【連載】『FEARLESS』第3回 北海道出身 羽刕×山田×松浦×池田

アイスホッケー

 日本アイスホッケー界の拠点地北海道。タレント揃いの北海道出身の中で今回はキャプテンとしてチームを引っ張っている釧路出身の羽刕銘(スポ4=北海道・駒沢苫小牧)。豊かな代表経験を生かしてチームでもアシスタントキャプテンとして貢献している苫小牧出身の山田虎太朗(社4=北海道・駒沢苫小牧)。同じくアシスタントキャプテンとして攻撃陣をまとまってくれている中標津出身の松浦晃(人4=北海道・釧路工)。3年ながらチームのエースとして輝いている苫小牧出身の池田一騎(スポ3=北海道・駒沢苫小牧)の4人に日本学生氷上競技選手権(インカレ)の話しを中心にホッケーの話しを熱く語っていただいた。

※この取材は12月4日に行われたものです。

――北海道特集ということで、出身地の魅力を教えて頂けますか?

山田 苫小牧は… 何だろう。田舎だからあんまりないね。

池田 イオンがでかい。

山田 あ、札幌に近い

一同 (笑)

山田 イケメンが多いとか?(笑) あんまりないね。

羽刕 釧路は秋刀魚の魚獲量が日本一なので、秋刀魚が美味しいです。

山田 苫小牧も港町だから魚のおいしさは変わらないと思うよ。

池田 俺魚好きじゃないし。

一同 (笑)

松浦 中標津には地球がまるくみえる展望台があるんですよ。そして田舎だから何もないから地平線がすごく綺麗にみれます。 

山田 俺らも地平線みえるよ!

羽刕 釧路でもみえてる!

松浦 あとは、チーズとか牛乳とかが美味しいです。家の近くに温泉もあるし。

――東京のここがいいなと思うところはありますか

山田 とこにでも移動できる。北海道は車ないと移動できないので。まだ学生だから車もってないんですけど、自分がいきたいときにいける便利さ。

羽刕 歩いて5分のコンビに車でいくよね。

山田 車依存率高いよね。

松浦 (車だと)夜遅くまで移動できるしね。 

――帰省するときに北海道から買ってくるものはありますか?

池田 東京から買っていくのはあんまりないよね。

山田 最初東京バナナ買っていったけどね。

――方言はありますか?

羽刕 なまらとかわやとかじゃない?

――あんまりこっちくると使わないですか?

羽刕 基本的に友達いないので、寮の中でしかしゃべらないから。寮ではめっちゃ使ってますよ。

――インカレ開催地の帯広はどんな場所ですか?

羽刕 寒いです。

山田 インディアンカレーというカレ屋さんとか。有名ですね。

池田 美味しいもの多いよね。

――どれだけ寒いですか?

山田 -20度くらいだよね。朝がやばい。

――寒さに強かったりしませんか?

羽刕 弱いですね。むしろ。

池田 僕たち寒さに敏感なんです。

松浦が持ってきたまりもようかんが気に入った池田

――羽刕選手、山田選手、池田選手は同じ駒大苫小牧高出身ですが、高校ではどのようなプレースタイルでしたか

山田 ダンプ・アンド・チェイス。

羽刕 ただ走って走りまくるみたいなプレースタイルでした。

池田 でもそれをやらない人たちがワセダ来たみたいなところがある。

羽刕 それはあるね(笑)。

山田 プレーから外れている人ね。

池田 そこから逸脱したかった人が。

山田 本当に、走って走って走りまくる、走り勝つというホッケーでした。

羽刕 システムがないんですよ。作戦・走る。

山田 いまは(システムが)あるかもしれない。年々変わってきているとは思いますけど。

――走り勝つというスタイルはいまのワセダのホッケーにもつながっているのですか

山田 どうなんだろうね。足は貰ったと思いますけどね。基礎体力という面でも身になっていると思いますし。やっぱりなんだかんだ駒大苫小牧高が好きなので。

池田 走ることにこしたことはないけど、プラス何するかじゃない?それ(走ること)は当たり前じゃん。

山田 そのイメージを持った人間が多くワセダに集まったという。

――松浦選手の通っていた釧路工高はどのようなプレースタイルでしたか

松浦 元DF出身のコーチが教えてくれていたので、守りのシステムはしっかり教えられていましたね。FWもDFも守りの位置っていうのは結構システム通りに決められていました。攻めに関してはどっちかというと自由に。攻めはそのコーチ曰くクリエイティビティが大事らしくて。個人の発想によって生み出されるものが良いらしいので。

