5試合ぶりの歓喜! 優勝に向けて再スタート

ア式蹴球男子

 前節は首位の専大に惜敗し、首位奪還に失敗した早大。今節の相手は昨季のリーグ戦で連敗を喫するなど、苦手としている中大だ。前半に互いに1ゴールをあげて迎えた後半、早大がMF竹谷昂祐(スポ4=ガンバ大阪ユース)のゴールで勝ち越し。2-1で中大を下し、後半戦の初白星を飾った。

5試合ぶりのゴールを奪った榎本

 前節と同じ先発で臨んだ第11節は、前半からスリリングな展開に。早大が15分にDF三竿雄斗副将(スポ4=東京ヴェルディユース)がコーナーキックからポスト直撃となるボレーシュートを、逆に31分には中大の澤田崇のヘディングがポストに弾かれるなど、決定機が随所に生まれていく。迎えた41分、早大が高精度のプレーが織り交ざった完璧な崩しを披露する。「自分の中でも今シーズン一番良かった」と、出色の出来を見せるMF中田航平主将(スポ4=横浜F・マリノスユース)が左サイドのオープンスペースに大きく展開すると、走りこんでいた三竿の足元へ。この絶妙なパスを受けて鋭く曲がるセンタリングを中央へあげ、FW榎本大希(スポ4=横浜F・マリノスユース)のダイビングヘッドが炸裂。5試合ゴールがなく眠っていたエースが、待望の先制点をもたらした。だが、専大戦に引き続き「得点した直後の緩さ」が露呈してしまう。42分、左サイドからボールを奪われると、プレスが上手くかからず右サイドの砂川優太郎がノーマークに。フリーな状態でクロスをあげられると、長身FW皆川佑介に頭で豪快に押し込まれて同点に追いつかれる。喜びもつかの間、結局前半は1-1のスコアで折り返した。

 悲願の勝ち点3に向けて、怒涛(どとう)の攻撃を見せていく後半。48分に榎本がバイタルエリアから放ったシュートはポストに嫌われ、53分にはFW宮本拓弥(スポ2=千葉・流通経済大付属柏)がゴールネットを揺らすも惜しくもファウルの判定に。「いつも自分たちは後半走り勝てる」(DF金沢拓真、スポ2=横浜F・マリノスユース)という言葉のごとくペースを掌握していく早大。83分、遂に歓喜の瞬間が訪れる。右サイドに位置する途中出場のMF石川拓(スポ4=神奈川・日本大学高)がキックフェイントで相手をいなすと、榎本にスルーパス。榎本が中に折り返したボールを、トラップして難しい体勢からシュートを放ったのは竹谷。相手DFに当たり軌道が変わったボールは、サイドネットを見事に揺らしてみせた。「時間稼ぎも戦術の一つというか、チームが勝つためには必要なこと」(三竿)と前半の教訓を生かしてか、その後の時間帯では失点のリスクを抑えたプレーで賢く試合を終わらせにいく。リードを保ったまま鳴り響くタイムアップの笛。長きに渡るトンネルを抜け、優勝戦線に踏みとどまる貴重な一勝をあげた。

公式戦初ゴールが決勝点となった竹谷

 内容が悪くないながらも黒星が続いていた苦境を救ったのは、4年生のプレーヤーたち。最高学年の責任と誇りを胸に、アシストにゴールに大きく貢献してみせた。「4年生はあと3ヶ月しかないので、これからもっともっとエネルギーを出してやっていきたい」(中田)――。後半戦に入れば入るほど増すであろう4年生の存在。17年ぶりの優勝に向け、上級生の頼れる背中が大きなカギになっていくはずだ。

(記事 松坂和之進、写真 大口穂菜美、辛島寛文)

