【連載】インカレ直前特集『嵐のあとに』 第8回 金子立樹主将×坂本之麿×飛田烈

アイスホッケー

 連載のトリを飾るのは、この3人。FW金子立樹主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)、DF坂本之麿(社2=青森・八戸工大一)、FW飛田烈(商2=東京・早実)だ。関東大学リーグ戦(リーグ戦)では、チームの主力が集う第1セットで活躍。また、プライベートでも遊ぶことが多いという仲良しトリオだ。共に氷上で戦える最後の公式戦・日本学生氷上競技選手権(インカレ)。下級生の4年生に対する思い、また4年生の下級生に対する思いに迫った。

※この取材は12月5日に行われたものです。

「4年生がまとまって後輩に優勝を経験させてあげたい」(金子立)

金子立

――普段からすごく仲のいい3人組だと伺いました。きっかけはあるのですか

飛田 話すと長いが(笑)。

坂本 立樹さんは4年生で、僕と烈は2年生で2つ離れているんですけど、入学した当時は立樹さんは1セット目で活躍していたりとかで遠い存在かなと思っていて。あんまり最初は話せていなかったんですよ。ある日・・・。

金子立 ある日(笑)!?

一同 (笑)。

坂本 ある日、僕と烈でサッカーのゲームをしていたんですけど、そこに立樹さんがいきなり部屋入ってきて。「一緒にやるぞ!」って。俺と烈は、あの立樹さんが「まさか・・・!」って。「あっ、はい。やりましょう・・・!」みたいな感じだったんですけど、3人でサッカーのゲームを結構やっていたら、立樹さんにご飯に連れてってもらったり、良くしてもらうようになって。

飛田 そしたら結構話とかも合うというか、盛り上がって3人でいると楽しくて。サッカーのゲームをやっていたのが7月くらいで、最初の3、4カ月は本当にほぼほぼしゃべったことなかったんです。

金子立 自分は寮にいることが多く、結構ゲームが好きなので、部屋が近いところで声聞こえてくるなと思ってちらっと見たら、二人がゲームをしていたので。「あ、じゃあ一緒にゲームをしよう」ってなったのがきっかけですね。自分は同期ともいるんですけど、基本この二人といることが多いです。風呂とかも一緒に入って、ご飯も一緒に食べて、ゲームもしてみたいな。ほぼほぼこの二人といます。

――金子選手からお二人の最初の印象は覚えていますか

金子立 うーん・・・。いや、特にないです(笑)!

一同 (笑)。

金子立 駒澤(北海道・駒大苫小牧高)の後輩の雄吾(FW矢島雄吾、スポ2=北海道・駒大苫小牧)とかは知ってたんですけど、早実の子だったりマロ(坂本選手)は全く知らない状態だったので、当時はそんな面白いやつらだなとは全然思っていなかったんです。しゃべったこともほぼなくて、なんか分からないですけど7月に部屋に行って仲良くなったって感じなので。本当に最初の印象はないというか、(坂本選手を見て)ただデカいやつと・・・(飛田選手を見て)なんかいるわ、みたいな(笑)。

一同 (笑)。

金子立 本当にそれくらいでしたね。あ、でも烈は氷上練習を見ていて、うまいなと思いました。技術的な面で、「あ、これは真似しようかな」という部分はありました。

――3人で遊びに行くことはありますか

飛田 しょっちゅうですね。こないだは釣りに(笑)。

一同 (笑)。

飛田 釣り堀に行って、近くにたまたま自分の実家があって。そのままノリで自分の実家に3人で行って、夜ご飯を食べました。

金子立 遊びに行くというか、自分の部屋にゲームがあるんですけど、今いないジェイ(DFハリデー慈英、スポ2=埼玉栄)と4人で割り勘でゲームを買って一緒にやろうということになって。夜に烈とかマロが部屋に来て、ずっと3人でゲームをやったり。

坂本 どこ行くにしても基本二人を探している(笑)。

金子立 基本、スリッパあるかな?って感じで(笑)。

坂本 寮にいるから誘うか!って(笑)。そんな感じです。

――それぞれの他己紹介をお願いします

金子立 烈は、めっちゃ面白いんですよ。いつもめっちゃ面白いんです。結構ふざけたこととか言うやつなんですけど、氷上になったらそこはしっかりオンとオフを切り替えてできるし、いい意味で後輩って感じがしないです。さっきも言ったのですが、ホッケーの部分でも学ぶ部分があったりするし、すごく親しみやすいですね。マロは烈と違ってめっちゃ面白くないんですよ。

