関東学生スポーツ射撃選手権秋季大会が、4日間にわたり長瀞で行われた。夏合宿での成果を出すべく臨んだ今大会。団体では、男子は総合7位、女子は総合6位という結果となった。また、個人では、杉山瑞季(スポ4=神奈川・横須賀学院)が50m三姿勢60発競技で8位、10m立射60発競技では6位となり、ファイナルに進出した。
伏射競技に臨む杉山
初日の10mエアライフル立射60発競技には宮本裕喜主将(政経4=東京・早稲田)が出場。589.9点で個人54位という結果に終わり、「一回(トリガーを)意識をしてしまうとダメになってしまうという感じでした」と悔しさをにじませた。10mエアピストル立射60発競技には佐藤琳(スポ2=東京・成立学園)が出場。551点で3位という結果になった。50mライフル三姿勢60発競技では、杉山が578点で個人8位となり、ファイナル出場を決めた。ファイナルでは382.7点で8位に終わったが、「自分の中でもかなり満足のいく結果になった」と語った。
自身初のレギュラーとなった小林
2日目には、4年生にして今大会が初のレギュラーとなる小林大輔(文構4=東京・城北)が10mエアライフル立射60発競技に出場。「不甲斐ない射撃をしたなというのが率直な感想」と本人も振り返るように、575.7点で個人73位という悔しい結果に終わった。女子では、小久保綾華(人3=東京・創価)が10mエアライフル立射60発競技で602.9点、陶山絹香(法4=東京・早実)が50m三姿勢エアライフル60発競技で535点、個人27位。前日に競技を行った小久保、杉山との合計は1637点で、団体6位となった。
10mエアライフル立射60発競技を行う廣島
大会3日目に行われた10mエアライフル立射60発競技には、廣島温弓(法4=東京・早実)が出場し、600.3点と早大トップの成績で、個人35位。「普段の練習通りの結果がある程度出せたかな」と今大会の成績に手応えを見せる一方、「課題点がやりながらいろいろ見つかった」と次の大会を見据えていた。1、2日目に同競技を行った宮本、小林との合計は1765.9点で、団体7位という結果に終わった。女子では、10mエアライフル立射60発競技に杉山が出場。615.8点で6位となり、またもファイナルに進出。161.7点で6位だった。
次の大会は、10月13〜16日に能勢射撃場で行われる全日本学生スポーツ射撃選手権大会。学生最高峰の舞台で、さらに強くなった姿を期待したい。
(記事 石川千紘、写真 橋口遼太郎、臼井恭香)
全出場選手結果
男子総合団体 3390.9点(7位)
【男子10m立射60発競技】
▽団体 1765.9点(7位)
宮本 祐喜 589.9点
小林 大輔 575.7点
廣島 温弓 600.3点
▽個人
須田 智晴 598.2点
島田明日嘉 583.1点
久保木智也 581.3点
松本 零 580.7点
吉間 民音 573.4点
小野 颯 560.4点
高橋 敏生 557.1点
須藤 貴也 551.9点
上村 直輝 540.1点
【男子50m三姿勢60発競技】
▽団体 1625点(6位)
須田 智晴 542点
吉間 民音 537点
宮本 裕喜 546点
▽個人
松本 零 526点
渡辺 泰央 496点
女子総合団体 3458.7点(6位)
【女子10m立射60発競技】
▽団体 1821.7点(6位)
紙田梨華子 603.0点
小久保彩華 602.9点
杉山 瑞季 615.8点(個人6位)※ファイナル161.7点
▽個人
中島 依澄 603.0点
陶山 絹香 597.0点
橋本 人美 595.3点
神下 茉衣 589.1点
荻原 里夏 576.3点
神田 笑里 576.0点
高築あずさ 562.5点
飯嶋 法子 555.8点
鳴海 彩音 530.2点
【女子50m三姿勢60発競技】
▽団体 1637点(6位)
杉山 瑞季 578点 (個人8位)※ファイナル382.7点
小久保綾華 524点
陶山 絹香 535点
【50m伏射60発競技】
▽個人
杉山 瑞季 605.2点
吉間 民音 602.0点
宮本 裕喜 596.1点
陶山 絹香 593.4点
須田 智晴 591.2点
小久保綾華 573.0点
渡辺 泰央 547.8点
【女子エアピストル10m立射60発競技】
