関東大学リーグ戦(リーグ戦)で思うような成績を残せなかったスケート部ホッケー部門。4年生としてチームの中核を担うFW寺井敏博副将(国教4=米国・チョートローズマリーホール高)、GK遠藤秀至(社4=東京・早実)、DF志村慎次朗(社4=東京・早実)は、この結果をどのように受け止め、日本学生氷上競技選手権(インカレ)につなげようと考えているのだろうか。
※この取材は12月15日に行われたものです。
「優勝以外は許されない」(寺井)
寺井
――リーグ戦を全体的に振り返っていかかですか
志村 ことしの僕たちのチームは去年と比べて第3ピリオド(P)の強さがあまり発揮できなかったなと感じていて。体力面でやはり劣っているなというのは感じましたね。だからことしの試合は1Pは結構調子が良かったと思うんですけど第3Pまで体力が持たなくて、それで走り負けてしまって失点してしまうということが5連敗につながってしまったのかなと。なので今はその体力面を補うべくトレーナーさんに、たくさん走らされていて。そういったところかなと感じます。
寺井 第3Pに関しては体力の他にも、決め切れなかった、勝ち切れなかったという部分が一番の課題だったのかなと思います。リーグ戦全体を通してもっとできたのかなという印象です。去年と比べてケガ人が比較的に多く、そこで抜けた選手の分、違うセットでプレーする場面も多くて。体力というより、決めるところで決められなかった場面が多かったのかなと思います。全体的な振り返りとしては、毎年言ってるんですけど、どのタイトルも優勝するという目標でやっている中、4位という結果については全然満足していません。途中から最高で4位という状況になり、二次リーグの2、3試合目からその4位を目指そうということでやってきて、結果的にその順位になったのは良かったとは思います。最後の東洋大戦(△3-3)は引き分けできたんですけど、上位校に一回も勝ちきれてないというのが、良くなかったかなと思います。
――最終節の東洋大戦の引き分けは寺井選手としてはいい印象ですか
寺井 最後も勝つ気持ちでやっていた中、勝ち切れなかったということが課題なんですけど、ビハインドから最終的に6人攻撃を仕掛けて同点にしたことは、チーム的にもインカレに向けていい感じに進めているのかなと思います。
遠藤 全体的に見てどの試合も良くなかった印象です。悪いところがあるのはしょうがないと思うんですけど、それを試合の中で修正できなかったり、さらに悪い流れになることが多かったです。ミスをした後そのミスを直すんじゃなくて、そこから自分たちの気持ちがどんどん下がってしまってホッケーに消極的になって。相手にやりたいホッケーを自由にやらせてしまったことが原因で、どんどん流れが悪くなっていって、結果第3Pが悪い結果になってしまったのだと思います。
――チームとしての課題はそれぞれどのようにお考えですか
志村 体力面もそうですし、さっき寺井が言った決定力、チャンスでちゃんと決め切れなかったというところだと思います。
寺井 さっき秀至も言ってたんですけど、試合中よく引きずったリーグ戦だったなと思っています。第1Pから格下の相手だったらずっと同じペースでやって、第2Pも同じペースでやって、第3Pでは危ない場面があるというシチュエーションがあったので。上位校でも点差が開くと、すごいチーム的にダウンになってしまっていた傾向がありました。スポーツなので失点はするし、ミスは絶対にあるので、そこをどうリバウンドして勝ちにつなげていくかというのが課題だと思うので。インカレは一試合負けたら終わりなので、ダウンしないでいかに試合の中で修正して勝つということが一番大事になってくると思うので、そこを意識していきたいなと思います。
遠藤 さっきも言ったんですけど、試合中にミスをしたときに気持ちが盛り下がるんじゃなくて直して、その後にそのミスを取り返すような気持ちにチーム全体がなっていけるような雰囲気にしていきたいです。あとはホッケーのスキルの面で消極的にならないで、もうちょっと積極的になってホッケーをしていった方がいいというのと、個人個人がもうちょっと考えてホッケーをした方が良かったんじゃないかなと思います。そういうミスが積み重なったときに、どうしても苦し紛れのプレーが多かった気がするので。そこはもう少し個人個人で直していける部分があったと思うので、直していければなと思っています。
――それぞれのポジションとしての課題や個人としての課題はありますか
