早大勢が躍動! 主将・星野が初の世界大会出場を決める

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 長野・木島平クロスカントリー競技場で全日本選抜木島平サマーノルディックが開催された。今大会は来年1月に行われる冬季ワールドユニバーシティゲームズの代表選考レースも兼ねているため、代表枠獲得を目指し熱いレースが繰り広げられた。大会1日目はフリー走法、2日目はクラシカル走法のレースが行われ、両日ともに早大の選手が入賞を決めた。3日目のマラソンでも早大勢が入賞を決め、充実した3日間が幕を閉じた。

大会2日目、入賞を果たした3人。左から星野、祖父江、大堰

 大会1日目はフリー走法のレースが行われた。7.5キロを滑る女子部門に出場したのは、祖父江凛(スポ4=長野・飯山)、今溝陽名子(スポ3=長野・飯山)、佐々木美紗(スポ3=北海道・富良野)、本田千佳(スポ3=秋田・花輪)、鎌倉春音(スポ1=長野・白馬)、中島果歩(スポ1=長野・飯山)、山田智子(スポ1=秋田北鷹)の7人。また今冬の北京五輪で4種目に出場した、小林千佳(令2スポ卒=現長野日野自動車スキークラブ)も出場した。女子のレース時には日差しが照りつけ、選手たちにとって試練の状況となった。優勝を果たしたのは、小林。五輪出場の実力を見せつけた。4年、女子クロスカントリーチーフの祖父江も5位入賞を決め、表彰台で笑顔を見せた。

5位入賞を果たした祖父江

 10キロの男子部門には星野誉貴(スポ4=群馬・利根商)主将、橋本礼徳(スポ3=長野・飯山)、大堰徳(スポ2=岩手・盛岡南)、山崎大翔(スポ2=富山・南砺平)、小池駿介(スポ1=北海道富良野)、滝沢育矢(スポ1=新潟・十日町)が出場した。そしてOBからは北京五輪に出場し、広瀬崚(スポ4=富山・雄山)とともにクロスカントリー男子40キロリレーでチームを組んだ宮沢大志(平26スポ卒)氏、山下陽暉(令2スポ卒=現自衛隊体育学校)が出場した。優勝を果たしたのは、北京五輪後に現役を引退した宮沢氏。軽やかな滑りを見せた山下も4位入賞を決めた。現役スキー部からは星野が11位の位置につけ、またFISポイントレースでは10位入賞を果たした。

1日目は実力を発揮できなかった大堰

 大会2日目、クラシカル走法のレースが行われた。大会1日目のフリー走法と異なり、足を平行に保ちながら滑る。7.5キロの女子のレースに出場した祖父江は「ここはいつも練習しているホームコース」、「しっかり結果を出したい」と意気込んで滑りだした。序盤から果敢な走りを見せ、名だたる選手を抑え堂々と優勝を決めた。また、本田が7位入賞、鎌倉が9位入賞、中島が10位入賞を決め、大会1日目のフリー走法のレースよりも好成績を収めた。

7位に入賞した本田

 男子10キロのレースでは、ユニバーシアード代表の選考対象となっていた主将・星野と、大堰が活躍を見せた。星野はユニバーシアード代表選考で崖っぷちの状況。「もう腹を括っていた」という。序盤から終盤まで攻めた滑りを見せ、ゴール。2位という順位で見事、ユニバーシアード出場を決めた。星野にとって初の世界大会出場、「(世界大会出場という)かたちに残せたことが、後輩たちにも少しは示しがつくかなと思う」と振り返った。一方、大堰は「特にスケーティングに関しては自分の実力を発揮できなかった」と今回の滑りを振り返った。今大会でユニバーシアード代表は決まらなかったが、9位入賞を果たし、今後の奮闘を口にした。

初の世界大会出場を決めた星野

 大会最終日に行われたマラソン。2日間の疲労がある中、男女ともに4.0キロのコースを全力で走り切った。入賞を決めたのは小林と祖父江。ここまでの疲れを感じさせないタフさを見せた。

大会1日目、優勝した宮沢(写真左)と星野

 現役・OBともに早大勢が連日入賞を果たした今大会。大会終了後に選手たちは、「(インカレで)チームに貢献したい」(本田)、「世界を目指してやっていきたい」(大堰)と更なる躍進を目標に掲げた。本格的なシーズンまで、夏の練習期間はまだまだ続く。早大スキー部は今後も練習を重ね、強さに磨きをかけていくことだろう。

大会1日目、入賞し笑顔を見せる祖父江(写真左)と小林

(記事 堀内まさみ、写真 槌田花、堀内まさみ)

結果

1日目 フリー走法

▽男子(10キロ)

優勝 宮沢大志(平26スポ卒)氏  20分53秒3

4位 山下陽暉(令2スポ卒=現自衛隊体育学校) 21分32秒0

11位 星野誉貴(スポ4=群馬・利根商)  21分55秒2

23位 山崎大翔(スポ2=富山・南砺平)  22分35秒2

26位 滝沢育矢(スポ1=新潟・十日町)  22分41秒2

30位 大堰徳(スポ2=岩手・盛岡南)  22分49秒8

44位 橋本礼徳(スポ3=長野・飯山)  23分34秒3

47位 小池駿介(スポ1=北海道富良野)  23分41秒2

ⅮNS 広瀬崚(スポ4=富山・雄山)

▽女子(7.5キロ)

優勝 小林千佳(令2スポ卒=現長野日野自動車スキークラブ)  15分48秒4

5位 祖父江凛(スポ4=長野・飯山)  16分46秒3

11位 中島果歩(スポ1=長野・飯山)  17分18秒3

12位 鎌倉春音(スポ1=長野・白馬)  17分18秒8

20位 山田智子(スポ1=秋田北鷹)  17分37秒4

25位 本田千佳(スポ3=秋田・花輪)  17分57秒5

28位 佐々木美紗(スポ3=北海道・富良野)  18分9秒0

34位 今溝陽名子(スポ3=長野・飯山)  19分14秒4

2日目 クラシカル走法

▽男子(10キロ)

2位 星野  21分31秒4

3位 山下  21分49秒5

4位 宮沢  21分58秒1

9位 大堰  22分8秒6

12位 滝沢  22分13秒7

16位 橋本  22分15秒6

23位 山崎  22分33秒9

36位 小池  22分56秒0

ⅮNS 広瀬  

▽女子(7.5キロ)

優勝 祖父江  16分19秒5

3位 小林  16分30秒0

7位 本田  17分1秒4

9位 鎌倉  17分11秒4

10位 中島  17分14秒5

11位 山田  17分17秒0

27位 佐々木  18分33秒4

29位 今溝  18分41秒0

3日目 マラソン(4.0キロ)

▽男子

11位 星野 14分27秒5

20位 山崎  14分49秒6

21位 滝沢  14分50秒1

30位 小池  15分7秒7

32位 橋本  15分13秒2

ⅮNS 広瀬  

ⅮNS 大堰  

▽女子

優勝 小林  16分17秒8

4位 祖父江  16分40秒4

16位 鎌倉  17分52秒4

20位 本田  18分9秒8

22位 中島  18分30秒9

34位 山田  19分34秒6

43位 今溝  21分7秒9

ⅮNS 佐々木