くあったので、チャンスがあればロングフィードで起点になれればいいなと思っていましたし自分のところで一枚上に上がれれば数的優位に立てるということは意識はあったので攻撃に関わろうとは常に考えてプレーしていました。

――明大戦(●1-2)で負けて改善したことなどはありますか

ああいったプレッシャーのかかる試合で敗れてしまい、なかなか自分たちの思うサッカーができないというか、個人個人の能力を発揮できない状況があったのでまずはそういったプレッシャーに打ち勝つ準備というか、そういったプレッシャーの中でも問題なくプレーできるよう意識してトレーニングを積んでいましたし、苦しい状況でも自分たちのやりたいサッカーをやり遂げようということでチームの意識は統一できたと思います。

――FW上形洋介(スポ4=東京・早実)選手が2得点を記録し、前節からFW陣の得点が続いていることはどのように感じますか

やはりFWが点を取ることがチームにとってはいいことだと思います。ポジション争いでも、FW宮本拓弥(スポ3=千葉・流通経大柏)がベンチだったり、高いレベルで争っていると思うのでその中で自分が決めてやるんだという気持ちの強さを出していくことが重要だと思います。きょうだと上くん(上形)がすごく出していたと思うのでどんどん点を決めてFW陣を引っ張っていくような覚悟を示していってほしいと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

きょう勝ちましたけど終わってみればただの一戦にすぎないのでまた、中3日で試合があるので、流経大戦にきょう以上のモチベーション、体の準備をしていい状態で臨みたいと思います。

MF堀田稜(商3=浦和レッズユース)

――本日の早慶戦はどのような気持ちで臨まれましたか

どういうことをやろうというよりも、まずは気持ちを全面に押し出して、ピッチの上で表現することを全員で共有しました。早慶戦であるとか、負ければ優勝戦線から離脱することとか、集中応援日であることとか、勝ちたい理由はそれぞれにたくさんありました。それらをプレーで表現しようと臨みました。

――前節の明大戦(●1-2)のあとに個人で練習されていたと伺いましたが

あの試合に関しては、誰が見ても自分の責任による敗戦だと思います。とりあえず何かしなくてはと思って、帰ってからボールを蹴りました。そういう意味でも、きょうの試合は特別なものがありました。きょうこそは自分が勝利に貢献しようと臨みましたが、自身のゴールはありませんでしたから、前節の責任は果たせていないと感じます。

――チームとしては前節の敗戦からどのように立て直そうとしていましたか

受け身にならずに、攻撃も守備もアグレッシブな姿勢を貫き、自分たちのサッカーを90分間表現しようとしました。過去の試合で自分たちの強みを表現できた試合は一つもなかったので、きょうの早慶戦ではそこを意識していました。

――前節から中2日というスケジュールでの試合でしたが

自分たちは走り込みなどを徹底して、体力には自信を持っています。そのため、不安はなく、詰まったスケジュールはむしろアドバンテージになったと思います。

――前半、チャンスが多かったにも関わらず決めきれないシーンがありましたが、ハーフタイムに指示はありましたか

チャンスに至るまでの過程はありましたが、決めないと意味がありません。チャンスに満足するのではなく、ゴールに結びつけて初めて1点になるんです。サッカーは優勢だから勝てるというスポーツではないので、自分たちは得点を目指してやっていこうと確認しました。

――後半の2点目に触っていらっしゃいましたが、振り返って

前日のセットプレーの確認でも、僕はGKの前にいてGKを出させないという役割でした。洋史くん(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスUー18)は良いクロスを出してくれるので、反らしたときは自分のゴールだと思いました。しかし上くん(FW上形洋介、スポ4=東京・早実)が最後押し込んでくれました。自分のゴールであればよかったとは思いますが、実際チームがゴールへ向かっているという姿勢があそこまで詰めていけるという状態につながったと感じます。セットプレーからのゴールや、ヘディングは、自分の中でそんなに自信のあるプレーではありませんでした。しかし、早慶戦という舞台で、勝ちたいという気持ちが自分で飛び出していくというプレーにつながったので、自分の可能性を決めつけないで色々なかたちからゴールを狙っていこうと思います。