――関東大学リーグ戦(リーグ戦)は2位でしたが、この結果をどのように感じていますか

山田 最悪のサマーカップから始まってよくここまで立て直したと思いますし、あのサマーカップの結果見る限りでは入れ替え戦もあり得るような、そういう雰囲気もあったと思うんですけど、そういう中でみんなで協力し合いながらうまくチームを作っていけたと思います。最終的に準優勝という結果で終われたことはインカレにつなげていく上でとても良いことだったんじゃないかなと思います。

羽刕 きょねんと同じようなメンタルでリーグ戦を戦っていて、中大の力がずば抜けていたというのもあったんですけど、それを抜きにすればきょねんと同じような結果にはなったのかなと思いました。

――きょねんと同じようなメンタルとは

羽刕 そんなに層が厚くないので、みんなで一生懸命しっかり自分たちで決めたことをやろうっていう。そういうチームに対する貢献心がみんなあるので。

松浦

――池田選手や松浦選手はリーグ戦を振り返っていかがですか

池田 1次リーグはあまりいい結果ではなかったんですけど、2次リーグは負けなしで。どんどんいろいろなものの精度が上がっているというか。一番はPP(パワープレー)の精度が上がったということが大きいです。PK(キルプレー)の確率もかなり上がって、そういうパーセンテージが上がって行ったことがやっぱりチームの成長につながっていったのかなって思います。

松浦 あまり(他の選手と)変わらないですけど、夏からよく立て直して、ほぼきょねんと同じ成績まで持って来れたなと思いますね。

――池田選手がおっしゃるように1次リーグと2次リーグでチームが大きく変わりましたが、その要因はどこにあると思いますか

羽刕 1試合1試合しっかりと個人がその試合をフィードバックできたことが大きいと思いますね。セットだったりペアだったりで話し合って、反省点を2次リーグに生かせたかなと思います。

中大との試合が自信になった(山田)

――チームが変わるきっかけになった試合はありますか

山田 中大戦の引き分けが大きかったんじゃないですかね。追いつかれたかたちでしたけど。1次リーグの段階では、頭一つ抜けていた中大に対して実力の差的にもしかたら追いつけないかもしれないというのがあって。正直これを崩すのは難しいなと思っていたんですけど、そのチームに対して(2次リーグでは)勢い良く3点取れて。ああいう勝てそうな試合ができたということは残りの強豪チームとやる上でもすごく自信になったというか、弾みになったと思います。

――今回のリーグ戦では1年生が奮闘する場面もありましたが、上級生のみなさんから見ていかがですか

羽刕 本当に頑張っていたと思います。青木(優之介、スポ1=埼玉栄)は1つ目のセットに入って点数も取っていますし、一騎(池田)とタカ(勝田貴之、国教4=米国・ライ高)に引っ張られてうまいことやっていました。寺井君(敏博、国教1=米・チョートローズマリーホール高)は荒削りですが、らいねん以降につながっていくと思いますし。その他にも堰合(芳貴、社1=青森・八戸工大一)とか、立樹(金子立樹、スポ1=北海道・駒大苫小牧)、加賀美(太一、商1=東京・早実)、秀至(遠藤秀至、社1=東京・早実)。最近ではこんなに1年生が出ているシーズンはないと思うので、上級生が人数少ないのもありますけど、1年生から試合に出てそれをらいねん以降プラスにしていってもらえればと思いますね。

