第3回では同部屋トリオが登場。副将としてチームを引っ張ってきたFW鈴木ロイ(教3=北海道・苫小牧東)、1年ぶりの関東大学リーグ戦(リーグ戦)を戦ったDFハリデー慈英(スポ3=埼玉栄)、ルーキーのDF篠田純希(スポ1=北海道・苫小牧東)の三人だ。FW陣、DF陣それぞれの総括を中心に、春から秋にかけたチームの成長の要因を伺った。
※この取材は11月27日に行われたものです。
「チームがいい状態でリーグ戦を締めくくれた」(鈴木)
鈴木
――一次リーグを振り返っていかがでしたか
鈴木 リーグ戦は下位のチームに対していかに勝ち点を落とさないかが大切で、一次リーグは法大に最初に負けてしまって(●3-4)大きく出鼻をくじかれたという部分があって、そういう点では失敗だったかなと思います。
ハリデー リーグ戦が14試合ある中で1試合1試合すごく大事になってくるので、1試合も落とせないという中で最初に法大に負けちゃったのは大きかったかなと思います。
篠田 法大に負けてしまったというのもあるんですけど、明大に1-8と大敗を喫してしまったので、そこはまだまだミーティングの余地があったのかなと思います。
――一転して好調だった二次リーグを振り返っていかがでしたか
鈴木 一次リーグで7試合をこなして、その都度しっかりミーティングを行ったので、二次リーグはチームとしても非常に出来上がってきていました。特に下位の4チーム相手にしっかり4連勝できて、上位の明大、中大には勝つことができませんでしたけど、東洋大には最後に勝つことができてよかったと思います。最終戦で、東洋大相手に3-0で完封できたというのは、チームがいい状態でリーグ戦を締めくくれたということで満足しています。ただ気になるのは、法大戦(〇5-1)での1失点と慶大戦(●4-3)での3失点ですね。これはチームとしての油断からの失点だったので、まだまだだなと思いました。
ハリデー 全体を通しての感想になってしまうんですけど、正直もっとできたかなと感じる部分はあります。最初の法大戦の負けから、一次、二次リーグで両方とも中大戦(●4-7、●2-5)でいい試合をできていたり、東洋大戦(●3-4)もあと一歩のところで勝てなかったりだとか。そういう試合があって、秋リーグの1試合1試合が重要だと感じましたし、優勝するためには本当に1試合1試合絶対に負けないという気持ちがないと、まだまだ遠いなと思いました。
篠田 一次リーグで出た反省を二次リーグでかなり改善できたのはよかったです。ただ、接戦を勝ち切ることがあまりできなくて、そこで勝てなかったのがもったいなかったので、次はそこを修正していきたいです。
――秋リーグを昨年と同じく4位で終えましたが、昨年とは違って後半調子を上げての4位でした。この結果についてはどう受け止めていますか
鈴木 昨年は4位でも勝ち点的にも上位とはだいぶ離れていて、ギリギリ4位に滑り込んだという感じでしたけど、ことしに関しては早い段階で4位以上を決められていたので、昨年よりはレベルアップできていました。勝利数的にも昨年の5勝を上回ってことしは8勝できて、8勝というのは4位の僕らからしてみたら最低ラインだと思うんで、その最低ラインを越えられたことには及第点を挙げてもいいのかなと。ただやっぱり4位という結果は昨年と変わらないので、ここからレベルアップしていかなきゃいけないのかなと思います。
ハリデー 4位という結果はもちろん満足いかない結果ですね。でも一次リーグと二次リーグを通してビデオミーティングの回数を増やしたり、チームでやることを徹底したり 、いい方向にチームの態勢を持っていけていると思うので、来年につながるいい期間だったのかなと思います。
篠田 昨年のチーム状況はあまりわからないのですが、昨年の4位という結果を越えられなかったのが悔しいですね。
――二次リーグからチームの調子が上がった要因は何だと思いますか
