大量入賞で目標へ前進

スキー

 個々の力を結集させ挑む全日本学生選手権(インカレ)。2月のインカレ2日目となったこの日は、5種目の競技が実施された。各種目で光ったのは1年生の活躍。アルペン競技ではトップアスリート入試で早大に入学した傳田佳代(スポ1=長野・飯山)が4位に入ったほか、クロスカントリー競技では女子の滝沢こずえ(スポ1=長野・飯山)が3位、男子の宇田彬人(スポ1=福井・勝山)が7位に入りポイントを獲得するなど今後のレースにも期待が持てる結果に。また、クロスカントリー競技の大平麻生(スポ2=新潟・十日町)とジャンプ競技の小林諭果(スポ2=岩手・盛岡中央)が優勝を果たし、見事表彰台の中央に輝いた。対抗得点は女子が1位、男子が2位だが今後のレースでの巻き返しを狙う。

★若い芽の台頭、次戦への弾みに

1年生3人が10位以内に入った

 アルペン女子大回転種目には早大から5名が出場し、そのうちの4名が入賞する好成績を残した。特に若い力の台頭が目覚しく、傳田佳が初のインカレで4位という活躍を見せる。しかし、一本目では54秒7というタイムで全体の3位につけるも、「自分の力を出し切れなかった」(傳田佳)と語り、悔しさをにじませた。小川彩也加(社1=北海道・札幌一)は1本目を「攻めきれない部分があった」と振り返ったが、2本目では安定した滑りでカバー。傳田佳に次ぐ5位と総合優勝に向けた得点に大きく貢献した。1年生にとっての大舞台はおのおの収穫のあるものとなったようだ。上級生としてチームをけん引する太田好美(スポ3=北海道・網走桂陽)も6位と健闘。「お互いに高め合っていければ」と結果について分析し、後輩の台頭に喜びを見せた。いずれの選手たちも次戦の回転種目でさらなる飛躍を誓う。

(記事 八木美織、写真 副島美沙子)

★接戦を制した大平が優勝果たす

僅差で優勝を勝ち取った大平

 クロスカントリー競技の女子10キロフリーに早大からは、5名の選手が出場した。「1点でも多くワセダに貢献したい」と大平は序盤から先頭争いを繰り広げる。調子が万全の状態ではない中、混戦したレース展開に中盤順位を落としたものの「ワセダの2人が前にいたので、その2人のどちらかが優勝してくれればという思いがあり気楽に滑れた」と徐々に自らの滑りを取り戻す。最後まで田中ゆかり(東海大)とトップを争っていた大平だったが、フィニッシュまでの最後の直線で振り切り見事優勝。大きなガッツポーズで喜びをあらわにした。初のインカレとなる滝沢は最後まで上位をキープし3位で表彰台に上る。「いい滑りだったが頂点に立てなかったことが悔しい」と振り返り、得意とする次戦のスプリントに臨む。健闘した早大勢は、そのほかに半藤成実(スポ3=長野・飯山)、村田愛美(スポ4=新潟・小出)がそれぞれ8位、9位に入賞し女子総合優勝に向け大きな得点源となった。

(記事 難波亮誠、写真 井口裕太)

★粘りの走りを見せ、2人が入賞

長距離種目で存在感を示した

 今大会のクロスカントリー種目で最長の個人競技である男子30キロフリー。全長5キロのコースを6周する厳しいレースだ。最後まで展開がつかめない激戦の末、早大からは3位に佐藤友樹副将(スポ3=新潟・十日町)と7位に宇田が入賞した。序盤から中盤にかけてはスローペースでの駆け引きが続く。昨年に続いての表彰台を狙う佐藤友は、「調子が悪かった」(佐藤友)と不安を抱えながらのスタートとなったが、さすがの実力を見せて先頭集団を引っ張り、トップで最終周を迎える。最後の下り坂まで決着がつかない白熱のレースが繰り広げられたが、ラストスパートで離されてしまい佐藤友は3位でフィニッシュ。惜しくも優勝とはならなかった。インカレ初出場の宇田は後半での粘り強い滑りが光り、うれしい入賞。「納得の結果」(宇田)と振り返り、力を出しきれたことを示した。まだスプリントとリレーを残すクロスカントリー競技。ワセダの悲願達成に向けて、男子も攻めの姿勢を緩めない。