志村 DFがパックをもらってからパスを出すのがすごく遅いとFWからの意見が多数寄せられていて。そこを僕自身も含めて、頑張って修正していきたいなと考えています。
寺井 点数を入れていかないと勝てないので、FWはやっぱり決定力不足が課題です。最初に点数を(相手に)入れられたシーンが多く、そういうときこそにすぐに点を入れて流れをつくっていくということは大事になってくるので。どのセットでも、いかに失点しないで、点を挙げていくかということがFWの課題かなと思います。
遠藤 コミュニケーションミスで失点してしまう場面があったので、そこはもうちょっと試合中の氷の上でのコミュニケーションをもうちょっとうまくできるようにしていけたらと思います。あとはミスしたときに自分が一番後ろに立っていて、そのミスした選手が落ち込むんじゃなくて、僕が取り戻してあげられるような。僕がいるからミスしていいってわけじゃないですけど、そこでひどく落ち込まないように、ミスをそこだけで止めてあげられるようになりたいと思います。
――今年のリーグ戦はPP(パワープレー)が少なく、PK(キルプレー)が多かった印象がありますが、その点どのように思われますか
寺井 PPが少なかったのは、パックを持ったときにネットに向かう姿勢が少なかったのかなと思っていて。例えば、ネットにドライブしてゴールに向かっていったら相手はフッキングによって引っ掛けたりとか止めようとする行為をしてくるので、そういうことでペナルティーを稼ぐべきだと思います。そういう姿勢がなかったので、ペナルティーが取れなかったのかなというところもあります。
――PKのときはキーパーはすごく大変だと思うのですが、いかがでしょうか
遠藤 PKは多かったことには多かったんですが。やっぱりそこはその前からゴールにチャレンジしていくというプレーが少なくて、反則をもらえなかったり、消極的になってしまい相手に対して受け身になり、最終的にしょうがなくスティックが出ちゃったり、止められないと思って体を引っ掛けてしまったりという場面が多かったです。そういったことがPKの多さにつながっていたと思います。悪かった流れの原因は、バラバラではなくて一つのことからつながってると思うので、インカレでは小さいミスからなくしていくことでPKを少なくして、PPを増やすことができるんじゃないかと思っています。
――リーグ戦を通して良かったことや、わかったワセダの強みはありますか
志村 後半になるにつれてケガ人が増えて、最後の東洋戦は主力の選手が二人くらい出ていなくて。主力の選手がいない分、みんな体当たったり、走ったりできていました。そういった底力がワセダにはあるので、主力選手がいる中でも、インカレでも出せたらなと思います。
寺井 比較的に良いことより悪いことのほうが多かったし波が激しいリーグ戦だったのですが、チームが一つになっていい雰囲気のときは本当にワセダは強くて。そういう雰囲気だったり、気持ちが一つになると強いと思うので、それをいかに毎試合引き出せるかというのがインカレの課題です。
遠藤 最終戦の東洋戦なんですけど、それまでは負けていたら気持ちが落ち込んでいいホッケーができなかったんです。その試合は勝ちはしなかったんですけど、最後6人攻撃を仕掛けて同点に持ち込むことができて。負けていた中、しっかり気持ちを盛り上げて、いいモチベーションをキープして最後引き分けまで持っていけました。そういう波に乗ったときはいいプレーができてしっかり点を取ることができると感じます。インカレは本当に勢いが大事だと思うので、そうやってうまく勢いをつくりだしていければなと思います。
――最後の東洋戦で気持ちを盛り上げられた理由はなにかあるのでしょうか
遠藤 最後は立樹(FW金子立樹主将、スポ4=北海道・駒大苫小牧)もいなかったですし、リーグ戦の最後の試合で負けて終わってしまってはインカレにもつながらないし、ここで負けられないという思いがやっぱりみんなあって。それで諦めないで最後まで点数を取りにいけたんじゃないかと思います。
「キーパーがどれくらい止められるかで勝敗が変わってくる」(遠藤)
遠藤
――この3人での対談と聞いてどういう印象を持たれましたか
寺井 これって誰が決めたの(笑)?
――マネージャーの高山さん(MG高山紗季、人2=群馬・前橋女)にご協力いただきました
遠藤 他の人たちの見ててもなんでこんな組み合わせなんだろうって思ったのはあります。まっちゃん(DF松本逸輝、商4=滋賀・光泉)のとことか(笑)。
寺井 あれは残った人の寄せ集めでしょ(笑)?