鈴木 一次リーグの7試合を戦う間に、その都度反省ミーティングと次の試合への対策ミーティングを合わせて週に2回していました。その回数が増えていったことで、チームとして何をしてよくて何をしてはいけないのか、うちらがどういうホッケーを目指していくのかが固まってきて、いい方向に持っていけたということが大きかったです。一次リーグが終わった後にも結構時間をかけて反省ミーティングをして、二次リーグをどう戦うかとか一次リーグの反省をもう一回確認しながらやって、みんな別々の高校でやってきているんですけど、話し合いを通してちゃんとみんなのホッケー脳を一つにできた。そういうことが二次リーグの好調につながったのではないかなと思います。
ハリデー もちろんミーティングの回数を増やしたことでみんなの考えが一緒になったということもあったりして。あとは第1ピリオド(P)はどのセット担当とか第2Pはどのセット担当とか、あるいは滞氷時間の担当をするグループがいたりして、本当にチーム全員が先輩にも臆することなく意見を言ってきた中で、いい雰囲気でチームがまとまったというか。あとは練習一つをとってもちゃんと目的を持って、何のためにこの練習をするのかとかもちゃんと意思を共通していったので、そういうことがチームにとってよかったのかなと思います。
篠田 ビデオミーティングだとか、ミーティングの時に1年生でも意見を出しやすい環境が整っていて、その中で思ったことを発信すると、いいんじゃないかダメじゃないかっていう意見が出て、それが中々気づかないようなことであったりしたので、個人としてもチームとしても変わっていけたので、それがよかったのではないかなと思います。
鈴木 一次リーグから二次リーグの間で徹底するようになったことがいくつかあって、まず一つはショートシフト。アイスホッケーのワンシフトは40秒くらいが普通なんですけど、僕らはそれを極端に短くして、20秒くらいでコロコロ変わっています。それは最終戦とか二次リーグの後半は特に意識してやっていたので、試合見た人はわかると思うんですけど、他のチームより全然短くて、短い間に力を発揮するということを徹底させました。二つ目はシュートの意識を本当に徹底させて、アタッキングゾーンに入ったらどこからでも積極的にシュートを打つこと。個人の試合でのシュート数をメモ取らせて、誰だれは何本でお前シュート少ないよね、もっと打てよっていう風に意識させました。三つ目はバックチェックとディフェンスのギャップアップの意識。これはまあ簡単に言っちゃえば、FWが攻めていてパックをとられたときに、3人がしっかり守れるかどうか。しっかり戻れれば守れるし、逆にこっちがDゾーンから攻めるときもFWだけで攻めるんじゃなくて、DFもギャップを上げてあげることで5人がコンパクトに動くということを本当に徹底して。そういうことをすることで、常に5人がいる状況を作るようにしていました。それは相手もかなり嫌だったと思いますし、運動量が増えたことでいいリズムにもなりました。運動量を増やすためにはショートシフトを意識しなければならなかったですし。大きくその三つを、一次リーグではあいまいだったんですけど、二次リーグ始まるときからは徹底させてやったというのが、二次リーグが一次リーグよりうまくいった要因だったのではないかと思います。
――ショートシフトにしたことで3つ目のセットの出番も増えたという印象を受けましたが、3つ目のセットの調子が上がってきたからという側面もありましたか
鈴木 それはないですね。一次リーグの時はたぶん1つ目や2つ目の滞氷時間が長かったのがあるんですよね。監督とかもちょっと苦しくなってきたら、じゃあ二つ回しにしようとかが多くなっていて。やっぱりそれだと僕らも疲れちゃいますし、ダラダラ長く出ていてもいいパフォーマンスを発揮できないので、そういうのはやめようと話し合いました。うまい奴らがだらだら出るより、少し下手でも100%のフレッシュな状態で出た方が、全然いいので。そういうことをやったので3つ目の滞氷時間が長く見えたんだと思います 。
――今度はみなさんご自身のプレーを振り返っていかがでしたか
