「慶應は侮れない相手」(FW大石浩之、教4=東京・早実)と警戒して臨んだ早慶定期戦戦(早慶戦)。関東リーグ戦(リーグ戦)では慶大相手に2連勝も、直近の試合では5-4と僅差の展開に。対する今試合は、これで引退となる4年生と、ともに練習してきた若手それぞれが着実に得点を重ねてリードした。その裏にはGK谷口嘉鷹(社4=東京・早実)の冷静な守備で無失点に抑える活躍もあった。結果は3-0の完封で勝利し、4年生は掉尾(ちょうび)を飾った。
早大は序盤から試合の主導権を掌握。ところがパスがなかなかつながらず、攻勢ながらも好機を活かせない状況が続く。まずは試合開始3分13秒、早大がPP(※1)の状況を迎えた。この時、フィールド中央付近からの長いシュートや、ゴール裏からの折り返しでの押し込みをするも得点には結びつかず。しかし、攻め手を休めずに獲得した7分18秒のPPでついにチャンスをものにした。右サイドのFW生江大樹(スポ3=北海道・釧路江南)が左サイドに鋭いロングパスをつなぐと、FW杉本華唯(スポ2=北海道・駒大苫小牧)の強烈なシュートがゴールネットを揺らした。ロースコアの試合展開で貴重な1点をチームにもたらした。
最後の早慶戦を完封で締めくくった谷口
続く第2P(ピリオド)。このピリオド、両校の総シュート数である10本と21本に表れているように、早大は慶大の攻撃を耐える時間が長かった。ここで魅せたのは他でもないGK谷口だった。慶大にパスカットされ、一気にゴール際までパックを運ばれた際にも冷静に対応。また、一対一の状況で続けてシュートされた場面もあったが、見事無失点で抑えた。この頑張りに応えるかのように、ここでも得点が生まれた。小刻みにつながったパスをDF務台慎太郎(スポ1=北海道・駒大苫小牧)が11分35秒、パックをゴールに突き刺す。「自分が少しでも貢献して4年生を勝たせたいという思い」がこのプレーを後押しした。一方、逆転を狙う慶大はこの終盤から第3Pにかけてより攻撃的に。それでも、早大は体を張ったプレーで慶大にシュートを打たせない。慶大のギアチェンジに触発されたかのように、早大は目標に掲げる『足を動かすホッケー』を展開。それを体現したFW青木孝史朗主将(スポ4=埼玉栄)が「持ち味である足を動かすホッケー」で4年間の集大成とも言うべき得点を決めた。会場には応援団による3度目の紺碧の空が演奏され、試合終了まで大きな歓声が響き続けた。
均衡を破る1点目を決め、ガッツポーズを見せる杉本
今季リーグ戦で3位、そして日本学生氷上競技選手権(インカレ)では準々決勝敗退に終わった早大は、来年度に優勝の望みを託すかたちで終わった。試合はもとより、日々の練習から率先してきた4年生はこの日の早慶戦で早大アイスホッケー部としてのプレーに終止符を打つ。そんな4年生は次期アイスホッケー部に大きな期待を寄せている。「優勝を狙える実力がある」(青木)「今年より絶対いい結果が出せる」(FW小澤田匠副将、スポ4=東京・早実)。4年生の期待を背負い、次年度もアイスホッケー部は『足を動かし続ける』ことだろう。
※1 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が多く、数的有利な状態をパワープレーと呼ぶ。
※2 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が少なく、数的不利な状態をキルプレーと呼ぶ。
(記事 大貫潤太、写真 杉原優人、鬼頭遥南、林大貴)
1年間チームを率いた青木主将がMVPに選出された
結果 | ||
---|---|---|
早大 | ピリオド | 慶大 |
1(22) | 1st | 0(7) |
1(10) | 2nd | 0(21) |
1(23) | 3rd | 0(8) |
3(55) | 計 | 0(36) |
得点経過 | |||||
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チーム | 時間 | ゴール | アシスト1 | アシスト2 | PK/PP |
早大 | 08:18 | 杉本 | 生江 | ― | PP |
早大 | 31:35 | 務台 | 篠田 | 杉本 | ― |
早大 | 45:39 | 青木 | ― | ― | - | ※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする |
早大メンバー | |||||
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セット | FW | FW | FW | DF | DF |
1 | 河田 | 青木 | 小澤田 | 吉野 | 務台 |
2 | 杉本 | 生江 | 澤出 | 大崎 | 篠田 |
