12月10・11日に群馬・高崎健康福祉大学伊香保リンクで行われた全日本学生選手権。早大からは、スピード部門の部員全員が出場した。伊藤誠悟(スポ4=長野・屋代)は男子1500m、5000mに、篠原孝尚主将(人4=長野・佐久長聖)は男子5000m、10000mに、清水凜(スポ2=福島・県立安積)は女子1500m、3000mに、鈴木柊香(スポ2=北海道・帯広三条)は女子3000m、5000mに出場し、それぞれが結果を残した。
伊藤は1日目に1500m、2日目に5000mに出場。特に1500mでは自身の出した大会記録を更新し、リンク記録も更新するなど活躍した。共に惜しくも2位となったが、手応えも感じられつつ、反省点も見つけられた大会となった。コンディションに不調はなく、自信の掲げる日本学生氷上競技選手権(インカレ)優勝に向けて自分を見失わずに頑張りたい、とのことだった。
男子1500mを滑る伊藤
篠原は1日目に10000m、2日目に5000mに出場。本人も「粘り」の観点では2種目とも大成功だったと語っている通り、共にラップタイムもレース内で一貫してほぼ変わらないいい滑りを見せた。夏場から積み上げてきたものが形になってきているという篠原。このままインカレなど大きな大会に向けて調子を上げていって欲しい。
男子5000mを滑る篠原
清水は1日目に1500m、2日目に3000mに出場。今シーズンでは屋外リンクでの試合がはじめてだったと言う清水。幸い天候にも恵まれ、自身の現状を確認できるレースだったそう。また、今シーズンは高校時代に出していた自己ベストも3年振りに更新するなど、好調。インカレに向けて、「早稲田」に貢献できるようにしたいと話した。
女子3000mを滑る清水
鈴木は1日目に5000m、2日目には3000mに出場。自信を持って挑んだという3000mは、優勝したものの、本人的には課題も多く、今後の大きな大会までに改善していきたいと話した。天候に左右される屋外リンクでも強い気持ちを持てるという鈴木。インカレで更に調整を重ねた滑りをしてくれることに期待がかかる。
女子5000mを滑る鈴木
大会も数が多く、連戦となってきている状況だからこそ、自身の体調管理などに気を使いつつも、それぞれにとって特別な意味があるであろうインカレであり、全員にポイント獲得のチャンスがある今シーズン。それぞれがベストコンディションで迎えて欲しい。
記事、写真 紀洲彩希
※掲載が遅れてしまい申し訳ございません
結果
▽男子1500メートル
伊藤誠悟 1分49秒40 2位
▽男子5000メートル
伊藤誠悟 6分51秒31 2位
篠原孝尚 7分02秒40 6位
▽男子10000メートル
篠原孝尚 15分07秒14 4位
▽女子1500メートル
清水凜 2分11秒02 14位
▽女子3000メートル
清水凜 4分42秒37 9位
鈴木柊香 4分32秒87 1位
▽女子5000メートル
鈴木柊香 8分00秒66 3位
コメント
伊藤誠悟(スポ4=長野・屋代)
――大会を振り返ってみて、手応えはいかがでしたか?
連戦の最後の大会で、疲労を感じてしまい、思ったような結果が出ませんでした。1500mは前回大会で優勝していたので、特に力を入れましたが、一歩及ばず準優勝となり、悔しかったです。ただ、タイムは1秒以上速くなっており、一つの目標だったリンク記録と大会記録を振り返ることができたことは良い点でした。
――前回おっしゃっていた課題の克服はできましたか?
スピードをつけたことで、1500mでは結果に繋がったと思います。5000mは、ペース配分をミスしてしまったことが今回の反省点です。
――全日本選手権への意気込みをお願いします
全日本選手権は、日本代表選手と戦えるので、自分の実力を測るとともに自己ベスト更新を目標に頑張ります。
――自身の目標であるとおっしゃっていたインカレ優勝に向けて、コンディションはどうですか?
ここまで、陸上と氷上のどちらも良いトレーニングを積むことができているので、コンディションに不安はありません。周りの選手も好調なので、自分を見失わずに頑張ります!
篠原孝尚主将(人4=長野・佐久長聖)
――大会を振り返ってみていかがですか?