篠田 下位チームと試合をするときは自分の納得いくプレーができたのですが、 上位チームとなると相手選手の技術も高いですし、あまり納得のいくプレーができなかったので、それを次は改善していかなければならないと思っています。
ハリデー 僕はとりあえずたくさん得点に絡むというよりは、無失点に抑えることを目標にしていました。セットに1年生が3人いる中で、センターの太樹(生江、スポ1=北海道・釧路江南)とかは、元々ウイングだったらしくて、あんまりセンターの動きができていなくて、Dゾーンの中の動きとかでたらめだった部分もありました。そこをしっかり話し合ってダメな部分はダメと言ったりして、失点に結びつかないようにして、少しよくなったかなと思います。そんな中でも大事なところで失点したりだとか、上位セットとしてやっていく中で得点も必要な時にFWを後押しできていない部分があったので、そこは反省ですね。
鈴木 秋リーグ振り返ってFWとして自分の得点が少なかったのは反省というか悔しかったです。ただ自分はセンターなので、得点というよりは守りとかパックを持っていない時のプレーに重点を置くように最近は考えていて、パックを持っていない時のバックチェックだったりサポートだったり声かけだったり、そういうのはよくできた方なのではないかなと思っています
――第1セットはこのチームでどのような役割を担っていますか
鈴木 監督とかはチームの看板セットと言っていますけど、僕らは特に意識していないですね。1つ目も2つ目も3つ目も、さっき言ったように滞氷時間は変わらないですし、相手のどのセットにどこを当てるとかもないので、平等というか。僕らは1つ目なのでもちろんプライドを持ってやっていますけど、1つ目だからどうのこうのというのは特に考えないようにはしています。
――篠田選手とハリデー選手は第2セットでディフェンスパートナーを組んでいかがでしたか
ハリデー 日本に帰ってきてすぐに純希と組ませてもらって、こいつはいい意味であんまり1年生らしくないというか、言い方が悪いかもしれないけど1年生のくせにやけに落ち着いていますね。結構敵が来ているのにギリギリのところでかわしたりだとか、あと僕がよく速いパスを出すんですけど、こいつはレシーブしてくれるので、そういった意味ではすごくやりやすいディフェンスパートナーです。
篠田 慈英さんと春から組ませてもらって、最初は速いパスとか取れなかったんですけど、どんどん出してくれるおかげでそういう細かい技術だとか、あとは慈英さんはDゾーンだとかすべてにおいてトッププレーヤーなので、そこは学ばせてもらっています。その中でも自分はまだそんなにメンタルが強くないので 、自分がミスしたときにもかばってくれるというか、「次、次」というような励ましの声をかけてもらって、とても助けてもらっています。
――ハリデー選手はサポートの部分を意識してはいるのですか
ハリデー そうですね。一応赤セット(第2セット)は1年生が3人いるので。いくらみんな各世代の日本代表を経験しているといっても、やっぱり大学リーグは入ってきて1年目で悩まされることもあるでしょうし、太樹なんかもいきなり慣れないポジションをやって、フェイスオフ負けこんだりとか、そういう時は声掛けたりしています。純希もたまにちょっとやらかしちゃったりして、一人で落ち込んでいるときがあるんですけど、そこは1年生が悩むことじゃなくて、上級生がフォローしていかなきゃいけないと思うんで、そういうときはしっかり声を掛けたりしています。
――FW陣全体の課題と収穫はそれぞれどのようなことがありましたか