――GKの遠藤選手は1年生ながら好セーブも見せていました

羽刕 秀至は伸びたというか安定感があったので。失点を計算できるところがあったと思います。

山田 凡ミスもありましたけど、それを差し引いた上でも準優勝できたのは遠藤の活躍があったからだと思います。1年生でよくあそこまでリーグ戦を引っ張っていってくれましたし、今後にもつながる大きな収穫でした。それがまた上級生の中川(悠輔、教2=東京・早実)の次のモチベーションにもつながると思いますし、そういう競争がワセダの底上げには必要なので、遠藤の成長はチームに大きな影響を与えたと思います。

――先ほどPPやPKの精度が上がったというお話がありましたが、その点についてはいかがですか

池田 PPとPK最初やばかったよね。

山田 サマーカップは(PPを練習する)時間がなかったんだよね。

羽刕 PPを成功させるのって結構時間かかるんですよ。サマーカップの途中からセットを変えているので、どうしてもリーグ戦の序盤の方でPPの成功率を上げるっていうのはなかなか難しいんですけど。それで試行錯誤しながら(リーグ戦後半に入って)結果が出始めたんだと思います。

――PPの成功率を上げるために具体的にどんなことをしましたか

松浦 かなり練習の時間をPPに割いていました。ミーティング、PP、ミーティング、PPっていう感じで。

池田 ずっとPPやってたよね。

松浦 嫌がるくらいやったね(笑)。

山田 やっぱりいまのホッケーって全体的に守り中心のスタイルで、DFの能力が上がってきているので得点するのが難しくなってきているんですよ。だから強豪とやればやるほどPPだったりPKだったりのスペシャルプレーがその試合のキーになるというか。そこをワセダは他のチームの倍の時間をかけてやらないと、そこを本当に大事にしないと、得点取れなかったり守れないチームなので、そういう意味ではそこの練習をたくさんしたことが良かったと思います。

池田

――池田選手はリーグ戦の得点王に輝きましたが、いま振り返ってみていかがですか

池田 セットの中でいろんな話し合いをして、1年生の青木やタカさんとコミュニケーションを多く取って、良いパスが来たり良いパスを出したりと、良い関係がどんどんできていったことが得点につながっていったと思います。あと、DFの2人がしっかり安定していたので、攻めの意識を少し高く持っても大丈夫っていうか、チームとしてはそれはあんまり良くないかもしれないんですけど、得点を取るにはそのくらいのリスクが必要になってくるので、DFの2人に信頼を置いて(攻撃に)集中できたというのがあります。

――セットの話が出ましたが、セット内でのコミュニケーションはいかがですか
羽刕 僕らのセットはDFのことは僕が言ってFWのことは晃が言うので、基本的には一方的に言いますね。
山田 俺らのセットは、3人フラットで2人が1年生だから、1年生がついてくるかんじだよね。僕とタカと一騎で話し合って決めて、話したことを下に伝える。だからあんまり一方通行なことはないよね。だいたいミーティングするときに、仕切るのは僕ですけど、意見はみんな出してくれるので。そういう意味ではうまくバランスとれてるんじゃないかな、と。俺らけっこう自由だからね、1セット目は。2はまとまって動くじゃん?だから誰か一人がずれたら厳しいよね。
羽刕 ここ(第1セット)はけっこうクリエイティブにやるんですよ。
山田 ひらめきでやってるからね。
羽刕 でも僕らのところはそれができないので、ある程度型を決めて、そこからずれるなと。そういう意味でも、ディフェンスのことは僕が言いますし、攻めのことは晃が言いますし、何かあったときは僕と晃が話し合って、僕がDFに言う、晃がFWに言う、みたいな。

――試合前のミーティングで方針を決めるのですか
羽刕 そうですね。相手がどういうことをやってくるかを考えながら、試合中に修正を加えていくかんじですね。
山田 僕らのセットはないですね。とりあえず、普段のプレーをやっていればどこのチームのセットにも負けることはないからって話をします。
羽刕 俺らはけっこう変わるよね。ブレイクアウトの仕方も、攻撃に仕方も、相手によって変えますね。

――大きく変えるのですか
松浦 意識の問題ですね。例えば、ディフェンスがあまり上手くないチームと戦うんだったら中にすぐ入って中でFWが動くっていうのだったり、トラップの上手いチームとやるんだったら、そのトラップを抜けるためにどういう出方をして突破するのかっていうのはある程度決めていきますね。
羽刕 何パターンか決めていて、その中から使うかんじですね。

