インカレ初戦は完封勝利 DF金井和の得点で笑顔あふれる/京産大戦

アイスホッケー

 ついに日本学生氷上競技選手権(インカレ)が開幕した。東京開催の本大会、早大は初戦を東京・東大和スケートセンター、2回戦以降を神奈川・KOSE新横浜スケートセンターで戦う。初戦は会場の規模が小さいため、観客は関係者のみに限定した無観客で実施。今秋のリーグ戦で関西6位の京産大を相手に19ー0で完封し、勝利した。FW清水朝陽(社1=北海道・武修館)は5得点5アシストの活躍を見せ、さらに、部全員が渇望したDF金井和(文構4=東京・早実)の公式戦初得点を実現。順調な滑り出しとなった。

 ※会場の撮影環境の影響で、写真にモヤがかかっております。

 序盤から、終始主導権は早大にあった。客席のない比較的小さな会場のため、家族など関係者のリンクサイドからの応援を直に受けて戦うことができた初戦。GKは関東大学リーグ戦(秋リーグ)で早大ゴールを守った飯見拓未(社1=東京・早実)が先発し、1セット目にはFW林風汰(教4=東京・早実)が入った。開始わずか46秒、FW大塚鵬蓉(スポ3=埼玉栄)の得点で幸先の良いスタートを切ると、体を張って守備に徹する京産大にゴールを阻まれる場面もあったが、順調に得点を重ねていく。パスが乱れたシーンではGK飯見が落ち着いてパックを抑え、無失点。DF務台慎太郎主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)は納得のいかない表情を見せていたが、7-0で第1ピリオドを終えた。

控室で話す選手たち

  製氷を挟んで迎えた第2ピリオドも早大のペースは崩れない。12分24秒にはFW金井真(スポ3=北海道・苫小牧東)がチームとして10点目を獲得し、大会ルールに基づき時計が止まらないランニングタイムに突入した。4人の4年生全員が同時にリンクに乗ってプレーする時間もあり、落ち着いてゴールを狙っていく。ペナルティーにより、数的不利になったキルプレーも相手に攻めのかたちを保たせずに守りきった。しかしその後は得点はなく、第2ピリオドは3点に留まった。

 最終ピリオドは約1分のパワープレーから始まった。早大はここまで公式戦で得点のなかったDF金井和を入れ、チーム全員の悲願である公式戦初得点のチャンスを探った。そして、開始30秒。FW共田野安(国教1=カナダ・ジョージエリオットセカンダリースクール)のアシストに合わせ、DF金井和がシュート。パックはゴールを揺らし、みごとチームの期待に応えた。ベンチはこの日一番の大盛り上がり。歓声にリンクは揺れ、FW林風汰(教4=東京・早実)ベンチからリンクに落ちそうになるほど喜び、チーム全員が満面の笑みのDF金井和を包んだ。そんなFW林風も得点し、さらに勢いが加速する早大。FW清水は第3ピリオドのみで4得点し、GK千葉琉矢(スポ3=北海道・武修館)にうれしそうに笑顔を向けていた。相手選手と1対1のピンチもGK千葉が冷静に抑え、第3ピリオドはを7得点で終えた。

DF金井和の得点に駆け寄るDF務台(左)や喜ぶ選手たち

 インカレ初戦は、スコアとしても、内容としても順調な滑り出しを見せた早大。次の相手は関西2位の関学大を2-1で破った慶大だ。秋リーグでは、慶大の棄権のため対戦がなく、5月に実施した早慶戦ぶりの試合となる。相手のホームであるKOSE新横浜スケートセンターだが、序盤から流れを引き寄せ、少ないピンチで勝ち上がりたい。

安堵(あんど)する試合後の選手たち

(記事 田島璃子、写真 岡すなを、濵嶋彩加)

結果
早大 ピリオド 京産大
7(28) 1st 0(3)
3(26) 2nd 0(2)
9(17) 3rd 0(2)
19(71) 0(7)
※( )内はシュート数

得点経過
チーム 時間 ゴール アシスト1 アシスト2 GS
早大 00:46 大塚 EQ
早大 04:09 鎌田 清水 上山 EQ
早大 12:52 川本 清水 EQ
早大 16:28 金井真 清水 務台 PP1
早大 18:04 沼田 EQ
早大 18:19 木綿 EQ
早大 19:39 鎌田 川本 清水 EQ
早大 24:21 木綿 大塚 EQ
早大 29:20 清水 EQ
早大 32:24 金井真 棚橋 EQ
早大 40:30 金井和 共田 木綿 PP1
早大 41:28 鎌田 清水 川本 EQ
早大 45:07 清水 鎌田 EQ
早大 46:04 清水 鎌田 EQ
早大 49:11 林風 有賀 EQ
早大 51:06 平林 共田 EQ
早大 53:11 清水 SH1
早大 54:28 清水 鎌田 EQ
早大 55:17 上山 有賀 EQ

早大メンバー
セット FW FW FW DF DF
大塚 木綿 林風 務台 沼田
川本 清水 鎌田 棚橋 松下
平林 共田 金井真 有賀 金井和
上山 江島 田中
  仲見 林幹
GK 飯見→千葉

堤広利監督(平10人卒=東京・早実)

――今日の結果を振り返っていかがですか

 立ち上がりから点が取れましたし、足も動いていましたので、いい内容だったと思います。

――DF金井和の得点もありました。やはり、チームとして欲しかった1点でしょうか

 そうですね、最初から狙っていましたので。彼に取らせようというシフトでやりましたし、ちゃんと決めてくれたので良かったと思います。

――次戦は相手が慶大だと予想されています。意気込みをお願いします

 今日の試合もそうでしたが、相手によってプレーを変えずに、今まで自分たちが準備してきたことを、シンプルに、精度高くやろうと話しています。相手が慶応だろうと、違おうと全くやることは変わりませんので、そういうつもりでやっていきます。