第48回 総理大臣杯 全日本大学トーナメント
2024年9月4日(水) vs IPU・環太平洋大学 14:00 Kickoff @泉サッカー場
試合結果
チーム | 前半 | 後半 | 合計 |
---|---|---|---|
早稲田大学 | 2 | 3 | 5 |
IPU・環太平洋大学 | 0 | 0 | 0 |
得点者
前半
19分 山市秀翔
32分 東廉
後半
51分 西凜誓
69分 西凜誓
77分 松尾倫太郎
6月に行われたアミノバイタルカップにて10位という成績で、夏の全国大会・総理大臣杯全日本大学トーナメント(総理大臣杯)の2年連続出場を決めたア式蹴球部(ア式)。今季のチームの目標である日本一、インカレ出場に向けて全国の戦いが始まった。初戦の相手は中国地方第1代表のIPU・環太平洋大(環太大)、昨年の新人戦全国大会でも対戦しており2ー1で勝利した相手だ。
攻撃の起点となった森田
立ち上がりからこの試合が今シーズン初スタメンとなったMF森田大智(スポ3=熊本・大津)を起点に相手ゴールへ迫るア式。3分に森田のパスからMF東廉(スポ4=清水エスパルスユース)にシュートチャンスが生まれるも、シュートはキーパーの正面をつく。それでも19分、MF谷村峻(スポ3=FC東京U18)の縦パスを森田がワンタッチでフリックするとMF山市秀翔(スポ3=神奈川・桐光学園)がそのボールに反応。勢いよくゴール前に持ち込むと、最後は左足を振り抜き先制点を獲得する。32分にはハーフライン付近で相手の最終ラインのパスをカットした森田。そのボールを拾ったFW駒沢直哉副将(スポ4=ツエーゲン金沢U18)がワンタッチで森田にパスを送ると右サイドを駆け上がった森田は逆サイドでフリーになっていた東にパス、最後は東が左足で押し込み追加点を獲得する。その後も谷村やDF佐々木奈琉(社3=新潟・帝京長岡)のシュートで相手ゴールに迫ったが相手GKの好セーブもあり追加点を奪えず。前半を2ー0で折り返す。
先制点を決めて吠える山市
後半の開始直後に試合が動く。51分、東の縦パスに谷村が反応、谷村はゴール前まで持ち込むと駒沢へボールを送る。駒沢はシュートを打つがこれはキーパーの正面、それでもこぼれてきたボールをもう一度駒沢が拾うと、サイドでフリーになっていたDF西凜誓(社2=名古屋グランパスU18)へパス。ボールを受けた西は冷静に一人交わして冷静に右足でゴールへ押し込み、後半の早い時間に追加点を獲得した。さらに69分、途中出場のDF石川真丸(スポ4=名古屋グランパスU18)のクロスにゴール前で東が競り合うと、こぼれたボールに西が反応。今度は左足で流し込み、この試合2点目を決める。78分にも石川のクロスからMF松尾倫太郎(人4=千葉・八千代)のゴールが生まれて5点目を獲得する。試合終盤、相手にPKを献上するもそのPKは枠の上へ外れる。試合終盤こそ攻め込まれてピンチはあったものの、安定して主導権をにぎったア式が5ー0で勝利、2回戦進出を決めた。
味方に指示を送る神橋
全国大会の初戦という難しいゲームで勝利をつかんだア式、2回戦の相手は慶大となった。8月末に行われた早慶クラシコでは大勝した相手だが決して油断をすることはできない。中1日で迎える宿敵との一戦、結果・内容の両方にこだわり再び勝利を勝ち取ってほしい。
(記事、写真 和田昇也)
早稲田大学 メンバー
スタメン
ポジション | 選手名 | 背番号 |
---|---|---|
GK | ヒル袈依廉(スポ4=鹿児島城西) | 1 |
DF | 佐々木奈琉(社3=新潟・帝京長岡) | 2 |
DF | 神橋良汰(スポ4=川崎フロンターレU18) | 4 |
DF | 西凜誓(社2=名古屋グランパスU18) | 12 |
DF | 石井玲於奈(商3=FC東京U18) | 19 |
MF | 谷村峻(スポ3=FC東京U18) | 6 |
