立命大に快勝!準々決勝進出を決める

アイスホッケー

 大差で勝利した初戦から一夜明け、きょうは日本学生氷上競技選手権(インカレ)の第2戦。第3セット、第4セットのメンバーをきのうと入れ替え、立命大との対戦に挑んだ。第1ピリオド(P)に4点奪い危なげなく白星を勝ち取り、悲願のインカレ優勝に向けて、ひとつ駒を進めた。

 きょうの勝利の立役者といえるのは第2セットのFW陣、FW矢島雄吾(スポ3=北海道・駒大苫小牧)、FW生江太樹(スポ1=北海道・釧路江南)、FW澤出仁(スポ1=北海道・武修館)の三選手である。チームを勢いづかせる先制点を決めたのは生江。その直後の得点も矢島。どちらのゴールも澤出が放ったシュートを相手GKが止めてできたスペースへ鋭くパックを放つ鮮やかなシュートとなった。その後もきのうに引き続き、FW瀬戸公大副将(スポ4=北海道・白樺学園)とFW田中創一郎(政経4=東京・早実)の見事なコンビネーションが光る。瀬戸がシュートを打ち、田中がゴール前でしつこく攻めて得点につなげる。第1P開始10分以内で4点を奪う素晴らしい立ち上がりを見せた。

初めてのインカレで堂々たるプレーを見せている澤出(左)と生江

 そのまま得点を量産すると思われたが、第2P前半、思うように点を決めきれない。矢島の「試合中盤は気の抜けたプレーもあった」という言葉通り、守りのミスやパスカットされる場面も見え、ひやりとするようなシュートも打たれてしまう。しかし第2P残り5分、再び第2セットの猛攻が始まる。16分55秒、矢島が2日連続のハットトリックを達成。生江、澤出とのほれぼれするようか連携プレーが実を結んだ。第2セットの勢いはその後も止まらない。1分後には澤出が持ち味である抜群のスピードを生かして、ゴール前に切り込みシュートを決める。第2セットはFWの3人が口をそろえて互いのパスが良いと語るように、素晴らしい連携で観客を魅了した。

2試合連続ハットトリックと好調の矢島

 勝利は手にしたが、目標としていた無失点は達成できず、詰めの甘さも感じられた一戦であった。あすは関東大学リーグ戦(リーグ戦)では常に大差で負け、悔しい思いをしてきた明大との対戦が待ち受けている。秋のリーグ戦以降、明大に勝つために準備をしてきたはずだ。「インカレという舞台で(明大に)一泡吹かせてやりたい」(矢島)。この1年の思いを全てこの明大戦にぶつけ、雪辱を果たしてほしい。

(記事 小林理沙子、写真 阿部かれん、冨田千瑛)

 

※( )内はシュート数

結果
早大 ピリオド 立命大
4(24) 1st 0(4)
3(23) 2nd 0(4)
2(21) 3rd 1(7)
9(68) 1(15)
※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す
 なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする

得点経過
チーム 時間 ゴール アシスト1 アシスト2 PK/PP
早大 05:54 生江 澤出  
早大 06:56 矢島 澤出 生江
早大 08:38 鈴木 飛田 PP
早大 09:49 田中 瀨戸
早大 23:16 矢島 生江 PP
早大 36:55 矢島 澤出 生江
早大 37:56 澤出 矢島 生江
早大 40:46 澤出 矢島 新井
立命大 41:48 矢吹
早大 56:51 鈴木 新井 PP
GK谷口→草島邦

早大メンバー
セット FW FW FW DF DF
飛田 鈴木 高橋 坂本 新井</td
矢島 生江 澤出 篠田 ハリデー
田中 瀨戸 伊東 羽場 大崎
河田 前田 加賀美 草島芳 野村
コメント

工藤哲也監督(昭63社卒=青森・八戸)

