大学日本一を競う舞台、日本学生氷上競技選手権(インカレ)がついに開幕した。昨季優勝を経験し、ディフェンディングチャンピオンとして臨む早大。「死に物狂いでやりたい」(FW寺井敏博、国教2=米国・チョートローズマリーホール高)と、連覇に向けて気合は十分だ。初戦は青学大との対戦。序盤は一時1-2と劣勢になったが、すぐに立て直して逆転し、5-2での勝利という結果でスタートを切った。
42秒にFW横町翔太(スポ4=青森・八戸工大一)が先制点を決めたが、直後に失点を許し追い付かれてしまう。さらに、キルプレーの状況でディフェンスが空き、GKの肩上にゴールを入れられる。ビハインドの展開となりなかなか思い切りの良いプレーができない。そのような悪い流れが変わったのは、5人対3人での早大のパワープレー時だった。数的有利を生かし、FW三浦亮(教4=青森・八戸商)が15分31秒に同点ゴール。このプレーで勢いを付け、18分20秒にはDF堰合芳貴(社2=青森・八戸工大一)が勝ち越し点を追加する。そして、DF新井遥平(スポ1=北海道・駒大苫小牧)も鮮やかなロングシュートを決め、4-2で第1ピリオド(P)を終えた。
勝ち越し点を挙げた堰合
第2Pは好機をものにできない時間帯が続く。シュート数も青学大に対して早大が優勢を保ったが、加点には結び付けられなかった。スコアが動かぬまま迎えた第3P。前半は第2Pと同様に決定力を欠く。しかし50分3秒、独走してパックを運んだFW金子立樹(スポ2=北海道・駒大苫小牧)がゴール。点差を離して試合が終了し、5-2で青学大を制した。
ゴール前に駆け上がり追加点を奪った金子立
危なげなく2回戦を突破したものの、修正点は多い。パスのタイミングが合わず、相手の守備を破れない場面もあった。次戦の準々決勝の相手は、関東大学リーグ戦で惜敗した東洋大。ダブルヘッダーとなるが集中力を切らさず、この試合での課題を克服することが求められる。インカレ優勝のために、最初のヤマ場を何としてでも越えなければならない。
(記事 大水渚、写真 末永響子)
日本学生氷上競技選手権2回戦 対青学大 | ||
---|---|---|
早大 | ピリオド | 青学大 |
4(22) | 1st | 2(14) |
0(10) | 2nd | 0(1) |
1(17) | 3rd | 0(10) |
5(49) | 計 | 2(25) |
得点経過 | |||||
---|---|---|---|---|---|
チーム | 時間 | ゴール | アシスト1 | アシスト2 | PK/PP |
早大 | 00:42 | 横町 | 池田 | 寺井 | - |
青学大 | 01:08 | 吉田 | - | - | - |
青学大 | 11:20 | 徳光 | 星野 | - | PK |
早大 | 15:31 | 三浦 | 石川 | 池田 | PP |
早大 | 18:20 | 堰合 | 池田 | - | PP |
早大 | 18:54 | 堰合 | 寺井 | 三浦 | PP |
早大 | 50:03 | 金子立 | 寺井 | 石川 | - | ※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする |
早大メンバー | |||||
---|---|---|---|---|---|
セット | FW | FW | FW | DF | DF |
1 | 池田 | 金子立 | 寺井 | 石川 | 堰合 |
2 | 森田 | 横町 | 佐藤 | 清 | 松本 |
3 | 金子聖 | 三浦 | 青木 | 斜森 | 新井 |
4 | 田中 | 坂本 | 瀬戸 | 加賀美 | 村上 | GK中川 |