MF | 東廉(スポ4=清水エスパルスユース) | 8 |
MF | 山市秀翔(スポ3=神奈川・桐光学園) | 10 |
MF | 森田大智(スポ3=熊本・大津) | 14 |
MF | 光田脩人(スポ4=名古屋グランパスU18) | 17 |
FW | 駒沢直哉(スポ4=ツエーゲン金沢U18) | 9 |
【監督】兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)
サブ
ポジション | 選手名 | 背番号 |
---|---|---|
GK | 海本慶太朗(スポ2=大宮アルディージャU18) | 16 |
DF | 増田健昇(スポ3=横浜FCユース) | 3 |
DF | 石川真丸(スポ4=名古屋グランパスU18) | 5 |
DF | 笹木大史(商3=東京・早大学院) | 13 |
DF | 佐久間真寛(商3=静岡・藤枝東) | 25 |
MF | 高橋作和(法2=東京・国学院久我山) | 24 |
MF | 柏木陽良(スポ2=鹿島アントラーズユース) | 25 |
MF | 森山絢太(スポ4=兵庫・三田学園) | 30 |
FW | 松尾倫太郎(人4=千葉・八千代) | 15 |
交代出場
選手名 | 背番号 | 交代時間 | 交代相手 |
---|---|---|---|
石川真丸 | 5 | 56分 | 佐々木奈琉 |
松尾倫太郎 | 15 | 56分 | 森田大智 |
増田健昇 | 3 | 68分 | 石井玲於奈 |
森山絢太 | 30 | 69分 | 東廉 |
佐久間真寛 | 25 | 77分 | 駒沢直哉 |
試合後インタビュー
兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)
ーー大会前のチームの仕上がりはいかがですか
ちょっと怪我人とかイレギュラーが起きて、ベストかと言われたらなかなかそこにはたどり着かなかったかなという感じですけど、合宿明けから本当に全員の意識が上がってきて、誰が試合に出てもしっかりと戦える集団に少しはなったのかなと思います。それでもまだまだ今日の試合がベースじゃ全然足りないと思うのでここから次の試合、その次の試合と、1試合ずつ甘さを取り除きながら、勝つべくして勝つチームに変貌できたらなと思ってます。
ーー前半はどう振り返りますか
もうちょっとハイプレスが来るかなと予想はしてましたが、そこは来ないという選択を相手がしてきました。プレスに来ないから、ボールもなかなか出しづらい中で、出し入れしながら相手を引っ張り出すところは、意図的にできたなと思う部分と、まだまだ相手に対しての変化の付け方も足りないかなと感じる部分はあります。前半で3点、4点を取らないといけないゲームだったなと思います。これから先のゲームだと少ないチャンスしか回ってこない試合があると思うので、チャンスを常に決めるという力は持っとかないといけないかなと思います。大勝した次の試合って結構難しいと思うので、ここも一度締めて明日のトレーニング挟んでゲームに向かいたいなと思います。
ーー5ー0というスコアについてはいかがですか
崩し方のところの共有とか、もう少し積み上げたかったなというところと、相手の持ち方に対しての前線のプレスだったり、外された後の中盤のスライドのところも、ゲームを通して確認するのがベストかなというのはあったので、そういう部分ではちょっとまだ緩いなとは思いました。また映像でしっかり振り返りながら、この甘さをどうやって取っていくか、中1日しかないので、コンディショニング調整しか基本的にはできないんですけど、頭の整理はしっかりとして次に備えたいです。
ーー2回戦の相手が慶応になりました