一同 (笑)。

金子立 基本面白くなくて、自分と烈は「面白くない、帰れ!」みたいな感じなんですけど、たまに面白いこと言って俺らが笑ったりするとめっちゃドヤ顔で見てくるという(笑)。

一同 (笑)。

金子立 ホッケーのことに関してとか日常生活のこととかでマロに怒ることがあるんですけど、こいつ結構ふてるんですよ。ふてる部分あるので、自分結構きれてます(笑)。でも、烈と一緒で後輩という感じがしなくて、友達という感じです。

――では、飛田選手からお願いします

飛田 立樹さんはプライベートな部分ではずっと一緒にいるし、飽きないんです(笑)。ずっと二人でいても話がずっと盛り上がるし、この一年半くらい仲良くさせてもらっていて。考え方とかも似ているなと思っています。すごく面白くて一緒にいて楽しい先輩です。ホッケー面ではすごく尊敬していて、自分が1年生で入った春の大会(関東大学選手権)から活躍していて、ホッケー面でこういう人みたいになりたいなと思って。あまり体格がいいわけではないので、タイプとしては遠くはないかなと思っています。スピードとかスキルで大学リーグで活躍しているので、常に立樹さんのプレーは練習中とか試合中に見て学んでいるところが多くあります。マロは本当に・・・。

金子立 面白い?

飛田 面白くないです(笑)。

一同 (笑)。

飛田 なぜか分からないんですけど同期のなかで一番仲良くて、入ったときからずっと一緒にいます。立樹さんと一緒で、二人でいても飽きないというか、ずっと話が盛り上がっちゃいます。ホッケーでは、マロはすごいうまいなと思っていて。DFとの一対一の練習でも、自分的には結構マロは抜きづらいというか、DFがうまいなというイメージを持っています。あと得点に絡むセンスとか似ているというか、ホッケー感が合うなという感想ですね。

――最後に、坂本選手からお願いします

坂本 立樹さんは、入学した当時は「この先輩は気をつけよう」と思っていた先輩で(笑)。あまり話すことができなかったんですけど、こうやって仲良くさせてもらっていろんなところに一緒に行ったり、ご飯に連れてってもらったり、一緒に遊んだりしてすこくノリの合う接しやすい先輩だと思います。こうやって仲良くなって光栄です。

金子立 別に泣けないよ(笑)?

坂本 泣けない(笑)?泣かしにいったんだけど。

金子立 いや、泣けない。

坂本 あれ(笑)?

一同 (笑)。

坂本 さっきの話でもあったんですけど、氷の上では怒られていて指導されていて。こうやって仲良くさせてもらっていても、たまに怖いと思うときもあります。そこは僕がしっかりやらないといけないので、立樹さんの期待に応えられるようなプレーができればいいなと思いますし、最後インカレで立樹さんを胴上げできるようにしたいなと思います。・・・泣けない?

金子立 泣けない(笑)。

一同 (笑)。

坂本 烈は高校まではどのカテゴリーも被っていなくて、一回も話したことなかったんですけど、入学しても部屋が違うのになぜか烈と一緒にいることが多くて。笑いのつぼが合うのか分からないんですけど、一緒にいるとひたすら笑っているイメージがあります。本当に同期で一番仲がいいと思っていますし、ご飯行くときとかもまず最初に烈を誘うことを考えて。一緒にいて楽しい同期だと思います。ホッケーは二次リーグの明大戦(●1-4)で終了間際に僕が入れたゴールがあるんですけど、そのラストパスは烈で、すごくいいパスであとは僕が決めるだけというゴールだったんですけど、あれはこの関係がゴールにつながったのかなと個人的に思っています。

――次に、チームの推しメンについて伺います。春の対談で金子選手は誰を挙げたか覚えていますか

金子立 2年生4人で、烈とマロとロイ(FW鈴木ロイ、教2=北海道・苫小牧東)とジェイです。ジェイはちょっといなくなっちゃったんですけど。(※ハリデー選手は、現在休学し米国でプレー中)