――リーグ戦で、印象的だったチームは
羽刕 大体変わらないですけどね。強いて言うなら、日大がこれから強くなるんじゃないかという予感はしてますけどね。
山田 苦戦を強いられたからね。
羽刕 トラップがしっかりし始めたので。
山田 システマチックになったというか。
松浦 いいコーチが入ったからね。
羽刕 守りがしっかりしていたので、あとは攻撃かなと。あとは東洋大もコーチが入ってどんどんシステマチックになっているので、メンバーさえ揃えば中大みたいになってくるんじゃないかなと思います。
山田 前線からプレシャーかけてくるホッケーだよね。

――他の大学はシステムを重視するようになっているとは感じますか
羽刕 感じてます。ひしひしと。
池田 うちくらいじゃない?システムないのって。
松浦 ないこともないでしょ。
山田 ないこともないけど、割と自由にやってるよね。
羽刕 明大と法大とうちくらいじゃないですかね。慶大もそうか。

――システムがしっかりしているチームが増える中で、ワセダはどう戦いますか
羽刕 いまと同じように、選手が主体的になって、コーチが全て対応してくるようなチームに対して選手だけでやっていくのは厳しいと思いますけど、でもことしもそれに勝ってますし、選手がどういう考え方でやるかによって、今後も食えるのか、それとも下馬評通りに食われるのか分かれると思いますし、相手がそういうチームだから何やっても無理だと思えば無理だと思いますけど、でも絶対どこかに弱点はあると思うので、そこを見つけ出して突けるかだと思います。

単純に試合を楽しめました(松浦)

――全日本選手権では社会人を相手に健闘しました。振り返っていかがでしたか
山田 初めて、4年生として勝敗を抜きにしてチャレンジする気持ちであまりプレッシャーなく思い切ってやれた試合だったというか、胸を借りるつもりで、というか。負けたくないという気持ちはありましたけど、失うものは何もないくらいの気持ちで臨めた試合だったと思いますし、そういう意味では、実業団相手にいい試合できたんじゃないかと思います。周りのファンの方や親御さんからも、学生らしくチャレンジ精神でいい試合だったという言葉もいただきましたし、印象の強い遠征になりましたし、その権利を秋リーグ自分たちで掴み取れたということが大きいと思います。
松浦 久しぶりに自分にプレッシャーなく、単純に試合を楽しめました。

取材を盛り上げた山田

――ことしのチームのスローガンは『No limits , no excuses』でしたが、ここまで振り返ってこのスローガン通りにやれていますか
池田 そのスローガンって、リンクの外の意味が強いよね。
山田 1次リーグ終わって、けっこう絶望的だったじゃん?強豪相手には東洋大にしか勝ってないみたいな。絶望的状況で優勝も厳しくて、2位ももしかしたら、みたいな状況から、自分たちで限界作らず現状を受け止めて前向きな姿勢で2次リーグに臨めたということに関しては、スローガンに沿ってチームが良い方向に進んだと感じていますね。そこでやっぱり無理だ、とか、仕方ない、といった姿勢で2次リーグに臨まなかったことが最後に繋がったんじゃないかと思います。
松浦 あまり意識してスローガン考えていたわけじゃないですけど、自然とそういう方向になっていきましたね。