遠藤 あそこはなんか余ったの固めとけみたいな感じじゃないかなって(笑)。
寺井 他は結構、合ってるか。この組み合わせに関しては、二人(遠藤選手と志村選手)が同部屋で、自分がよくその部屋に遊びに行くので。たぶんそれをさきちゃんが分かってくれていたからかなと思います。
志村 お前ほんとよく来るよな。ただでさえ狭い部屋なのに。
――何しに行くんですか
寺井 最近だったら志村と『Walking Dead』っていう海外ドラマをずっと見てます。シーズン7ね。
志村 ホラーとか一緒に見るんですけど、こいつすっごい騒ぐんですよね。まじで騒いでうるさい(笑)。
寺井 なんで見出したんだっけ、あれ。
志村 サマーカップの時でしょ?ホテルの部屋が同部屋だったで、暇だったんでホラー映画見ようって言って。二人でずっと見てました。
――みなさんは普段、一緒にいることが多いのですか
志村 週一で秀至とはご飯行くんですけど、そのくらいですね。
遠藤 だいたい志村が「ご飯行こ」って言ってくるんですけど、僕は基本的に寝ているので。志村はすごい起きるのが早いんです。みんな夜は11時とかに寝るのに、志村だけ9時くらいに寝てて。
寺井 たまに8時半とかに寝てる(笑)。
遠藤 朝練習終わった後は寝てることが多くて、起きていれば一緒に行くんですけど、基本的には志村が「ご飯行こ」って言ってるときは僕は眠いからいいって断ります。
志村 最近起きてくれないんですよ(笑)。
――寝ないで朝練に行く選手もいると伺いましたが、選手によって睡眠時間は全然違うのですか
遠藤 僕はけっこう練習前の睡眠時間は短いほうです。寝ないときもありますし。
寺井 自分も短いですね。
志村 僕はめっちゃ寝たいです。でも1年生のチェイス(チェースマッテオ、国教1=米国・カムデンヒルズリージョナルハイスクール)は僕より寝るのが早いです(笑)。
志村 早いとき7時くらいに寝てる。何やってるか分からないなあいつ(笑)。
――この3人や、部の人と遊びに行くことはありますか
寺井 飲みには行くけど、どっか行ったりはあまりしないです。
遠藤 オフの日はだいたい3人で飲みに行ってるんですけど。ちょこっと飲みに行って帰って来るという感じです。
寺井 例えば、試合があって、飲みに行って朝起きても、次の日朝3時なんであんまり感覚がない。
――変則的な生活をしている皆さんはアルバイトはいつしているのですか
寺井 自分は最近寝ないでバイトしてます。終わったら朝行って、帰ってきて、その日すぐ寝たりとか。
――どんなアルバイトされているのですか
寺井 外国人のお客様に提供するネット関係の電話とかメールの設定を手伝ってあげたりとかしてます。高橋(FW高橋寛伎、国教2=東京インターハイスクール)と同じです。
――お二人は何かされていますか
志村 僕は、前はやってたんですけど。もうバイトしたくなくて、こいつ(遠藤選手)に受け渡しました(笑)。
寺井 こいつバイトしたくないとか言い出してて(笑)。
志村 これから働くからもういいかなって。
寺井 寛伎の親がドイツにいるので、今度寛伎と志村と芳貴(DF堰合芳貴、社4=青森・八戸工大一)と2月にヨーロッパ旅行するので、そういう費用とかのためにバイトしてるんですけど。こいつはなんもしない(笑)。
――他の選手から志村選手はお金持ちだと伺いました
志村 お金持ちではないんですけど(笑)。小さいころからコツコツためています。お年玉とか全部ためているので。
寺井 3月は、秀至と秋都(FW佐藤秋都、教4=北海道・駒大苫小牧)が自分の家に来るので、旅行は結構しますね。そのために今頑張ってます。
遠藤 僕も最後遊ぶためにアルバイトしてます。前に志村がやってたやつ。あれなんて言ったらいいんだろ(笑)。
志村 道路交通量調査(笑)。パソコンの録画画面でカチカチしています。
遠藤 実際に現地でやるんじゃなくて、録画してきたのを見ながらナンバーとかチェックしたりしてます。ちょっと地味ですね(笑)。
――3人の面白いエピソードはありますか
寺井 寺井はあれじゃない?釧路合宿の時の。こいつ最初日本語すごい下手くそだったんですけど、最近うまくなったんですよね。釧路合宿で最後、ロビーでホテルの人に挨拶するときがあったんですけど。そのときにこいつがあいさつで結構いいこと言ってたんです。なんですけど、最後の最後になぜか「起立、礼!」って言ったんですよ。みんな立ってんのに(笑)。
一同 (笑)。
寺井 「気をつけ!」と間違えて出ちゃった(笑)。
志村 めっちゃいいこと言ってたのにな。
寺井 最後にやらかした(笑)。
――突然ですが、クリスマスを一緒に過ごすなら部員の中で誰がいいですか
志村 突然ですね(笑)。
――ちなみに志村選手は堰合選手から選ばれています
志村 あー、きついっすね(笑)。
寺井 芳貴って言ってあげたら(笑)?
