【連載】インカレ直前特集『We Will Be The Champions!』 第1回 澤出仁×生江太樹×篠田純希

アイスホッケー

 今回登場するのはFW澤出仁(スポ2=北海道・武修館)、FW生江太樹(スポ2=北海道・釧路江南)、DF篠田純希(スポ2=北海道・苫小牧東)の2年生トリオだ。ルーキーイヤーだった昨年から経験を積み、今季の早大の快進撃に大きく貢献したこの3人。関東大学リーグ戦(リーグ戦)の振り返りやプライベート、そして目前に迫った日本学生氷上競技選手権(インカレ)への意気込みについて伺った。

※この取材は12月6日に行われたものです。

「見えないプレッシャーみたいなものがずっとあったのかな」(澤出)

澤出

――今季からスタッフ陣が大きく変わりましたが、何か変化はありましたか

生江 今まではどちらかというと、選手主体で動いていたんですけど、今は少しずつコーチ陣や新スタッフ、監督(内藤正樹、平3二文卒=北海道・釧路湖陵)と選手が一緒に意見を出し合ってプレーできるようになったので、意見交換ができるようになったのは良かったのかなと思います。

篠田 自分は去年に比べてやることが明確になったと思います。去年はワセダのホッケーといえばスピード、アグレッシブと言っていて、(それは)今年も変わらないんですけど、1対1のバトル、体を使ってパックを守るなど、具体的にやることが明確になったんじゃないかなと思います。

――リーグ戦の振り返りになります。予選リーグは首位通過されましたが、振り返っていかがですか

澤出 正直ここまでうまくいくとは思っていなかったんですけど、昨年から陸トレ(陸上トレーニング)もハードにしてましたし、その結果が結び付いての1次リーグ1位だったのかなと思います。

生江 春はあまりいい結果が出せなかったんですけど、春から地道にやってきたことが秋リーグの前半でうまく出たかなと思います。

篠田 あとは昨年の王者だった明治大学を1次リーグの後半戦の強豪校と当たる際に倒せて、個人個人が自信を持てたのだと思います。それで強いプレーができるようになったのかなと思います。

――その後行われた順位決定リーグを振り返っていかがですか

生江 ずっと1位を走り続けてきただけに、2次リーグの最初に慶応に負けてしまったことと、最後優勝が懸かった勝負どころで勝てなかったというのは反省点だと思うので、そこはインカレに向けて改善したいと思います。

澤出 見えないプレッシャーみたいなものがずっとあったのかなと思っています。首位でずっと戦ってきて、東洋大戦で優勝を自分たちでつかみ取れるところを逃して、そのまま悪い流れで(明大戦に)いってしまったので、勝ち切るチームになれなかったところが秋リーグの反省かなと思います。

篠田 優勝を少し意識し過ぎて、逆にそこからプレーがかみ合わなかったというか、強くできていたところを、リスクを恐れてそうしなかったというのがあったので、優勝を意識してどこか他人任せになっていたところがダメだったと思います。

――順位決定リーグではプレーに硬さが見られる場面もありましたが、実際のプレッシャーはいかがでしたか

澤出 自分は意識しないようにはしていたんですけど、やっぱり(プレッシャーは)かかっていましたね。

生江 自分も意識はしていなかったんですけど、やっぱり見えないプレッシャーというか、優勝に懸ける思いが強過ぎて空回りしたところはあります。

――昨年の4位から順位を上げ、2位という結果になりましたが、プラスに受け止めていますか、それともマイナスに受け止めていますか

篠田 僕はプラスだと思います。去年は本当に勝てる気がしないというか、自分がやっていて勝ち方が分からなくなるというか・・・。強豪校にはどうしたらうまくいくんだろうとなっていたので、今年は勝てる理由が明確だったのが良かったと思います。

――勝てる理由とは

篠田 去年は守り中心のチームだったんですけど、今年はどんどん攻めて当たるホッケーを積極的にプレーしていたので、それがうまくいくと「これをやれば勝てるんだ」というのが分かってきて、一人一人ができるようになったのかなと思います。

――お2人はいかがですか

生江 自分は正直言うと、去年の成績はあまり考えていなくて、今年絶対優勝するという気持ちで秋リーグに挑んだので、準優勝という結果にはあまり個人的には満足していないです。優勝が手に届くところで負けてしまったというのが悔いに残っています。