――周りの選手から見て、羽刕選手はどのような主将ですか
池田 4年生主体のチームなので、キャプテンの能力も問われてくるので、銘さんの力で選手のやりやすいように配慮してくれたのが多きいのと、高校時代からそうですけど、銘さんは形にこだわるというか、システマチックな考えが強いというのが、うちのディフェンス主体のスタイルに繋がって、失点が少なく要所で点が取れる秋リーグの結果に繋がったと思っています。
松浦 頭のいい選手なので、試合中でもDFに限らずFWの動きも見て良くないところは注意してくれますし、色んなとこに気づいて色々言ってくれて、それが全員の意識の統一に繋がったかなと思います。人一倍勝ちに貪欲なので、怒るときは怒りますけど、そういう気持ちをキャプテンが出すことで、自分たちもそうですけど後輩もついていこう、勝つために頑張ろうって思ってくれたんじゃないかなと思います。
山田 いいチームにはいいリーダーシップがあると思うし、僕は高校から、というか僕が帯同しているチームではほとんど銘がキャプテンなので。銘は冷静に物事見ているようで意外に一番感情的だったりもするので、そういうキャプテンが熱くなるところがチームを引っ張っていく。冷静で冷めてるキャプテンはそれはそれで駄目だと思うので、銘みたいに冷静に見えてるけど意外と感情的、みたいな。そういうところが良かったんじゃない?感情的に言うんだけど、言うことは間違えてない。だから、この人は本当に勝ちたいんだ、ていうのが後輩に伝わるんじゃないのかなと思います。

――それを聞いて、羽刕選手は
羽刕 晃も言いましたけど、気になったことはその都度言うようにしてましたし、相手が誰でも言ってました。語気が強くなるのは無意識です。それにびびっていた後輩もいると思いますけど。僕はそれしかできないので、それが恐いとか嫌だとか思われてもあと1か月耐えてくれってかんじですけど。みんな勝ちたいからやっているわけで、結果にこだわらないと、色んなところでなあなあになってきますし、自分自身結果にこだわるようにはしていましたし、周りにそれを促すようにもしていました。

熱く語っている羽刕

――羽刕選手から、二人の副将に向けて言いたいことはありますか
羽刕 (山田は)部屋のドア閉めないんですよ(笑)。
池田 僕の部屋でゲームとかしていくんですけど、飲み物の空とか置いていく。
松浦 生活面になってんじゃん(笑)。
羽刕 ホッケーに関しては、直してほしいところとかあんまりないですけどね。
池田 この前も2リットルのペットボトルとか置いていったんですよ。
羽刕 そういうことじゃないんですよね、ホッケーのことですよね(笑)。
池田 でも晃さんのことも言おうよ。
羽刕 電動歯ブラシの音がうるさい。
松浦 いいだろ別に(笑)。
池田 それで近づいてきたかわかるっていう。
山田 あー部屋きてる、みたいな(笑)。
池田 副将としてって話だったよね?
羽刕 僕はけっこう助かってますね。スタッフと意見が食い違うこともあるんですけど、僕一人じゃなくてこの二人がいるから意見を主張できるのであって、僕一人だったら多分投げ出すと思うので。あとは、僕と晃って、けっこう感情で話すんですよ。でも虎太朗は冷静なんですよ、試合中も。そこでバランス取れてるのかな、と。
山田 でも俺、メンタル面しか話さないよ。
羽刕 そうそう、虎太朗はメンタル面しか話さないんですよ。

――池田選手から見て、そのバランス、という面ではいかがですか
池田 高校のときのアシスタントキャプテンっていてもいなくても変わらないみたいなかんじだったんですけど、今のワセダみたいなチームにはアシスタントキャプテンとか、4年生もそうですけど、そういう存在がすごく大事なので。チームのバランスが取れてるのは4年生の中でもこの3人が中心になっているからだと思います。

――4年生として最後のインカレですが、そこにかける思いは
山田 最後のインカレということで、大学に入ってからお世話になった人だったり、親はもちろん後輩、チームスタッフの方や同期、全ての方に恩返しできるインカレになればいいなと思いますし、そのためには自分が頑張っている姿を見せるのが、大学で親元離れて頑張ってきたということを見せられる一番の場だと思うので、最高の結果を見せて恩返しできるようにしたいと思います。
羽刕 虎太朗も言っていましたけど、自分を支えてくれた方々やスタッフだったり、同期でも僕と虎太朗はこの先でもホッケーやりますけど、晃とかタカとかタツにとっては最後の真剣にやる試合だと思うので、そのような同期のためにも全力で戦って、優勝したといういい思い出を作って次のステップに進みたいという思いもありますし、後輩も、今までいろんなことを言ってきた中で付いてきてくれたので、そういった後輩たちのためにもなんとか優勝していい思いさせられたらなと思います。