(記事、写真 高橋豪)

★小林が期待に応え優勝

念願の頂点に輝いた小林

 女子ジャンプ競技には4人のみが出場。早大の女子ジャンパー小林諭果(スポ2=岩手・盛岡中央)は昨年の2位という悔しさを晴らすため、なんとしてでも優勝をつかもうという気持ちで試合に臨んだ。ジャンプ混成で金メダルを手にした冬季ユニバーシアード大会など、世界の舞台を経験してきた小林。全日本では連覇を達成し、今回も十分に期待がかかっていた。1本目のジャンプは、1位と2.5メートルの差をつけられ2位となったが、2本目で見事この日最長の84.5をマーク。逆転優勝を果たし歓声があがった。期待通り本来の実力をしっかり発揮した小林は、晴れやかな表情を見せた。一方、男子ジャンプ競技には早大から4人が出場。入賞を決めたのは山元豪(スポ2=富山・雄山)だ。昨年の7位からは順位が下がり9位に終わったがポイントを獲得。さらに上を目指し、次に待つノルディック複合に挑む。ジャンプ陣も男女共にチームに貢献する結果となった。

(記事、写真 寺脇知佳)

結果

▽女子暫定総合順位

1位 早大 53.25点

2位 東海大 46.5点

3位 日大 16.75位



▽アルペン女子大回転

4位 傳田 1分50秒76

5位 小川 1分50秒86

6位 太田 1分51秒32

9位 中澤真緒(商1=長野・佐久長聖) 1分53秒34

12位 石栗優(スポ3=北海道・双葉) 1分54秒92

※タイムは2本合計



▽クロスカントリー女子10キロフリー

優勝 大平 25分53秒1

3位 滝沢 26分08秒3

8位 半藤 26分53秒1

9位 村田 26分53秒2

17位 有路杏子(スポ3=山形・新庄北) 28分02秒1



▽ジャンプ女子ノーマルヒル

優勝 小林 186.5点



▽男子暫定総合順位

1位 東海大 51.5点

2位 早大 44.25点

3位 日大 33.75点



▽クロスカントリー男子30キロフリー

3位 佐藤友 1時間21分2秒3

7位 宇田 1時間21分30秒0

14位 佐藤太一(スポ2=秋田北鷹) 1時間23分27秒3

22位 田中聖土(スポ1=秋田・花輪) 1時間25分57秒5

29位 湯本啓太(スポ1=長野・中野立志館) 1時間26分53秒9



▽ジャンプ男子ノーマルヒル

9位  山元 196.5点

17位 傳田翁玖(スポ3=長野・飯山北) 171.0点

24位 神島実孟(スポ2=青森・五所川原農林) 137.5点

29位 近田隼人(スポ1=北海道・下川商業) 126.0点


コメント



◇女子アルペン競技

太田好美(スポ3=北海道・網走桂陽)

――6位入賞となりましたが、本日のレースを振り返って感想をお願いします

満足いっているかと言われればそうではないのですが、ポイントレースなどとはまた違ってチーム戦でもあるので、インカレで私以外にも4番、5番と9番に入っていたことは良かったかなと思います。

――ご自身の滑りのどのような部分が満足のいかないところだったのでしょうか

1本目で4番につけていたのですが順位を落としてしまって、タイム差も3番まではそこまでなくて2本目次第ではもっと上にもいけたので、そこが悔しかったです。

――2本目のコースの感触はいかがでしたか

1本目と違って気温も上がっていたのでちょっと緩んではいたのですが、そこまで気にするほどではなかったです。

――どのようなレースプランで臨まれましたか

1本目はスピードの出るセットだったので、どんどん下に落ちていくというかスピードに耐えるように滑ったのですが途中でとばされるところがあって、2本目は1本目と違って細かいセットだったのでどんどん体を動かしていきました。

――コースの難易度としてはいかがでしたか

ここのコースはほかの大会でも結構滑っているコースだったというのと、2月中はいままで長いコースをほかの大会で滑ることが多くて、思ったよりも体の疲れは感じなかったです。