▽個人
佐藤 琳 551点(3位)
コメント
宮本裕喜主将(政経4=東京・早稲田)、廣島温弓(法4=東京・早実)
――今日(17日)に行った競技から振り返ってください。宮本さんは50m三姿勢60発競技(さんかけ)でした
宮本 点数としては下限を撃ったというか。レギュラーとしてギリギリ許されるか許されないか、くらいの点数を撃ってしまったなというのが点数を見ての感想です。中身を見ていくと、自分はPが当たるか当たらないかで点数の結果が大きく変わってくるのですが、今日は当たっていなくて。昨日のP60から、あまりPがしっくりきていないところがあったのですが、自分の中でその理由がまだはっきりとわかっていなくて。一つ言えるのは、試射をもう少し撃つべきだったというか。「当たっているかがしっくりきていないけれど10点当たっているから本射にいくか」といって、1発目8点で。結構そこで心が崩れてしまったのが今日のさんかけでした。
――最初のKの1シリーズ目は悪くないように思いましたが、そこから伸びませんでした
宮本 Kの2シリーズ目があまり良くなくて。その原因はわかっていて、覗き込みが右に右に、体の重心が自然に行っていることで銃口が左にいって外しちゃっているという原因がわかっていたのですが、Pで気持ちを切り替えようと思って、そう(先述のように)なってしまって。崩れていってしまいました。
――廣島さんはARでした。振り返ってください
廣島 全体的に言うと、普段の練習通りの結果がある程度出せたかなというところがあって。途中ちょっと持ち崩しちゃうところがあって、5シリーズ目とか調子が悪かったんですけど、そのあと気持ちを切り替えて、また本調子に戻すことができたので、その点はすごく良かったかなと思っています。ただ、やりながら、緊張してブレたりとか、そういった課題点がやりながらいろいろ見つかったので、これから次のインカレに向けて、こういったところを修正して、さらにいい結果が残せるようにしていきたいと思います。
――宮本さんは初日にAR、2日目に伏射がありました。振り返ってください
宮本 ARは最悪でした。結果は結果で受け入れるしかないのですが、練習で最近本当に当たっていて。ここを気をつければ当たるんだというのがわかった状態で迎えて。それをやろうとしたのですが、1シリーズ目は緊張してしまうタイプで、銃が止まっていなかったというのがあって、96点というシリーズを出してしまったというのが反省点です。そこから先のことに関しては、トリガーが、練習で当たっている時はトリガーのことなんて気にせずに自然とできていたのが、1シリーズ目に揺れている中で、止まっている時に(引き金を)引けない、ということが起きてしまって。そうするとどんどんトリガーを意識し始めてしまいました。
廣島 わかるわ。
宮本 で、外すというか。「止まってない。あタイミング逃した。もう少し待ってみよう」で、引くと、引きブレて、8点とかを飛ばしてしまうという状態で、点数的にはかなり低い点数を撃ってしまったという感じでした。
――一度意識してしまったから、ということでしょうか
宮本 そうですね。トリガーというのは無意識でできなきゃいけないもので。それが一回意識をしてしまうとダメになってしまうという感じでした。
――伏射はいかがでしたか
宮本 伏射もまたひどい点数を撃ってしまったのですが、これも1シリーズ目が96点代を撃っていて。それも原因としては、いつもは右に寄せて撃っているのが、気が付いたら左に寄せて撃っていてというところがあって。どんどん8点とかを撃っていて、出だしが悪かったのですが、そこで後ろに同期の吉間(民音、教育4=岡山・津山)が来て、「重心こうなっているよ」というのを教えてくれて、教えてもらったあとはしっかりと右重心に戻して、10点を当てて、というのを続けられてはいたのですが、こちらもトリガーで、止まっているときに引けない1発があって、そこからまたトリガーを気にしだして、飛ばすようなものが多くなってしまったという状況です。
――後ろから他の選手を見ているとわかるものですか
宮本 姿勢が全然違うと、普段一緒に練習していたりして見ている姿と違うな、というのは気が付いたりできるので、比較的同期が後ろにいて指摘してくれるとありがたいというか。外から見ないとわからないことに気がつけることがあります。
