大舞台に挑み、それぞれの目標と現状を再確認

スピードスケート

 10月21~23日に長野市オリンピック記念アリーナで行われた第29回全日本距離別選手権。ワールドカップの出場選手などの選考対象となるこの大会に、早大からは、伊藤誠悟(スポ4=長野・屋代)、篠原孝尚主将(人4=長野・佐久長聖)、鈴木柊香(スポ2=北海道・帯広三条)の3名が出場した。伊藤は男子1000mと1500m、5000m、マススタートに、篠原主将は男子5000mに、鈴木は女子5000mとマススタートに出場し、それぞれの滑りをみせた。

 伊藤は、1日目に5000m、2日目に1500m、3日目に1000mとマススタートに出場。シーズンを通して、この大会に向けて課題を洗い出してきていたが、まだ改善しきれていないところがあったと言う。5000mと1000mでは22位、1500mでは16位、マススタートでは19位と、順位だけで見ると良くはなかったが、改めて自分の課題を再発見した。

大会2日目、1500メートルに出場する伊藤

 篠原主将は、5000mに出場し24位。最低限として掲げた、「最下位からの脱却」という目標は達成したものの、自己ベスト更新とはならなかった。今シーズンはスケーティングの持続のために体の使い方をより意識して練習しているという。この大会で前半の滑りは自分の中では良かったとのことなので、それらが組み合わさればより良い滑りをしてくれるだろう。

大会1日目、5000メートルに出場する篠原主将

 鈴木は、5000mでは6位、マススタートでは15位となった。距離別選手権に出るのが初めてで、更に自身が出場する前日に小平奈緒選手の引退レースがあったこともあり久々の有観客の雰囲気に緊張してしまい、いい動きができなかったと振り返った。

 今シーズンはまだ前半。大学最後のシーズンとなる伊藤、篠原主将はそれぞれインカレ優勝、自己ベスト更新と自身の目標に向けて悔いの残らないように、鈴木もインカレで結果を残す、という自身の目標に向けて、レースを重ねていってほしい。

(記事、写真 紀洲彩希)

※掲載が遅れてしまい、申し訳ありません

結果

▽男子1000メートル


伊藤 1分13秒26 22位


▽男子1500メートル


伊藤 1分50秒02 16位


▽男子5000メートル


伊藤 6分57秒56 22位


篠原 7分08秒98 24位


▽男子マススタートレース(16周)


伊藤 8分22秒22 19位


▽女子5000メートル


鈴木 7分42秒58 6位


▽女子マススタートレース(16周)


鈴木 10分21秒35 15位


コメント

伊藤誠悟(スポ4=長野・屋代)

――この試合への目標や意気込みなどはありましたか

 目標は、ユニバーシアードの選考も兼ねていたので、その大会に出場するための権利を取ろうと思って頑張りました。

――この大会を通して得た手応えや、逆に見つけた課題などはございますか

 いろんな課題が残った試合で、それまでも大会などレース経験をこなしてきて、このシーズンの課題を洗い出してきたつもりなんですけど、まだそこが改善しきれてなかったとこもあって、未完成な状態でレースに出てしまったので、結果が伴わなかったなと思っています。

――今シーズンの課題とは何ですか

 1500mであれば、最初のスピードのところを強化したつもりだったんですけど、あんまり上手くいかなかったというところと、5000mでは最後の体力を強化したつもりがなかなか持ちこたえきれなかったっていうのがあります。

――このシーズンを通しての目標はありますか

 今年は4年目で大学最後の年なので、インカレ優勝を目指します!

篠原孝尚主将(人4=長野・佐久長聖)

――この試合での目標や意気込みなどはありましたか

  前回ぼくが大学2年生の時に出させていただいたんですけど、その時に順位的に最下位だったんですよね。なんで、今回は最低限最下位を避けようってことでそこは意識していて、あとはできることなら自分の自己ベストを出したいなと思って参加しました。

――実際に滑って、いかがでしたか

  思っていたより粘れなくてタイム的にはすごく悪かったんですけど、最初の3周くらいまでのスケーティングとかだと、今までの自分の中ではすごく良かったので。そこは評価できる点でしたけれど、やっぱりレース的にはあんまり納得のいかないレースでした。

――シーズンオフの期間中に意識して練習していたことなどはありますか?

  今年は滑り的には今までよりもおしりを上手く使えるようにというのを意識して滑ってて、太ももの前とかよりも、太ももの裏やおしりを使えた方がよりスケーティングを持続できるので、そういったところを今までよりも意識して夏場から取り組んできています。

――このシーズンを通しての目標はありますか

  今のところ今年でラストシーズンにもなるので、自分の自己ベストを更新して終われるようにしたいなと思っています。

鈴木柊香(スポ2=北海道・帯広三条)

――この試合への目標や意気込みなどはありましたか

  自分は距離別選手権に出るのがはじめてで、今回は小平奈緒選手の引退レースってこともあって、たくさんお客さんも来るということで、その会場にお客さんがいる雰囲気とかがコロナ禍もあって久しぶりだったので、その中でも自分のベストを尽くして自己ベスト更新したいなっていうのが一番の目標だったんですけど、やっぱり緊張も相まってなかなかいい動きができなくて、結果的に自己ベストが出せなかったので、そこは悔しい点かなって思っています。

――昨年は観客もいなかったですもんね

  そうですね。自分のレースの前の日がすごくお客さんが多くて、その雰囲気にちょっと飲み込まれた、じゃないですけど、普段と違う雰囲気だったのが緊張につながっちゃって、あまりいい動きができなかったです。

――この大会を通して、次への目標や課題の発見などはありましたか

  自分は、この後は全日本選抜とかインカレとか大きい大会がまた続いていくので、今回あまり結果を残せなくて、去年のインカレも風邪をひいてしまってあまりいい結果が出なかったので、次そこに向けて調子をあげて行けたらなと思っています。

――このシーズンを通しての目標はありますか

  去年インカレで結果を残せなくて、今年のインカレは去年と違って屋外リンクなんですけど、自分の強みを生かせるところでもあるかなと思うので、そこで一番いい結果を出せるようにがんばりたいなと思っています。いちばん寒い時期で、夏から調整を続けてきたので、そこで結果を残したいです。