――どのようなコースが得意ですか

急斜面で硬いところの方が得意なのですが、きょうの1本目はバーンが硬くて感触的にはとても良かったです。

――2月に入ってからの調子はいかがですか

ポイントレースで大回転に1つ出てポイントも取れたのですが、そのあとにあった先週の国体(国民体育大会冬季大会)も6番で今回も6番だったので、また6番かという感じはあります。

――ワセダからは4人が入賞となりましたが、結果を受けていかがですか

きょねん私は2番だったのですが、きょねんまでは2つ上の先輩たちがすごく強くて先輩たちの背中を追っていました。今度また力のある1年生がどんどん入ってきていて、追われる立場というよりも対等に戦っているというか、力のある選手がたくさんいるのでお互いに力を高め合っていければと思っています。同じチームメイトですけど後輩には負けられないなと思います。きょう5人中4人入賞というのは良い結果だと思いますし、これからがすごく楽しみだなと思います。

――回転はどのようなレースにしたいですか

回転は一か八かというところもあるのですが、そういう中でも上位に来る選手というのは強い選手だと思うので、その中に食い込んでいけるように限界ギリギリのところで滑りたいなと思っています。優勝目指して頑張ります。

小川彩也香(社1=北海道・札幌一)

――5位入賞となりましたが、本日のレースを振り返って感想をお願いします

このインカレに合わせてどんどん調子も上がってきていて、もっと上の順位に入りたい気持ちはあったのですが、2本目は自分の中で精一杯の滑りはできたかなと思います。

――1本目のレースに関してはいかがですか

攻めきれないところがあって、そこでタイム差がついてしまったなと思っています。

――スーパー大回転に続いての入賞となりましたが、5位という結果をどのように捉えていますか

もう少し上の順位を狙っていたので、悔しい気持ちの方が大きいです。

――本日のレースで見えた課題はどのような部分ですか

もっと攻めるところを攻めていくというところですね。

――1月のスーパー大回転にも出場されたかと思いますが、改めてインカレの雰囲気はいかがですか

前回以上に学校対抗というのを意識できて、しっかりチームのために成績を残さないと、という気持ちが強まりました。

――ワセダからは4人が入賞されましたが、その点に関してはいかがですか

4人入賞できたことはうれしいですが、全員そろってもっと上の順位を狙っていきたいです。

――大回転が得意だとお伺いしましたが、コースにはどのような印象を持たれましたか

難易度としては簡単な方で攻めたもの勝ちかなと思ったので、その分1本目がちょっと悔しいなと思います。

――回転に向けて意気込みをお願いします

回転は得意種目ではないのですが、上位を目指して少しでも順位を上げられるように頑張りたいです。

傳田佳代(スポ1=長野・飯山)

――きょうの大会にはどのような思いで臨まれましたか

きょうはインカレに初めて出場させていただいて、選手に選んでいただいたからには、出られない人の分まで頑張ろうと思っていました。少しでも総合優勝への得点に貢献できるようにと思って大会には臨みました。

――4位入賞という結果について率直な感想は

4位という微妙な順位でしたけれども、順位としては自分のなかで良かったかなと思います。ただ、内容に悔いの残る試合にはなりました。

――どのような点に悔いが残ると感じていますか

自分のパフォーマンスが出し切れなかったということがあって、その結果としてタイム差が大きくついてしまったということです。

――きょうのコースのコンディションはいかがでしたか

野沢温泉は普段雪が固くなくて、シャバシャバだったり柔らかかったりするのですが、きょうは固くてコンディションとしては良かったと思います。

――一本目の手応えはいかがでしたか

1本目は、自分の力が出し切れなかったというか、ゴールしたときに「あれっ?」という感じでした。

――二本目の手応えはいかがでしたか

自分の動きは、まだまだなのですが、一本目に比べると良くなったかなと思います。

――1本目と2本目の間に見直したことや修正したことはありますか

私は緊張するほうで、結構あがり症なのですが、スタートのときも先輩や同期と会話して、できるだけ緊張を抑えるようにしていて、二本目はリラックスするように心がけました。