鈴木 早大は去年強力なFW陣がいたので、その人たちが抜けて得点力不足になるんじゃないかという懸念がありましたけど、実際にやってみたらそんなこともなくて。僕らは明大以外にはどのチームに対しても4点以上は取ったのかな。本当に得点力がないチームでもないですし、スター選手は全然いないんですけど、得点できるプレーヤーが散らばっているのがいいのかもしれないです。特に1つ目と2つ目のFW6人はみんなが点数取れるプレーヤーなんで、相手もこいつだけマークしてればいいということがないのがいいかもしれないですね。あと収穫としては、シュートの意識をちゃんと植え付けられたのはよかったと思います。春の大会(関東大学選手権)とかであんまりシュートを打たなかったやつらとかも、打ってくれるようになりましたね。例えば仁(澤出、スポ1=北海道・武修館)とか太樹とかも、あいつらはどちらかというときれいなホッケーを好むタイプで、ギリギリまでパスで崩していくことを好むプレーヤーなんです。でもどんどんシュートを打つようにというのをやってもらって、彼らもワセダのホッケーに対応してくれて、どこからでもシュートを打ったりしてくれますし、FW全体としてシュートの意識を植え付けられたのはよかったです。課題は守りですかね。特に明大戦とかになると顕著に表れるんですけど、FWのDゾーンでのパックをもらいに行く動きがあまりにも少ないですね。DゾーンでDFが頑張ってパックを取ったのにもかかわらず、FWがパックをもらいに行く体勢になっていない、パックをもらえる場所に行かないっていうので長く攻められた時間帯もありました。それは人任せな考えがあったからだと思うのでダメだったと思います。FWって結構基本的にゴールに近い位置でパックをもらいたいんですよね。Dゾーンの近くでパックをもらってもいいことがないというか。ミスしたら失点に直結する場所なのでもらいたがらない人が多いんですけど、やっぱりそこを改善しないとダメだったかなというのが課題ですね。
――DFの課題と収穫はいかがでしたか
篠田 収穫はビデオミーティングでシステム的に動くことが多くなったんですけど、その時にDFが詰めないとうまくいかないという意識がすごくついて、相手にスムーズに攻められることはなくなったことです。
ハリデー それにともなっての課題は 、いくらシステムを理解しても体が追いついていないと意味がないということですね。明大とかの速いプレーにも対応できるように、体力とかスピードの底上げが必要だと思います。明大の選手にもついていけるように、FWよりも体力とかパワーも必要だと思うので、そういう部分を頑張っていきたいと思います。
――関東大学選手権の頃と比べて変わったところはありますか
鈴木 キーパーがよくなったっていうのはかなりあると思います。
ハリデー そうですね。嘉鷹(谷口、2=東京・早実)も座らないように意識させて、シュートが来ても最後の最後まで座らないようにして、肩口を狙われないようにとか頑張っていましたし、最後の東洋大戦でもしっかり無失点でしたし、そこは本当にキーパーにも助けられている部分は大きいですね。1年はチームに慣れた?
篠田 慣れました(笑)。
ハリデー チーム全体としてはミーティングでシステムの理解を徹底し始めたのと、ミーティングの回数が増えたのと、全員の役割理解の徹底ですかね。
「寮内最強は僕です」(ハリデー)
ハリデー
――ここからは他己紹介に移ります。まずは鈴木選手の他己紹介をお願いします。
篠田 ロイさんはすごい努力家なので、誰よりも熱く、アイスホッケーに真摯に取り組んでいます。ミーティングでもメインになって進めてくれているので、そこは尊敬しています。
ハリデー 僕は1年生の頃から一緒で努力家ということは分かっているんですけど、2年生の頃に留学して3年生になって帰ってきて、A(アシスタント)マークをつけてからリーダーシップが出てきたなと感じました。ミーティングを主体となって開催してくれたり、試合の前後で選手のためになるような声掛けをしていて、そういう部分にチームは助けられています。
――部の連載『イースタートー』に「女子力が高い」とありましたが、本当ですか
ハリデー そうですね、高いですね(笑)。鈴木ロイの3点セットという有名なやつがあります。リップクリーム、点鼻薬、目薬です。あと、こんなにゴリゴリなマッチョなくせに体弱いところもあるよね。そういうかわいい一面もありますね。あとは後輩いじめる趣味もあって、後輩は嫌がりながらも楽しくやっていて、見ている側としては微笑ましいです(笑)。
