日大に最終ピリオドで逆転! リーグ戦白星スタート

アイスホッケー

 大学交流苫小牧大会が中止となり八戸での合宿を終え初の公式戦となる関東大学リーグ戦特別大会(リーグ戦)。初戦の相手である日大に第1ピリオド(P)で先制点を決められる。しかし第2P、同点に追いつくと、最終Pで逆転。その後2点を追加して早大が4―1で勝利し、リーグ戦を白星スタートとした。

 第1P、序盤から両チームともに勢いよく滑りパックを奪い合う。日大のシュートでヒヤリとする場面もあったものの、ペナルティーを受け不利な状況下でもしっかりとガードして得点を防ぐ。早大もペースを崩すことなく何度もゴールを攻めるが、相手チームに阻まれる。互いに得点を許さず試合が進んでいき迎えた15分49秒。日大のペナルティーによりチャンスの状態であったが、パックが日大側に流れると早大のガードがないところを狙われ先制される。

杉本主将のシュートが決まり同点に追いつく

 1点を追いかける形で始まった第2Pはパスを回しながら展開していく。試合が動いたのは9分28秒。日大がペナルティーを2つ重ねて、早大が非常に有利な中、FW杉本華唯主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)のシュートが決まり同点に追いつく。しかし、「あれだけ数的有利な場面がありながら1得点ですから良いとは言えません。もっと相手GKが困るようなシュートを打たなければいけません」と内藤正樹監督(平3二文卒=北海道・釧路湖陵)が試合後に語ったように、その後も相手チームのペナルティーでPP(※1)の状態が続くがなかなか点数につなげることができない。

 同点の状態で迎えた最終P開始10分に迫るとき、FW林幹汰(文1=東京・早実)からパスを受けたFW北村瑞基(商4=東京・早実)が打ったパックがきれいにゴールに入り逆転する。徐々に良い流れが生まれてきた早大は続けてFW木綿宏太(スポ3=北海道・駒大苫小牧)が打ったシュートが、カメラでの審議の結果認められ一点を追加する。そして2点差を離して迎えた試合終了20秒前、「秋リーグの初戦で得点できたということは嬉しかったです」と語ったFW上山響平(スポ1=北海道・駒大苫小牧)の少しタイミングを置いて放ったシュートが決まるとそのまま相手に点を決められることなく勝利をつかんだ。

最終Pで逆転ゴールが決まる

 「内容は良くないです。まだまだホッケーになっていません」と試合後に言葉を残した内藤監督。確かにシュート数でも圧倒的な差をつけ、PPの時間も長かったのにもかかわらず、ゴールを決めきれないところが目立った。しかし、「チームの目標は、優勝です。個人の目標としては、ポイント王を狙っています。チームの勝利に貢献し続けられるような選手になりたいです」と目標を示した杉本主将率いる早大。今回の試合では白星の裏で少し悔しさも残ったが、リーグ戦はまだまだ始まったばかり。最終Pでの良い流れを次戦につなぎ、法大戦でも勝利をつかんでくれるだろう。

※1 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が多く、数的有利な状態をパワープレーと呼ぶ。

※2 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が少なく、数的不利な状態をキルプレーと呼ぶ。

(記事 岡すなを、写真 七澤拓未、大貫潤太)

※( )内はシュート数

結果
早大 ピリオド 日大
0(12) 1st 1(9)
1(20) 2nd 1(5)
4(23) 3rd 1(10)
4(55) 1(24)
得点経過
チーム 時間 ゴール アシスト1 アシスト2 PK/PP
日大 15:49 吉成 岩瀬谷 PP
早大 29:28 杉本 棚橋 大塚鵬蓉 PP
早大 48:18 北村 林幹汰 田中
早大 49:16 木綿 大塚鵬蓉 沼田
早大 59:40 上山 PP
※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す
 なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする
早大メンバー
セット FW FW FW DF DF
上山 杉本 鎌田 務台 棚橋
川本 木綿 大塚鵬蓉 大塚脩世 沼田
金井真 田中 北村 住友 有賀
林幹汰 金井和
GK村上 B-GK千葉
コメント

内藤正樹監督(平3二文卒=北海道・釧路湖陵)

――今日の試合全体を振り返っていかがですか

内容は良くないです。まだまだホッケーになっていません

――八戸の合宿ではどのようなことを重点的に取り組みましたか

基本です。「パス・レシーブを正確に。体を使ってパックを守る。シュートを打ってリバウンドを叩く。」です

――先制点を奪われた後の第2P、有利な状態が続きましたが、得点にあまりつなげられなかった印象を受けました。その点はいかがですか

あれだけ数的有利な場面がありながら1得点ですから良いとは言えません。もっと相手GKが困るようなシュートを打たなければいけません

――第3Pでは3得点をおさめ、試合が良い流れに変わったように感じました。振り返っていかがですか

もっとはやく勝負を決めなければいけません。遅すぎます

――リーグ戦での目標はもちろん優勝だと思いますが、プレーの中、細かなところでの目標はなにかありますか

運動量がまだまだ足りません。自ら足を動かし責任あるプレーが求められます

――次回法大戦にむけて意気込みをお願いいたします

時間は短いですが、今日の課題を修正し法政大学にチャレンジしたいです

FW杉本華唯主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)

――今日の試合を振り返っていかがですか

先制点を取られ、とても苦しい試合展開になりましたが、勝ち切ることができて良かったと思います

――八戸の合宿ではどのような収穫がありましたか

八戸合宿では、パス、レシーブ、スケーティングにフォーカスして練習に取り組んできたため、各々が基盤の部分を少しでも大きくできたことが収穫です

――第2Pで先制点を決めたシーンを振り返っていかがですか

数的有利の状況が続く中で必ず入れなくてはいけないと思っていたので、入れることができて安心しました

――第3Pで流れが良い方向に変わっていった印象を受けました。チーム内の雰囲気はいかがでしたか

第3Pは、シンプルなプレーを継続できたことがチームに流れを持ってくることに繋がり、チーム内の雰囲気もやっと試合に慣れて、良くなってきたなと感じています

――リーグ戦でのチーム目標、そして個人の目標をお聞かせください

リーグ戦の、チームの目標は、優勝です。個人の目標としては、ポイント王を狙っています。チームの勝利に貢献し続けられるような選手になりたいです

FW上山響平(スポ1=北海道・駒大苫小牧)

――得点シーンを振り返ってみていかがですか

一応狙ったんですが本当に入ると思わなかったんでビックリしました。秋リーグの初戦で得点できたということは嬉しかったです

――合宿の成果は出せましたか

合宿中はパックを守ることとフリーの選手に素早くパスすることを意識していましたが、今回の試合ではその成果を出せたと思います

――日大は手強かったですか

手強かったです。自分たちのミスからピンチになってしまう場面が多かったので、ミスを減らせばもっと自分たちに有利な形で試合運びをすることができたと思います

――次戦への意気込みをお願いします

次の試合ではもっと周りを見てチャンスを作るプレーができるように頑張ります