――試合を振り返って

立ち上がりがよくて、うまい具合に前半10分で4点取れて、内容的には理想通りではないですが勝ててよかったです。

――八戸に来てからセットを固定するという事でしたが、現在のセットで固定した意図はありますか

一つ目、二つ目は想定していたセットで、三つ目のセットは流動的で選手の状態を見ながら起用しています。

――きょうは特に第2セットの活躍が目立ちました

得点を取ってほしいところで取ってくれたのでよかったですし、あしたの試合も期待しています。

――第3セットはきのうからFW瀨戸公大選手(スポ4=北海道・白樺学園)とFW田中創一郎選手(政経4=東京・早実)の連携がうまくはまっている印象ですが

そうですね。三つ目の役割としては、当然点を取られないこともあるのですが、それプラスアルファでゴールに向かっていってくれているので、そこは評価しています。

――一方のDF陣はここまで振り返っていかがですか

きのうの試合もきょうの試合も、シュートを打たせないということを共有してやっていて、そこは達成できているのですが、まだ不用意なプレーもあって、きょうの失点もミスからだったので、これからのミーティングで修正していきたいです。

――最後に、明大戦に向けた意気込みをお願いします

明大戦がゴールではないのですが、そこに向けて準備をしてきたので、帰ってもう一度あしたやるべきことを全員で共有して、勝ちにいきたいです。

DFハリデー慈英(スポ3=埼玉栄)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

とりあえず朝早い試合なのでしっかり体を起こして入りをよくしようとミーティングで話し合いをして来たんですけど、それが良い感じに試合に出て、開始早々に4点入れることができたので、いいスタートができてよかったなと思います。

――きのうときょうで合わせて1失点に抑えていますがDF陣の調子はいかがですか

もちろん無失点を目標に掲げているので最初で失点を抑えて、明大がヤマ場になってくると思うんですけど、1回戦や2回戦で失点しているようでは守りきれないと思うので、しっかり守りきるというのと、DF陣の調子は1失点に抑えられているのでいいのかなと思います。

――きのうに比べて相手のスピードが上がったと思うのですがいかがでしたか

きのうに比べたら全然スピードも速くて僕たちもそれに負けじと走り込みをやってきたので、そこはスピードで圧倒できたかなと思います。

――立命館大のFW陣の印象はいかがでしたか

ゴール裏からパスをたくさん出すイメージが強いですね。あまりゾーンでの時間は少なかったんですけど、少し攻められたときにはゴール裏でパスをつないでゴール前につなぐというのが攻めの印象ではあります。

――ご自身のプレーはいかがでしたか

僕は特にきょうみたいな試合だとDFはあまり見せ場がないので、特に評価は値しないと思うんですけど、堅実には守れたかなと思うので、そこはよかったかなと思います。

――明日の明大戦への意気込みをお願いします

秋リーグが終わってからここに照準を合わせたと言っても過言ではないので、最大限に出し切って絶対に勝ちたいと思います。

FW矢島雄吾(スポ3=北海道・駒大苫小牧)

――きょうの試合全体を振り返っていかがですか

試合開始からこのチームで勝つことと、この先のメイジ戦を意識して自分たちのやるべきプレーをしていこうということを話していたこともあって、入りはすごくよかったですね。ですが、点数が入り出して試合中盤には魔が指すというか、気の抜けたプレーが見えてきたので。入りはよかったけれども、後半のようなプレーをしていたら明治大学には勝てないなと思いました。

――本日3得点されています。ゴールシーンを振り返って

仁(FW澤出、スポ1=北海道・武修館)と大樹(FW生江、スポ1=北海道・釧路江南)、セットの二人がすごくいいパスを出してくれていて、なので僕はもうゴールに向かうだけでした。オープンネットの状況も多かったので。僕がよかったというよりは二人がいいパスをくれたからだと思います。

――昨日の試合でもハットトリックを決められていましたが

僕個人というよりも、全体的にみんなの足が動いていまし、パックをもらった後の動きもすごくいいので。第2セット自体、合宿で八戸に入ってからいい調子でいるので、それが数字になって現れているのかなと思います。

