第3回の連載に登場していただくのは、男子ノルディック複合競技(コンバインド)に出場するコンバインドチーフの近田隼人(スポ4=北海道・下川商業)と山本涼太(スポ2=長野・飯山)。山本の地元である長野で行われることしのインカレ。少人数ながらも得点を狙えるコンバインドでチームに貢献したいところだが、その胸の内はいかに。
※この取材は10月19日に行われたものです。
コンバインドという競技
コンバインドについて冷静に語る2人
――スキーを始めたきっかけは何ですか
近田父が昔、自衛隊でスキーやっていて、クロスカントリーから最初やりました。小学校1年の頃からです。いとこがジャンプやってて、誘われたんで中学校1年の時、コンバインドを始めました。
山本僕は自分の父親がコーチだったんで。家の前に除雪機でコース作ってました(笑)。初めてスキー履いたのは3歳の時です。アルペンでした、初めてやったのは。初ジャンプは年長さんです。
――初めてジャンプするのは怖かったですか
山本怖いです。いまだに怖いです。
近田僕も。緊張しますよ。
山本僕初めての時、突き落とされたんで(笑)。行けって言われて(笑)。
近田さすがにそれはねぇよ(笑)。
山本
本当です、本当です(笑)。
――クロスカントリーとジャンプどちらが得意ですか
近田僕は多分、クロカン派ですかね。
――なぜですか
近田多分、昔からやってたのが大きいのかなと思います。
――山本さんはどちらが得意ですか
山本んー、どっちだろ。年々ですけど、クロスカントリーが良い時の方が多いかなと思います。練習やった分だけ伸びるので。
近田ジャンプの場合は、自分の感覚とか風の具合とかですっごい左右されます。
――コンバインドの魅力と辛さを教えてください
近田俺見んなよ(笑)。自分で答えろ(笑)。
山本すみません(笑)。
――この話題は話しにくいですか
山本えー、全然大丈夫ですよ。うん。
近田(笑)。
山本僕、結構あれですね。ジャンプ失敗した時の絶望感、あれ、嫌いじゃないです。
近田いや俺は嫌いだよ。
山本(笑)。
近田観る方は2種目見れるってのはあるけど、やってる方は長いしね。
山本確かに。寒いし。
近田辛いし。
山本1日で試合終わらないですし。
近田やること多いし、次の日の準備となると他の人より時間かかるしな。
山本2連戦となると最悪ですよね(笑)。
近田分かるわー(笑)。
――種目の中ではコンバインドが一番辛いですか
近田んーでもやっぱり、クロカンの3連戦とかに比べたらね。そんな。僕らは基本連戦とかないんで。一日の辛さで言えば僕らずっと試合あるんで確かに辛いですけど。
――そこは魅力ですか
近田魅力ではないですね(笑)。良いところは、僕らはゴールした順番が順位だし、自分が何位か分かるし、見てる方も面白いんじゃないかなと思います。そこが魅力ですかね。
山本ジャンプとクロカン得意な人、不得意な人いると思うんですけど、ジャンプで順位決まるので、クロカンの時ゼッケン見ただけで、その人がジャンプ得意なのかそうじゃないのか分かるってところですね。後の方にスタートした人が優勝とかすると、本当にクロカン強いんだなってよく分かって面白いと思います。
――コンバインドあるあるはありますか
山本何があるあるにあたるのかわからないですね(笑)。でも全国的に見たら、コンバインド仲良くないですか?
近田確かに。競技人口少ないからからね。
山本多分、知らない人いないですよね。
スキーが趣味?