羽刕

松浦 銘も言った通り、僕自身にとっても最後のホッケー人生の本気でやる最後の大会なので、とにかく全力出して絶対優勝したいと思いますし、北海道なので親も見に来てくれると思うので、十何年間ホッケー中標津から釧路に引っ越してもらってホッケーやらせてもらったりして、言い方悪いですけど子どもに尽くしてくれたので、最後いい形で終われればいいと思います。ことしはまだ無冠なので、いろいろ厳しく言ってきたので、最後厳しさが良かったなと思ってもらえるように優勝したいです。


4年生のために勝たせてあげたい。(池田)

――池田選手は3年生ですが、どういった思いでインカレに臨みたいと思っていますか

池田 昨年とは違って、4年生と近い関係の中でいろいろと親しく接することも多かったので、後輩としてやる中では一番思い入れが強くなると思います。昨年結果があまり出ていなかったインカレということでこのチームでやる最後になるんですけど、いつも自分勝手にプレーしているんですけど、チームのことというか4年生のために、最後勝たせてあげたいと思うので、自分の欲を抑えてでもチームに貢献したいと思います。

――インカレでのキーマンとなる選手は

池田 キーパーじゃない?

羽刕 ああ。キーパーじゃないですかね、やっぱり。短期決戦でノックアウトなので、失点してしまうと。昨年決勝まで上がった中央も関大も2点以上は取られてないんじゃないかなと思います。

山田 いや。やっぱ、この記事を見てキーパーが緊張しちゃうと困るので、4年生ってことにしておきます。

一同 笑。

松浦 緊張しないよ。

山田 やべーみたいな。俺に期待かかってる、って思っちゃうと困るので。そんなことはないぞ。お前らのミスは想定済みだ、と。書いておいてくださいそこに。まずお前らのゴールに届く前に、オレと銘がシャットアウトするって。で、晃とタカが入れてきて、タツも顔面シュートブロック決めるので。

――ここに注目してほしいというところは

羽刕 ワセダらしい、一生懸命なプレーです。

――オフのとき皆さんで遊びに行かれたりはしますか

羽刕 ごくたまに行きますね。

山田 この前映画行ったよね。

羽刕 寮で、ドラマを見てたりはします。どこか行くというよりは寮の中にいます。虎太朗が一騎の部屋にゲームしに行ったりとか、晃が僕らの部屋に来たりとか。そんな感じですね。

――寮で流行ってることなどはありますか

山田 毎回ドラマじゃない?

松浦 全体的に流行るのはそれだね。

――寮生活の思い出は何ですか

松浦 酔って帰ってきて全員起こすこと。それが一番面白かった。

池田 アハハハ。

松浦 飲んで帰ってくるときは絶対。全員起こします。

羽刕 まあ、起こされた方はたまったもんじゃないですけどね。

一同 (笑)。

松浦 起こされた側は、飲みに行かなかったのが悪い、くらいの勢いで。

羽刕 あとはやっぱり常にみんないるところですかね。普通だったらリンクとかでした集まらないようなのが、みんな同じ屋根の下で暮らしていると一緒にメシ食ったりいろいろな情報が入って来たり。

――やはり寝坊は絶対できないですか

松浦 僕らが1年生のときは、いまよりも時間に関して厳しかったので、ピ・ピ・ピピーみたいなやつあるじゃないですか。あれで4年生が待ってるんです。1秒でも遅刻したら5キロコースを1周するか3発芸やるかっていう罰があったので、1秒も遅刻できない。プレッシャーでした。いまはもう雰囲気で出ていけば大丈夫です。

山田

――卒論の進捗具合はいかがですか

羽刕 やっぱり追い込まれてますね。

山田 そうですね。けっこう大変というか…

池田 ないでしょ。

松浦 ないでしょ、社学。

山田 ゼミも入ってないし(笑)。

――ホッケー関係で書かれるんですか

羽刕 僕はそうですね。きのう4時までやってたからここで! 何だっけお前の(笑)?

