ホームでの大会も厳しい結果に

少林寺拳法

 早大戸山キャンパス記念会堂で開催された第12回関東学生新人大会。2年ぶりの新人大会に次代を担う若き拳士たちが集った。ホームでの大会に臨んだのは7組。男女有段の部での今井悠二(創理2=東京・芝)・英日菜子(スポ1=東京・国立)組の2位を筆頭に5組が入賞を果たした。しかしながらこれまで早大が強さを見せてきた白帯緑帯の部では入賞者なしの結果に終わり、今後への課題が残る厳しい結果となった。

 2年ぶりの開催のため、全ての選手が初出場であった今大会。そんな状況の中でも今井・英組は完成度の高い演武を披露する。優勝こそ手に届かなかったが、その力を存分に発揮した。また男子有段の部には2組が出場し、中でも森久輝(法2=東京・城北)・堂脇周平(文構1=城北埼玉)組が3位に入る。だが「優勝を目指していたので悔しい」と森が語るように3位という結果にはある程度の手応えを見せた一方で、既に大学で一線級の舞台を経験しているだけに今大会の結果に満足する様子はなかった。

闘志あふれる演武を見せる堂脇

 「今までは段外の人に得点を稼いでもらっていた」と日野翔太主将(社4=埼玉・川越東)が語るように期待がかかった白帯緑帯の部は男子、男女共にまさかの入賞ならず。大学から少林寺を始めた拳士たちの中で、若き早大勢が輝きを放つことは出来なかった。「全日本学生大会(全日)に向けて残り2ヶ月しっかり大学始めの人達を育てることを考えたい」という日野主将の言葉通り、目標の全日での優勝さらには少林寺拳法部の次の世代のためにさらなる底上げが待たれる。

早大トップの2位となった今井・英組

 大会終了後、上級生からは厳しい言葉も多く聞かれた。しかしながら「負けを知ることはやはり成長につながると思うので、そこはすごく良かったかなと思います」(日野主将)と結果を悲観する声はなく、森も「僕らの本番は全日だと思うのでギアを上げて練習に精進していきたいと思います」ときょうの結果を受け止めつつ、既に視線は次の舞台へ切り替わっている。日野主将が何度も目標として語ってきた全日総合優勝に向け、全ての部員の思いは1つだ。今回の敗戦を胸に刻み、拳士たちは勝負の秋へのラストスパートを誓う。

(記事、写真 三井田雄一)

コメント

日野翔太主将(社4=埼玉・川越東)

――きょうは上から見ていていかがでしたか

結果としてはかなり振るわなかったので、正直言って残念の一言です。

――具体的にはどのような点ですか

今までは段外という大学から始めた人達に得点を稼いでもらっていて総合優勝という道にけっこういっていたんですけど、そこで勝てなくなってしまったのがすごく残念なところがあるので、全日に向けて残り2ヶ月しっかり大学始めの人達を育てることを考えたりしてやりたいですね。

――チーム全体を通して良かった点や逆に課題に関してはどのように考えていますか

良かった点としては経験をしっかり積めたかなと思います。ここで負けておいて良かったという訳ではないですけど、やっぱり全日に向けて精神力が鍛えられたというか、負けを知ることはやはり成長につながると思うのでそこはすごく良かったかなと思います。課題点としては段外の基礎とかそういった部分が全然向上出来なかったのは私達上級生含めてそこは責任を感じているので、基礎の向上と後輩の育成をもう少し課題としてやっていきたいです。

――夏を終えられて、現在の部の状態や雰囲気はいかがですか

夏合宿でしっかりと団結してくれたので雰囲気としてはすごくいいと思うんですが、やっぱりまだまだ勝つのが当たり前といった雰囲気がどうしてもきょねんに引き続きあるので、そこを勝つことはすごい難しいことだということをもう1回自覚し直してやりたいと思います。

――次の試合に向けて

必ず結果を出すというのは私たち4年が全員思っていることですし、後輩たちも思っていることですので課題をしっかり克服して全日では総合優勝を目指します。

森久輝(法2=東京・城北)

――きょうの大会を振り返って

優勝を目指していたので悔しいんですけど、怪我で出れなかった同期だったり頑張っていたんですけど結果を出せなかった同期がいるので3位に満足はしているんですけど、素直に喜べない気持ちですね。

――今大会に臨む上で何か心がけたことはありましたか

とにかく楽しくやろうと心がけました。お互いいいことと悪いことをはっきりしてそれを生かせるような演武にしようと思いました。

――何か先輩達から大会前に声をかけられたりしましたか

絶対に勝てよと言われていたんですけど、今回は悔しい結果に終わってしまって残念です。ただ僕らの本番は全日だと思うのでギアを上げて練習に精進していきたいと思います。

――初めての新人大会、大会の雰囲気はいかがでしたか

そうですね、ホームであったということもあっていつもの大会よりはそんなに緊張しているということはなかったです。

――先ほど言われた全日に向け抱負や目標をお願いします

まだまだ遠いところにあると思うんですけど、やはり優勝を目指して高い意識を持って考えながら誰よりも努力して優勝を目指していきたいと思います。