関東大学リーグ戦第11節
早大 1-1

1-0
中大
【得点者】(早)41榎本、83竹谷(中)42皆川
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 松澤香輝 スポ3 千葉・流通経大柏
DF 12 八角大智 社2 千葉・流通経大柏
DF 奥山政幸 スポ2 名古屋グランパスU-18
DF 金沢拓真 スポ2 横浜F・マリノスユース
DF 三竿雄斗 スポ4 東京ヴェルディユース
MF ◎4 中田航平 スポ4 横浜F・マリノスユース
MF 池西希 スポ4 浦和レッズユース
MF 18 小松聖音 商4 北海道・札幌光星
MF →70分 石川拓 スポ4 神奈川・日本大学
MF 24 竹谷昂祐 スポ4 ガンバ大阪ユース
DF 奥山政幸 スポ2 名古屋グランパスU-18
FW 25 宮本拓弥 スポ2 千葉・流通経大柏
FW 10 榎本大希 スポ4 横浜F・マリノスユース
◎はゲームキャプテン

監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部リーグ順位表
順位 校名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
専大 28 11 35 15 20
早大 23 11 16
桐蔭横浜大 17 11 17 18 -1
日体大 16 11 13 10
中大 15 11 14 13
流通経大 14 11 10 13 -3
明大 13 11 14 16 -2
順大 12 11 20 19
筑波大 12 10 15 16 -1
10 国士大 10 11 12 20 -8
11 慶大 10 10 15 26 -11
12 東洋大 11 15 21 -6
※第11節終了時

※上位5校は全日本大学選手権の出場権獲得

※6位は北信越大学リーグ2位のチームとプレーオフ

※流通経大は総理大臣杯で優勝で全日本大学選手権の出場権を得たため、6位以内の場合下位チームが繰り上げ

※下位2校は関東大学リーグ戦2部リーグに自動降格
コメント

MF中田航平主将(スポ4=横浜F・マリノスユース)

――きょうの試合は苦手の中大相手でしたが、2ー1で勝ちました。チームとしても5試合ぶりの

勝利となりましたが、振り返って

過去2年を見ても中大や専大や明大には勝てていなかったので、リーグ優勝するにはそういった強豪相手に勝たなければいけないと話していた中で、とにかく勝てて、かつ久しぶりの勝利だったのですごく嬉しかったです。

――中大は左サイドでのパス回しからの崩しや右サイドの砂川優太郎選手の独力での突破など厄介な相手でしたが、いかがでしたか

砂川(中大)だったり澤田崇(中大)だったりはすごい有名ですし、脅威になるなと感じていた中で、やられるシーンもありましたけど、守備の人たちが粘り強く戦ってくれたので、1失点で抑えられたことは良かったと思います。

――先制点は中田主将のロングボールから生まれました

ルックアップした瞬間に三竿(雄斗、スポ4=東京ヴェルディユース)の前のスペースが見えたので、そこに蹴ったら三竿もフリーで中も良い動きをしてという良い形で、一連の流れで全員が良い動きをしたからチームのおかげかなと思いますね。

――得点直後の失点が2試合続いていますが、いかがですか

そこは課題なので、なんとかしなきゃいけないなと思いますね。常に監督(古賀聡、平4教卒=東京・早実)からも点を奪った後や奪われた後にエネルギーを出せと言われていました。意識的に取った後に強くいくというのをもっともっとやっていかないと、相手が強くなるとすぐ失点してしまうんだなと専大戦に続いて感じたので、これからチームの課題として克服する必要があると思います。

――その中でもきょうは終盤のMF竹谷昂祐選手(スポ4=ガンバ大阪ユース)のゴールで勝ち越しました。振り返って

竹谷は後半戦になってようやくポジションを掴んで、前節もアシストをして今節も得点を奪って、やっぱりアグレッシブなプレーがパフォーマンスの向上に繋がっていると思います。4年生はあと3ヶ月しかないので、これからもっともっとエネルギーを出してやっていきたいと思います。

――中田主将自身としては祖父母の方も観にいらっしゃった中で、中盤でのつぶしや運動量でコンディションの良さを見せていましたが、いかがでしたか

今週はなんとなくあんまりケアとかしないでやってみようと思って臨んだら、それが功を奏して、体もすごい動いていたし、自分の中でも今シーズン一番良かったかなと思う日で、それが結果にも繋がったので良かったです。