松浦 僕は中国の気功の動作解析が卒論なんですけど。

山田 オレ気功ってさ、こっちの方(天気を示すジェスチャー)だと思ってたの。

羽刕 オレもそっちだと思ってた!

山田 こっちなんだね(気功の動作をする)。

羽刕 そうそうそうそう! お前ここで打ってていきなり立ってこうやって、やり始めて。

山田 きこうって天気の方だと思ってたわ。

羽刕 それで昨日めっちゃ笑わせてくるんだよ。

松浦 俺は真剣に動作を確認して、やっぱり手首がどうなってるとか肩がどうなってるだとか体でやらないとわからないんでやってたんですけど。笑わせるなよって。

――羽刕選手と山田選手にお聞きします。夏に参加された日本代表の合宿で得たものはありますか

山田 これからシーズンに入るという時期に、これからやる中で一番強いだろうチームと対戦できたことはシーズンの始まりとしてはいい経験になったと感じています。今回は銘と東洋のデニスもいたので、同期のDFが3人日本代表に入っているというのが僕の中では競争心になって、いい緊張感というかライバル意識というか3人で刺激し合いながらできたことが良かったんじゃないかなと思います。

羽刕 日本代表に入るにはもっとレベルアップしなきゃいけないんだなというのを何回行っても痛感させられます。その中でも相手がNHLの次にレベルの高いKHLというリーグのチームだったので、シュートやパス一つとってもそもそも自分が出たレベルとは全く違っていました。いまからそれが上手くなるかといったらそうじゃないかもしれないですけど、それに対応できるように、いまからできるのはパワーとか考える力とかそういうことしかできないのですが、そのレベルを上げていかなければ、日本代表でもプレーできないし、世界とも戦えないなと、いい意味で世界とのギャップを感じた遠征でした。

代表の存在価値を高めて欲しい。(羽刕)

――日本のアイスホッケーを盛り上げるために必要なことは何だと思いますか

池田 いまアジアリーグは、企業スポーツとプロチームが混合してるんですけど、それができていることさえ奇跡なので、やっている選手やこれから行く選手は嫌かもしれないですけど、まずはプロに統一することがやっぱり必要なのかなと思います。お金やセカンドキャリアの問題も出てきますが、一人ひとりモチベーションが違う中でやっていることがまず問題があったりとか、そういうリーグ構成も問題があると思います。あとは、ヨーロッパサッカーは下の年齢の時から高いレベルの中でやって成長してレベルが上がってきていると思うので、いまのアジアリーグのチームも下部組織じゃないですけど、そういう下の年代を育成するシステムを取り入れることで、いまホッケー人口は少なくなってきていますがそこからまた人気が出たりやっている選手の周りの友達や親が見に来て盛り上がることにつながるんじゃないかと思います。

山田 環境もあると思いますし、きりがないんですけど、大切なのは選手のモチベーションです。いまこういう環境なので、現実的な考えになるのはしょうがないのですが、スポーツをやる中で一番大切なのは上を目指すことだと思いますし、やっている選手自身にモチベーションのばらつきがあると、高校も大学も社会人も実業団も全部、伸び代がないと思います。いつまでも選手が上を向いて目指せるようなモチベーションを維持する。海外挑戦もそうです。日本代表の遠征は嫌だとか実業団を考えていないとか、大学まで行ってホッケーやりたくないとか、そういう考えじゃなくて一つのスポーツに人生の中でどれだけ熱中できるか、やっていくんだったら上をとことん目指す、みたいな気持ちの選手が増えればもっとホッケー界は盛り上がると思います。全てが全て環境のせいではなくて、自分たち選手にも要因はあると思うので、そういうモチベーションに帰ることが出来ればもっともっといいホッケー界になってレベルも上がっていくのではないかと思います。