――終了間際のイエローカードについて

自分でも余計なことをしたと思います。相手がすぐにリスタートしようとしているのを阻止するようなかたちになってしまったので、ああいうときこそ冷静になるべきでした。自分の内面を見つめ直します。

――きょうの勝利で優勝争いに可能性が残りましたが、今後のチームの課題は

点を取れる試合は取れるのですが、スコアレスの試合もやはりあります。そのような中で、自分たちは早くゴールに迫るというサッカーの本質に迫ろうとしていますが、それは具体的にどのようなプレーなのか、ということを全員で突き詰めて、ゴールに迫るための引き出しを増やしていく必要があります。守備に関しても、相手がボールを保持する時間が長くなってしても、焦れずに粘り強く全員でプレッシャーをかけ続けるということを90分間続けられるようになれば、自分たちの目指しているサッカーに近づけると思います。

――次節、流通経大戦へ向けての意気込みをお願いします

まだ前節の借りというか、責任を果たせていません。自分のゴールでチームを勝利に導きたいです。守備でも、きついときにチームを救えるような、直接的に、自分が勝利に貢献できたと言えるようなプレーができるように、準備してやっていきたいと思います。

DF新井純平(スポ2=浦和レッズユース)

――前節の敗戦があった中で、早慶戦ということで気持ちの高ぶりなどもあったと思います。どういった思いで試合に臨みましたか

前回負けてしまったのは仕方のないことと割り切っていました。自分にとって早慶戦というのは公式戦では初めてでしたし、ワセダのプライドを懸けた戦いという部分で絶対に負けられないなというのはありました。

――前半頭からサイドを起点に攻撃を展開していましたね

慶大が引いてブロックを作って守備をしてくるということは知っていたので。そういった中でサイドからのセンタリングや相手がブロックをつくってきたからサイドから攻め上がってクロスだとかそういったことをやれば得点につながるのではないかというのは分かっていたので。貴司くん(MF近藤貴司、教4=三菱養和SCユース)との連携もきょうはうまくいったと思いますし、前半は中盤の選手がサイドによく出してくれたというところも多かったので。でも、自分がクロスを上げても点につながらないというのは前と同じですし、そういった課題があった中でこういった同じ繰り返しというか特点に結び付けられなかったので。そういったところは納得いっていないです。

――新井選手のクロスから惜しいシーンも生まれていました。ご自身のクロスの精度というのはいかがでしたか

結果がやはり全てですし、得点につながっていないというのが現状なので。いいクロスの精度だったといってしまえばそれはそうですけれど、それでも点につながらないというのはどこかに多少のズレがあるだとか、ピンポイントで合っていないからであるわけで。そこはまだまだ満足してはいけないし、そこは課題だと思います。練習で蹴りこむしかないので、そこはやっていくしかないと思います。

――守備では相手のサイドハーフの選手とかなり激しくマッチアップしていましたが

相手のサイドハーフの選手(MF増田湧介)もキャプテンですし、その選手が軸になってやってくるということは分かっていたので。どんな相手でも対峙する相手には負けないというのは自分の中では持ってやっていたので。それに関してはいい対応ができたのではないかなと思います。

――好機を多くつくりながら1点が奪えなかった中で、後半に向けてチームとして意識したことはありますか

惜しいシーンは前半でも何度かつくれていたのですがその中で得点が奪えないというところがあって。惜しいシーンで満足というのではなくて後半はとにかく得点に結びつける、点を取るという部分を全体で統一して後半は臨みました。

――55分にはクロスから新井選手が頭で合わせるというシュートシーンもありました。惜しいシーンだったと思うのですがあの場面を振り返って

あれは俊輔(DF平澤俊輔、スポ2=JFAアカデミー福島)を信じて(ゴール前に)入っていった中で、本当にピンポイントで合わせてくれたのですけれど、そこは自分の実力不足で。あれは絶対に決めないといけないところだったので試合終わってからも後悔しているシーンですね。