澤出 自分はプラスに受け止めています。さっき篠田も言ってたんですけど、去年ふがいない結果で、今年全部のチームに勝つことができたのは誇っていいと思ってます。1つ目から3つ目まで全部のセットで点が取れるようになったので、チーム的にも得点力が上がったということが一番の収穫なんじゃないかなと思います。

――最終戦後にFW鈴木ロイ主将(教4=北海道・苫小牧東)が「ワセダのスピーディーでアグレッシブなホッケーができるようになった」とおっしゃっていましたが、その要因は何だと思われますか

澤出 説明するのは難しいんですけど、ホッケーのシステム的に相手の陣地でプレーするとか、相手の体に最初に当たるというところを徹底して、アグレッシブにできたというのが今年のいいところだと思っていて。去年は相手の動きを見てからパックを持ってない人をマークしようとしていたんですけど、今年はパックを持っている人に素早く詰めて、プレーをさせないというのをコンセプトだったので、それがちゃんとできて、スピーディーでアグレッシブなプレーが今年はできたと思います。

――ルーキーだった昨年から意識として変わったところはありますか

澤出 昨年は1年目ということで、何も分からないままリーグ戦を戦って。リーグ戦ってすごくハードスケジュールで、ケガ1個で3、4試合も調子が悪くなってしまうので、そういうのを去年経験したからこそ今年ケガなくリーグ戦を戦えたというのが一番いいところだと思っています。あと去年は先輩方に助けられて自分の好きなようにやっていたんですけど、今年から(先輩になって)自分がやらないといけないという気持ちがありました。あと後輩の1年生のFW杉本(華唯、スポ1=北海道・駒大苫小牧)とも組んで、自分が先輩の後に付いていくだけではダメで、引っ張るぐらいの気持ちで今年の秋リーグは試合をしていました。

――杉本選手はかなり得点されていると思いますが、いい刺激にはなっていますか

澤出 そうですね。お互いに点数も数え合っていて、結果(自分が)負けているとは思うんですけど(笑)。多分自分のいいパスからのゴールもあったのでお互いに良かったんじゃないかなと思います。

――アシストが多いと思いますが、何か意識されていることはありますか

澤出 特にないですけど、大事な場面で起用されることが多いですね。パワープレーでも自分たちのセットをいけと言われますし、他のセットよりもシフトが多いので、そこでどれだけ決められるかというのは大事にしていました。

――他のお2人はいかがですか

生江 去年は1年目ということで、がむしゃらにひたすらプレーするということを考えていましたけど、今年は後輩も入ってきて責任感が強くなったと思うし、たとえば自分が試合を決めることであったり、チームをまとめるという意志、まだまだ足りないところもありますけど、そういった部分の責任感は去年より増したと思います。

篠田 本当に1年目はいっぱいいっぱいで、リーグ戦自体がアイスホッケーをしていて初めてだったので、その時々でしなければいけないプレーが本当に分からなくて。でも今年になってチーム全体を試合中に見れるようになったというか、さらに落ち着いてできるようになりました。僕は4年生と組んでいますが、そこまで萎縮し過ぎることもないですし、結構やりたいプレーもやらせてもらっているので、そこが変わったことかなと思います。

――第1セットで起用されるようになりましたね

篠田 そこは重圧に感じるということはそこまでないですね。責任はあるんですけど、むしろ昨年よりも気楽にというか、ミスしたときは4年生がカバーしてくれますし、ミスしたらその後のプレーを自分の中で変えていけばいいということで、「アグレッシブにやれ」と言われています。お互いにミスをカバーし合って上手くプレーできていると思います。

――リーグ戦を通して印象に残っている試合はありますか

生江 自分は2次リーグの明治戦(○6-2)ですかね。優勝した明治に対して、1勝だったらまぐれかと思われるんですけど、2勝したことで自分たちが上位校に対してやれるんだという自信が本当についたと思うので、あの試合は自分的には印象的な試合でした。

澤出 自分は1次リーグの中央戦(○3-1)で、最後残り1分くらいで逆転ゴールを決めて勝つことができたんですけど、あのシュートの後、DFハリデーさん(慈英副将、スポ4=埼玉栄)に、みんなでぎゅっとなる時にジャンプをされて(笑)。慈英さんがジャンプをするくらいみんな盛り上がってましたし、会場全体も盛り上がっていましたので、自分的にはそれが一番印象に残ってますかね。