3 | 前田 | 冨田 | 加賀美 | 住友 | 大塚 |
4 | チェース | 大石 | 林 | 草島 | 金井 | GK谷口 |
コメント
内藤正樹監督(平3二文卒=北海道・釧路湖陵)
――試合内容を振り返っていかがですか
良くなかったね。全然足も動いていなかったし、インカレから1週間から2週間空いて、タイトルが懸かっている試合ではないので、エンジンのかかりも遅くて全てが少しレベルダウンしてしまったかな。年明けてから1週間練習しましたけど、少し間に合わない感じですかね。
――足が動いていなかったというのは、慶応のプレーに合わせてしまったからでしょうか
慶応も動いていなかったですね。試合自体が大学生のアイスホッケーの試合として少しレベルダウンしてしまいました。そこは少し反省していますが、次の試合が懸かってないこの時期にやるのは少し苦しいのかなという気がしますけどね。そんな中でも勝って歴史をつなげたのは不幸中の幸いです。
――青木選手がMVPを獲得されました
本当はうちにも慶応にもMVPはいないんだけどね(笑)。この前、青木は足を折ったけど1点入れたしということで、仕方なく選びました。
――卒業する4年生に一言お願いします
社会に出ていくので、就職先でも頑張ってほしいと思います。必要される人間になってほしいです。会社の仕事を頑張って、会社から認められる人材になってほしいと思います。そうすることによって、彼らがアイスホッケーの価値も上がるのではないかと思うので。スポーツの価値を上げる価値のやり方はたくさんあると思うんですけど、やっぱりアイスホッケーをやっていた人間が社会に出て活躍することによって、アイスホッケーの価値が上がるということもありますので、頑張っていってほしいと思います。そうすれば後輩にもつながるだろうし、そういうことが代々つながれば、少しずつアイスホッケーの価値も上がっていくのかなと思います。
――来季の意気込みをお願いします
優勝争いできるというところは、この2年間で固めたので、今度は優勝争いするではなくて、優勝するというところの最後の壁を打ち破っていきたいと思います。それだけの戦力も見込めると思いますので、もう言い訳はできません。私も就任して3年目なので、この辺で必ずタイトルを取らなければいけないという危機感も持っていますので、4月には春のタイトルをぜひ取りたいなと思っています。
FW青木孝史朗主将(スポ4=埼玉栄)
――早慶戦という特別な試合に臨むにあたって、なにか意識したことはありましたか
早慶戦はいつも応援団の方々が来てくれて、いい意味でうるさい状況になっているのでセット間での会話が取りづらい状態になるので、練習中から大きな声でコミュニケーション取るようにしていました。
――試合展開を振り返っていかがですか
今回の早慶戦に向けてセットが大きく変わったなかで、いつもと違うセットでばらばらの状態でコミュニケーションが取りづらい状況ではあったのですが、決めるべきところで決められたのと、(谷口)嘉鷹がしっかり0に抑えてくれた勝因だと思います。
――きょうのご自身のプレーはどうでしたか
最初はいいプレーができていなかったのですが、最後ワンプレーで点を入れた場面では自分の持ち味である足を動かすホッケーが活きたのではないかなと思います。
――MVPを獲得されましたね
MVPに関しては本当にチームのサポートのおかげでしたし、(谷口)嘉鷹でもよかったとも思っているんですけど、チーム全員が頑張った結果たまたま自分がMVPに選ばれた感じだと思います。もちろんMVPに選ばれたことは大変うれしく思っているんですけど、チーム全員のおかげかなと思っています。
――早大アイスホッケー部で過ごした4年間はどのようなものでしたか
小さいころから憧れていたこの早稲田大学でプレーができて本当に充実していて、4年間があっという間に過ぎてしまいましたね。早稲田大学では仲間に恵まれて、仲間のおかげで4年間を乗り切ることができたと思いますし、かけがえのない4年間でした。
――今後のアイスホッケー部、後輩に向けてどんなことを期待しますか
今シーズンに関しても後輩に助けられるシーンが多かったので、来年は優勝を狙える実力があるなと思っているので、天狗にならずにしっかりとやるべきところをやっていけばチャンスはあると思います。なので自分たちができなかった優勝を後輩たちには期待したいです。
DF大崎大祐副将(先理4=青森・八戸)
――最後の早慶戦を終えて今の気持ちを教えてください
本当に勝ててよかったなと、ホッとした気持ちでいっぱいです。
――決して楽な試合展開ではなかったと思うのですが、試合内容を振り返ってどうですか
早稲田がやろうとしてた、シーズン中早稲田がやっていたホッケーをやろうと試合に臨んだのですが、試合全体を通して、できている時もあったのですが、できない時もあって、できない時に失点はしなかったのですが、ピンチを招くシーンが多くあって、結果として勝てたのは良かったのですが、内容的には良くない部分もありました。