――全日本学生スキー選手権(インカレ)の雰囲気はいかがでしたか

インターハイとはまた違って楽しいです。緊張もするのですが、「これがインカレの雰囲気か!」という感じです。ピリピリしているというわけでもなく、応援などの面でみんなが一体となっているという感じがしていて自分が思っていたより楽しいものでした。

――回転種目に向けて意気込みをお願いします

私は回転より、大回転の方がほうが得意なのですが、出場するからには自分の力を出し切れるように頑張りたいと思います。



◇男子クロスカントリー競技

佐藤友樹副将(スポ3=新潟・十日町)

――30キロフリーを終えて感想は

良かったです。

――結果としては満足していますか

そうですね…。半分半分ですね。

――この種目での目標は

3番以内に入れればと思っていました。表彰台には入りたいと思っていました。

――今季は国体で2位に輝いたということもありましたが、調子の方はいかがでしたか

国体にかけては良かったのですが、今回は本当に調子が悪かったです。国体の疲れが出たのかなと思うのですが、調子の方はスタート前まで心配でした。

――さらに冬季ユニバーシアード大会にも出場されましたね

世界大会自体は世界ジュニアとかで高校と大学1年のときに2回あったのですが、大学生の世界大会というのは初めてでした。海外はクラブチームに入ってしまうためあまり大学で競技を続ける選手はいないので、レベルもそんなに高くないだろうなと思っていたのですが、行ってみたらワールドカップにも出ている選手もいてレベルの高い選手と一緒に滑ることができたのですごく良い経験になりました。

――ユニバーシアードでの収穫はありましたか

具体的にというわけではないのですが、きょう行われた30キロのレースもその大会のときにあって、レースの運び方や自分に足りないところ、伸ばさなければならないところが分かったということが収穫かなと思います。自分との差を気付けたことが大きいと思います。

――今回はマススタートでしたが、インターバルスタートとの違いはありましたか

インターバルスタートは順位が分からないので、とにかくずっと頑張るというか、なるべく休まないようにという感じで、自分との勝負というレースになっています。マススタートというのは一緒にスタートして一番最初にゴールした人が勝ちということで、自分との勝負ではあるのですが、周りとの勝負もはっきり出るレースだなと思います。

――どちらの方が得意ですか

僕はインターバルが得意ですね。

――きょうのレースの作戦などは考えていましたか

先ほども言った通り調子があまり良くないという中で、とにかく付いていこうと考えていました。30キロのレースだとやっぱり前に出るとつらいんです。風の抵抗だったり、意識していなくても後ろから来る選手のプレッシャーなどを感じてペースが上がっていたりして後半に疲れがどんどん出てしまうので、なるべく人の後ろで30キロを通して楽に滑って、最後の6周目、もしくはスパートの勝負で戦えるようにできればいいなと思ってスタートしました。

――ラスト1周に入った直後はトップになっていましたね

あれは実は間違えてしまって。僕、周回を1周少なくカウントしていて、ラストスパートも1周早くかけてしまったんですよね(笑)。

――最後は体力的にも大変でしたか

でも、それまでずっとペースが遅かったので、そこまでダメージはなかったのですが、失敗してしまいましたね。

――次はスプリントに出場されると思いますが、意気込みは

あまりスプリントは得意な種目ではないのですが、短い距離なので実力のない選手でも何が起こるか分からない種目でもあります。しっかりと準備をしてベストな滑りができるようにして、予選通過はもちろんのこと決勝まで最後に残って1つでも良い順位を残せるように頑張りたいと思います。

――男女アベック総合優勝に向けてチームとしてはいかがですか

もちろん僕らの種目だけではないですが、1つでも多く入賞できればみんながあまりプレッシャーを感じずに自分の滑りができて良い結果につながると思います。そういった意味でやっぱり1人1人頑張っていかなければいけないので、僕らクロカン全体としても、チームのためにも自分のためにも頑張りたいと思います。

宇田彬人(スポ1=福井・勝山)

