攻守ともに終盤調子を上げるも、勝利には届かず/中央大戦

アイスホッケー

エイワ杯関東大学リーグ戦 11月10日 東京・ダイドードリンコアイスアリーナ

TEAM 1P 2P 3P
早大
中央大
 
▽得点者
共田

 激闘のエイワ杯関東大学リーグ戦(リーグ戦)ファーストリーグ最終戦を制し、見事1部でのセカンドリーグに進出した早大。11月3日に行われた初戦の明大戦は、6ー7で惜しくも敗れたものの、ファーストリーグ1位の明大に対してあと一歩まで迫る戦いを繰り広げた。
 しかしセカンドリーグ2戦目の今試合は、中大を相手に1ー4という最終結果に。前節の6得点という結果からは、課題に挙げられていた得点力の修正が見受けられたが、今試合では3ピリオドまで無得点。終盤に追い上げをはかったが、得点差を覆すことはできなかった。

パックを運ぶDF沼田恵祐副将(文4=青森・八戸)

 試合開始54秒、早々に早大が失点。1点ビハインドになった後、中央大のペナルティーなどで得点の好機はあったものの、パスワークに翻弄(ほんろう)され、自陣ゴール前からなかなか抜け出せない。一方の中央大は10分に技ありのシュートで追加点を奪うことに成功し、早大は2点を追いかけることに。しかし11分のペナルティーの後、早大が人数を欠きながらも無失点で切り抜けると、その後は早大が徐々にディフェンスを立て直していく。攻守の切り替えも早くなり、試合全体のテンポがアップした。後半は早大のシュート数も増えたものの、得点を決め切ることは出来ず、0ー2で1ピリオドを終えた。

 2ピリオドはなかなか得点が動かない。なんとしても早大が先制し、得点差を詰めたいところだったが、長い沈黙を破ったのは中央大だった。ここまで固いディフェンスを続けていたが、スピードに乗った攻撃を止められず0ー3とされる。さらに2ピリオド11分に早大がペナルティーで人数を欠くと、ゴール前での速いパスワークの末、簡単に追加点を許してしまった。早大も何度もゴール前まで攻め入り、2ピリオドのシュート数は11ー12で終えたが得点はかなわず。点差は4点に広がった。

ゴールを守るGK大塚斗琶(スポ1=北海道・苫小牧中央)

 最終ピリオド序盤は中央大の攻撃を耐える時間となった。ここまでの2ピリオドからさらにギアを上げ、懸命なディフェンスを続ける。序盤の防戦を耐え抜いた末、中盤からは早大の攻撃につながりが生まれ始める。一人一人の突破力も光り、3ピリオド11分、FW田中裕人(スポ4=長野・光泉)のゴール横からのアシストでDF共田野安(国教3=カナダ・ジョージエリオット)が待望の初得点を決めた。その後も中央大には得点を許さず、早大が果敢な攻撃を続ける。残り4分、残り20秒で立て続けにペナルティーをもらってしまったが、3ピリオドは無失点で終えられた。最終スコア1ー4で得点を覆すことは出来なかったが、次戦につながるチームワークを見せた。

 2ピリオドまでは無得点だったが、3ピリオドで固いディフェンスを続けた末に1点を挙げることが出来た早大。課題の得点力克服とはならなかったが、試合の中での修正力を見せた。次戦では「早稲田らしく、シンプルにゴールに向かっていくプレー」(DF棚橋俊太主将、スポ4=愛知・東海)を60分間続けられるように、練習を積み上げていく。

(記事・写真 濵嶋彩加)