――次にハリデー選手の他己紹介をお願いします
篠田 ホッケーではもちろんトッププレーヤーなんですけど、私生活ではゲームに対しても本気というか…。なんでも本気なので、全てにおいてトッププレーヤーなのかなと。
鈴木 同じハーフとして、こんなにイケメンですし、英語ペラペラですし、羨ましい部分はありますね。あと意外と陰キャで…。寮でゲームばっかしたり、ユーチューブのゲーム実況動画見たりだとか、意外と陰キャオタクな一面もあります。
ハリデー ワセダみんなそうだけどね(笑)。
――最後に、篠田選手の他己紹介をお願いします
鈴木 僕は高校の頃から知っているんですけど、ホッケーの面でいうと、すごく長いスティックを使うんですよね。長いスティックで起用にこなす選手で、1対1は抜けないですね。私生活の面だと、まだ1年生なんで暴れてるところを見たことがなくて、仁(澤出、スポ1=北海道・武修館)と太樹(生江、スポ1=北海道・釧路江南)とのハッピーセットで仲良くイチャイチャしてる印象です。
ハリデー ちょっと遠慮しているというか、まだ自分を出していないと思う時がありますね。でも来年からは主体となってくれないと困る三人なので、もっと自分を出してきてほしいですね。
――最近部で流行っていることはありますか
ハリデー マリオカートですね。任天堂スイッチが珍しく手に入って、加賀美(俊介、スポ2=北海道・釧路江南)が買ったのをみんなでやっています。寮内最強は僕です。
――最近のゲーム事情はどうですか
ハリデー 飛田(烈、商3=東京・早実)には大体勝ちます。頻繁にやってるんですけど、グランプリ制覇するのは大体僕です。
――同部屋ということで普段は一緒に生活していますか
ハリデー 僕らの部屋は特殊で、テレビもなければソファーもなくて、本当に寝るところしかないです。だから部屋でゆっくりする空間はないので、テレビ見たりゲームしたりしたい時は他の部屋に行ってますね。
――ぶっちゃけ直してほしいところはありますか
鈴木 純希のアラームかな。
ハリデー アラームの音楽が結構トラウマになりますね(笑)。
鈴木 なんかうるさいよね。
篠田 1年生はちょっと早く起きないといけないので…申し訳ないです。
ハリデー しかもたまに携帯を置きっぱなしにしてアラームが鳴り続けてる時があるんですよ。そういう時は止めてますね。気づいてないと思うけど何回もあるよ。
一同 (笑)。
――理想のクリスマスの過ごし方を教えてください
鈴木 例年は俺普通にバイト入れてるな。カップルたちの夜景のために、せっせと夜景作り。カップルどもが金を使ってるのを見て、俺はその金を稼いでるんだって(笑)。
ハリデー 理想は、またサンタさんが来てくれることかな。
一同 (笑)。
篠田 自分はクリスマスが誕生日なんで、ちょっと期待しています(笑)。
ハリデー サンタさん来るかもよ。
「OBの方々によくやったと言わせたい」(篠田)
篠田
――日本学生氷上競技選手権(インカレ)の目標は
鈴木 もちろん優勝です。異論ないと思います。日本一目指さない部活は部活じゃないんで。
ハリデー どうせやるなら、日本一。
――優勝するためにこれから強化したいことはなんですか
鈴木 準々決勝でメイジと当たるのですが、残りの1カ月はメイジにどうやって勝つかということに焦点を当てていきたいです。きのうの試合(東洋大戦)後もみんなに言ったんですけど、今のチーム力でも中大とかだと勝てると思っていて、でもメイジには今の力を100%出したとしても厳しくて、まだまだレベルアップしていかないといけないですね。一次リーグの明大戦ではラッシュ、流れの中での失点が多くて、それを二次リーグでは修正してバックチェックの意識をさせたことで、ラッシュの失点はゼロになったんですけど、今度はDゾーンで崩されての失点がほとんどになってしまいました。Dゾーンでの動きを強化していかなければいけないということで、センターの運動量を増やすことと、パックを持っていない選手を見るということをもっと徹底することを意識できれば、失点は減るのではないかなと思います。どういう作戦をするにしても運動量は必要なので、残りの1カ月で氷上でどれだけ動けるかに重点を置いて練習していきたいです。