――連絡は取っているのですか

金子立 こないだこの3人とジェイで電話をしました。「何してるの?」って話を1時間くらいしました。

坂本 寂しいって泣いてましたよね。

飛田 画像送られてきて泣いていました(笑)。

――飛田選手、坂本選手の推しメンはどなたですか

飛田 ずっと一緒にいるのはここなので、もちろん立樹さんもマロも推します。ここ以外なら1年生の小澤田匠くん(スポ1=東京・早実)です。早実が一緒で2年間被っていて、結構ホッケーでもプライベートでも似ているんです。ノリが似ていて、高校のときずっと一緒にいた後輩で。タクって呼んでるんですけど、マロとか立樹さんに、「タクは面白いよ」とか言っていて。それで結構立樹さんとかもタクに絡むようになって。小沢田匠くんは推しです(笑)。

坂本 チームの中なら誰でもいいですか?

――大丈夫です

坂本 冗談じゃなくて、さきちゃん(MG高山紗季、人2=群馬・前橋女)が本当にマネージャーとしても人としても推せるレベルの子だと思います。さきちゃんは唯一朝4時からの練習に来てくれるマネージャーで、すごく仕事をよくしてくれてくれるし、その中でもよく仕事ができる子だなとみんなで話していて。先輩に対してもすごく神対応で、先輩も後輩も同期の中でも嫌いな人は誰一人としていないし、みんなに好かれているマネージャーだと思います。プライベートでも同期で遊びに行くことが何回かあって、そこにさきちゃんも来てくれるし、プライベートなことも話してくれるし、本当にいいマネージャーだと思うし、いい同期です。

「大好きな4年生のために」(坂本)

坂本

――リーグ戦の全体的な振り返りをお願いします

坂本 去年より順位が一つ落ちてしまったということで残念な結果になったとは思うんですけど、最終戦の東洋大戦(△3-3)は全部の試合の中でいい試合ができたと思うので、その試合をインカレにつなげていけたらいいなと思います。

――4位という順位についてはどのような印象がありますか

坂本 ぎりぎりの結果で4位かなとは思います。もっと上をいきたかったなというのが、正直な気持ちです。

飛田 去年はリーグ戦の終盤まで優勝争いができるポジションにいたんですけど、ことしは一次リーグを折り返した時点で3位までは中大、明大、東洋大と決まってしまって。チーム内でミーティングをして、優勝はないけれど4位を目指そうと言って、それで4位になれたことが大きかったのではないかなと思います。

金子立 最初の目標は優勝だったんですけど、結果としては4位ですし、これが今のワセダの実力なのかなと正直思います。自分はケガをして最後の4試合は出れていないんですけど、ベンチで見ていたりした中で、最後の3試合に関しては勝ててはいないですが、ワセダらしいいいホッケーができたのかなと思います。リーグ戦でいろいろ出た課題を1カ月間で修正してインカレにつなげていけたらなと思います。

――リーグ戦を通して見えた今季のチームの特徴はありますか

坂本 『守り勝つ』というのはチームの目標にしていて、できていない試合もあったんですけど、全体的にはキーパーの秀至さん(GK遠藤秀至、社4=東京・早実)を中心に全員が守りから攻めというテーマを考えながらプレーできているのではないかなと思います。

飛田 いい意味でも悪い意味でも流れに乗っているときはベンチ内もいい雰囲気ですし、元気で結構いい試合運びができるんですけど。急に失点とかして流れが悪くなったときに、流れを変えれる人がいなかったり雰囲気づくりとかができていないかなと思いました。そこは課題だと思います。

金子立 去年のチームよりは第1ピリオド(P)で失点する回数が減ったかなと思っています。逆に去年は第3Pで盛り返すのがワセダの特徴だったのが、ことしはちょっとなかったなという印象で。第1Pで頑張る分、第3Pで(調子が)落ちたというのがことしの特徴かなと思います。