試合後コメント
DF棚橋俊太主将(スポ4=愛知・東海)
ーーファーストリーグと比べてチームの雰囲気はいかがですか
 初戦明治戦は結果としては負けてしまったのですが、チームとして良いプレーを続けられたので、スタートは良かったかなと思います。
ーー明大戦での6得点出来た要因はどこにあったのでしょうか
 シュートがあまり多くないチームだったので、試合の入りから積極的にゴールに向かって、ゴール付近にパックを集めてシュートを増やしていき、こちらに流れを持ってきて得点をするということを意識していました。
ーー今試合はどのような対策をしていましたか
 対戦相手によってやることを変えるというよりも、自分たちのプレーを徹底してやろうと話していたので、明治戦から変えたことはなかったです。
ーー後半にかけて良い流れを持ってきたように見受けられましたが、今日の試合を振り返っていかがですか
 まずはチーム全体としてやるべきことを1ピリオドの最初に出来ずに失点してしまって、入りの悪い空気からずるずると2ピリオドまでいってしまったかなと思います。2ピリオド終わりで4点差で負けていて、先週の明大戦では善戦したにも関わらずこのような試合になってしまっては示しがつかないし、リーグ戦に限らず続くインカレに向けて良い流れを作っていくことができないので、3ピリオドだけでも早稲田の出来るホッケーを示そうとしました。2ピリオドまでは本当に良くなかったのですが、3ピリオドはチームとして切り替えて、良いプレーが出来たと思います。
ーーピリオド間にも話し合われたのですか
 そうですね、コーチ陣も含めた集まる場所で自分も発言する機会があるので、そこで改めて言葉にして伝えることにしました。
ーー次戦に向けて改善したい点を教えてください
 早稲田らしく、シンプルにゴールに向かっていくプレーというのを先週は出来たのですが、今週は出来なかったので、そこをもう一度気を引き締め直して徹底して、試合につないでいけるように、チーム全体にも徹底させたいと思います。

DF共田野安(国教3=カナダ・ジョージエリオット)
ーーファーストリーグでは中大に無得点に抑えられていましたが、どのような対策をして臨みましたか
 ファーストリーグの日大戦、本当に落としたらダメな試合を落としてしまって、そこからは自分たちがとにかくシュート数が少ないチームなので、今日までずっとシュートを意識して頑張ってきたんですけど、今日はまたシュートが足りないと感じるところがありました。実際に3ピリオドやって1点しか決められないという結果だったので、皆でも話し合ったんですけど、ずっと意識してきたシュート数が今日は足りなかったなと感じます。
ーー3ピリオドでようやく自分たちの流れをつかんだように見えましたが、その点は振り返っていかがですか
 3ピリオドもシュートに意識を持ってやっていました。自分も本当はディフェンスなので行くなと言われることもたまにあるんですけど、やっぱり決めないといけない場面はあるので、そこは思いっきり行って決めて、ファールもありましたが、最後は少し良い流れにできたと思います。ただやはり60分続けることがすごく重要で、3ピリオドだけというのが良くなかったですし、3ピリオドのその5分だけというのも良くなかったです。
ーー3ピリオドの自らの得点シーンについては振り返っていかがですか
 シンプルにシュートを打つということを目標にやってきたんですけど、今日のゴールは本当にただがめつく、きれいではなくてもただゴールに向かって決める、みたいなゴールができていたので、そういったゴールをもっと皆でこれから決めていければと思います。シュート数が少ない自分たちなんですけど、そこをとにかく頑張っていきたいです。
ーー今日の試合の反省点を受けて、次戦に結びつけていきたい点はどのようなところですか
 元々人数が少ないチームで、今はケガ人もいて、フォワードが10人しかいない。ディフェンスも6人しかいない。という中なので、本当にコミュニケーションが重要になってくると思います。今日もコミュニケーションが取れていなくてマークを外してしまったところもあるので、まずはそのコミュニケーションを大事に、そしてシュート数を意識して、次々に得点決めて勝つことが重要になってくると思います。
ーー日大戦に向けて意気込みを最後にお願いします
 ファーストリーグで負けているのでリベンジ戦みたいな感じですし、本当に絶対に負けられない試合です。今シーズンは2回しか勝っていないので次戦は絶対に勝ちます!