篠田 僕は2次リーグの東洋戦(○7-3)で、あの時4年生のFW矢島さん(雄吾副将、スポ4=北海道・駒大苫小牧)がいなくて、同期のFW前田(悠佑、社2=東京・早実)が起用されたんですけど、見事起用に応えてチームの流れをつくったという試合ですね。実際それで誰が入っても強くなれるチームなんだなと感じましたし、あの時は結構得点が入っていいホッケーができていたのでそれが印象的です。

――澤出選手は後半マークが厳しかったと思いますが、後半のご自身のプレーを振り返っていかがですか

澤出 マークも結構されて、ビデオを見ながら改善しようと思ったんですけど、自分の中で(パックを)持ち過ぎている部分が多くありました。最後の最後で優勝が懸かっていて自分で決めてやるという気持ちもありましたけど、あんまり周りの選手を頼れず、自分が(周りを)見えていなくて、心の余裕がなかったので、そういうところがマークされているというか、潰されていた一番の理由だと思います。

――生江選手は8ゴールを記録されましたが、振り返っていかがですか

生江 去年に比べたら(点が)取れたとは思うんですけど、まだまだ試合を決定づける得点があまりなく、来年は今年以上に得点を取らないといけないと思うので、決定力という部分で練習から改善していきたいと思います。

「(杉本は)先輩に懐っこい部分はめんこいです」(生江)

生江

――ここからはプライベートな話に移ります。まずは恒例の他己紹介をしていただいてもいいですか

澤出 しのDのいいところは・・・。

一同 (笑)。

澤出 ホッケー面でいうと頼りになるというか、第1セットで出て、篠田の動き・・・、しのDの動き・・・。

篠田 統一しろよ(笑)。

澤出 しのDの動きでゲームが決まるところがあります。決勝リーグは篠田くんはめっちゃ緊張してて、それが伝わって、チーム全体につながっちゃったというのもあって。それくらいチームに影響力がある選手だと思っています。私生活ではちょろちょろしているというか、先輩にもよくちょっかいをかけますし、末っ子って感じですね。

生江 ホッケーの面では第1セットとして、チームの要としてもやっている選手なので・・・。

篠田 何もねえじゃん(笑)。

生江 欲を言えばもう少しゴールを狙ってほしいかなって思います(笑)。プライベートは、自分が今同部屋で、自分と学校の時間が合わなかったりして僕が(寮に)帰ってくるのが遅いんですけど、帰ってきたら疲れて寝たいところをしのDが自分のベッドで寝てたり、あとは寝つくまでの時間が本当に速くて、睡眠に貪欲だなと思います(笑)。

澤出 じゃあ次なまDで。

篠田 なまDは・・・(笑)。

生江 (なまDって)呼んだことねえだろ(笑)。

澤出 呼んでるよ?

生江 仁だけだよ(笑)。

篠田 今第3セット目なんですけど、去年と違ってどこのセットでも点が取れてどこも主力になっていて、第3セット目でも得点を決めてくれるので、良いことだと思います。あと雰囲気がちょっと悪くなりかけたときに、流れを変えるプレーとして点を取るようなプレーをしてくれるので、そこは本当にすごいなと思います。プライベートは、同部屋で、教職(の授業)を取っているので学校は頑張っているなと思うんですけど、バカ過ぎて、もうちょっと勉強してほしいなと(笑)。

生江 めっちゃしてるよ(笑)。

澤出 多分学校行ったら勉強してないんだよ。

篠田 ちょっと一般教養がないというか、もうちょっと勉強すべきだと思います。

澤出 なまDがチーム1のファイターで、僕がチェックされたら相手に怒ってますし、なまDが(チェックを)やられてもすぐ怒ってチェックにいくんですけど、去年から大人になった面もありますね(笑)。去年は反則されたらすぐやり返して、乱闘にもなってたんですけど、今年の秋リーグでは乱闘もなかったので、そこは大人になったんじゃないかなと(笑)。私生活の面ではバカ真面目というか、常に何かをやっているという感じです。いつも「遊ぼ」と言ってもなかなか遊んでもらえず、構ってもらえず、最近は寂しいです(笑)。

生江 さわDはホッケー面では、今年の秋リーグの中央戦だったりと、チームを勝利に導いてくれるようなゴールをたくさん決めてくれる選手だと思ってて。あとちょっと怖いのは、普段のプライベートは結構子供っぽくて、言葉を悪く言えばガキくさいところがあるんですけど、練習や試合になると表情も性格も変わって、二重人格じゃないのかなというところも・・・。