10000mは最低限の結果でした。タイムランキング通りの順位で終われたのでよかったです。
5000mはまさか入賞できるとは思っていなかったので上出来です。
――前回おっしゃっていた「粘り」の点でみると、この大会はどうでした?
2種目とも「粘り」の観点から見れば大成功だと思います。
――インカレなど大きな大会が続きますが、コンディションはいかがでしょうか?
ようやく夏場から積み上げてきたものが少しずつ結果に現れてきているので、このまま上昇気流に乗っていけたら理想的です。
――最後のインカレになるかと思います。意気込みをお願いします
去年あと一歩で入賞出来なかったので、今年はなんとか入賞したいと思ってます。
清水凜(スポ2=福島・県立安積)
――大会を振り返ってみていかがでしたか?
今回の学生選手権は、今シーズンでは初めての屋外リンクでの大会だったので、今の自分が屋外でどのくらいのタイムが出せるのか楽しみな大会でした。屋外リンクは室内リンクと違って、雪や風、気温によってリンクのコンディションが変わるので、スタートするまで何が起こるかわからないのが面白いところです。今年は幸いにも晴天の中での開催だったので、少し風はありましたが、自分の現状をしっかりと確認できたレースができたかなと思います。
――今シーズンを通しての目標は?
今シーズンは自己ベストの更新を目標に頑張ってきました。昨年は高校の時のベストを更新できていなかったので、とにかく今シーズンは過去の自分に勝ち、更に上のレベルで戦いたいという気持ちで練習に励んできました。
シーズンに入ってから調子が良く、10月、11月の大会で3年ぶりに自己ベストを更新することができました。ただ、自分としては「もっといける」という気持ちの方が強く、まだまだタイムを更新していきたいと思っています。
現状に甘んじることなく、一つ一つの課題を克服し、自分の滑りに自信が持てるレースがしたいです。
――今後も大会は続きますが、コンディションはいかがですか?
コンディションは悪くないですが、何か不安要素があると身体だけでなく心のコンディションも乱れてしまうので、オンとオフの切り替えを上手く行いながらシーズンを過ごしていきたいと思います。
――最後に、今シーズンやインカレへの意気込みをお願いします
今シーズンは久しぶりに自己ベスト更新するなど、今までスピードスケート競技をやってきた中でも特に印象深いシーズンになるだろうと思います。この2、3年で環境が変わったり、競技者として自分はどうあるべきかなど、色々と悶々と模索していた時期が長いので(笑)
ベストを更新できて、再び自分の実力が伸ばせると分かったと共に、自分にはまだ伸びしろがあるというワクワクする気持ちにもなりました。
今回の学生選手権で、インカレでのポイント獲得がもうすぐそこにあるという自分の位置づけが把握できました。インカレではそのチャンスを逃さず、1点でも多く早稲田に貢献できるよう、全力で滑り切りたいと思います。
鈴木柊香(スポ2=北海道・帯広三条)
――女子3000mでは優勝されていました。この大会の手応えはいかがですか?
3000mは自信を持って臨んでいたので、優勝は素直に嬉しかったです。調子が悪いわけではなかったので、いつも通りの力が出せれば優勝できると思っていました。ただレースでは反省点も多く、課題が山積みという感じです。全日本選手権やインカレに向けて少しでも改善できたらいいと思っています。
――今年のインカレに向けて、以前「自分の強みを生かせる」とおっしゃってましたが、屋外リンクは得意な方ですか?
屋外は強風など天候に左右されやすいですが、そういう時は弱気になりやすいです。ですが私はそんな時も強い気持ちを持てる自信があるので、そういった意味で強みを活かせると思っています。
――全日本選手権ではどう戦いたいですか?意気込みも含めてお願いします
全日本選手権ではとにかく自己ベストを出したいです。記録を狙える屋内の大会は残り少ないので、良い記録を出して少しでもタイムランキングを上げたいです。そしてインカレの自信に繋げられたらと思っています。
――今後も大会は続いていきますが、コンディションはいかがですか?
コンディションは悪くないと思っています。
今まで以上に自分のやるべきことが明確になっていていい方向に進めていると思います。今後も大会は続きますが、1つずつ着実にステップアップしたいです。