第56回関東学生大会が武道の聖地・日本武道館で行われ、少林寺拳法のシーズンが幕を開けた。昨年全日本学生選手権大会(インカレ)で総合優勝を果たしている早大は、第55回大会では松平杯、OB杯を手にしている。今年も刈谷壮基主将(人4=埼玉・川越東)をはじめとして多くの拳士が優勝また入賞を成し遂げた。しかし、引退メンバーの穴は予想以上に大きく総合優勝には届かなかった。さらに昨年手にした総合優勝の証である松平杯、そして2年連続で勝ち取っていたOB杯も逃してしまうなど、悔しさ、そして課題が見える結果となった。
演武の部では小西清香(法2=埼玉・東洋牛久)・首藤けい(スポ2=神奈川・横浜共立学園)の2年生組が優勝。男子単独有段の部では渋谷錬(法3=新潟一)が、男子初段の部では阿部宏哉(政経4=神奈川・麻布)・井上将(基理2=城北埼玉)組がともに1位を獲得するなど安定した力を見せつけた。また男女二段以上の部では「刈谷主将・山口琴弓(教3=神奈川・桐蔭学園)が優勝。刈谷は「主将の自分にとっては個人で勝つのは当たり前だと思っているので、嬉しいというよりはほっとしています」と試合を振り返り、安堵を見せた。しかし、優勝が大きく期待されていた団体の部では惜しくも2位と総合優勝を果たした明大に届かず、悔しさが残った。
力強い演武で優勝を果たした刈谷・山口組
立合評価法でも早稲田拳士が躍動。男子団体では1位、2位と力を見せる。個人でも男子軽量級の部で安部が3位。男子重量級の部では中村圭一郎(政経4=佐賀・龍谷)が1位、居作和英(政経4=東京・早実)が2位と1位2位を独占した。中村は昨年の同じ種目で5位と苦しんだが一気に順位を上げる結果となった。女子でも山口が軽量級の部で3位になるなどチームを引っ張った。
最後は全員で集合写真
今大会では惜しくも松平杯、OB杯ともに逃してしまった早大。刈谷が「一個上の先輩の抜けてからの戦力ダウンが正直大きく、その穴を埋めきれなかっったのが今回の敗因」と語るように、やはり昨年の全日本選手権大会制覇を成し遂げた中心メンバーの引退は部にとって大きなダメージとなっている。しかし「下級生が成長しているのは確かだったので、もうひと伸びさせなければならない」と成長の鍵を握る次世代に伸び代を感じているのも確かである。下級生の底上げ、そして課題としているフィジカル面の強化をし、今年も圧倒的な強さが見られることを期待したい。
(記事、写真 工藤竜輔)
※掲載が遅くなり、申し訳ありません
結果
▽演武
【女子段外の部】
首藤・小西【1位】
【男子段外の部】
松本祐磨(文3=福岡・久留米大附)・笠井直樹(政経2=東京・城北)
【5位】
【男女段外の部 】
鬼頭良空(文2=愛知・明和)・上重美桜(商2=新潟・長岡)
【4位】
【男子単独有段の部 】
男子単独有段の部
渋谷 【1位】
柴田健自(2=埼玉・城北)
【5位】
【男子初段の部 】
安部・井上
【1位】
【女子初段の部】
幸村安里沙(商3=静岡・聖隷クリストファー)・砂川侑花【2位】
【男子二段の部】
伊藤勇輝(政経3=東京・早実)・下村裕太郎(2=神奈川・聖光学院)
【3位】
【三人掛けの部 3位居作・小林和真(先理4=東京・早実)・
】
居作・小林和真(先理4=東京・早実)・岩田悠一朗(人3=埼玉・川越東)
【3位】
【男女二段以上の部 】
常盤馨(商4=東京・城北)・籾美吹(社1=大阪・大阪産業大附)
【4位】 男女二段以上の部 4位常盤馨(商4=東京・城北)・籾美吹(社1=大阪・大阪産業大附)
刈谷主将・山口【1位】
【男子三段以上の部】
大橋知直(3=東京・早実)・水永章(社2=和歌山・神島)
【4位】
【団体】
居作・刈谷主将・小林・常磐・水永・大橋・山口・井上【2位】
▽立合評価法
【男子団体】
安倍・居作・中村・大橋【1位】
【女子団体】
西山(政経4=山口)・山口【2位】
【男子軽量級の部】
安部【3位】
【男子重量級の部】
中村【1位】 居作【2位】
【女子軽量級の部】
山口【3位】
コメント
刈谷壮基(人4=埼玉・川越東)
――男女二段以上の部で1位となりましたが振り返ってどうでしたか
今回は怪我が多くて、できるだけ最低限のことをして、試合に臨もうと考えていましたが、実際に最低限のことができて、本番でもしっかりと魂が乗って、最低限のことはできたかなと考えています。
――主将として部全体の出来はどう感じましたか
総合優勝を結果的に取れなかったとことは良くなかったことだと考えているのですが、ただ少なからず下級生が成長していることはしていることは確かだったので、もうひと伸びさせないとといけないと感じる課題の残る大会でした。
――個人としてはどうでしたか
総合優勝を結果的に取れなかったとことは良くなかったことだと考えているのですが、ただ少なからず下級生が成長していることはしていることは確かだったので、もうひと伸びさせないとといけないと感じる課題の残る大会でした。
――課題は見つかりましたか
課題だらけだったのですが、やっぱり一番は怪我が多かったというのがあるので、しっかりフィジカルを鍛え直すのと、一個上の先輩が抜けてから戦力ダウンが正直大きく、その穴を埋めきれなかったというのが今回の最大の敗因だと思うので、一から基本をやり直してやって行きたいと思っています。
――目標と抱負をお願いします
全ての大会で勝つということはもちろんなんですけど、昨年度は関東学生新人大会で勝てなかったのですが、今回総合優勝した明治大学は毎年のようにその大会で優勝していてその積み重ねが今回の総合優勝に繋がっていると思うので、新人大会でしっかり新人を育成し、プラスで全日本選手権大会(インカレ)で勝てればと思っています。