いてつく寒さの中、志賀高原で全日本学生選手権(インカレ)が開幕。通常は2月のインカレ期間中に行われるスーパー大回転だが、今回は特例で1月にレースが行われた。天候にも恵まれたこの日、先陣を切ったのはアルペン女子。早大からは小川彩也香(社1=北海道・札幌一)が5位、太田好美(スポ3=北海道・網走桂陽)が9位に入賞を果たした。続く男子は安藤佑太朗(スポ3=北海道・北照)、清野嵩悠(社3=山形中央)、成田伊織(スポ2=北海道・札幌一)の三人が入賞。2月のインカレを前に幸先の良いスタートを決めた。
初のインカレで5位に入った小川
女子で入賞を果たした小川と太田はどちらもスーパー大回転を得意とはしていない。しかし「きょうは思い切っていけた」(太田)と語るように、気持ちの面がカギを握った。2月のインカレには回転と大回転が控える。両者とも、この勢いのまま表彰台までのぼりつめたいと意気込んだ。一方の男子だが、きょねんこの種目で優勝している安藤が勢いのある滑りを決め、1分05秒89という好タイムで3位に。昨年に続く入賞となった。清野は5位という結果について、「入賞は当たり前なのであまり満足はしていない」と語り、今後より良い結果を出したいと向上心をのぞかせた。また、昨年大回転で無念のDNFとなった成田は、比較的後ろの30番というゼッケンから見事8位を収め、活躍を見せた。
同種目で2年連続の入賞を果たした安藤
初日のレースを振り返り、「複数の入賞でポイントをたくさん獲得できた」と話す清野。入賞できなかった女子の大森芽萌(教1=北海道・藻岩)、波多野希美(スポ3=長野・小海)、男子の廣島聖也(スポ2=北海道・双葉)は入賞まであと一歩だった。選手たちは口々に、「2月のインカレでは少しでも順位を上げたい」「チームに貢献したい」と話す。チーム一丸となって勢いを見せたインカレ初戦。大きな目標である男女アベック総合優勝の達成へ――。2月の結果にも期待が膨らむ。
(記事 寺脇知佳、写真 菅真衣子、副島美沙子)
結果
▽男子暫定総合順位
1位 早大 8.25点
2位 東海大 7.5点
3位 中大 4.5点
4位 東洋大 3.5点
5位 日大 2.75点
▽アルペン男子スーパー大回転
3位 安藤 1分5秒89
5位 清野 1分6秒10
8位 成田 1分6秒29
11位 廣島 1分6秒41
25位 降旗一樹(スポ1=北海道・北照) 1分7秒72
30位 長沢祐(スポ4=北海道・滝川) 1分7秒87
▽女子暫定総合順位
1位 東海大、日体大 5.5点
2位 日大 4.75点
3位 大東大 4.5点
4位 早大 3.75点
5位 法大 3.5点
▽アルペン女子スーパー大回転
5位 小川 1分6秒41
9位 太田 1分6秒93
15位 大森 1分8秒13
16位 波多野 1分8秒14
DNF 石栗優(スポ3=北海道・双葉)
コメント
◇男子アルペン競技
安藤佑太郎(スポ3=北海道・北照)
――本日のレースを振り返っていかがでしたか
きょねんこの種目で優勝していて、ことしも勝ちたいと思っていました。きのうのレースも3位と割合良く、スピードが出るので怖いけれど、失敗しなければ良いなと思い頑張りました。
――コンディションなどは
身体の方は良いコンディションでしたが、雪はあまり良くなく怖かったです。しかし身体のコンディションは抜群に良いです(笑)。
――2月に行われるインカレへの意気込みをお願い致します
頑張ります。どの種目も出場できれば表彰台に立ちたいということを強く思っていたので、今のところあまり調子は良くありませんが、練習してたくさん滑り込んでいけば2月末には合わせられると思うのでなんとか仕上げます。
清野嵩悠(社3=山形中央)
――本日のレースを振り返っていかがでしたか
とりあえずインカレの初戦で、男子も僕を含めて3人入賞することができたので勢いには乗れたかなと思います。
――天候に恵まれましたがコンディションは
雪面はきのうの雨から雪になり冷えてコロコロが多くてあまり板がかむような状況ではなかったのですが、それをしっかり踏まえて滑れたかなと思います。
――昨年に続いての入賞となりました
――3年になって学年も上がったので入賞することは当たり前だと考えていなければいけないなと思っています。それがプレッシャーとなり、ことしあまり大会に出ておらず、今回の5位もあまり満足ではありませんが、とりあえず結果を残せて良かったです。
――ワセダからは3人の選手が入賞されましたが、いかがですか