――最初に頑張りすぎた結果、第3Pまで体力が持たないということなのでしょうか

金子立 そういうことではないとは思います。でもことしは第3Pまでうまく流れを持ってこれなかった試合が多かった印象です。

――では、気持ちの面が原因となりますか

金子立 それも多分あると思います。体力的な部分ではないと思っているので。個人個人の気持ちの持ち方というのが、チーム全体の雰囲気に影響するのかなと思います。

――リーグ戦を通してペナルティーが多い印象を受けました。その点に関してはどう思われますか

飛田 去年はフェアプレー賞も取って、反則も少なくてキルプレーの失点の印象もあまりなくて。でもことしは大事な場面での反則からキルプレーでの失点で流れを持っていかれる試合が多かったです。そうすると勝てないし、インカレでは一試合負けたら終わりなので、そういう大事な場面での反則は控えていけたらなと思います。

金子立 反則自体も去年より増えているんですけど、特に試合の中で集中的に5―3(5人対3人)になる場面というのがすごく多く、連続して反則してしまうというのが失点につながっているのかなと思っていて。5―4の場面でさらに一人ペナルティーして5―3になると失点のリスクも一気に上がるので、そこが本当に良くなかった部分かなと思います。

坂本 僕自身も何回か反則してしまってチームに迷惑をかけたこともあったんですけど、特に印象に残ったのはDF陣の反則が多いことです。ケガ人がいたりとかで、DFの状態が苦しいリーグ戦だったんですけど、そのときにDFのペナルティーが多かったし、それで失点があったというので、DFのペナルティーをなくすということで、チームの状態も良くなっていい雰囲気で試合ができるのかなと思います。

――リーグ戦を終えてチームとしての課題はそれぞれどうお考えですか

飛田 まだまだ上の3校と比べて個人的なスキルであったりフィジカルとかが足りないと思っています。いくら守りで勝つと言っても一対一の場面で勝たないと試合展開が厳しくなると思うので、すぐに変えられることではないですが、個人のスキルをもっと上げていかないといけないなと思います。

金子立 さっき烈も言っていたんですけど、自分たちの流れじゃないとき全体的にペナルティーが続いていたと思うので、失点して流れが悪くなったときに、どんどんチームの状況が悪くなり連続失点だったり自分たちの流れに持ってこれなかったところは課題だなと思っています。リーグ戦は長期戦だったので、「一回負けても」という気持ちで臨んでいることもあったんですけど、インカレは負けたら終わりで、流れが悪いままいったら優勝できなくなってしまうので、そこは本当に直していかないといけないなと思います。

坂本 一番はさっきの話題にもなったペナルティーの数とタイミングだと思います。それをしないためにも、フィジカル面やスピード面を強化しないといけないですし、そのときの試合がどういった展開なのかというのをしっかり考えて、選手全員がそのときにあったプレーをしていなかいといけないと感じています。チーム全体で盛り上げて、いい雰囲気でやっていけたらいいなと思います。

――ペナルティーのタイミングが重なる理由はあるのですか

金子立 一生懸命守ろうとか、点数取られないようにパック取りに行ったり、コーナー詰めてというところで、逆に反則になってしまうというか。変な言い方をすると一生懸命やりすぎて取られることがありました。あとは根本的にキルプレーの守りが悪くて、最後(相手に)点数取られないようにしょうがなくペナルティーをしていることが多いと思います。キルプレーの精度をもう少し上げられたら、ペナルティーが減ると思います。

――それぞれのポジションや、個人としての課題はありますか

飛田 まずは得点力というか、大事な場面でもっと決められる力をつけたいなと思っています。最終戦の東洋大戦とか結構チャンスはあったんですけど、ゴール前で押し込めないシーンがありました。インカレではそういうところは決めないと駄目なので、シュートとかスキルとかもそうですし、「絶対に入れる」という気持ちが必要だと思います。もう一つはずっとそうですけどフィジカル面は自分は弱いので、コーナーでちゃんと一人でキープできるようになることが課題かなと思います。

坂本 DFの人数がことし状況が苦しい中でも、競争意識は持たないといけないと思います。その中で試合に出たときはそれぞれのセットの役割を理解してプレーをしないといけないのですが、ことしのリーグ戦は失点が多かったと思いますし、それはDFからしっかり守って失点を防がないといけないと思います。個人としては、ことしのリーグ戦は得点とかアシストに何回か絡むことができたのですが、守りの面では自分のアイスタイムの中で失点が多かったです。重要な場面での失点があったので、個人としてもしっかり集中してプレーしたいなと思います。

