またしても逆転負け　ファイナルリーグへの道絶たれる／セカンドリーグ　法大戦

　関東大学リーグ戦、セカンドリーグ第４戦は法大との対決だ。セカンドリーグに進出した６校のうち、ファイナルリーグに進めるのは４校。しかしここまで早大は初戦を明大に大敗し、東洋大との第２戦、日大との第３戦を棄権で不戦敗と、２連勝するほかない状況だった。しかし序盤のリードを第３ピリオドで一気に逆転され、３ー５で敗戦。ファーストリーグでの法大の試合と同じ展開で敗戦し、ファイナルリーグへの道は絶たれた。

　怪我による棄権から１週間。立ち上がりから両者譲らぬ攻防を見せ、果敢にパックを奪い合う。１点目は早大が手にした。開始１分29秒、ブルーライン付近からＤＦ務台慎太郎主将（スポ４＝北海道・駒大苫小牧）が力いっぱい放ったシュートにゴール前のＦＷ清水朝陽（社１＝北海道・武修館）が合わせ、パックはゴールに収まった。先制点に沸く早大に、さらにパワープレーのチャンスが訪れる。途中、審判にパックが当たり、プレーが中断される時間もあったが、パワープレー後半に２点目を獲得。ＦＷ木綿宏太副将（スポ４＝北海道・駒大苫小牧）が打ったシュートは法大ＤＦに当たり、ＧＫの足の下をすり抜けた。序盤での２点獲得に、堤広利監督（平10人卒＝東京・早実）も大きな拍手を送った。その後、法大のペナルティにより２度パワープレーが生まれるが、どちらも得点にはつながらず。14分06秒に１点を返され、２ー１で第１ピリオドを終えた。

１点目、アシストしたＤＦ務台主将に手を挙げるＦＷ清水

　第２ピリオド、リードを広げて余裕を持ちたい場面で、早大は集中力を発揮した。得点にはつながらなかったものの、連続したシュートが目立ち、ＧＫ飯見拓未（社１＝東京・早実）も冷静にパックをさばき、法大に追加得点を許さない。そんな中、会場が大きな盛り上がりを見せたのは29分33秒、早大の３点目だ。自陣で奪ったパックを持ったＦＷ林幹汰（文２＝東京・早実）は、リンク中央にフリーでいたＦＷ上山響平（スポ２＝北海道・駒大苫小牧）を見逃さなかった。パックを受け取ったＦＷ上山響平（スポ２＝北海道・駒大苫小牧）はアタッキングゾーンに入り、ＧＫに正面から向かう。会場の全ての視線が集まる中、ＦＷ上山は丁寧にパックをさばき、バックハンドでシュートを決めた。ＦＷ上山自身は表情一つ変えないが、チームはＦＷ上山を称え、笑顔がこぼれる。早大が流れをつかむかと思われた。しかしその後の10分も得点は動かず。残すは第３ピリオドの20分となった。

ＦＷ上山へ集まる選手たち

　２点差で迎えた第３ピリオド。点差はあるが、ファーストリーグで３点差から逆転されていることもあり、全く油断はできない状況だ。法大のペナルティもあり、得点のチャンスは手にしていた早大だったが、ＦＷ上山のシュートが枠に弾かれるなどして追加点とはならず。試合が大きく動いたのは、残り時間10分だった。ＦＷ林幹のペナルティでこの日初めてのキルプレーを迎えた早大。ＧＫ飯見のスーパーセーブもあったが、２分間、ゴールを守りきれなかった。日本代表にも選出されている法大の床勇大可に仕留められ、３－２。55分29秒には、巧妙なパスでゴールを奪われ、３－３の同点に。勢いに乗る法大は、さらに約30秒後、早大ＤＦの隙間を通して逆転に成功した。あっという間に追い越されてしまった早大は、残り時間１分１秒の場面でタイムアウトを取る。ＧＫを下げることに加え、法大のペナルティもあり、６対４でのプレーを決断した。ＦＷ木綿宏太副将（スポ４＝北海道・駒大苫小牧）のフェースオフを獲得した早大はゴールを狙うが、守備を崩すことはできない。59分40秒、法大がクリアしたパックがフェンスに当たり、運悪くエンプティーゴールとなってしまった。

　ファイナルリーグ進出をかけた一戦は、終盤に相手を勢いづけ、悔しい敗戦となった。セカンドリーグ最終戦は、６日に中大との対戦になる。現体制での試合も残りわずかだ。ファーストリーグで引き分けた中大に勝利を収め、日本学生氷上競技選手権へはずみをつけたい。

（記事　田島璃子　写真　髙田凜太郎、山本泰新）