――ご自身のプレーはどうでしたか
まずは、早慶戦独特の雰囲気にのまれないようにいつも通りのプレーをしようとして、臨んで、それはできたのかなと思います。早稲田のユニホームを着て、試合をするのが最後だったので悔いが残らないように、一生懸命今まで学んできたことだったり、教わったもの、経験したことを全て出し切ろうという思いで試合に臨んで、実際にできたので悔いはないです。
――4年間を振り返ってどうですか
1年の時から起用してもらって、早稲田に入りたいと思ったのも、早慶戦に出たいという思いがあったので。その時は最後、早慶戦に出ることができればいいかなと思っていたのですが、1年で入ってからすぐ運良く起用してもらって、早稲田のユニホームを着て試合に出ることができたのですが、本当に辛いことが多くて、うまくいかないことがあって、1、2年の時だったのですが。3年になって、新しいコーチ陣が入ってきて、そこで教わること、学ぶことがたくさんあって。そのかいあって、ホッケーが楽しくなって、そこからホッケーが楽しいと思いながらプレーできた2年間だったかなと思います。
――後輩へメッセージをお願いします
まず、優勝させてあげれなかったというのは、4年生として申し訳なく思っていて。春の大会も2位ですし、秋リーグも最後優勝かかった試合をしたし、インカレでも優勝した東洋相手にギリギリの試合をして、でもそこで勝ちきることができなかったことが4年生として、勝ちきるチームを作りあげることができなかったということがあるので、後輩たちには、本当に来年優勝を狙えるチームになると思っているので、一生懸命泥臭く勝ちに向かって1戦1戦戦って欲しいかなと思います。
FW小澤田匠副将(スポ4=東京・早実)
――最後の早慶戦を終えていかがですか
ホッとしたという気持ちが一番大きいです。
――試合を振り返っていかがですか
点を取れない時間帯は長かったですが、失点する気もしなかったので焦りはなかったですし、楽しんで試合ができたかなと思います。
――4年間の競技生活を振り返っていかがですか
いろんなことを学べた競技人生だったと思います。試合に出れない期間もちゃんとありましたし、そこで学んだことを生かせた上級生の時間だったし、いい時間を過ごせたと思います。
――後輩にメッセージをお願いします
僕らの代よりも賢い選手も、上手なプレーヤーも多いですし、やりようによってはもっと上に行くこともできますし、そこをさぼればうまくいかないこともあると思うんですけど、そういうところを切磋琢磨しながらじゃないですけど。とりあえず僕は今年より絶対いい結果が出せると思っているので、頑張ってもらいたいと思っています。
FW大石浩之(教4=東京・早実)
――最後の早慶戦を終えて、今の気持ちをお聞かせください
この1年間このチームでやってきてよかったなというのと、僕個人的には4年間が終わってやり切ったというか清々しい気持ちです。
――決して楽な試合ではなかったと思いますが、試合内容を振り返っていかがでしたか
僕らとしても楽な試合ではないと考えていたので、あまりやばいなという気はしなかったのですが慶應は侮れない相手なので早稲田としてのホッケーをできたことが勝利につながったのかなと思います。
――ご自身のプレーはいかがでしたか
あまり終盤まで出場機会がなかったのですが、出たシフトでは全力でやったので悔いはないです。
――4年間を振り返っていかがでしたか
一言でいえば楽しかったです。ですが僕自身全然練習について行けなかったり試合に出られなかったりという日々が4年間続いて何度もやめようかなと思ったのですが、やっぱり毎年良いチームで良い人たちに支えられてここまでやってこられたので人との繋がりだったりというのはありがたかったです。
――最後に、後輩に向けてメッセージをお願いします
戦力的にも来年は優勝を狙えるチームだというのは皆わかっていると思うのですが、そこでがむしゃらさや早稲田としてのプレーというのが実力に怠けてできなくなっていると優勝はできないと思うので、初心や今年のことを忘れずに早稲田としてのホッケーを続けて、絶対にタイトルを獲ってほしいと思います。
FW加賀美俊介(スポ4=北海道・釧路江南)
――早慶戦を終えての気持ちはいかがですか
元々早慶戦という舞台に小さい頃から憧れていて、そこの舞台でホッケー引退できたことってすごい嬉しくて、すごく幸せだなと思いました。
――試合内容を振り返っていかがでしたか
自分の出来としてはとてもいいとは言えないんですけど、それでもチームの皆が支えてくれて点を取ってくれたりとか、本当に後輩たちは可愛いのはもちろんなんですけど頭が上がらなくて、すごくありがたかったなと思っています。