金子立 DFの状況が厳しい部分がある中で、FWがもう少し守りの意識を持ってプレーすれば防げた失点が結構ありました。FWに関してはもう少し守りの意識を持つことが課題かなと思います。

――3選手とも第1セットでの起用が多い中、意識したことはありますか

飛田 点を取らないといけないというのと、相手の第1セットとマッチアップする機会が当然多く、そこで負けたらワセダとして負けてしまうので、得点と相手の第1セットに負けないということを意識してやりました。その中で一次リーグの中大戦(●3-6)では、中大の特徴は1セット目での得点がほとんどで、自分らのセットは守りに徹していた中で、第2Pまでは向こうのセットを押さえていたんですけど、第3Pに向こうの1つ目(第1セット)に点を取られて結果負けてしまったので、向こうの一つ目に負けないのが大事だなと思いました。

坂本 1セット目のFWは立樹さんとか青木さん(FW青木優之介、スポ4=埼玉栄)とか飛田とか得点力のあるFWばかりなので、その得点力を生かすようにしっかりとDFからパスをつなぐシュートを打つというのは意識をしてやっていました。攻めだけじゃなくて1セット目でも失点はしてはいけないので、守りの意識を忘れずにやるというのでは難しいセットだと思います。

金子立 点数も取らないといけないですし、なおかつ失点もしてはいけないという一番大事なセットかなと思っています。そこが崩れちゃうとチームとしても流れが悪くなって試合にも勝てないですし、本当に1つ目の出来によってそのときの試合が左右されるのかなと思っていて。毎試合毎試合プラス3以上で終わろうという話は毎回しています。できていない試合が多かったんですけど、そういう意識は持っています。

――リーグ戦を通して良かった部分やワセダの強みはありますか

金子立 今回の秋リーグは強みという部分はなかったと正直思っています。一次リーグの明大戦(●1-4)から5連敗もしていますし、その後も上位校3つには結局一勝もできてなくて。最後の東洋大戦は第3Pに同点に追い付いたことは良かったんですけど、他の試合に関してはワセダの強みの『守って勝つ』という部分ができなかったので、あまり強みを出せずにそのまま負けてしまったなという試合が多かったです。

坂本 強いて挙げるならば、立ち上がりは悪くはなかったと思います。強豪校相手だったら無失点で第1Pを終われたり、他の試合でも先制できたことがあったので、立ち上がりの面では問題なかったと思いますが、その先の終盤での集中力が課題だと思います。

飛田 こういう仲の良さ、団結力が強みだと思います。

「4年生のために献身的なプレーを」(飛田)

飛田

――インカレに向けたお話に移ります。金子選手は、ケガの調子はいかがですか

金子立 まだ復帰はできていないんですけど(※12月5日時点)、徐々にというかもうそろそろ復帰しないと間に合わないかな、と。そろそろ復帰します。

――インカレのキーマンは誰だとお考えですか

飛田 やっぱり立樹さんです。リーグ戦最後の何試合かはケガで出ていなくて。今も練習に出れていなくて、体力的なことや試合感も少しなくなっていると思うんですけど、ワセダは立樹さんが点を取って活躍しないと絶対に勝てないと思っています。立樹さんも普段結構言ってるんですけど、本当に最後なので体のことはそんなに気にせずやってくれると思うので、キャプテンに着いていくようなかたちでみんなが一致団結して。最後は立樹さんがやってくれると思います。

坂本 守りの面でのキーパーソンとしてはやっぱりキーパーの秀至さんだと思います。リーグ戦でも何度も秀至さんのセーブに助けられましたし、僕たちのミスを帳消しにしてくれるようなセーブもあって。試合の流れをつくってくれるセーブを何度もしてくれました。インカレは短期決戦で負けたら終わりなので、秀至さんの守りを助けられるように僕たちDFもしっかり守って、『守り勝つ』というテーマを実現できたらなと思います。

金子立 青木優之介ですかね。優之介は3年生の頃からセットも一緒ですし、ほとんど離れたことがないので、優之介の動きだったりというのはほぼ把握しているつもりでいます。インカレは自分がどこまでできるか分からないんですけど、自分ができる最大限の力を出して、それを優之介にも支えてもらい、自分のいいところを引き出してもらって。自分も優之介のいいところを引き出して一緒にやっていきたいと思います。