澤出 かっこいいってことでしょ(笑)。

生江 あるので、普段はもう少し遊んであげようかなと思います(笑)。

澤出 紹介になってないじゃん(笑)。

篠田 さわDは本当に勝ちにつながるプレーが多くて、1個のパスシュートのスキルもホッケーIQも高くて、そこでそんなプレーするんだってプロさながらのプレーをしています。プライベートは寂しがりやで、すぐ構ってほしがるいわゆるかまちょというやつで、構ってほしくないときに構われると生江は怒るので、生江がダメだと自分にくるんですよ(笑)。そのぐらい子供です。あとは僕や生江は食べることが好きなんですけど、(さわDは)食べるのに飽きたとか言うんですよ(笑)。食べることに向いてないという。だから小さいんだよね?ということです(笑)。

――この3人でオフに遊びに行くことはありますか

生江 この3人に加えてDF草島芳彦くん(教2=東京・早実)がリーダーをやっている『美食会』というのがありまして、月に1度おいしいものを食べに行く会的なものをやっているんですけど、最近欲が出てきてしまっています。『月1美食会』と名付けている割には月に2回行くことがありますが、それはそれで楽しいですし、いいことかなと思います。

――何がおいしかったですか

生江 最近だと・・・、何がおいしかった?

篠田 俺は第1回が一番好きだよ。

生江 でも第1回だと(澤出が)いないんだよ。

篠田 澤出は美食会の新人なんですよ。

澤出 聞いてください!こいつら毎回行くとこ教えてくれないんですよ。「月1美食会だよ」というのも教えてくれなくて、取りあえず目的地に行くじゃないですか。それでショッピングとかをして、「今日どこ行くの?」って聞いたら、「今日あそこだよ」って。(店を)予約してるらしくて。でもいつも何も教えてもらえず付いて行って、お金だけ払って(笑)。

――食べることに飽きたと伺いましたが、美食会には行くんですね

澤出 いや、それは強制なんで(笑)。

篠田 このルーキーがいなかったんですけど、第1回の『ホルモン千葉』っていう、京都に本店があるお店です。ホルモンがコースで出てきて、ホルモン一つ一つがおいしいんですけど、シメにホルモンの今まで出た油とタレを絡めて、そこの鉄板で焼きうどんにするんですよ。それが本当においしいのでぜひ行ってほしいです。

――それぞれ仲のいい先輩はいますか

生江 自分は多分隣の部屋の嘉鷹さん(GK谷口、社3=東京・早実)と一緒にいることが多いです。嘉鷹さんは隣の部屋まであと一歩踏み出せばいいところをなぜか自分の部屋で止まって、自分の部屋に入ってきてちょっかいを出してきたり、朝練が終わって風呂に入る前に、自分のベッドに入ろうとするそぶりを見せたりと、結構ちょっかいを出してくるので、自分も負けずとこれから抵抗していけたらと思っています。

澤出 自分は先輩といるより同期といるタイプです。先輩にはかまちょできないので(笑)。

篠田 僕はその隣の部屋の嘉鷹さんの同部屋である、FW青木さん(孝史朗、スポ3=埼玉栄)です。青木さんは生江と違って一般常識があって、クイズ番組とか強いんですよ。(正解して)結構ドヤ顔を見せるんですけど、それをちょっとばかにすると怒るんですよ。それの仕返しに今日も講義中に後ろから髪を引っ張ったりしてきて。そのちょっかい出し合いをしていると先生に怒られたんですよ(笑)。ちょっかいもほどほどにしなきゃなと思いました。

――1年生の印象はいかがですか

篠田 DF住友(愛斗、教1=東京・早実)が、僕と青木さんのまねしてるのか分からないですけど、最近僕にちょっかいをかけるようになってきて、ちょっとだるいなと(笑)。早実出身の2人は、ホッケー面ではそれぞれ武器を持っているというか、住友は元々北海道でホッケーをやっていて、その名残があります。実際秋リーグで起用されて、すごくいいチェックをしたことでチームの盛り上がりにつながって、いいプレーだったなと思います。FW北村(瑞基、商1=東京・早実)も1年生ながら1セット目で起用されて、大変だったと思うんですけどそれなりに頑張ってましたし。プライベートは・・・。