――次節はいま最下位ですが前期は辛勝となった東洋大戦です。それに向けて

相手がどこだろうと自分たちのサッカーをしなければ勝てる相手ではないと思うので、課題はこの2試合で明確になったし、そこを克服して、自分たちの強みである攻守の切り替えやハードワークの部分を伸ばしていかないと勝てない相手ですから、自分たちがやるべきことを1週間やって、次の東洋大戦に臨みたいです。

DF三竿雄斗副将(スポ4=東京ヴェルディユース)

――公式戦5試合ぶりの勝利となりました。ここまで長い道のりだったと思いますが

連敗してましたけど内容はそんなに悪くなかったですし、きょうも自分たちのサッカーをやりきることに集中していました。その結果得点に結びつけることができましたし、個人としてもずっと直接得点に絡みたいという気持ちは持ち続けていて中で、自分のアシストで点が決まったことはすごく良かったですね。ここ最近調子の上がっているガンちゃん(MF竹谷昂祐、スポ4=ガンバ大阪ユース)だったりが結果を残したというのはチームの強みだと思うので、本当に勝てて良かったです。

――先制点をアシストしたシーンを振り返っていかがでしたか

相手のウイングの選手が全然守備してこないこともあり、自分は高い位置を取っていて、昂祐(MF竹谷昂祐、スポ4=ガンバ大阪ユース)が相手のサイドバックを引きついていたので裏のスペースが空きました。そこに航平(MF中田航平、スポ4=横浜F・マリノスユース)から良いボーが来てフリーでクロスを上げられる状態で、大希(FW榎本大希、スポ4=横浜F・マリノスユース)にマークがついてないことも確認して出せたので、冷静に周りを見れたかなと思います。

――しかし先制点をあげた矢先に失点を喫してしまいました。原因は何だったのでしょうか

相手の陣地でしたけど、自分が守備の切り替えをしっかりしていればスピードアップはされなかっと思いますし、最初のミスは自分がしてしまいました。でもそのあとミスを挽回できるチャンスはあった中でフリーの状態でクロスをあげさせてしまったことなど、ミスが続いてしまったことが失点の原因だったと思います。ミスを続けないことが失点を食い止めるためには必要ですし、この点に関しては守備陣を中心に確認しないといけないですね。

――1-1のスコアで迎えた後半に次の一点をあげたのは早大でした

守備はしっかりやることはもちろんですけど、点を取らなきゃ勝てないということははっきりしていましたし、自分もチャンスがあればどんな形であれ、オーバーラップして点を取ろうと思ってやっていました。竹谷のゴールはシュートじゃなくて多分センタリングだったと思うんですけどね(笑)。相手選手にも当たったことで、GKも反応が遅れて逆を取られるという少しラッキーな形だったかもしれないですけど、自分たちのゴールに向かう姿勢があったからこそ生まれた得点でした。どんなに泥臭いゴールでも一点は一点なので、良い得点だったと感じています。

――その後は得点を奪われることなく勝ち点3を獲得しました。終盤に勝ち越したあとの試合の運び方はチームとして上手く浸透しているように感じましたが

前半の反省も含めて、得点をとったらはっきりやろうと皆で声をかけあっていて。ラスト5分とかのときは、自分たちには宮本(FW宮本拓弥、スポ2=千葉・流通経済大付属柏)というパワーがあってターゲットとなる選手がいるので、そこでボールを収める狙いでした。時間稼ぎも戦術の一つというか、チームが勝つためには必要なことだと思うし、そこは上手くやれたと思います。

――中大は左サイドからの攻撃に非常に長けている印象を受けました。リーグ戦で中大と戦う機会も残されていますが、中大に対して特に意識していかないといけない点などはありますか

