インカレ開幕戦は2桁得点で快勝! 幸先の良いスタートを切る

アイスホッケー

日本学生氷上競技選手権 12月24日 青森・テクノルアイスパーク八戸

 12月24日、日本学生氷上競技選手権(インカレ)が開幕した。今大会は決勝戦が行われる12月29日までの6日間に、初戦を含めて5試合を勝ち抜かねばならない短期決戦だ。早大は関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)で2試合を棄権していたため、11月17日以来の約1カ月ぶりの公式戦となったが、初戦の相手、龍谷大に対し2桁得点でを挙げ、快勝を収めた。

 試合開始1分、インカレ最初の得点はFW上山響平(スポ4=北海道・駒大苫小牧)が決めた。幸先の良いスタートを切ると、そのわずか22秒後にもFW仲見颯太(北海道・苫小牧東)とFW上山のアシストでFW林幹汰(文4=東京・早実)が追加点を奪う。FW陣のプレーが噛み合った早大は、2点のリードをもって試合を優位に進めた。第1ピリオド中盤は得点こそなかったものの、常にゴールを狙う果敢な姿勢で攻撃を繰り広げる。終盤に入って17分、インカレ直前特集で「得点王を狙う」と話していたFW林が味方のパスで抜け出すと、キーパーとの勝負に勝って3点目を決める。さらに19分には同じく直前特集で「重要な局面でのフェイスオフには絶対的な自信がある」と話していたFW平林慶太(スポ4=北海道・釧路江南)が、ゴール左前でのフェイスオフで、後方に構えていたFW岩村晴翔(社2=東京・早実)に正確なパス。受けたFW岩村がそのままの位置で力強くシュートを放ち、これが決まって4ー0で第1ピリオドを終えた。

シュートを放つFW清水

 第2ピリオドも勢いそのままに早大が一方的な攻撃を繰り広げた。まずは21分、ゴール横にこぼれていたパックをFW仲見がゴール正面にパス。FW清水朝陽(社3=北海道・武修館)とDF松下仁(商2=東京・早実)のアシストで、最後は再び受け取ったFW仲見が決めた。さらにその直後18秒後にFW笹沼葵(教2=東京・早実)、22分にFW飯塚創哉(教1=東京・早実)、23分にはDF共田野安(国教3=カナダ・George Eliot Secondary School)が遠間からのシュートを決め、一気に8ー0まで点差を広げる。9点目は「今年は悔しい思いしかない」と話していたFW田中裕人(スポ4=滋賀・光泉)がゴール前で押し込んで得点。このゴールには、すぐにチームメイトが駆け寄ってチーム全体が喜びを露わにした。最後は龍谷大がこぼしたパックを拾ったFW笹沼が素早くシュートを放って10点目。得点を2桁にのせ、第2ピリオドを終えた。

 10点のリードをもって突入した第3ピリオドは、中盤に立て続けにペナルティーをもらったこともあり、最初の得点を奪うまでに時間がかかった。しかし龍谷大に流れを一切渡さなかった早大は、そのまま攻撃を続け、54分にFW上山が運んだパックをFW飯塚が押し込んでこのピリオド初得点を奪う。残り5分あまりになってからは、今季限りで選手を引退するGK飯見拓未(社3=東京・早実)がリンクに登場し、無失点で今試合を終えるべく、早大はさらに集中力を高めた。最後は56分、ルーキーFW樋口能乙(スポ4=青森・八戸)が同じくルーキーFW飯塚のアシストで得点を決め、12ー0で試合終了。試合が終わると同時に早大メンバーはGK飯見のもとへ駆け寄り、全員が笑顔で試合を終えた。

笑顔で試合を終えたGK飯見

 インカレ初戦となる重要な一戦は、FW陣の息の合った攻撃で大量得点を挙げ、勝利を飾った。GK飯見は「今までにないチームの結束力がある」と話し、優勝への意気込みを改めて口にした。明日1日を空けて26日からは4連戦が控える。得点力が課題とされていた秋季リーグ戦のイメージを今試合で払拭した早大は、次戦の青学大戦に向けて準備を進める。

(記事・写真 濵嶋彩加)

◆試合後コメント◆
GK飯見拓未(社3=東京・早実)
ーー今試合はどのような気持ちで臨みましたか
 自分は病気の影響で今年度いっぱいしかプレーはできなくて、 現役選手としては引退になってしまうので、今日が出られる最後のチャンスかなと思っていました。試合前からチームのみんなもすごい(自分のことを)出そうってと言ってくれていて、最後5分間だけだったんですけど本当に出してくれて、この1年間、みんなと一緒に頑張ってきたので、楽しく終わろうと思っていましたし、最後は無失点で終われて良かったです。
ーーチームの戦いぶりは振り返っていかがですか
 初戦なので、まずは明後日のゲームにつなげること、あとは初戦の入り方はどうしても難しいので、シュートを積極的に打っていったことが得点に現れてすごく良かったんじゃないかなと思います。
ーー改めて自分のアイスホッケー人生と、早稲田で過ごした日々について振り返っていただけますか
 自分では正直本当に下手だなって思っていて、それでもずっとチームメイトに支えられてきたホッケー人生だったなと振り返ってみて思います。早稲田に入って、こんなにも強いチームの中でみんなと切磋琢磨したり、時には結構ぶつかり合ったり、本当に成長できた3年間だったなって思うので、このメンバーと戦えて良かったですし、最後4年生にはすごくお世話になったので、 少しでも力になれることあれば、頑張ってサポートしていきたいと思います。
ーー明日以降の試合への意気込みをお願いします
 今年は運が良い部分もあって、上位を狙えると思いますし、今までにないチームの結束力があります。チーム全員が優勝を目指せると確信していて、あとはもうプレーするだけだと思うので、4年生の最後の公式戦、しっかりサポートして、みんなで声を出して最後は優勝をつかみたいと思います!

FW飯塚創哉(教1=東京・早実)
ーー12得点を奪っての勝利、初戦を振り返っていかがですか
 3ピリオドはちょっと少なかったんですけど、どのピリオドもシュートを意識してゴール前に集めて、それが12点という数字、得点につながったので、その数字には満足しています。
ーーチーム状況はいかがですか
 まだまだ改善するところもあると思うので、 そういったところは試合を通して改善して、あと4試合あるで、最後の4試合目の時に完成体にできるようにしたいと思います。
ーー個人のプレーについては振り返っていかがですか
 自分のゴールは他の選手がつないでくれてっていうゴールが多かったですし、アシスト自体も周りが動いてくれたおかげでというのがあったので、 今日は運が良かったなっていう風に感じています。
ーーインカレは連戦になりますが、難しい点はどのような点ですか
 体力的な部分かなと思います。明日を挟んでそれから4連戦というのは今年は経験していないので、体力面だったり、失点した後の切り替え、 勝ったけどうまくいかなかった試合の後の切り替えとか、そういったところに難しさがあると思います。
ーー次戦への意気込みをお願いします
 次の試合は難しいゲームが予想されるので、チームで1失点でも減らして、1得点でも増やして、 さらにその次につながる試合をできるように頑張っていきたいと思います。