お互いの冗談に笑いあう
――練習メニューはどのように決められているのですか
近田コーチはいないので、一応、チーフの僕が作ってます。
山本チーフの方が完璧に作ってくださっています。
近田(笑)。
――近田さんはどのようなチーフですか
山本最高のチーフです。
近田おい(笑)。
――スキー以外に好きなスポーツはありますか
近田球技全般好きですかね。
山本まじですか(笑)。
――やるのと観るのどちらが好きですか
近田やるのですね。観るのはあんまし好きじゃないです。やる専門です。
――一番得意なのは何ですか
近田バレーとかですかね。
山本僕はスキー以外なら観るのが好きですね。試合時間が長くなければいいです。野球とか長いじゃないですか。陸上なら短距離とかがいい。基本的に強い人が決勝に上がったら見るみたいな。
――趣味はありますか
近田一番難しい質問だ。何もしないことが好きかな。自分から出かけたりはしたくないです。気が向いたら買い出し行ったり。
――何を買い出しに行くんですか
近田入間のアウトレットとかで、まずアディダスとかスポーツ用品見たり服見たりって感じですね。
山本普通ですね。
近田買い物好きじゃないんですけどね、必要なもの買いに行くだけです。
――コンバインドの選手はとても多忙と聞きましたが
山本はい。趣味がスキーと言ってもおかしくはないですね。
近田うん、それはおかしい。
一同(笑)。
近田一番違う、全然おかしい。
山本いやでも僕ら結構そうですよ。
近田いやそうかもしれないけど。シーズン始まったら変わらないですけど、学校行ってる期間は練習忙しいかも。
「全員ポイント(近田)」
大事なことはカメラ目線
――スキー部の方は一緒に生活しているわけですが、仲の良さはいかがですか
山本良いと思います。人少ないんで噂話とかすぐ回ります。
近田口軽いやついるからね。秒ですよ、噂とかは。
――スキー部同士で一緒に授業をとることはありますか
近田絶対とらない。ありえない。何で人と一緒に授業とるのかわからない(笑)。
山本(笑)。スキー部と受けてるの言い出しにくいなぁ(笑)。僕は、ほぼ一緒に受けます。一番仲良いのは2年の中平賢郷(スポ2=青森・東奥義塾)ですね。
近田ひで(傳田英郁、スポ2=長野・飯山)じゃないあたり(笑)。
山本僕ひでに嫌われてるんで(笑)。僕いまだに傳田の名前漢字で書けないです(笑)。冬はほとんど中平と授業受けてます。
――早稲田を選んだのはなぜですか
近田たまたま(笑)。最初、中大入ろうと思ってたんですけど、前監督が僕の高校まで来てくれて、それで早稲田いけるなら行こうかなって。
山本父親が明治で。父親と同じじゃないところが良いのと、父親が違うところに入れたがったので、他の強い早稲田にしようかなって(笑)。教職とりたいっていうのもあって。他の大学もスカウト頂いてたんですけど、早稲田はOBの方が多くて充実してるので。
――最近はまってることはありますか
近田ない(笑)。
山本僕もないです(笑)。地元の友達と仲良くて、集まった時は、大学生っぽいことをしてます(笑)。意味もなく集まってドライブしたりとか。
――お国自慢を教えてください
近田僕は、山形の米沢っていう新幹線の止まる駅の方に住んでたんですけど。
山本都会じゃないですか。
近田全然都会じゃねぇよ(笑)。
山本僕らの長野に比べたら都会ですよ。
近田確かに(笑)。まぁ、雪が多くて、米沢牛とか。
山本毎日食べてるんですよね?
近田そんなわけねーだろ(笑)。バカかお前は(笑)。そんな安くねーよ(笑)。
山本月1で送られてくるんですよね。
近田だからなんでだよ(笑)。送られてるの見たことねーだろ(笑)。
山本長野のお国自慢は、お米が有名なとことかですかね。それだけです(笑)。
――最後にインカレの目標をお願いします。
近田チーフとしては、きょねん僕だけがポイント取れなかったので、5人全員が10番にはいれるといいかなと思います。個人的には、4年目なんで、ポイント取って、総合二連覇目指したいです。コンバインドは点数かせげるので、楽にリレー入れるようにしてあげたいです。全員ポイントで!
山本優勝したい。どちらも1位になれたら一番良いですね。
――ありがとうございました!
(取材、編集 藤田さくら)
終始個性の強いお二人でした!
◆近田隼人(こんた・はやと)(※写真左)
1995(平7)年11月12日生まれ。173センチ。北海道・下川商業高出身。スポーツ科学部4年。とてもクールな印象で、真顔で冗談を言うので本気で言っているのかと思わせるような近田選手。ことしこそポイントをゲットしてチームに貢献していただきたいです。
◆山本涼太(やまもと・りょうた)(※写真右)
1997(平9)年5月13日生まれ。169センチ。長野・飯山高出身。スポーツ科学部2年。落ち着いていて、先輩もどんどんいじるようなそぶりを見せた山本選手。淡々と話すその姿のように、インカレでも冷静なジャンプと滑りを期待します。