先日、北海道・札幌でクロスカントリー競技、長距離種目の全日本選手権(全日本)が行われた。学生のみならず、さまざまな団体が出場するこの大会で、女子がリレーを連覇する偉業を達成。個人でも多数の入賞者を出し、実りの多い大会となった。
初日に行われた女子3×5キロリレー。昨年の優勝メンバーの多くが抜け、全日本学生選手権(インカレ)と同じく下級生中心のメンバーで臨んだ。1走・半藤成美(スポ2=長野・飯山)は首位から6.4秒差の区間2位と少し出遅れたものの、2走重田結歌(スポ1=群馬・長野原)が巻き返し、トップグループでアンカーへ。リレーを受けたのはインカレから好調を維持する大平麻生(スポ1=新潟・十日町)。期待通りの走りを見せ、トップでフィニッシュ。早大では89年ぶりとなる全日本リレー連覇を成し遂げた。
大きな滑りでチームを優勝に導いた大平
また、同じく前回覇者として臨んだ男子4×10キロリレー。昨年の優勝に貢献したエース宮沢大志(スポ4=新潟・十日町)が海外遠征のため欠場し、厳しい戦いが予想された。こちらも、インカレと同じメンバーで臨み、結果は3位。男女そろっての連覇とはならなかったものの、健闘が光った。
競技終了後、笑顔を見せる選手たち
この大会でも学生らしからぬ強さを見せつけた早大クロスカントリー陣。その誇りと伝統を胸に、これからも飛躍を遂げていってくれるはずだ。
(記事 辻玲乃、写真 スキー部提供)
結果
▽男子4×10キロリレー
3位 早大 1時間44分41秒1
1走(クラシカル) 藤田佑平(スポ3=北海道・旭川大高) 29分47秒4
2走(クラシカル) 西田順風(人4=北海道・留萌) 29分6秒8
3走(フリー) 佐藤太一(スポ1=秋田北鷹) 23分35秒7
4走(フリー) 佐藤友樹(スポ2=新潟・十日町) 22分11秒0
▽女子3×5キロリレー
優勝 早大A 46分19秒7
1走(クラシカル) 半藤 16分52秒2
2走(フリー) 重田結 14分50秒4
3走(フリー) 大平 14分37秒0
8位 早大B 46分6秒4
1走 五十嵐優花(スポ3=長野・飯山) 17分1秒6
2走 有路杏子(スポ2=山形・新庄北) 15分44秒0
3走 村田愛美(スポ3=新潟・小出) 15分20秒8
▽男子15キロクラシカル
5位 佐藤友 42分43秒2
9位 西田 43分5秒1
25位 佐藤太 44分26秒8
▽女子10キロクラシカル
10位 大平 33分39秒2
18位 半藤 34分18秒4
29位 五十嵐 35分7秒7
35位 村田 35分34秒8
42位 有路 36分7秒6
▽男子50キロフリー
5位 佐藤友 2時間7分5秒9
23位 佐藤太 2時間11分2秒3
24位 西田 2時間11分34秒6
▽女子30キロフリー
5位 大平 1時間25分24秒9
25位 半藤 1時間35分30秒5
28位 村田 1時間36分30秒9
30位 有路 1時間36分50秒8
35位 五十嵐 1時間38分32秒6
●早大 11-13 全筑波大
コメント
倉田秀道監督(昭59社卒=東京・早実)
――早稲田の全日本選手権 リレー連覇は1925年以来89年ぶりと聞きました
もちろん女子では初になりますが、大きな金字塔を打ち立ててくれました。このことは、女子のみにとどまらず、男子も含めてチーム力醸成が成し得た結果、であろうと評価しています。1走半藤、2走重田ともに、インカレの時よりも調子を上げてきていたので大きな心配はなかったです。少し心配だったのは3走大平です。インカレ前後にピーキングしていたため、その後、国体を経て全日本選手権に入ってきたので、やや疲労感を心配していました。それでも、その心配をよそに大きな滑りでゴールしてくれて、やはり麻生は元気印でしたね。一方、3位に入った男子ですが、男子もインカレと同じ布陣で臨みました。藤田の走り次第ですべてが変わってしまうことはインカレの時と同様に最初からわかっていました。やはり少し苦しいですね。もう少し、粘ってくれればチャンスが生まれる局面もあったと思いますが、それでもリレーは4名の力で1つなので、これが今の男子の限界だと受け入れなければと感じています。