志村 よしきは違うな。「ごめんなさい」って伝えといてください(笑)。
遠藤 普通に誰も選びたくない(笑)。
――遠藤選手は松本選手から選ばれています
遠藤 僕は嫌ですね(笑)。
――遠藤選手は95%ツンだから、残りの5%のデレがクリスマスなら出るんじゃないかとおっしゃってました
寺井 まっちゃん殺される(笑)。
遠藤 こいつらはふざけてツンデレとか言ってくるんですけど、別にそういうわけではなくて。人によって態度が違うだけです(笑)。
――では、話を戻しましょう
志村 戻っちゃった(笑)。みんなの本性知りすぎてて嫌だな。
寺井 リストアップしていこ。
――こんなに真剣に考えている組は初めてです
志村 うかつなこと言えないから(笑)。
遠藤 まああれですよね、全員嫌です。
――その解答はなかったです(笑)
遠藤 僕は全員嫌です(笑)。
志村 じゃあ聖(FW金子聖、スポ4=埼玉・立教新座)かな。あいつも部屋によく来るんですけど。ふざけてるんで。理由は面白いからですかね(笑)。
――波長が合うんですかね
志村 合ってんのかな(笑)。あいつと絡んできて俺がだんだん壊れてきたって秀至が言ってた。
寺井 元から壊れてた(笑)。
遠藤 元から壊れてて、それが出てきてるのか。もしくは聖と一緒にいて壊れてきたのか分からないんですけど、確実におかしくなってきている(笑)。
寺井 面白い人がいいなぁ・・・。
志村 秋都とか、格地(DF格地龍太郎、スポ3=埼玉栄)じゃない?
寺井 じゃあそれでいいや。面白いから秋都と格地で。単純に、いてつまんないことはないと思うんで(笑)。
志村 さぁ秀至、だれを選ぶか。
遠藤 瀬戸公大(FW、スポ3=北海道・白樺学園)か羽場健太(DF、東京・早実)ですね。
寺井 羽場ちゃん、会話なさそう(笑)。無言で過ごすクリスマス(笑)。
遠藤 理由としては、二人とも特になんもしなそうなんで。話さなくてもいいし楽そうなんで。
志村 それいる必要ないだろ(笑)。
寺井 羽場ちゃんだったらまじで会話なさそう(笑)。本当におとなしいですね。
志村 ずっと座って終わりそう(笑)。
寺井 この二人に関しても、部屋であんましゃべらないですもん。お互い分かってるから、テレパシーみたいな(笑)。
志村 「あー、はいはい」みたいなね。
――反対に寮でうるさい人はいますか
寺井 自分が住んでいる奥の方は静かなんですけど。たまに聖とまっちゃんが訳分からないことしてて(笑)。まあ、そんくらい?2階のほうがうるさいんじゃない?