――自分のプレーを振り返っていかがでしたか
最後だししっかりやりきろうと思ってやって、体力もほぼ使い切ったので、ゴールは決められなかったですがチャンスもいっぱいあったし、すごく満足しています。
――4年間を振り返っていかがでしたか
憧れて入った早稲田で11番も付けさせてもらって、すごく幸せなことでした。元々自分が期待されていたプレーとか活躍ができなかったのは先輩方含めて本当に申し訳ないなと思うんですけど、それでも自分の憧れを突き通して4年間やり通せて最後この舞台で勝ったということはほぼ悔いないと言えるかなと思います。本当に先輩方含めて、後輩も皆、関係者の皆さん本当にありがとうございました。
――後輩へのメッセージをお願いします
本当にチームの皆の一生懸命戦う姿は本当に勉強になるし、本当にめちゃくちゃありがたいです。これはもう早稲田でしかできない、早稲田のホッケーってこういうものだなと自分は思うので、それをしっかり大事にして絶対優勝してください。
FW河田隼弥(教4=東京・早実)
――最後の早慶戦を終えて、今の気持ちをお聞かせください
4年間あっという間だったという一心です。最後の試合もリーグ戦と変わらない時間だったのですが本当に一瞬のように感じて。総じて楽しかったです。
――決して楽な試合ではなかったと思いますが、試合内容を振り返っていかがでしたか
早慶戦だから活躍したいと各々が思っていたと思うのですが、そういう思いがあると自分たち早稲田はこういう試合結果になってしまうので来年からはどの試合も早稲田の気持ちを貫いて試合をしていただきたいです。
――ご自身のプレーはいかがでしたか
あまり活躍できなかったのですが、後悔なくプレーできたかなと思います。
――4年間を振り返っていかがでしたか
本当にあっという間で、特に4年生になってからは自分たちが引っ張って行かなければいけないという自覚も芽生えてきて。本当にあっという間でした。
――最後に、後輩に向けてメッセージをお願いします
来年は自分たちの代とは違って戦力がしっかり整っているので、自分たちの代ではできなかったのですがインカレとかリーグ戦といった大事な試合でタイトルを獲ってほしいと思います。
GK谷口嘉鷹(社4=東京・早実)
――最後の早慶戦を終えて率直な今の気持ちは
ホッとしてます。しっかり完封して勝てたことが嬉しいし、最後に有終の美を飾れたのかなと思います。
――試合内容を振り返って
チームとしては内容はそんなによかったわけではないですが、結果として0で抑えられたのは最後にはよかったのかなと思います。
――結果的には完封でしたが、ご自身のプレーについてはいかがですか
自分自身これが全力でやる最後のホッケーですし、すごく楽しもうという気持ちもありつつ、楽しむだけでなくしっかり結果も出せればいいなと思っていたので、良い準備してきて本当によかったなと思います。
―― 早稲田大学での4年間を振り返って
1年生の時は全く試合に出れなくてすごく悔しい思いをして、そこからすごく努力して2年生から試合に出られるようになって、でもまだまだ活躍するには程遠いなと感じたんですが、そこで諦めずに最後まで頑張ってきて最後に優勝はできませんでしたが、自分としてはすごく納得のいく4年間だったと思います。
――後輩へメッセージ
控え室でも伝えたのですが、昨年の代と同じように今の3年生たちは戦力的には他大学にも全然引けを取らないレベルだと思っているので、そこはやっぱり自信を持って欲しいですが、勝てるという気持ちは勝つ前には絶対に持たないでほしいなと思ってて、しっかり優勝してタイトルを取ってから俺たちは強いんだという風に自信を持って欲しいと伝えました。
FWマッテオ・チェース(国教4=Camden Hills Regional High School)
――最後の早慶戦はいかがでしたか
本当に楽しかった。僕の友達、仲間と最後の良い試合を戦って、勝ててよかったと思います。
――決して楽な試合展開ではありませんでしたが、内容を振り返っていかがですか
楽ではなかったが、早慶戦は公式戦ではないので、勝ててうれしいと思います。
――ご自身のプレーについて
そんなに上手くプレーできなかったけど、出れてよかった。僕の好きなプレーができました。
――早稲田大学での4年間を振り返って
個人的に1年生の時は全然日本語できなかったし、本当に辛かった。毎日3時に起きて氷上練習があって、学校に行っての繰り返し。本当に辛かった4年間だったけど、全然後悔はない。本当に僕の先輩、後輩、同期、スタッフのおかげですごく楽しかったなと思います。
――後輩へメッセージ
僕の後輩、すごい好きだった。3年生、2年生、1年生。来年頑張ったら全然春リーグ、サマーカップ、秋リーグ、インカレ、早慶戦のすべてで優勝できると思う。全部の大会で優勝してください!