――トーナメント表を見た率直な印象はいかがですか

金子立 率直に見ていい山に入ったなと思っています。明大には今シーズン勝てていないですが、正直勝てない相手ではないと思うので、結構いい印象というかそんなに悪くはないかなと思います。

――今季は勝てていないですが、昨シーズンまでは相性がいい印象がありました。特に今季の明大の特徴はありますか

金子立 前までは代表経験があるスター選手が、みんな好き勝手にやって点数を取って勝っている印象だったんですけど、今シーズンはうまい選手がまとまってやっている印象があるので、あんまり大崩れとかはしないですし、本当にチームに徹してやっている選手が多く見受けられるのが明大が強くなった理由かなと思います。

――お二人は明大の印象についていかがですか

飛田 明大の2セット目で高橋選手(FW高橋瞬・2年)と府中選手(FW府中祐也・2年)と池田選手(FW池田涼希・1年)が結構多く組んでいて。見ていると面白いホッケーをするし、得点をかなりその3人で挙げているので、どのセットも多分そうなんですけどそういうスター選手が3人でまとまって攻撃して得点するのがやっぱりすごいなと思います。

坂本 一番はFWの得点力が相当あるなと思います。大きい選手はあまりいないんですけど、スピードとテクニックの精度がすごく高くて、その選手たちに何度もやられてきたと思います。ゴーリーも1年生なんですけど、いいキーパーだと思います。

――インカレでの個人としての目標やアピールポイントはありますか

金子立 自分はリーグ戦終盤は出ていなくて、チームに迷惑をかけたと思っているので、キャプテンとしてまずはチームをまとめるということをしていきたいです。同時に試合を決める得点だったり、アシスト、ポイントという部分に絡んでいきたいです。チームを勝たせるための働きができればいいかなと思います。

飛田 もちろん得点とかアシストもしたいんですけど、インカレは4年生のためにっていうのが本当に強いので。ケガをしても別に構わなくて、そういう体を張ったプレーとかをチームみんなで自分も含めやっていかないと勝てないと思うので、4年生のために献身的なプレーをしていきたいと思います。

坂本 インカレはトーナメントで負けたら終わりなので、一つのミスが命取りになると言ってもいいですし、特にDFのミスは失点につながりやすいので、個人的には自分のアイスタイムではしっかり集中して失点をゼロに抑えたいです。チャンスがあったら得点に絡めるようなプレーができればと思います。

――最後にインカレへの意気込みをお願いします

坂本 今の4年生は全員大好きなので、その4年生のためにも笑って優勝して終われるように一生懸命着いていって、がむしゃらにプレーしたいと思います。

飛田 4年生とできる最後の公式戦なので、悔いのないように4年生と一緒にプレーしたいです。あと個人的に絶対に日本一というのはなってみたいので、本当に優勝したいなと思います。

金子立 自分が1年生のころにインカレ優勝を4年生に味わわせてもらったので、4年生がまとまって今の後輩たちにインカレ優勝というのを経験させてあげられれば、らいねん以降も力になると思います。後輩たちのためだったり、自分たちも大学生活最後の大会でもあるので、優勝したいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 中村ちひろ)

いつも一緒にいる仲良し3人組です!

◆飛田烈(とびた・れつ)(※写真左)

1996(平8)年11月28日生まれ。170センチ、66キロ。東京・早実高出身。商学部2年。背番号『12』。最近はミミガー(豚の耳皮)にはまっているという飛田選手。友達の家で出されてから、すっかりはまってしまったのだとか。この日も、学校帰りにコンビニで買ってしまったそうです!

◆金子立樹(かねこ・りき)(※写真中央)

1995(平7)年3月2日生まれ。168センチ、70キロ。北海道・駒大苫小牧高出身。スポーツ科学部4年。背番号『21』。寮にいることが多いという金子選手は、ユーチューブを見ることが多いそう。ケータイ画面をテレビに映し出す機械を購入し、快適に動画を見ることに成功したらしいです!

◆坂本之麿(さかもと・ゆきまろ)(※写真右)

1996(平8)6月5日生まれ。182センチ、78キロ。青森・八戸工大一高出身。社会科学部2年。背番号『33』。最近はグローバルなことに興味を持っているという坂本選手。「YOUは何しに日本へ?」(テレビ東京)を毎週録画し、欠かさずチェックしているそうです!