宿敵・中大に先制するも引き分け

アイスホッケー

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)10試合目。戦績を6勝2敗1分けとし、迎えた相手は中大。リーグ戦の前半戦では1-4で敗北を喫した強敵だ。その難敵に対し、第1ピリオド(P)開始約7分で3点を先取する。そのまま逃げ切りたい早大。しかし相手の追い上げに対し、あと一歩踏ん張ることができなかった。最終的に4-4で引き分け。この結果、わずかに残っていたリーグ戦優勝の望みはついえてしまった。

 現在リーグ戦の首位をひた走る宿敵・中大との対戦。厳しい戦いが予想されたが、早大のスコアは第1Pの開始5分で動く。キルプレーのピンチを乗り切った後、池田一騎(スポ3=北海道・駒大苫小牧)が左隅にゴール。攻撃の口火を切った。すると早大の攻撃の勢いはさらに加速する。三浦亮(教3=青森・八戸商)、堰合芳貴(社1=青森・八戸工大一)が続けて得点を決めた。このリードを保ちたい早大。第2P突入後もチャンスを演出する。しかしなかなかゴールに結びつけることができない。逆に5分、ゴール前の個人技から失点を許すと10分にも追加点を献上。スコアを3-2とし、流れの悪いまま第2Pを終えた。

2試合ぶりに得点を決めた池田

 第3Pの4分、勝田貴之(国教4=米国・ライ高)が右サイドからシュートを沈め、中大を引き離す。その後は一進一退の攻防となった。何度となく相手にゴールを狙われるも、GK遠藤秀至(社1=東京・早実)が安定したセーブを見せる。しかし13分にリバウンドを押し込まれ失点。得点を4-3とされてしまう。早大は相手に渡ってしまった流れを止めることができず、迎えた19分。敵のミドルシュートがゴールネットに刺さり同点となった。残り40秒で猛攻を仕掛けるも、得点は入らず。4-4で試合を終えた。

早大守備の要羽刕

 「勝てた試合だったので、もったいなかった」と遠藤が言うように、強敵・中大に対して互角以上に戦ったこの試合。だからこそ細かいミスからの失点が悔やまれる。この試合に敗れたことにより、早大のリーグ戦優勝は消滅。しかし強豪との試合が残る中で、モチベーションが下がることはない。次戦の相手は法大。1次リーグでは惜敗した相手だ。今回出た反省を生かして、二度目の対決は負けられない。

(記事 近藤万里奈、写真 北田ゆず)

関東大学リーグ戦
早大 ピリオド 中大
1st
2nd
3rd
得点経過
チーム 時間 ゴール アシスト1 アシスト2 KP/PP
早大 05:42 池田 青木 堰合
早大 06:35 三浦 松浦
早大 07:03 堰合 青木 池田 PP
中大 24:55 29 19 23
中大 30:11 22 16
早大 43:21 勝田 青木 池田 PP
中大 52:33 19 54 29 PP
中大 58:41 19 54 PP
GK遠藤(60分)

メンバー
セット FW FW FW DF DF
勝田 池田 青木 山田 堰合
三浦 松浦 寺井 羽刕 石川
坂本 森田 金子立 龍ノ口
横町 佐藤 加賀美 斜森 松本
コメント

草島武彦監督(昭62教卒=東京・早実)

――きょうの試合を振り返って

スタートは文句のない形で、パワープレーでも得点できたのですが、最後ミスから追いつかれてしまい、勝てなかったのは残念でした。中大とはここまで1敗だったので、きょう勝って1勝1敗にしたかったです。この間の試合は1−4で敗れたので、3点差を付けて勝つことを目標にやりました。スタートの展開は収穫でしたが、追いつかれたことは反省です。残りの試合は全部勝ちます。

――勝ちを取るために、最後6人攻撃を仕掛けることも考えましたか

それも考えたのですが、追いつかれている展開だったので、リスクを考えた結果、行いませんでした。その代わりに、得点できる選手で臨みました。逆に追いついた展開だったら、6人攻撃を仕掛けていたかもしれません。もちろん引き分けで終わるつもりはありませんでした。