――それこそ廣島さんは今日、後輩の選手の後ろについておられました。試合後にはどんな声を掛けられたのですか
廣島 今日後ろで見ていた子は、試合で初めて撃つ子でした。特に今日見ていた子でいえば、点数は振るわなかったのですが、10.3以上の、高い点数を毎シリーズ毎に2、3発コンスタントに出せていたので、そういったところはすごく見込みがあるのではないかと思って、そういった点を伝えて。あと併せて、時に大きく外しちゃって点数が振るわないのは、恐らく緊張であったりとか、引きブレたりであったりとか、トリガリングが恐らく大きいのではないかと思うのでそういった点をよく見るような練習をしたほうがいいのではないかと、ざっと話しました。
宮本 見ていて気がつくことは少なからずあるので、「ここの1発こうだったよ」というのは書いておいたりして、終わったあとは「こここうだったよね」といった感じで。結構自分の射撃は覚えているものなので、終わった後に話すっと「ここはこうだったんですよ」とコミュニケーションを取って、「ここをこうしたほうがいいんじゃない」みたいな話はできるし、しているのではないかと思います。
――それが4年生の仕事なのですね
宮本 そうですね(笑)。
廣島 上級生として、後輩の育成に尽くすというか(笑)。こういったことをやっているかなという感じです。
――その点、今回は4年生の方で久々のレギュラーや初レギュラーの方もいらっしゃいました
宮本 男子は特に全員4年生で、これは多分初めてのことかなと思います。全体的なレベルが少し下がってしまっているというネガティブな面がそこは強いと思います。2年生の岡本健人(教育2=千葉・専大松戸)が今ちょっと撃てていなくてという状況で、代打起用で4年生を持ってきて、というところでした。
廣島 戦略的に、強みになるような編成はちょっとできなかった、というのが今回かな。
宮本 層の薄さが出てきたという感じですね。
――廣島さんは今回のレギュラー、いかがでしたか
廣島 私としてはそんなに試合ということで緊張して、大崩れをすることはなく、普段の練習全くその通りではないですがあまり点数を落とすことなくできたので、そういったところは良かったかなと思います。ただ他の大学と比べると決して全然高い点数ではないので。そういったところではもっと努力をしなくてはいけないなと再確認しました。
宮本 ただ一つ目標としてインカレ出場というのがやはりこの本戦は大きいので、そこはクリアできたという面では、この編成は間違っていなかったかなと思います。インカレのレギュラーとして起用できる人は増えて、その中で争いができると思います。
――やはりレギュラーを1回撃たなければわからないものはありそうですね。少し崩れてしまう選手もいました
廣島 結構やっぱりレギュラーということで緊張してしまうということはあるので…。
宮本 1発の重みが違うといいますか。この1発、暴発しちゃっただけで大学の点数が10点くらい下がってしまう。ということを考えながら射撃をするのは、インディビジョンとレギュラーでは大きく違うことで。1回経験をしておくのは大きいかなと思います。
――今回を踏まえて、次のインカレに向けてどんな練習をしていきたいですか
廣島 具体的な話になるのですが、トリガーを引くタイミングで、緊張して強張っていたりとか。知らず知らずのうちに真ん中を狙いに行っていたりしていて、姿勢が不自然な形になっていて、それでブレるというのが今回の試合でもいっぱい見られたので、そういった点を改善して、より安定的に真ん中を狙えるような形で、そこの部分の改善を重点的にできるような練習をしていきたいと思います。
宮本 自分としては今回の大会の1番の反省としてトリガリングがあり、特にARは引きブレで大きく外していたというのがあります。普段スキャットという、どういう軌跡でとか、引きブレがどれくらいあってというのが見られる装置を使っているのですが、点取りという、試合と同じ形式の練習をするときはスキャットを付けないでやっていました。銃の重さが変わってしまうと考えていたためです。ただやっぱり、いざここから本射ですとか、ここから点数を数えますとなった時の銃の挙動というのをしっかりと見つめ直して、どういった時にしっかりと引きブレが少なくて、どういう時に引きブレが大きくなっているのかというのを見つめ直してから、さらに点数をあげるというか。ARに関しては練習でできるものを本番で出すという練習をしていこうと思います。