志村 多分そうだね。寛伎のいびきとか?あいつのいびきは厚いカベでも響きますから(笑)。あと、ゲームしてる格地もうるさいです。NHLのゲームを寛伎の隣の部屋でやっていて。
寺井 あいつ最近静かと思ったら、下でゲームしてんのか(笑)。
「絶対に失点してはいけないという使命がある」(志村)
志村
――インカレのトーナメント表をご覧になってどのような印象を持ちましたか
寺井 大東大は一つ下のディビジョンの1位のチームで、この間の慶大との入れ替え戦でいい試合をしていたので、侮れない相手だと思います。明大に関しては、明大もワセダをやりにくいって言っていて。明大にことしは一回も勝ててないのですが、インカレはその日その日のチームのコンディションとか、勢いで決まると思うので、明大には勝てると思います。本当に明大がヤマだと思うので、そこに勝てれば勢いに乗って決勝まで行けるかなと信じています。
遠藤 トシ(寺井選手)と一緒ですけど、今までの大会を見ていても、準々決勝で強豪同士で当たって、勝った方がそこで勢いに乗って優勝したりしているので。やっぱり明大戦がすごく大事な試合だし、その明大に勝てばいい流れでそのままいけるんじゃないかなと思います。
――明大にどのような印象をお持ちですか
寺井 スピードが早いですよね、すごい。スキルのある選手が多くて、プレースピード早くしてくるんで、守りにくいですし、攻めの時間が比較的に少ないです。例年の明大よりまとまりがあるし、ことしはペナルティーの少ないチームだったので。そこにちゃんと対応できればいいかなと思います。
――去年は明大と相性が良いように感じたのですが、ことしとの違いがあるのでしょうか
寺井 去年との違いというより、単純にうちのチームが勝ち切れてなくて。ケガだったり、ジェイ(DFハリデー慈英、スポ2=埼玉栄)がことしはいないですし、このチームでどうやるっていう問題なんで。それで負けちゃったので、そこは修正できればいいかなと思います。
――相手がやりにくいのではなくて、ワセダの状況次第ということですか
寺井 そうですね。相性とかは関係ないと思うので。僅差の試合で勝ち切れていないということは、決め切れていないということだと思います。
――インカレでキーマンになる選手は誰だと思われますか
寺井 やっぱキーパーの秀至じゃないですか。上位校との試合は本当に一点一点が大事で、キーパー合戦になっているところがあるので。リーグ戦を見たら分かると思うんですけど、ワセダは失点した後の流れのつくり方があんまりうまくないので、そこでいかに点差を広げられないで、逆に自分たちが点差を広げていくという意識でいきたいです。FWは点数を入れるっていう意識が大事なんですけど、守備に関してはキーパーにかかっていると思うんで。点入れたら流れをつくるっていうのもありますし、そこは大事なところですよね。
志村 僕は同じDFの堰合だと思っています。明大の選手とかたまに秀至をスラッシュするときがあるのですが、秀至を守んなきゃいけない、そうなるとDFは戦わなきゃいけないといったときに、堰合が力を発揮してくれれば秀至も信頼して守れると思います。FW陣も堰合から攻撃起点といいますか、そこから勝利に導いてくれるんじゃないかと思います。
遠藤 キャプテンの立樹(FW金子立樹主将、スポ4=北海道・駒大苫小牧)ですかね。やっぱりチームの中心の選手ですし、彼次第でチームがいい方向にいくか、悪い方向にいくか変わりますし。彼だけの責任ではないと思うんですけど、やっぱり中心にいる人物ですので、立樹がしっかりやってくれていますし、インカレに向けてもやってくれています。チームを引っ張っていってほしいですし、4年生も着いていかなきゃいけないし、4年生全体としても下の学年を引っ張っていかなきゃいけないなと思います。大事な選手でもありますし、自分たちが立樹だけに任しちゃいけないとも思ってるので、立樹としっかりと協力してインカレで勝っていければと思います。
――インカレのキーマンに遠藤選手の名前を挙げられた選手が3分の1ほどいました。それを受けてどう思われますか
遠藤 短期決戦といいますか、一回負けたら終わりの試合でやっぱりキーパーは重要になってくると思います。1年目、僕たちが優勝したときの僕のスタッズは今までの中で一番くらい良かったんじゃないかなと思ってます。勢いは大事ですけど、そういうのは結果とかデータには表れていると思いますし、優勝したどこの大学を見てもキーパーのスタッズが一番いいところが優勝してると思うので。リーグ戦だとちょっと変わってくるのかもしれないですけど、インカレはやはりキーパーがどれくらい止めれるか、いい結果を残せるかで勝敗変わってくると思うので。そういうところは、他の人から見てみたらやっぱり重要だし大きな役割を担っていると感じています。インカレでは今まで以上にしっかり集中して、チームが良くなるように、チームをつくっていって、大会ではしっかり結果を残せたらいいなと思っています。
――インカレまでの間に、何を一番大事にしていきたいですか
