国民体育大会(国体)のデモンストレーション行事として開催された今大会。正式競技ではないため、出場者は東京都民が中心となった。早大からは12組が出場し、一般男子4段以上の部で森恒裕(商4=東京・城北)・江原明徳(教2=神奈川・桐蔭学園)組、一般男子3段の部で宮下亮介主将(社4=埼玉・川越東)・山本裕也(社3=埼玉・川越東)組が第1位に輝き、その他の部門でも5組が入賞。参加拳士350人の小さい大会ではあったものの、11月に行われる全日本学生大会(全日)に向け弾みをつけた。
2週間前に行われた世界大会では、本選出場を逃してしまった2組が、その雪辱を果たすかのように見事優勝した。一般男子3段以上の部に出場した宮下・山本裕組。「(世界大会の)反省をしっかり活かせた」(宮下)と、短い調整期間ながら息の合った演武を見せた。同世代の大学生だけでなく、一般道場の拳士たちの出場も多く見られた男子4段以上の部。その中でも森恒・江原組は、迫真の演武を披露し頂点を勝ち取った。
一般女子3段以上の部に出場した中村絵梨香(先理4=東京・早実)・山本祐加(社1=兵庫・姫路商業)組は、惜しくも2位に終わった。世界大会での山本祐の活躍が光っただけに、後悔の残る結果となった。また、一般男子級拳士の部でも内海純平(人2=埼玉・開智)・熊本圭介(社2=埼玉・春日部)が第2位に入賞。一般男子初段の部では、松本悠(創理3=カナダ・RidleyCollege)・大森浩真(社2=大阪・高津)組が第4位、朝井優(法3=宮城・仙台第一)・原悠人(教2=群馬・桐生)組が第5位と、同じ部門で上位を争った。さらに、一般女子2段の部の前澤弘奈(スポ4=兵庫・葺合)・長澤真菜(人3=静岡・浜松北)組は第4位で大会を終えた。
出場した拳士の中には、入賞することができなかった拳士たちもいる。全日で総合優勝するためには、チーム全体が強くなることが必要不可欠だ。「全部一から作り直す気持ちで」と、語った宮下主将。創部史上初の3連覇へ向け、決意を新たにした。
(記事、写真 山口智子)
結果
▽一般男子4段以上の部
森恒・江原組 第1位
▽一般男子3段の部
宮下・山本裕組 第1位
▽一般男子初段の部
松本・大森組 第4位
朝井・原組 第5位
▽一般女子3段以上の部
中村・山本祐組 第2位
▽一般女子2段の部
前澤・長澤組 第4位
▽一般男子級拳士の部
内海・熊本組 第2位
コメント
宮下亮介主将(社4=埼玉・川越東)
――きょうの演武を振り返って
2週間ほど前にあった世界大会で色々な課題が見つかったので、その反省をしっかり活かせたかな、 と思います。
――1位という結果はどのように受け止めていますか
今回は良い順位を取るということよりも、前回の反省をどう活かして、それがどう評価されるのかな、と気になっていたので、あまり順位を意識しなかったのですが、良い成績が残せて嬉しいです。
――いつごろから調整をしてきましたか
前回の大会が終わってすぐにそれぞれ調整し始めました。
――11月の全日本学生大会に向けて
全部一から作り直すぐらいの気持ちで、個人的には最後の大会になるので悔いのないように練習していきたいな、と思います。