失点を取り返せず 6位で大会を終える/セカンドリーグ 中大戦

アイスホッケー

 関東大学リーグ戦(秋リーグ)、セカンドリーグの最終戦の相手は中大だ。早大にとってはすでにセカンドリーグでの順位が確定している中、大会を締めくくる最後の試合。一方、中大にとっては勝ち点が持ち越されるファイナルリーグに向け、絶対に落とせない一戦だった。試合開始直後、わずか2分で2点を取られると、その後も追いつけず。6-3で敗戦した。

※掲載が遅くなり、申し訳ございません。

 「集中を欠いていた」と堤広利監督(平10人卒=東京・早実)が振り返るように、序盤に立て続けに取られた得点が響いた。開始1分、漏れたパックを至近距離から打たれ、1点。さらに1分57秒、GK飯見拓未(社1=東京・早実)の足の間を通ったパックを空いたゴールに押し込まれ、2点目を献上する。タイムアウトを取り、切り替えて形勢を立て直す早大だったが、6分19秒にも1点を与え、あっという間に3点差となった。ここで、中大のペナルティによるパワープレーのチャンスが訪れる。パワープレーが始まって13秒、DF棚橋俊太(スポ2=愛知・東海)が離れたところから放ったシュートをFW共田野安(国教1=カナダ・ジョージエリオットセカンダリースクール)が角度を変え、パックは相手GKの頭上を通過。早大に貴重な1点をもたらした。しかし流れはつかめなかった。その後わずか20秒、またもや中大が得点を重ねる。その後のパワープレーも生かせず、1-4で第1ピリオドを終えた。

パックを保持するFW平林慶太(スポ2=北海道・釧路江南)

 気持ちを新たに臨んだ第2ピリオドは、拮抗(きっこう)する試合展開となった。得点が動いたのは、9分14秒。DF松下剛(商3=東京・早実)の力強いシュートを相手GKが弾き、そのパックをゴール前にいたFW木綿宏太副将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)がすかさず差し込んだ。点差は2点となり、十分に逆転が可能になった。しかし、現実は厳しかった。11分4秒、角度のないところから放たれたシュートがGK飯見の脇をすり抜け、ゴール。加えて、14分54秒にも自陣ゴール前でのパスをカットされてシュートを打たれ、2ー6となった。

パックを運ぶFW共田

 第3ピリオド、早大に1点を追加したのは、FW金井真(スポ3=北海道・苫小牧東)だ。1分40秒、自陣ブルーライン付近でパックを取ると、両側からスティックを差し込む中大を振り切り、自力でゴール。スピードを生かした得意な形でスコアを3ー6とした。その後も両者得点のチャンスはあったがスコアは動かず。残り時間約2分には中大選手と衝突して動けなくなったFW平林が担架で運び出された。その後、両校選手は徐々にヒートアップ。小競り合いが増え、残り時間14秒には殴り合いに。FW清水朝陽(社1=北海道・武修館)は3回目のペナルティを、FW金井真は計12分のペナルティを取られ、そのまま試合が終了した。

試合後、天を仰ぐDF務台慎太郎主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)

 早大は秋リーグを6位で終え、次の公式戦は12月20日から予定されている日本学生氷上競技選手権(インカレ)となる。秋リーグでは、1年生のGK飯見が初めて正GKとしてゴールを守り、チーム全体がGK飯見に声を掛け、GK共に戦う場面がよく見られるようになった。また、9月入学のFW共田をはじめ、新たな戦力も台頭し、得点のパターンも増えたといえるだろう。絶対的な信頼を誇るDF務台主将が率いるチームもあとわずか。1カ月半の準備期間を有効に使い、インカレでは打倒東洋を成し遂げたい。

(記事・写真 田島璃子)

お知らせ≫インカレ前対談を12月中旬に公開予定です!

結果
早大 ピリオド 中大
1(10) 1st 4(15)
1(20) 2nd 2(14)
1(11) 3rd 0(14)
3(41) 5(43)
※( )内はシュート数

得点経過
チーム 時間 ゴール アシスト1 アシスト2 GS
中大 01:00 夏野 佐藤 EQ
中大 01:57 権平 角丸 畑山 EQ
中大 06:19 権平 鈴木 小原 EQ
早大 15:28 共田 棚橋 木綿 PP1
中大 15:49 角丸 大坊 佐藤 EQ
早大 29:14 木綿 松下 共田 EQ
中大 31:04 木村 角丸 種市 EQ
中大 34:54 角丸 EQ
早大 41:40 金井真 EQ

早大メンバー
セット FW FW FW DF DF
上山 木綿 共田 棚橋 沼田
大塚 清水 鎌田 務台 松下
林幹 平林 金井真 有賀
川本 田中 江島
  林風 仲見
GK 飯見

堤広利監督(平10人卒=東京・早実)

――今日の結果を振り返っていかがですか

 立ち上がりがちょっと良くなかったです。ピリオド間も言ったのですが、集中を欠いていたかなと思います。

――集中を欠いた原因は、結果が出ていた試合だからでしょうか

 もしかしたら、それもあるかもしれません。4年生が東伏見でやる最後の試合でしたので、集中してやろうという話はしていました。

――関東大学リーグ戦全体を振り返って、どのような課題が見つかりましたか

 通して言っていたことですが、シンプルなプレーをいかに60分間続けられるかが課題です。最後までできなかったところだと思います。

――日本学生氷上競技選手権に向け、どのようなチームにしていきたいですか

 秋リーグとやることは同じです。しっかり走って、シンプルに当たって、細かいことをやらずに。そういうプレーをやってもらいたいと思います。

――カギになる選手、期待する選手は

 インカレが4年生は最後ですので、頑張りや、背中を見せてほしいと思っています。キャプテン、副キャプテンを含め、4年生全員ですね。