きょねんも4人入賞しているので、強いなという印象はあります(笑)。複数の入賞でポイントもたくさん獲得できたので2月のインカレに勢いをつけられたかなと思います。
――2月に行われるインカレに向けて意気込みをお願い致します
正直、今あまり調子が良くない状況ではありますが、これから練習やレースを通してしっかりと調整して2月のインカレではもっと良い結果を出して、チームに貢献できれば良いと思います。
成田伊織(スポ2=北海道・札幌一)
――レースを振り返って感想をお願いします
ゼッケンが遅くてコースが荒れることはわかっていたので、情報を仕入れた上でどうやって滑ろうかしっかり考えて実践できたレースでした。何とか入賞できてポイントを入れることができて良かったです。
――入賞された要因は何だと思われますか
きょねん大回転種目だけ出させてもらって、自信を持って臨んだレースだったのですが途中棄権というかたちでチームに貢献できなかったのがすごく悔しくて。ことしはスーパー大回転に出させてもらえることになって、何としても得点を入れたいという気持ちが強かったので、やってやろうという気持ちでした。
――コースや雪質はいかがでしたか
連日雪が降っていて、きのうまで雨も降ったりしたので、それがきょう冷えて少し固まってきたのですが、どうしても固まりきらなくてコロコロの雪質であまり良くない状況でした。最初の方の人はコロコロで板がかみづらい雪質だったと思うのですが、何人か滑ることによってそれが取れてきてかむ雪になってきました。30番ゼッケンだったのですが、僕としては良い状況で滑れたかなと思います。
――8位という結果を受けていかがですか
10位まで入賞なのですが、8位でガッツポーズをしたのは初めてでした。後ろのゼッケンから良いタイムを出している人がいない中で自分の滑りができて、何としても10番以内には入りたいという気持ちだったので、8位入賞はすごくうれしかったです。
――2月のインカレに向けて、目標と意気込みをお願いします
きょねん味わった悔しさを晴らすために、まだ大回転、回転もあるので頑張りたいです。いま調子がすごく良いので、2月のインカレに向けて少しでも調子を上げてチームに貢献できればと思います。
◇女子アルペン競技
太田好美(スポ3=北海道・網走桂陽)
――レースを振り返って感想をお願いします
きのうもスーパーG(スーパー大回転)があったのですが、スーパーGはなかなか練習もないですし、きのうが初ポールでした。きのうは練習のような気分でレースをやってしまって全然駄目だったので、気持ちの面がすごく重要なのかなと思っていました。きょうは思い切っていけたのが良かったと思います。
――9位という結果に関してはいかがですか
きのうの成績からして得意としている種目ではないので、あまり良くはないのですが気持ちとして10位に食い込めればという感じでした。
――得意とされている種目は何ですか
回転が一番ですね。
――コンディションはいかがでしたか
天気も荒れる予報だったのですが良かったですし、全体的に良かったです。
――今回のインカレはどのような意気込みで臨まれましたか
いつもはインカレ期間中にスーパーGがあるのですが、いつもと日程が違ったのできのうまではインカレという感じがしませんでした。でも、応援とかがいっぱいあったので、楽しんでできました。
――2月のインカレに向けて意気込みをお願いします
きょねん大回転では2番に入っていて、回転はコースアウトだったのですが、両種目で表彰台に絶対に乗りたいです。
小川彩也香(社1=北海道・札幌一)
――きょうのレースを振り返っていかがですか
前回の成績が21位だったので良い順位を出すのは無理かなと思っていたんですが、5位になれて良かったです。
――1年生ということで初めてのレースだったと思いますがきょうはどのようなお気持ちで臨まれましたか
きょうはスーパーG(スーパー大回転)という種目で、得意な種目ではないので、10位に入ればいいなと思っていました。少しでも学校対抗なので順位を上げて貢献できたらいいなと。
――得意ではないということですが具体的にどのような練習をされましたか
きのうのポール練習とかもしてなくて初ポールだったので、練習はしていないです。
――見つかった課題や改善点などを教えてください
無線でコース状況とか言われていて、みんなが失敗しているところを無線で注意しろと言われていたんですけど、同じような失敗をしてライン取りをもっと考えていかなければならないと思いました。
――2月のインカレに向けての意気込みを最後にお願いします
2月は大回転と回転で、特に大回転が得意なので、優勝を目指したいです。