石栗が5位入賞も…厳しい滑り出し

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5位入賞に食い込んだ石栗

 大会2日目、いよいよきょうから女子部の試合がスタートした。初陣を切ったのはアルペン競技の女子大回転。この種目には早大から5人の選手が出場した。結果、期待の新人・石栗優(スポ1=北海道・双葉)が5位入賞を果たした。しかし昨年の全日本学生選手権(インカレ)の同種目優勝者である眞田ひばり(スポ3=北海道・北照)がレース1本目に転倒しまさかの失格。また昨年は3人が同種目で入賞を果たしたものの、ことしは石栗一人にとどまった。大会2日目は女子部にとって波乱の幕開けとなった。

 2本のタイムの合計で順位を競うアルペン競技。1本目から注目を集めたのは昨年同種目で優勝を果たした眞田だった。しかしその眞田が転倒により失格。昨年の女王がいきなり姿を消すこととなった。また入賞が期待された後藤悠子(教3=長野・白馬)も57秒37で23位につけるなど厳しい展開に。早大勢に暗雲が立ち込める中、健闘したのは1年生の石栗だった。「絶対にチームに貢献しなければいけない」(石栗)と強い思いで臨んだ初めてのインカレ。冷静な滑りを見せ、首位と1秒04差の55秒62でゴール。石栗は1本目を終えて5位という好位置で2本目のレースに挑むこととなった。

ゴールへと向かう後藤

 続けて行われた2本目。後藤は1本目よりタイムを上げ、56秒83でフィニッシュ。総合順位20位でレースを終えた。1本目を25位で滑った太田好美(スポ1=北海道・網走桂陽)も2本目で順位を上げ総合順位21位に。波多野希美(スポ1=長野・小海)は1本目、2本目ともにタイムが伸びず、31位に終わった。1本目で唯一入賞圏内につけた石栗は「滑走順が後のほうだったので雪が掘れてきていた」とコース状況が悪かったことを語ったものの、安定した滑りを見せた。結果、1本目の順位をキープし、5位入賞を果たす。しかしその結果にも試合後、「もっと上を狙っていたので悔しい」と悔しさをにじませた。さらなる高みを目指すルーキー・石栗が早大勢でただ一人入賞し、ポイントを獲得した。

 1年生石栗の入賞という明るい材料はあるものの、昨年の総合優勝の原動力となったアルペン競技で入賞が一人という結果は早大にとって、かなり厳しいものとなった。総合得点で上位につける東海大、日大に追いつくためには24日に行われるアルペン競技・女子回転での高得点獲得が必至だ。この試合の悔しさを胸に、女子アルペン陣の奮起、そして早大史上初の男女総合優勝を期待したい。

(記事 辻玲乃、写真 近藤万里奈、荒巻美奈)

結果

▽女子暫定総合順位

1位 日大 18点
1位 東海大 18点
3位 法政大 7点
4位 早大 6点
5位 日体大 4点

▽女子大回転

5位 石栗優(スポ1=北海道・双葉)1分52秒18
20位 後藤悠子(教3=長野・白馬)1分54秒20
21位 太田好美(スポ1=北海道・網走桂陽)1分54秒31
31位 波多野希美(スポ1=長野・小海)1分56秒87
DF 眞田ひばり(スポ3=北海道・北照)
※記録は2本合計タイム

コメント

石栗優(スポ1=北海道・双葉)
――きょうのレースを振り返って
きょうのレースはずっと体調を崩していてあんまり練習をできていなかったなかで、久しぶりに滑ることになってしまって。あまり感覚が戻ってきていない部分もあって1本目は自分の中では良い滑りはできなかったんですけど、2本目はスタート順も良くてタイムも頑張ろうと思ってそれが順位につながったので良かったです。
――初めてのインカレでしたが、どのような気持ちで挑まれましたか
インカレは1年生から4年生までいて、皆いろいろな思いがあると思うんですけど、こうやって出場することができるようになったからには絶対にチームに貢献したいなと思っていたので、もうちょっと上にいきたかったんですけど、入賞できて安心しています。
――1本目を終えた後どのような気持ちで2本目に挑まれましたか
きのうの男子のレースを見ていて、2本目でも結構順位が入れ替わっていたので、1本目とは別で考えて、とにかく自分の滑りができるように心がけました。
――2本目を終えてどのような気持ちでしたか
結果的に順位は変わらなかったので、ほっとしました。
――きょうの調子やコースのコンディションはいかがでしたか
自分の体の調子はよく動いて良かったんですけど、コースは柔らかくて順番が後になると掘れてきて状況が悪くなってきてしまうので、1本目はスタートが早かったので良かったんですけど、2本目は順番が遅くなってコースが荒れてきていたので気をつけました。
――5位という結果についてはどのように思われますか
もっと上に行きたかったので悔しいです。
――3日後の回転への意気込みは
回転も確実に滑って上位に入れれば良いなと思います。