左には高瀬(優孝)や澤田(崇)だったり、本当に個の力のある選手がいて、何回も自分たちのゴール前までいかれました。ただ最後のところで粘り強く守れれば問題ないと思いますし、昨季も最後の最後で攻撃を食い止められるのが早大の持ち味でした。相手どうこうよりも自分たちの守備のベースというものをこれからも引き続き高めていくことに集中していきたいと思います。

――この流れを続けていくためにも連勝が求められると思います。次節の東洋大の印象とともに、意気込みをお願いします

まずリーグ戦では連敗していないので、負けた試合のあとも今節こうして勝てたことは大きかったと改めて感じています。東洋大はテクニカルなチームですし、個の力を持った選手も多いので、しっかりとトレーニングして優勝するためにも連勝していきたいです!

MF竹谷昂祐(スポ4=ガンバ大阪ユース)

――ゴールシーンを振り返って

拓(MF石川拓、スポ4=神奈川・日本大学高)からだったと思うんですけど、振り返って後ろに大希(FW榎本大希、スポ4=横浜F・マリノスユース)か誰かがいて自分が受けてトラップしたのでもう迷わずに何か起こることを信じてシュートを打ちました。

――トラップは相手GKとのタイミングを測ったりされたのですか

いや全く測ってなかったです。ダイレクトに打つことは難しかったので1度トラップして打つというイメージでした。

――5試合ぶりの勝利となりましたが、チームの雰囲気としてはいかがでしたか

自分がスタメンで出てからもなかなか勝てていなかったので苦しかったんですけど、試合内容としては自分たちのなかで全然悪くないということだったので必ず結果は出るだろうという雰囲気でした。練習も良い雰囲気だったので今週は必ず勝てると思っていました。

――ワセダの強みであるハードワークや切り替えのはやさが発揮された試合でしたが、意識した点などは

ボールを奪ってから自分もアクションを起こして攻められるようにだったり、希(MF池西希、スポ4=浦和レッズユース)や航平(MF中田航平主将、スポ4=横浜F・マリノスユース)がボールを持ったりするときは自分も逃さずアクションを起こしていくことを心がけていました。

――中大には既にJリーグに内定している選手も多くいますが、実際に対戦してみた印象は

マッチアップしていたDF古賀鯨太郎選手だったり、そういう選手はやっぱり前の専大のときもそうだったんですけど質の高い選手と対峙(たいじ)することで色々感じることもできたし学ぶこともできました。それを次の試合に繋げていければと思います。

――具体的に何を感じましたか

そうですね、古賀選手であればタイミングを逃さずにオーバーラップしてきたり、攻撃参加のところで今まで対峙するCBと少し違うなというところはありました。

――きょうの課題があれば教えて下さい

やっぱり前半のところでボールを高い位置で奪ってからの精度であったり前半ああやって苦しいなかでも得点できたと思うんですけど前節に引き続いてすぐ失点してしまったのでそういうところを隙なくやっていければなと思います。

――次節東洋大戦にむけて

専大が勝ち点差5ということでそういうなかで自分たちが勝ち続けないといけないと思うので次の試合も絶対に全力で勝てるようにやっていきたいと思います。

FW榎本大希(スポ4=横浜F・マリノスユース)

――5試合ぶりの勝利となりましたがいまのお気持ちは

ずっと勝てていなかったので、久しぶりに勝てて、すごくうれしかったです。ホッとした気持ちもありました。

――先制点を振り返って

DF三竿(雄斗、スポ4=東京ヴェルディユース)が持ったときにはチャンスになっていたので、次に来たときには強く中に入ろうと思っていました。良いボールが来たので、決めれて良かったです。