生江 瑞基だったら独り言が・・・。

篠田 ああ。(北村は)独り言が多くて、僕たち3時起きするんですけど、3時からうるさいのでやかましい(笑)。あと北村は知識があるからか分かりませんが、哲学的なことを言ってきますけど、面白くないです(笑)。でもそれをいじるのは面白いです。

生江 あとはスポ科の3人も癖が強い。GK村上隼斗(スポ1=北海道・駒大苫小牧)は、キーパーの技術は自分にはあまり分からないですけど、頑張っていてセンスも全然あると思いますし、これからインカレと来年に向けてやっていく上で、嘉鷹さんと先発の座を争うことでチームも上にいけると思うので、競争心を持ってやってもらいたいと思っています。プライベートは・・・。

篠田 僕の第一印象は静かだと思ってたんですけど、基本的にふざけています。あとおしゃれです。結構ファッションが好きみたいで。

生江 華唯は・・・、仁がホッケー面は一番分かるんじゃない?

澤出 ホッケーですか?(杉本は)自分と青木さんと組んでて、(こっちが)かけてないつもりでも圧がかかっているようでした。でも、1年生のプレッシャーがある中で結果を残してくれたので、そういう面では本当に頑張ってくれたなと思っていて。私生活では・・・。

生江 結構バカっぽいところがあって。

篠田 いや、お前は言えねえぞ(笑)?結構生江に似ているんですよ。

生江 自分よりもバカなんですけど・・・。

澤出 いや、なまDが一番バカ(笑)。

篠田 あと先輩が大好きだよね。

生江 夏の大会(大学交流戦苫小牧大会)で自分と仁と華唯の3人部屋で他の1年生は同じ部屋だったんですけど、そっちにあまり行くこともなく、ずっと3人でいたよね?先輩に懐っこい部分はめんこいですね。

篠田 めちゃめちゃ方言出すじゃん(笑)。

生江 めんこいって方言だっけ?

澤出 方言だよ(笑)。

篠田 DF大塚(脩世、スポ1=長野・佐久長聖)はホッケー面では試合には出れていないんですけど、練習を見ててもスキルは高くて、自分も尊敬する部分もあるので、あとは試合経験ができれば飛躍的に伸びると思います。あとは本当は同期(同い年)なんですよ(笑)。結構同期いじりをしていて、事あるごとに「おまえ同期だろ」って言ってたら、「そうだよ」って(返す)軽い感じのノリの良さが面白いです。あとは、彼結構勉強してて、勉強は得意だと思うんですけど、結構抜けてるところあるよね。ちょっとドジかもしれないです。そこもいいところなのかな。

「ワセダアイスホッケーを世に知らしめたい」(篠田)

篠田

――インカレの話になります。インカレに向けて強化したいところはありますか

篠田 どちらかというと最後の順位決定戦はどこのチームもシンプルにプレーしてきていました。Dゾーンが結構僕たちのチームは苦手だと思うので、そこで僕がいいパスとかでいい攻め出しができるようにしたいです。周りを見ることが最近多くなってきたので、足を動かすというシンプルなプレーで対応をしたいと思うので、足を動かしていいパスをつなげるために基礎を伸ばすだけかなと思います。チームとしては、勝つ要素はあるので、あとは勝ち切る強さを付けていくために、練習から勝つイメージだけを持って、習慣づけていくことが大事だと思います。

生江 第一に決定力ですね。先ほども言ったんですけど、試合を決めるゴールであったり点が欲しいときに点が取れるように、シュートの精度を上げるというのが強化したい部分です。あとはDゾーンの運動量と、味方がパックをキープしているときの寄せという2点です。運動量をもっと上げて、3つ目で点を取ることができればチームが勢いづくと思うので、セットとしても機能できるように自分が率先して声出ししてやっていく必要があると思います。

澤出 個人的には、この短期間で技術はほとんど上がらないと思うので、メンタルの面で強化できればなと思ってます。シュート1本にしても気持ちがこもってたら入るかもしれませんし、気持ちのこもったパスじゃないと相手がレシーブミスしてしまうかもしれないので、そういう一個一個の気持ちがこもったプレーができるように今後は練習でやっていきたいです。4年生は最後になってしまうので、感謝の思いも込めてインカレは頑張りたいと思います。