――初めてのインカレでしたがどのような気持ちで臨まれましたか

出るからには優勝を目指す気持ちで臨みました。

――7位入賞という結果についての率直な感想は

チームに貢献できてうれしいです。もう少し上の順位にはいきたかったですが、今の実力がこんなものかな、という感じなので納得の結果です。

――反省点はありましたか

はじめての30キロコースだったので、コーチにも言われたのですが位置取りをもう少ししっかりとしていれば良かったです。

――レースでは先頭の方にいらっしゃいましたが、意識していたことなどはありますか

リラックスして力まずに、最後に力を蓄えておこうと思っていました。コンディションは良かったですね。

――雪の状態はいかがでしたか

固いほうが滑りやすいので良かったですが、やわらかかったですね。

――今後に向けて意気込みをお願いします

スプリントは得意種目ではなく逆に長距離が得意ですが、大学生の大会なので優勝を目指したいです。



◇女子クロスカントリー競技

村田愛美(スポ4=新潟・小出)

――きょうのレースを振り返っていかがですか

個人的には10キロフリーが一番得意な種目なので、もう少し上にいきたい気持ちはありました。ゴール直前の最後の直線で抜かれてしまい、少し悔しさの残るレースになってしまいました。

――どのようなレースプランでしたか

10キロしかないので最初から攻めていこうと思っていました。周りがけん制していて、(集団から)抜けるのも自分の中でためらってしまった部分がありました。ですからプラン通りにはいかなかったですね。今回3位までになった選手には勝てないと思ってしまっていた部分があり、その3人がもっと飛び出していくかなと私は思っていました。ですが飛び出すことがなかったので自分の中で「あれっ」となって、いろいろと戸惑ってしまいました。1週目があまりうまくいかなかったというのがあります。

――コースのコンディションは何かレースに影響ありましたか

いえ、特になかったです。

――周囲の応援は力になりましたか

両親、祖父母、お世話になった先生が来てくださったので、すごく力になりました。

――最後のインカレでしたが、きょうは平常心で臨めましたか

いつもよりは緊張しました。私は緊張したほうが走れるので、自分の中ではプラスに捉えて、むしろ逆に緊張しようと思って走りました。

――あさって以降に向けた意気込みをお願いします

エントリー変更があり、あさって出られるかまだわからないので、女子が連覇できるようにできることをサポートしていきたいと思っています。

半藤成実(スポ3=長野・飯山)

――8位という結果に関して

正直もっと上を狙っていましたし、いけたんですけど、いろいろかみ合わない部分もありましたね。それはメンタル面もそうですし、身体コンディションもそうですし、いろいろありました。

――どのような目標とレースプランを持って臨みましたか

大平(スポ2=新潟・十日町)をはじめとするきょうの上位3人はもともと全日本メンバーなので、その3人は多分前に出ると思っていました。でもその後ろあと4,5人は力もどっこいどっこいだと思ったので、そこについていき最後のスプリント勝負で勝つプランだったのですが、プラン通りにはいかなくて、2周目から出遅れてしまったのが少し響いたというのはありますね。

――コースのコンディションはレースに影響しましたか

ここは地元なので、コース自体は慣れていたのであまり影響はなかったです。

――きょうのレースでの技術面は

スケーティングが苦手なほうで、苦手な種目ではあり、距離が長いのも苦手なタイプなので、きょうは本当に苦手なものだらけだったのですが、後半追い上げることができたのは自分の成長の力かなという部分はありますね。テクニックの面では、緊張していたこともあり、本来の滑りができなかったというのはあります。

――今後はスプリント、リレーもありますが目標をお願いします

あさってのクラシカルスプリントは、一年生のときに準優勝しているので、スプリント種目は得意というよりは狙える種目で、ワセダのみんなが得意なので、みんなで頑張って上位を独占したいと思っています。リレーに関しては、出られたなら、昨年も一走で出てトップで帰って来られなかったので、今回はトップで帰って来られるように頑張りたいです。

大平麻生(スポ2=新潟・十日町)

――優勝されましたが、レースを振り返っていかがでしたか

やはり動きも悪くて前半は動けませんでした。後ろに多くの人を背負っていて、途中で5番くらいまで落ちたりしました。その時にワセダの選手が2人前にいてくれて、その2人のどちらかが優勝してくれればという思いがあって気楽に滑れました。