――60分にはイエローカードをもらいました。公式戦初イエローだと思うのですが、いかがですか

試合をやっていてイエローカードはもらわないのが一番良い選手だと思ってやっているのですけれど、あのシーンは打ち切れずに失ってしまって切り替えの面でファウルしてしまったのですが、後から考えてみたらあそこで思い切って足を振ってシュートにいってもよかったのではないかなと思います。切り替えはチームとして意識してやっていることですし自分もそこで切り替えて相手に行くところまでは良かったのではないかなと思っているので、ただあそこでファウルは要らなかったのではないかなというのはありますね。

――先制後に慶大がかなり前がかりになって攻めてきました。その中で意識したことはありますか

点を奪った後にすぐ失点してしまうというのは中大戦(○2-1)でもそういうシーンがあったと思うのですけれど、一番やってはいけないことだと思うので。集中する場面というか一番危ない時間帯というのはチームとしても意識してやっているのですが、得点の後とかは相手もエネルギーをもって前に前に来ると思うので。そこはディフェンスラインだとかチーム全体で意識統一して、まずはここを固めよう我慢しようというところは意識してやっていたので。得点の後に相手が攻撃的になることは分かっていましたし、そこで自分たちが失点しなかったというのは大きかったと思います。

――守備の一角として無失点で試合を終えましたが、前節からの反省やチーム内で話し合ったことはありますか

前節明大にああいったかたちでやられて(●1-2)、特に話し合ったというのはないのですけれど、ディフェンスラインの選手たち無失点で抑えようという意識は高く持ってやっている部分なので。きょうに関しては無失点で抑えられて本当に良かったと思います。

――今節専大が敗戦し、上位争いも混戦になってきました。次節に向けて意気込みを聞かせてください

自分たちは優勝しか見ていないですし、自分たちだけでなく自分たちが勝つことで喜んでくれる人がたくさんいるというのはきょうの早慶戦でも感じたので。本当に勝利だけを考えてここから勝ち続ける集団になれるようにやっていきたいと思います。

DF平澤俊輔(スポ2=JFAアカデミー福島)

――久々の勝利となりました。振り返っていかがですか

相手が慶大ということで絶対に勝たなくてはいけないし、きょねんから3連勝していて、先輩たちがそのような土壌をつくりあげてくれたので、絶対に勝たなくてはいけないというプレッシャーを自分たちでかけて試合に臨みました。前半から良いかたちで入りましたがなかなか(点を)決め切れずに、後半までいってしまいました。ですが、集中力を切らさずに2点取って勝てたことは本当に良かったと思います。

――伝統の早慶戦、かつ専大が今節負けたことで、きょうの一勝は非常に大きな価値を持つと思いますがいかがですか

目指しているのは関東リーグ(関東大学リーグ戦)の1位であって、僕たちはまだ首位に立っていないので。まだ全然差もありますし、その差を埋めて1位に立たなければならないと思います。だから、きょう勝てたことは本当に良かったと思いますが、次もあるので切り替えてやっていきたいです。

――前節から中2日という日程でしたが、疲れはありましたか

疲れは特に無かったですし、このような天候もあってすごく動きやすかったです。自分が出せるもの全てを出そうという思いで臨みました。

――きょうは無失点でしたが、前節の結果から守備の面で意識していたことはありますか

前節の試合後、堀田くん(MF稜、商3=浦和レッズユース)と多く話す時間をつくって、守備の人たちとも連携をもっと深めるというところを自分で意識して練習に臨んだので、そういったところはすごく良かったと思います。でも一本、自分のところから中途半端なミスで相手にピンチをつくられたところがあったので、そういったところはなくしていきたいです。

――具体的にはどのようなことを話し合いましたか

きょうも相手の右サイドバックの選手(DF溝渕雄志)が上がってくるということが分かっていたのでそこのマークの受け渡しやどっちがファーストプレッシャーをかけるのかなどをビデオなどを見てはっきりさせました。