志村 出してもらえる機会があったら絶対に失点してはいけないっていう使命があるので、普段の練習からも、一対一で抜かれないとか、体当たり負けないとか、リバウンド来たらはじくとか。そういうこと一つ一つ真摯(しんし)に向き合っていきたいです。もしインカレで出番がきたら、日々取り組んできた成果を発揮できるようにしたいです。
寺井 コンディショニングだと思います。インカレはトーナメント戦で毎日試合があるので、コンディションをキープして全力でプレーできるかってことが大切になってくると思うので。それに向けて、練習でスケーティングだったりとか、スキル面でのコンディションをちゃんと整えて、ベストなコンディションで大会に臨めたらいいかなと思います。
遠藤 一つ一つの練習で目的意識を持って、考えながらプレーをした方がいいんじゃないかと思います。リーグ戦ではスタッフ陣はシュート数を増やすということに目標を置いていたみたいなんですけど、たしかに負けている試合でもシュート数自体はそんなに開いていなかったと思うのですが、去年とかは倍ぐらいシュート打たれても勝ったりしている試合はあったので。やっぱりシュート数は重要ですが、ただ単に打つんじゃなくて、目的を持って一本一本打つことが大事だと思います。苦し紛れのシュートや、とりあえずのシュートじゃなくて、ここは相手に押さえさせてこっちのアタッキングゾーンでフェイスオフを取るとか、リバウンドをここに出したいとか。同じシュートですけど、違った目的があると思いますし、全部が全部ゴールを狙いにいくシュートでなくてもいいので。そういう面を一人一人変えていかなければいけないなとは思います。あと、コミュニケーションミスなどで数的不利の状況をつくり出されてしまったことが多くあったので、そこはしっかりとFW、DFそれぞれだけじゃなくセットやチーム全体でもうちょっと意識していく必要があると思います。リーグ戦では、コミュニケーションを取るべきところでフォローしなかったりというところがあったので、そういうところを詰めていければと思います。
――個人としてのインカレに向けての目標やアピールポイントはありますか
寺井 ゴールに向かう姿勢だったりとか、フィジカルの面とかですかね。あとチャンスがあったらシュートに持っていく場面とかを見てほしいかなと思いますね。
志村 さっきも言いましたように、もし出させてもらうことがありましたら、絶対に失点をしてはいけないので、シュートを手取ってでも失点しないように体を張って守りたいと思います。
遠藤 僕のプレーは目立たない方がいいと思っているので。自分のところにくる前にDFとFWとうまくコミュニケーションを取ってやれればいいなと思っています。
――最後に、インカレに向けた意気込みをお願いします
志村 たぶん僕たち4年生は真摯(しんし)に向き合ってホッケーするのが最後になると思うので。十数年間みんなやってきたと思うんですけど、最後は優勝で締めくくりたいです。あと、後輩にもインカレの優勝を味わわせたいんで、絶対勝ちたいと思います。
寺井 同じですが、ずっとやってきて、ちゃんとしたホッケーの試合できるのもう最後のなので。1年生のとき以来優勝していないし、このままだと優勝してない代が4年そろってしまうので、そこは責任持って。最後は4年生としても、チームとしても優勝したいです。優勝以外は許されないと思っているので、本当に絶対に優勝したいと思います。
遠藤 最後4年は優勝で終わりたいって気持ちと、やっぱり優勝を一回経験しているかというのは自信とかっていう面で重要になってくると思うので、後輩たちには優勝させてあげたいという気持ちがあります。個人的には1年で優勝したとき、僕は病院にいたので、最後自分の手で優勝をつかみ取りたいなと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 中村ちひろ、冨田千瑛)
目標は『日本一』と力強く意気込んでくださいました!
◆遠藤秀至(えんどう・しゅうじ)(※写真左)
1994(平6)年4月23日生まれ。168センチ、68キロ。東京・早実高出身。社会科学部4年。背番号『30』。NIKEのスニーカーが好きだという遠藤選手。もう一足購入したいそうなのですが、卒業旅行の金銭面の関係で悩ましいところだとおっしゃっていました!
◆志村慎次朗(しむら・しんじろう)(※写真中央)
1994(平6)年4月29日生まれ。169センチ、67キロ。東京・早実高出身。社会科学部4年。背番号『15』。「クリスマスプレゼントに欲しいものは?」という質問に、志村選手が間髪入れずに挙げたものは枕。オーダーメイドでつくる枕がずっと気になっているそうです!
◆寺井敏博(てらい・としひろ)(※写真右)
1993(平5)2月19日生まれ。173センチ、80キロ。米国・チョートローズマリーホール高出身。国際教養学部4年。背番号『88』。寺井選手がクリスマスプレゼントにほしいものはバックパック。卒業旅行では、ヨーロッパの様々な国に足を運ぶそうです!