――雪の状態はどうでしたか

結構バーンになっていて固かったので、下りとかは怖かったです。転ばないようには気を付けていました。

――勝負に出たのはいつ頃ですか

勝負に出たというよりも、とりあえず後ろを振り落していって、最後東海大の選手と接戦になりました。その子とは、最後の最後まで後ろについてラストの直線で勝負をかけようと思っていました。

――そこの駆け引きは難しかったですか

そうですね。きょうは難しかったです。

――夏合宿の成果は表れましたか

ことしは夏の成果がすごく出て、体の調子も良い状態でここまできました。良い練習ができていたのかと思います。

――ことしは同じレースに後輩がいましたがどうでしたか

ことし後輩2人とユニバーシアードに出場したのですが、どの種目も日本人の中で3人中3番目という結果だったので、後輩にも負けている試合もありました。後輩であっても挑戦者という気持ちがあったので、きょう勝てたのもびっくりしていますし、素直にうれしかったです。

――タイムは気にしていましたか

タイムは雪によって違いますし、比較がないのであまり気にしていないです。

――ユニバーシアードの結果に対してはどのように捉えていますか

あまり納得いかなかったです、色々合わなくて。

――女子総合4連覇に向けて順調なスタートとなりましたか

良いスタートだと思います。個人としても2連覇できたのがよかったと思うので、あと2種目、状態の悪い中ですが頑張って走って1点でも多く取れたらと思っています。

――次戦はスプリントですが意気込みをお願いします

スプリントは私よりもワセダに速い人がいっぱいいるので、その人たちに上位に入ってもらって、私は一点でも多くできるだけ上にいけたらいいと思います。とりあえず優勝に向けて頑張ります。

滝沢こずえ(スポ1=長野・飯山)

――きょうのレースを振り返ってみて

楽しさと悔しさがあるレースでした。今シーズン思うように滑れず結果も出せていなくて、ずっと悩んでいました。それに加えて体調も崩していていろいろなことが重なってしまっていました。ですが、きょうは何も気にせず滑れて、一番良い滑りができたかなと思います。ですから、いまのベストは尽くせました。悔しさの部分はやはり頂点に立てなかったことですね。

――レース中で一番辛かったところは

イメージしていた展開では、きょう1位、2位だった二人を含めた三人で最初からいくつもりでした。きっといいペースで(レースが)進み最後まで耐えて、いけると思ったところで前に出られたらと思っていました。ですが思いのほか集団のままだったので、すごく走りづらかったです。さらに下りがうまい人が結構いて、後半に割とテクニカルな下りが多かったので、このまま2週目にいってはまずいと思いました。そこで2週目に入った登りのところで(前に)出たくはなかったのですが、勝負だなと思って出ました。レースを一気に引っ張ったのですが、やはり二人はついてきて集団から離れて三人の展開になりました。平地や後半のスピードの持続性の部分などにおいて、まだわたしには課題が多かったです。そこで二人との差がついてしまったので、最終的にはトップ争いに加われてはなかったのかなというのを感じました。

――レースプランとは違ってしまったということでしょうか

そうですね。違ってはしまいましたが、きょうは焦ることなく冷静なレースをすることができました。自分で仕掛けることができた反面、順位が落ちて差ができてしまったところが今後への課題になると思いますね。

――コースのコンディションはいかがでしたか

長野出身なので何度も走ったことのあるコースでした。今シーズンはじめて(このコースで)走りましたが、何度も走ったことがあったのでそこは有利になったと思います。

――初めてのインカレでしたが緊張はありましたか

シーズン通りにいっていたら緊張をしていたと思います。ですが、以前あった国体で体調を崩してしまったことで一度吹っ切ることができました。結果などがそれほど気にならなくなりました。今までは結果を意識したレースでしたが、きょうは自分の滑りを意識すればあとから結果は付いてくると思っていたので、やっとのびのびと自分らしく滑ることができたというのが大きいです。

――今後の種目に向けた意気込みは

スプリントでは国内でそれなりに戦えるレベルにいると思っています。ましてや少ない学生の中なので、インカレこそ自分の滑りができればおのずと結果は付いてくると思います。自分の気持ちに冷静に向き合えればきっとワセダに貢献できると思っているので、頑張ります。