――4失点目の場面は相手のサイドチェンジに対応できませんでしたが

ゲームの流れであのような場面はあるのですが、防げていたかもしれません。互いに声をかけるといったコミュニケーションが不足していました。

――チーム状況はいかがですか

非常にいいです。追いつかれはしましたが、きょうの試合に出たと思います。中大には全日本学生氷上選手権で借りを返します。

羽刕銘主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)

――試合を振り返ってどうですか

いいスタートがきれましたし、後半も決して動きが悪いわけではなかったです。得点のチャンスもったんですけどそこで決めきれず、逆に相手のスコアリングチャンスを決められてしまいました。それが敗因かと思います。

――前回の中大と対戦した時と比較していかがでしたか

ワセダの動きは良かったんですけど、中大も前回ほどの勢いはなかったです。その勢いがなかったという所にしっかりつけ込めたと思います。でもしっかり4点決めてくる力はあるので、そこはさすがだと思いました。

――弱みにつけ込めたというのは具台的にどこでしょうか

中大は、どこの相手とやるときも序盤に守ってパワープレーで先制するという形でやっていました。でも今回ワセダがペナルティーをする前に3点先制して、その後もしっかり守れたので。相手のやりたいことをさせなかったのは大きいと思います。

――勝ち切ることができなかった要因は何でしょうか

細かい守りのミスが多かったかなと思いますね。どんな形であれ僕自身が出ている時に4点決められてしまったので、みんなには申し訳ないと思ってます。

――第2セットに加賀美太一選手(商1=東京・早実)が出ていたのはなぜでしょうか

三浦(亮、=青森・八戸商)がケガと少しトラブルがあったからです。

――リーグ戦の優勝はなくなりましたが、これからの試合のモチベーションのどのように持っていきますか

まだ2位になれば全日本選手権に出られる可能性があるので、それに向かって頑張っていきたいと思います。

――次戦への意気込みを教えて下さい

次の法大は前回負けてるのでしっかり勝ちたいと思います。

FW池田 一騎(スポ3=北海道・駒大苫小牧)

――きょうの試合を振り替えって

相手が勝ったら優勝が決まるということで、こっちとしても負けられない試合だったんですけど、あれだけいいスタート切れたのに2、3ピリオドスコアで負けてしまったのがうちの弱さかなと感じました。

――中大の印象は

第1ピリオドはあんまり中央らしくなくて、ミスもあったのですが、第2、3ピリオドではいいホッケーをしてきました。うちのプレーは(第1ピリオドと2、3ピリオドで)特に変わったわけではないと思いますけど、中央は強かったということ、4点目の(中央の)ゴールは運もよかったと思いますけど、やっぱり強さは感じました。

――久しぶりにゴールに絡みました

この2試合ゴール決めてなくて、チームに迷惑をかけてたので、きょう得点できたのはよかったんですけど、もっとチャンスはあったので、もっと点を決めれるようにしたいです。

――大学を代表するキーパー相手にゴールを決めましたが、中央のキーパーの印象は

相手は高校時代からずっとライバル校というか、ずっと対戦してきた相手だったんですけど、お互いに意識しあっています。得点すれば勝ったというかそんな感じになると思いますので、一点でも入れたことはすごくよかったと思います。キーパーと一対一としては勝ってると思うので。

――次戦法大戦に向けて一言お願いします。

相手はそんなにリーグの順位が高いわけではないんですけど、実力はすごく高いチームなので、油断せずにきょうの反省を活かしてやって行きたいです。

GK遠藤秀至(社1=東京・早実)

――きょうの試合を振り返って

出来は悪くなったのですが、小さいミスが失点につながりました。勝てた試合だったので、もったいなかったと思います。

――第1ピリオドはいい流れでしたね

そうですね。先制できましたし、ミスがあってもそれが失点にはつながりませんでした。

――逆に第2、3ピリオドは

押されている展開から失点しまったのが残念です。

――次戦の法大は1次リーグでは先発出場ではありませんでしたが、意気込みをお聞かせください

1度負けている相手なので、気負うことなくやりたいです。来たシュートを止めて勝利につながるプレーをするだけです。