――インカレで勝ち進むと明大と対戦することが予想されますが、明大に勝つために大切なことは何だと思いますか

澤出 気持ちが一番重要だと思います。去年は秋リーグで(明大に)全敗して、気持ちの面でも一歩引いてしまっていた部分がありましたが、今年は2勝してますし、強気に攻めて絶対に勝ちたいなと思います。

生江 自分も一緒です。この短期間で技術はどうこうできないですし、最後は気持ちが強い方が勝つという言葉もありますから。明治も強い気持ちでやってくると思いますし、自分たちも負けられない気持ちでやるので、最後はメンタルの部分で勝敗がつくんじゃないかなと思います。

篠田 一緒になってしまいますが、去年のインカレでも実際僕たちは2点先取してるんですけど、そこから逆転されて負けてしまったということもあって。今年の最終戦もそこまでプレー面的には悪くないという話にはなっているんですけど、結局細かいところがプレーできちんとできていない部分があって、その辺りは気持ちの勝負になるのかなと思うので、強気で勝ちにいきたいと思います。

――このインカレと早慶定期戦(早慶戦)で4年生が引退されますが、4年生への思いはありますか

澤出 昨年からロイさんだったり慈英さんだったり、今の4年生と多くセットを組んでいるので、教えてもらったこともありますし、尊敬している部分も多くあるので、インカレでは優勝して、早慶戦でも胴上げできるように(したいです)。また、今年の冬の早慶戦ではアゴを縫って、最後までリンクに立つことができなかったので、ケガなく笑って先輩方を送り出せるように頑張りたいと思います。

生江 今の4年生には本当に2年間お世話になってきて、今は烈さん(FW飛田、商4=東京・早実)と同じセットで組ませてもらってますし、ロイさんだったらウエイト(トレーニング)を一緒にパートナーでやっていますし、スポ科の慈英さんと雄吾さんだったら一緒に授業を取ったこともありましたし。思い出がたくさんで、生活をしていて尊敬している部分もたくさんあるので、最後は自分たちが優勝という目標に貢献することで4年生に恩返しがしたいと思っています。

篠田 僕は今の4年生全員とセットを組ませていただいて、誰も僕に対してネガティブなことを言う先輩はいなくて、助けてもらってしかいないです。ここで最後優勝というかたちで終われれば全てが返せるかなと思うので、有終の美を飾りたいと思っています。

――最後にインカレへの意気込みをお願いします

澤出 明治戦が一番のヤマになると思うんですけど、1回戦から全力でワセダプライドを持って戦って、監督と4年生を胴上げできるように頑張りたいと思います。

生江 恐らく準々決勝で明治と当たると思うんですけど、まずはそこでしっかり勝ちます。次の相手にどこがこようと、ワセダのホッケーをやれば実力差はないと思っています。先ほども言いましたけど、絶対勝つという強い気持ちを全員が持てれば優勝という目標を達成することができると思っているので、この残り少ない時間を大切にして、目標に向かってみんなで突っ走っていければいいと思います。

篠田 インカレは明治にフォーカスを当ててやっていくと思うんですけど、どこのチームと当たるにしてもやることは変わらないので、ワセダホッケーで戦って、最後は優勝して笑って終われたらいいと思います。あと最近は優勝という文字がワセダとして見えていないので、古豪復活ということで、ワセダアイスホッケーを世に知らしめたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 宇根加菜葉、小林理沙子)

地元・北海道開催のインカレで活躍し、『恩返し』することを誓う3人

◆澤出仁(さわで・じん)(※写真左)

1998(平10)年5月7日生まれ。163センチ。55キロ。北海道・武修館高出身。スポーツ科学部2年。クリスマスプレゼントにはNintendo Switchが欲しいという澤出選手。『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』や『どうぶつの森』で遊ぶのが楽しみだそうです!

◆生江太樹(なまえ・たいき)(※写真中央)

1998(平10)年6月28日生まれ。181センチ。78キロ。北海道・釧路江南高出身。スポーツ科学部2年。クリスマスプレゼントに欲しいものはインカレ優勝と、その後の帰省だと答えた生江選手。インカレで優勝した後は地元で楽しいお正月を過ごしてください!

◆篠田純希(しのだ・じゅんき)(※写真→)

1998(平10)年12月25日生まれ。163センチ。64キロ。北海道・苫小牧東高出身。スポーツ科学部2年。インカレ中に誕生日を迎える篠田選手。『優勝』という最高の誕生日プレゼントをつかみ取れるか注目です!