――全体的にワセダのペースで試合ができていたと思いますし、平澤選手も攻撃参加していたように思いますが、攻撃面を振り返っていかがですか

何度か上がることはできましたが、それがなかなか決定期にならなかったです。攻撃が点につながらないというところがあったので。後半、一本クロスをあげることがありましたが、シュートを打つ人が決めやすいボールになるように(クロスをあげる)などもっとこだわれると思います。それは練習でしか身につけられないと思うので、これからやっていきたいです。

――次節は流通経大との戦いですが意気込みは

たつのこ(たつのこ陸上競技場)で流通経大ということで相手もエネルギーを持ってやってくると思いますが、自分たちは勝ち続けないといけないと思います。時間はあるのでもっともっと高めて次の流通経大戦に挑みたいと思います。

FW山内寛史(商2=東京・国学院久我山)

――久々の勝利となりましたが、試合を振り返って感想をお願いします

やはり早慶戦ということで、立ち上がりからみんながエネルギーを出してアグレッシブにいけたので、本当にエネルギーで勝てたんだと思います。

――序盤から積極的に仕掛けていこうというプランだったのでしょうか

そうですね。前からプレスを掛けていくというのが自分たちのやりたいことなのですが、きょうはみんな積極的に仕掛けに行って、シュートも多かったので、立ち上がりから良かったんじゃないかなと思います。

――慶大相手ということで特に対策していった点はありますか

特別何かをしたというわけではないのですが、やはり精神面で慶大には絶対に負けられないという強い気持ちをみんなで共有してから試合に入ったので、意思統一できていて良かったんじゃないかなと思います。

――早慶戦に懸ける思いはやはり格別なのですね

きょうは集中応援日だったことも重なって多くの人が見に来てくださって、エネルギーを出せるような環境は十分整っていました。あとはやるだけって感じで入ったので、みんないつもよりも動いてたし、球際も行けていたし、一つ一つのプレーで勝てたのかなと思います。

――シュートを多く放ちながら前半は得点には至りませんでしたが、ハーフタイムにはどのような指示を受けましたか

やはり監督から檄が飛んで、シュートをいくら打っても点が決まらなければ意味がないと言われました。たくさんチャンスをつくっても点を取らなければ勝てないし、自分としても上形くん(FW洋介、 スポ4=東京・早実)がシュートを打つ中で自分は全然打てていなかったので、何も満足せず、後半は一からまたやっていこうと思っていました。

――試合を通して無失点を守りましたが、守備面はいかがでしたか

奥山くん(DF奥山政幸、スポ3=名古屋グランパスUー18)とかがいつも体を張って守ってくれて、自分は前からの規制でやっていくしかないんですけど、慶大はあまりつながらなかったので、プレスはかけられなかったです。自分にはできない守りをみんながしてくれるので助かっています。

――前節の明大戦から改善された点も多かったですが、どのような練習に取り組んできましたか

セカンドボールで勝っていたので、自分たちがボールを持つ時間は増えたのかなと思います。自分たちはそんなにポゼッションをするチームではないので、ロングボールを入れたあとのセカンドだったりが自分たちのボールを持つ時間を増やすのにつながると思っています。きょうはそれが自然とできていたので攻撃の厚みも加えられて結果的に良かったのかなと思います。

――中2日にも関わらず運動量が豊富でしたが、疲れはありませんでしたか

きょうは足も軽かったですし、全然いけました。

――2カ月後には早慶定期戦も控えていますが、きょう慶大と戦ってみて見えた課題はありますか

きょうは慶大が引く前に自分たちが早く攻められたのですが、自分たちが攻守の切り替えで早く攻められなければ慶大はすぐにラインを整えてきて後ろで引いて守るというかたちを取ってくると思うので、そこはきょうの良かった点として引き続きやっていきたいです。きょう早大が勝ったことで早慶定期戦に慶大も強い気持ちを向けてくると思うので、そこで勝つためにいまからちゃんとやっていかなければと思います。早慶定期戦で勝たないと意味がないので慶大の気持ちも考えて自分たちはそれに勝てるだけの練習をしていきたいです。

――次戦に向けて、意気込みをお願いします

きょうは勝ちましたが自分は点を取れていないし、そのような試合が続いているので、自分で点を取って勝ちにつなげたいです。