ハリデー インカレは短期決戦でどこまでやれるかがカギになってくるので、対策できるところは事前に全部して、まずはメイジに勝つということを目標にして頑張っていきたいです。
篠田 メイジに勝たなければいけないのですが、DFをやっていて感じるのは、普通はそれぞれのポジションに合わせた動きが決まっているんですけど、メイジは思いもよらないような入り方をしてきて、そこではシステムも通用しないので、どれだけ臨機応変に対応できるかが重要になってくると思います。
――篠田選手はU20の国際大会で一時チームを離れますが、不安はないですか
篠田 二次リーグに入ってからあまりいいプレーができていなくて、正直不安だらけなんですけど、その中でもU20という環境のいい場所で、教わったことを自分のものにしてチームに還元したいです。
――4年生に対してはどんな思いがありますか
ハリデー 学年は一つしか変わらなくて、入学してきた時に手取り足取り教えてくれた先輩たちなので、一番の最高のかたちは優勝を後押しすることだと思います。
鈴木 秋リーグ入ってから4年生も一致団結してくれて、いろんなことで協力してくださって、いい影響をチームに与えてくれています。去年の4年生はインカレ優勝を経験している代ですけど、ことしはまだ誰も優勝を経験したことがないので、最後に優勝をプレゼントしたいです。
篠田 4年生の方々には本当によくしてもらって、1年生と4年生は離れているんですけど優しくしてくださって、その中で春大会は7位という結果で、OBの方々からもきつい言葉を掛けられて4年生には責任を感じさせてしまったので、インカレでは優勝してOBの方々によくやったと言わせたいです。
――最後に、インカレに向けた意気込みをお願いします
ハリデー 僕は全国優勝というのを一回もしたことがなくて、優勝してグローブを投げる瞬間とかに憧れを抱いているので、そういう瞬間にいつかは絶対携わりたいと思っています。僕ら後輩が4年生のプレーを後押しして、優勝したいです。
篠田 インカレという場で優勝したいですし、ユーチューブに久慈さん(修平、平22社卒=現・王子イーグルス)の代の優勝した動画が上がっていて、そこで校歌を歌っている姿に身震いしたので、その瞬間をチームで実際に味わうためにも優勝したいです。
鈴木 自分も全国優勝の経験がなくて、優勝という経験をしてみたいので、優勝の喜びは一瞬のものでしかないですけど、その一瞬のために一生頑張るということで頑張りたいです。
――ありがとうございました!
(取材・編集 佐々木一款、川浪康太郎、小林理沙子)
細部までこだわったトーナメント表。力作です!
◆鈴木ロイ(すずき・ろい)(※写真右)
1996(平8)年4月15日生まれ。175センチ。北海道・苫小牧東高出身。教育学部3年。自分のココが一番:『支配力』
努力家の鈴木選手は、韓国語のスピーチコンテストを目前に控えているそう。グニョントレーナーに原稿を書いてもらい、特訓に励んでいます。スピーチコンテストでもインカレでも、目指すは優勝のみです。
◆ハリデー慈英(はりでー・じえい)(※写真左)
1996(平8)年8月29日生まれ。183センチ。埼玉栄高出身。スポーツ科学部3年。自分のココが一番:『シュート力』
クリスマスにはサンタさんに来てほしいとお茶目な一面を見せたハリデー選手。篠田選手曰く3年生の中では「お兄さん」的なポジションで、対談中も優しさがにじみ出ていました。
◆篠田純希(しのだ・じゅんき)(※写真中央)
1998(平10)年12月25日生まれ。163センチ。北海道・苫小牧東高出身。スポーツ科学部1年。自分のココが一番:『睡眠時間』
いまだに高校の先輩・鈴木選手の前では委縮しているという篠田選手ですが、最近は『マリオカート』でロイというキャラクターを使うなど、徐々に距離を縮めてきているようです。