2日、J1・川崎フロンターレは、DF神橋良汰(スポ4=川崎フロンターレU18)が2025シーズンより加入内定したことを発表した。ア式蹴球部(ア式)からはJ1・サンフレッチェ広島に内定しているGKヒル袈依廉(スポ4=鹿児島城西)、J2・横浜FCに内定しているFW駒沢直哉副将(スポ4=ツエーゲン金沢U18)に続き今季三人目のプロ内定。神橋はユース時代の中高6年間を過ごした川崎フロンターレに帰還するかたちとなった。
第12節産業能率大戦でピッチに立つ神橋
神橋は193センチという大柄な体格を生かした空中戦の強さや、ユース時代から鍛え上げられたキックの精度が持ち味だ。大学1年時からトップチームのベンチに入り出場機会を得ると、2年時には終盤戦で主力に定着。新チーム発足後は最高学年・ディフェンスリーダーとして存在感を見せると、東京都サッカートーナメント準決勝の横河武蔵野FC戦ではセットプレーから打点の高いヘディングシュートを決めるなど攻守ともに好調を維持していた。しかし4月の下旬に練習中のケガで鎖骨を骨折してしまい戦列を離れていたが、先週末の関東大学サッカーリーグ戦第12節産業能率大戦に途中出場、3カ月ぶりの実戦復帰を果たした。
神橋が内定した川崎フロンターレは直近10年間で4度のJ1優勝を果たしている近年のJリーグの中でも屈指の強豪チームだ。今シーズンは開幕直前の富士フイルムスーパーカップで、昨季のJ1王者・ヴィッセル神戸に勝利して3年ぶり3回目の優勝を果たしたものの、リーグ戦ではなかなか勝ち切ることができず第24節終了時点では14位にとどまっている。
天皇杯予選でヘディングを放つ神橋
今回の決断に対して「オファーを頂いてからは即決だった」と話した神橋。川崎フロンターレU18から直接のトップ昇格とはならず悔しさを持って早大に来た神橋だったが、大学入学時から「必ず4年後フロンターレに戻る」ということを常に念頭においた上で懸命な努力を続けてきた。自身がユース時代から武器にしていたヘディングやキックの部分に加えて、アジリティや力強さの面が大学サッカーを通して大きく成長したことが評価をされた。「プロになるという目標と、川崎フロンターレに戻るという目標は同時に持ってブレずにここまでやってきた」と話した神橋がフロンターレへの帰還を果たした。
「川崎フロンターレというクラブは生まれ育った地にあったクラブであり、お世話になったクラブであり、地域に根付いている素晴らしいクラブ。間違いなく僕には川崎フロンターレしかない」と神橋。その思いをピッチ内外でかたちにする神橋の姿が待ち遠しい。
(記事 和田昇也、写真 熊谷桃花、渡辺詩乃)