FW杉本華唯(スポ2=北海道・駒大苫小牧)
――きょうの試合の意気込みだったり、ゲームプランとしてはいかがでしたか
チームとしてはいつも通りに自分たちが今までやってきたホッケーを体全体を使って表していこうという意識でした。自分自身の意気込みは4年生が最後なので、絶対に勝たせて引退させてあげようと思って臨みました。
――難しい展開になりましたが、試合全体を振り返っていかがですか
やっぱり大勢の観客が入っていることもあって、自分たちのプレーをするということは口で言うのは簡単なんですけど、実際は難しくて。チームとしては自分たちのプレーがあまり出せなかったと思うんですけど、自分たちのやろうとしていることはできたのかなと思います。
――均衡を破る大きな先制点を挙げました。得点のシーンを振り返っていかがですか
生江さん(太樹、スポ3=北海道・釧路江南)がお膳立てしてくれたので、自分はそれをなんとか入れないとという気持ちで決めました。
――先制点も含め、きょうのご自身のプレー全体を振り返っていかがですか
きょうの試合は本当に楽しくて、こういう観客の中でプレーができるということも、他の学生だったらめったに経験できるものではないと思うので。幸せを感じながらプレーをしていました。自分としては楽しくプレーできたので良かったかなと思います。
――4年生を勝利で送り出すかたちとなりました。4年生へ向けて伝えたいことはありますか
自分は比較的にチームの中でもうるさくて、迷惑をかける方だったと思います。その中でも4年生は自分を自由にさせてくれたし、面倒を見てくれました。自分が4年生だったらこんな後輩は面倒くさいなと思うんですけど(笑)、4年生は最後まで面倒を見てくれて、自分がプレーしやすい環境をつくってくれたので感謝しています。
――来年は上級生となり、チームをけん引していく立場になると思います。来季へ向けての意気込みを一言お願いします
今年優勝という目標を掲げていて、最終的に優勝争いまではできたんですけど、そこで勝ち切れないというのが自分たちの弱さだったと思います。最後に勝ち切ることができるチームをつくっていく上で、自分がどういうふうに貢献していくのかということを考えながら取り組んでいきたいと思います。
DF務台慎太郎(スポ1=北海道・駒大苫小牧)
――東伏見での初めての早慶戦でしたが、いかがでしたか
自分たちが慣れ親しんでいるリンクで環境としては抜群でいつもやっている環境でやりやすかったですけど、観客がものすごく入っていて、自分がホッケーをやってきた中であれだけで観客が入った中での試合は初めてだったのですごく新鮮で楽しかったです。
――試合内容を振り返っていかがですか
攻め込まれている時間帯も多かったんですけど、それをうまく断ち切って、失点0で追われたというのはすごく大きかったと思います。
――2点目はスラップショットを決められました
できるだけ積極的にゴールを狙っていこうと思っていました。それと、インカレが4年生の最後の大会だったのにも関わらず、自分のミスのせいで負けてしまったので、今回の早慶戦は自分が少しでも貢献して4年生を勝たせたいという思いで挑んで、シュートを決めれたということがすごいうれしくて良かったです。
――ルーキーイヤーを振り返っていかがですか
思ったよりも、自分の実力が通じることがわかりました。でも、まだ支えてもらっているという局面も数多くあって、来季は後輩も入ってくるので自覚と責任を持って、自分が早稲田を勝たせるくらいの気持ちで試合に臨んでいきたいと思います。