松浦 二人とも言ったことがあれば、もっと盛り上がっているんだろうなとは思います。僕自身が思うのは、地域性が強いスポーツなので、アイスホッケーを体験したことのない人が多いなということです。サッカーや野球やバスケはプロの人がやっている行為がすごいなというのが全員がわかります。150キロの球打ったり、スリーポイント簡単に入れたり。自分が体験しているのでプロってすごいなと思うんです。でもアイスホッケーを見て面白いなとは思っても何がすごいのかはたぶんそうそう伝わらない。スケート靴を履いてさらに氷の上であれだけのスピードを出してパックをハンドリングしたりパスしたりというのが、すごいなって伝わる環境があれば、もっとアイスホッケーの魅力を感じとってもらってアイスホッケー見たいなと思ってくれると思います。リンクを作ることはできないですけど、リンクに似たような素材でスケートできるというはあるので、そういうのを全国なりどこかに広めていくというのもアイスホッケーを広める上でやっていかなければならないことなのかと思います。

羽刕 一騎の言ったようにプロ化するのもそうですし、虎太朗の言ったように気持ちを持つのも大事だと思います。あとは、やっている本人がプロや日本代表に入ることにおいて、何がメリットになるのかというのはすごく重要です。現実問題、日本代表入りましたってなって、自己負担金払って、そこからは自分の価値観以外特に何もないんです。日本代表やアジアリーグの存在価値を高めていかなきゃいけないというのはあると思います。メリットばかり考えすぎていると、本当にじゃあそれで自分で心からホッケーを楽しんでいるのかという話になってきてしまうんですけど。でも、僕の個人的な考えからいうと、ホッケー選手のプロになることも大事ですけどそのプロの存在価値、もっと言えば日本代表の存在価値、海外に出ていくことの存在価値を高めていかないと、どうしてもいまこの状況でそこにチャレンジしてくことは勇気がいります。誰かがチャレンジして先駆者にならないとそういう道は開けていかないとは思うのですが、どうしても社員になってホッケーができるという保険があったりすると、安定を求めてしまうところがいまはまだあると思います。逃げ場がないと言ったらあれですが、ホッケーやるんだったらプロになるという覚悟を持った上で全員がそう思ってできればどんどん変わってくるし、見えてくるものもあるんじゃないかなと思います。

山田 早スポが思ってる以上の話だったんじゃない? まさかこんな企業的なことまで?って。

松浦 スポ科2人いるからね。

山田 選手自身がもっと楽しめば、みたいなことかと思ったらいきなりプロ化が…みたいな。

池田 俺が変えちゃったね。オレけっこう頭いいと思われた?

羽刕 まあ、オレは文化コースなんだけどね。

池田 一番安牌でしょ(笑)。

――ありがとうございました

(取材・編集 北田ゆず、尹眩晶、末永響子、森健吾)

面白いポーズをしていただきました。ポジションやポーズは山田選手が指示!

◆羽刕 銘(うしゅう・めい)(※写真左)

1991(平3)年5月1日生まれ。181センチ、87キロ。北海道・駒沢苫小牧出身。スポーツ科学部科学部4年。野球観戦が趣味だそうな羽刕選手。今回の取材では地元の北海道日本ハムのジャージー姿で登場してくださいました!地元北海道への愛が感じられる一面ですね!

◆山田虎太朗(やまだ・こたろう)(※写真中央前)

1992(平4)年1月6日生まれ。185センチ、95キロ。北海道・駒沢苫小牧出身。社会科学部4年。4年の前期ですでに卒業が決まったという山田選手。真面目な日本代表の山田選手がインカレで注目して欲しい所は山田選手のヘルメットに貼ってあるシールだそうです。要注目ですね!インカレ開幕日がお誕生日な山田選手!お誕生日おめでとうございます!

◆池田一騎(いけだ・いっき)(※写真中央後)

1992(平4)年10月27日生まれ。177センチ、80キロ。北海道・駒沢苫小牧出身。スポーツ科学部3年。唯一の3年生ながらも、対談で積極的に発言してくださった池田選手。
羽刕選手と山田選手とは高校時代からの仲良しだそうです。

◆松浦晃(まつうら・あきら)(※写真右)

1992(平4)年2月8日生まれ。167センチ、72キロ。北海道・釧路工出身。人間科学部4年。取材に北海道のお土産をもってきてくださった松浦選手。早スポ記者も今度の帯広遠征で是非試してみたいです!