――榎本選手のゴールは6試合ぶりでした

最近全然取ってなくて、1ヶ月ぶりぐらいですかね。久しぶりに取れて良かったです。

――前節の専大戦と同じように先制点の直後に失点がありましたが

そうですね、かなり早くに取られてしまったので残念でした。でも相手が中大で良いチームだったので、想定内というか、誰も慌てることなくできたんじゃないかなと思います。

――勝ち越しゴールをアシストされましたが振り返っていかがですか

拓(MF石川、スポ4=神奈川・日本大学高)がカットインしてきたときに、自分がそこの前のスペースに流れて、起点作ろうと思ってまずはそこに行きました。中に何人かフリーだったんですけど、がんちゃん(MF竹谷昂祐、スポ4=ガンバ大阪ユース)に出して、難しかったですけど、決めてくれたんで良かったと思います。

――中大の印象を教えてください

前の選手にもタレントが多いですし、例年後ろからつないでくるポゼッションチームで、それに対してここ数年勝ったこともありましたが、すごく苦しい展開になってしまっていました。きょうもそうなるんじゃないかというのは想定内でしたが、思っていた以上に自分たちの守備がうまくいっていた印象があります。そのおかげで、数年ぶりに主導権を握れたと思います。

――手応えはどの部分が大きいですか

後ろからつないでくる相手に対して、ファジーなポジション、嫌なポジションを取って来る中でも、ファーストディフェンスを決めたり、自分で見て決めてスイッチを入れるディフェンスだったり、自分たちが能動的にディフェンスができていました。それがきょう良かった点だと思います。

――次節・東洋大戦への意気込みをお願いします

この先どんな試合でも苦しい試合になると思いますが、本当にもう1試合も負けられない戦いが続くと思うので、次もきょう以上のエネルギーを出して絶対に勝ちたいと思います。

DF奥山政幸(スポ2=名古屋グランパスU-18)

――久しぶりの勝利でしたがいまのお気持ちをお願いします

本当に長い間勝ちがなかったので、素直にうれしいです。

――いつも苦しめられる中大との試合でしたが、試合を振り返っていかがですか

中大は前線にタレントが揃っているチームで、そういう選手たちを警戒していました。FWの選手たちも背の高い選手たちだったので、拓真(DF金澤拓真、スポ2=横浜F・マリノスユース)と協力して守っていこうと話していました。先制したのにも関わらずその後すぐに失点してしまったのはよくないですが、後半、圧倒することができたのは良かったなと思います。

――前半攻め込まれている印象を受けましたがどのようなところが要因になっているように感じますか

自分たちが走り勝てるという自負があるはずなのに、最後まで体力を残すためにセーブしてしまっているのではないかなと正直感じます。

――失点シーンを振り返って

まず、縦パスが入った後、拓真が食いついてしまって、そこで自分がうまく声をかけられればよかったのですが、そこの判断が遅れてしまいました。中でも相手の19番に先手を取られてしまいました。マークをついているつもりだったのですが、少しあいた距離をうまく使われ、失点になってしまいました。最近サイドからの攻撃が課題になってしまっているので、そこは修正していきたいと思います。

――オフサイドを取られてしまいましたが、ゴールにつながりそうなパスを出したりと、最近は見られなかった攻撃参加も見られましたが、そのことについてはいかがですか

そうですね。前期ほどかと言われるとそうでもないので、もっと大胆に。リスクを考えながらですが、もっと攻める場面も作っていきたいです。

――専大に勝ち、優勝するためには負けられない試合が続きますが、東洋大戦への意気込みをお願いします

東洋大はパスをつないできて、うまい選手も多いです。でも自分たちはそこで勝負するのではなく、自分たちらしいサッカーで。泥臭くひたむきに、開始から100パーセント出し切って相手を圧倒していきたいです。

DF金澤拓真(スポ2=横浜F・マリノスユース)

――5試合ぶりの勝利となりましたが、試合を振り返って感想をお願いします

本当によかったです。90分終えた後もすごくうれしかったですし、本当に安心したなという気持ちなんですけど、順位はまだ2位ですし、まだリーグ戦も続くので、すぐに切り替えてあすからは次の試合に向けて自分たちの課題であったり、今まで積み上げてきたものをさらに強固なものにするためにまた練習に取り組んでいこうと思います。