――2日間の中で感じたFW全体の雰囲気や課題はありますか

シュートを打つ意識を持つ、ということは秋リーグ(関東大学リーグ戦)中からずっと言っていたのですが、それが継続してできているなというのが数字で見ても出ていていいと思っています。課題だなと思うのは、パックを見るプレーが多いことです。一人がプレーしていてパックの取り合いをしているところで、サポートするのが遅かったり、そういったシチュエーションがちょっと多いなと思っているので、そういったいかに足を動かしてパックを取りに行くのかとか、自分がどういった動きをしたら一番いいのかといったことを意識して、プレーしていけたらいいのかなと思います。

――明日の明大戦に向けての意気込みをお願いします

ことしは勝てていないので、このインカレという舞台で一泡吹かせてやりたいです。

FW澤出仁(スポ1=北海道・武修館)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

最後の方ちょっと失速してしまったんですけど、立ち上がりに4点入っていいプレーもできたので、あしたにつながるプレーはできたかなと思います。

――きょうは2得点でしたが

そうですね。もうちょっと決められるところがあったので、あしたはもうチャンスが少ないと思うのでそれを確実に決められるように頑張りたいと思います。

――アシストでチームに貢献する場面も見られましたが

チームで1点取るっていうことは大変だと思うので、アシストでも得点でも貢献できればな、と思います。

――きのうも2得点でしたがインカレ(日本学生氷上競技選手権)に入ってから調子はどうですか

悪くはないと思うので、調子良い悪い気にせず頑張っていきたいです。

――第2セットのFW陣、FW生江太樹選手(スポ1=北海道・釧路江南)と矢島雄吾選手(スポ3=北海道・駒大苫小牧)との連携はどうですか

二人ともうまいので、欲しいときにパス出してくれますしもらいにも入ってくれるので、とてもやりやすいです。

――初のインカレですが

早慶戦もあるんですが4年生と日本一を取れる大会がこれしかなくて、今までお世話になっているので優勝させてあげたいです。

――あしたの明大戦に向けて、お願いします

今まで一回も勝っていないので、絶対勝って優勝に向けて頑張っていきたいです。

FW生江太樹(スポ1=北海道・釧路江南)

――まずきょうの試合を全体的に振り返っていただけますか

チームとしては無失点で勝つということを目標にしていたのですが、最後に失点してしまったので修正点が多々あるかなと思います。

――具体的にどういった点でしょうか

今まで練習してきた二番手の詰めであったり、サポートが押す部分であったりですね。きょうミーティングがあるのでそこで改善していけたらと思います。

――ご自身は先制点を決めました。あのシーンを振り返って

パックがいいところに転がってきたので。試合開始前から先制点は自分でも欲しいと思っていたので、そこを取れたことはよかったと思います。

――きのうの試合でも2点決めましたが、日本学生氷上競技選手権(インカレ)に入ってからの調子はいかがでしょうか

合宿もみんなで声を出して盛り上げて、自分自身の状態も本当にいいです。あすは明大ということで勝たなければいけない相手なので頑張りたいと思います。

――第2セットでのFW澤出仁選手(スポ1=北海道・武修館)やFW矢島雄吾選手(スポ3=北海道・駒大苫小牧)との連携はいかがですか

雄吾さんと仁とは夏も同じセットでやっていましたし、(関東大学リーグ戦)二次リーグも最初の方からやっていたので、コミュニケーションも取れて非常にいい状態だと思います。

――ご自身は初めてのインカレですが、雰囲気などはどう感じていますか

トーナメントなので負けたら終わりですし、4年生や応援してくれる方々に感謝する気持ちを持って、必ず勝って優勝というかたちで恩返ししたいと思っています。

――では最後にあすの明大戦に向けて改めて意気込みをお聞かせください

まだ勝てていない相手なので、トーナメントが決まったときから必ず明大を倒すという気持ちがチームとしてあると思います。必ずあす勝って準決勝につなげたいです。