早慶クラシコの時から抜けた選手もいますけど、チーム力に大差はないと思います。前回自分たちの方が上回った要因は間違いなく切り替えの速さとハードワークだと思うので、ここは絶対に譲らないというところと、慶応の良さを消して自分たちの良さを出すっていうところでは、間違いなくカウンターの攻撃が1番大事になってくると思いますし、慶応もそこは絶対警戒してくると思うので、カウンターしてできなかったとしてもしっかりと押し込める攻撃、クオリティーを1週間確認してきたので、それをしっかりと出せればなと思います。
ーーこれからの試合に向けての意気込みをお願いします
ほんとに総力戦だと思ってます。その中で誰かラッキーボーイみたいなのが出てこないと、なかなか頂点まで行くのは難しくなってくると思うんで。そういう部分で今日多くの選手を試せたのはすごく良かったかなと思います。しっかりと結果にこだわりながら、まずは勝たないことには次に進めないので、泥臭く勝てる準備をしたいなと思います。
山市秀翔(スポ3=神奈川・桐光学園)
ーー試合前の空気感はどうでしたか
アップの時はめっちゃ緊張してて、ふわふわしてましたけど、試合になったら関係なくやるしかないなという感じで入れたので良かったです。
ーーゴールシーンを振り返ってください
大智(森田大智、スポ3=熊本・大津)を見ながら3人目の動きのところを意識してていい形で潜っていけたので、ここは打っておこうという感じで振ったら入って良かったです。
ーー今日の結果はどう振り返りますか
終盤にかけてだったり全然締めきれてなかったので、全然納得いってないですね。そういう隙がどんどん大会進むにつれて命取りになっていくと思うので全然納得はいってないし、それをみんなにしっかり発信していかないといけないなと思います。
ーー次の相手が慶応になりました、次の試合以降へ向けての意気込みをお願いします
早慶戦は4ー0で勝ってる中で、相当な勢いを持って入ってくると思うんですけど、しっかり受け身にならないでチャレンジャー精神で、一戦必勝でしっかり勝ちたいと思います。
西凜誓(社2=名古屋グランパスU18)
ーー大会に入る前の手応えや、雰囲気はどうでしたか
早慶戦4ー0で、そこからチームとしてもいいイメージを持って全国大会に挑むことができました。ただ、その油断というか4ー0で勝ったからといって、自分たちに力がついたのかと言われると、そうではないというところを勘違いしないように、大会の初戦はほんとに大事になってくるので、そこをもう一度チームで締め直して、うまく初戦に入れたのかなと思います。
ーー前半はどう振り返りますか
必ず先制点を取るというのは自分たちでも話してました。相手を圧倒して、本当に飲み込むぐらいの勢いでやろうということで、うまく先制点取れましたし、2点目も取れたのでそこは良かったと思います。それでもほんとは前半で試合を決めるぐらいのスコアにはしなきゃいけなかったなと思います。
ーーご自身の2ゴール含め、後半はどうでしたか
自分自身、攻撃力を武器にしてるので、そういった意味ではゴール前に入っていくことは意識してましたし、ゴール決めたいなという風に思ってたので、結果として2ゴールできて良かったです。
ーー次の試合以降への意気込みをお願いします
入りの部分だったり、5得点決めれたところは次に繋げていきたいです。ただ、ゴールをもっともっと決められる場面はあったと思いますし、後半最後の方は守備の面でちょっと苦しい時間帯、攻め込まれる場面もあったので、そこは本当になくしていかないといけないと思います。日本一という目標がある中で、そういう隙だったり甘さは、今後勝ち進んでいく上で、相手のレベルが上がれば上がるほど、簡単にやられてしまうと思うので、そこは意識していきたいです。次、慶應なので早慶戦で勝ったからといって何が起こるかわかんないですし、もう一度締め直して、うまくリフレッシュしながら、中1日しかないので全員でやっていきたいなっていう風に思ってます。