――前節に続き、得点直後に相手から点を返される展開がありましたが、ディフェンス面はいかがでしたか

きょうの得点直後のプレーもそうですし、前期の明治戦でも後半開始早々のところで点を奪われたり、そういう節目のところや勝負どころで自分たちの弱味というか隙を見せてしまっているところが前期からずっと変われていないというか、自分たちの課題として残っているところなので、具体的にディフェンスでどうこうというよりは一人一人がそれぞれ準備して、ミスであったりブレであったりを全員でカバーできるように心身ともにしっかり準備することが必要だと思うので、またトレーニングとかからしっかり意識して練習に臨んでいきたいと思います。

――後半はチーム全体として積極的なプレーが見られましたが、ハーフタイムにはどのようなことを話し合いましたか

前線の守備が前半から頑張ってくれて、いい形でボールを奪えることが多かったので、引き続き後半もそれは取り組んでいこうと話しました。あとはいつも自分たちは後半走り勝てるというか相手が落ちてきても運動量で上回れているところがあったので、そこは全体の共有としてありました。相手の守備が疎かなところで自分たちが相手の守備の意識を上回って、後半は押し込む時間であったりシュートまでいける回数が増えたのかなと思います。

――相手FWにはプロ入りが決まっている選手がいましたが、特別に意識したりしましたか

大学界でも屈指のFWというか、能力の高いFWっていうのが自分が出る試合では初めてだったので、どんどんチャレンジしていこうという気持ちもありましたし、どんどんラインを高くして選手との距離を縮めて、入ったあとに対応しやすいように心がけたので、前半からボランチの選手の挟み込みだったりがうまくいって、そういった点では自分がイメージした通りにいったというかチャレンジしてそれがいい方向にいったかなと思います。

――チームの調子はいかがですか

ここ最近ずっと公式戦での負けが続いていたんですけど、内容的には自分たちの強みで相手を上回れる時間であったり自分たちがやりたいサッカーというのが表現できた中で結果がついてこないというような試合が続いていたので、きょうそれが結果としてつながったことは本当に大きいです。チームとして何かに特別取り組んだというよりは、今まで積み上げてきたものと一回一回の試合ででてきた課題を克服していこうというのを意識してやっていました。それは今後も変わらず自分たちが積み上げていくべきものですし、より結果につなげていけるように今後も頑張っていこうと思います。

――次節の東洋大戦に向けての改善点と意気込みをお願いします

東洋大もプロに決まっている選手やアタッカーにも良い選手がいる中で、自分たちは立ち上がりからどんどんプレッシャーであったり前に行くことであったり早くゴールに迫るというのを表現していきたいです。またきょうの失点シーンのように節目節目であったり勝負どころで守るべきものは守って、決めるべきところは決めて、勝利につなげられるように取り組んでいきたいです。

FW宮本拓弥(スポ2=千葉・流通経済大柏)

――苦手としている中央に勝つことができましたが、今日の試合を振り返っていかがでしたか

きょねんは総理大臣杯しか勝てていなくて、関東リーグでは2敗していたのですが、ことしのチームは劣勢の状況に立たされても跳ね返せる力があると思ったので試合前に絶対勝つと信じていました。勝てて良かったです。

――宮本選手自身初のフル出場となりましたがいかがでしたか

途中古賀監督(聡、平4教卒=東京・早実)からFW交代という言葉が聞こえていたのですが、点を入れたかったですし、チームのために自分も動きたかったので90分出ることができて良かったと思います。

――守備のときは何を意識してプレーされていましたか

中央は繋ぐのが上手いのでなるべく自分たちでうまく繋がせないようにということを意識しました。

――2試合連続得点後すぐに失点してしまいましたが、それについていかがですか

それがいまのワセダの課題なので、これから練習で修正して、そういった失点をなくしていかないといけないと思っています。

――次節に向けての意気込みを教えて下さい

ワセダはあくまでも関東大学リーグ戦での優勝を目指しているので、この試合を糧にまた練習をスタートしていきたいと思います。