小林大輔(文構4=東京・城北)
――今日の競技を振り返っていただけますか
4年生にして初めてのレギュラーにだったんですけど、緊張するなってところがあって、不甲斐ない射撃をしたなというのが率直な感想、印象です。
――結果についてはいかがですか
全然満足していなくて、ここから大会というとインカレ、早慶戦、新人戦なので、そこで自己ベストを出していけるように頑張っていきたいかなという感じです。
――レギュラーが決まったのはいつですか
先週か先々週なので結構直前に決まりました。
――決まった時はどんな心境でしたか
4年の最後にして初めてレギュラーというところで、うれしくもあり緊張するところもありました。
――今回の反省点はどこですか
やっぱり緊張して変なところに力が入っていたので、左半身がすごく痺れちゃったんですよね。だから力みが抜けたらもうちょっと点数が上がったかなという気はします。
――試射の時から少し違うなと感じていましたか
試射の時から滅茶苦茶揺れていたので、ちょっとなにか違いました。たぶん力みかな。試射からおかしかったです。
――レギュラーになって気持ちが変わるのですか
どうなんですかね、一発の重みっていうのもありますし、後ろで下級生が一つ一つメモしているので、全部見られているんだなっていうのはすごく緊張しました。
――レギュラーが決まってから頭の片隅にありましたか
打ち始めたら(銃が)止まらないっていうところに頭が支配されていたので、後ろのアシストのことは気にせずにひたすら止まらない、やばいっていう感じでした。
――次に向けて意気込みをお願いします
次はリラックスして、少なくともひどい射撃はしないっていうところと、もちろんガツガツ上を狙っていくっていうところはやっていきたいかなという感じです。/p>
杉山瑞季(スポ4=神奈川・横須賀学院)
――初日に行った50m三姿勢60発競技(さんかけ)から振り返ってください
さんかけは最近すごく不調で。東京六大学や早稲田の記録会でも550点を切ってしまったりとか。ずっとそんな感じだったので、今回は丁寧に1発1発を撃とうと決めて最初から撃っていて。最初にニーリング(膝射)の姿勢の時も、自分の中で違和感があったらすぐに立つと決めたので、1発目に8点を撃って、コートまで全部脱いで立って、という。1発だけでもそうやって、ちゃんと立て直せて、というので最初に94を撃った後にちゃんと99点を撃つことが出来て。丁寧に撃てたので、そこは良かったかなと思っています。Pも覗き込みすぎず、丁寧に撃とうと決めて撃っていて。なのでPも98、98という結果を出せて。あとはS。Sはもう、当てようと思わないで、9点が当たればいいやくらいの気持ちで撃っていこうと思って撃っていて。そういう気持ちで撃ったほうがいつもよりも気楽に撃てて。あとは、合計点を最後にいつも見てしまう癖があったのですが、それも見ないで、1発1発の点数と、当たったところだけみようと決めて撃っていました。撃っているときは(合計で)何点を撃っているのか自分でもあまりわかっていなかったのですが、結果として撃ち終わって、何点だったんだろうと思ったら、合計点数も今までの自己ベストより10点くらい上になっていて。Sでもまぐれに近いのですが99という結果も取れたので。さんかけに関しては、今回自分の中でもかなり満足のいく結果になったので、良かったと思います。
――調子が良くなかったがゆえに丁寧な射撃になって、好成績につながったのですか
調子が悪いと思った日でも、なんとなくやったら当たっちゃってたことが(今まで)ちょこちょこありました。ここ最近は、それのスタンスでいっていてもちゃんと当たらなくて。だからこそ、「一回ちゃんとしよう」という気持ち、丁寧に撃とうとか。そういう気持ちをもう一度思い出せたので、そこが大きかったかなと思います。
――なかなか、1発だけ撃ってすぐに射座を出るのは心理的なハードルが高いものではないでしょうか
そうですね(笑)。私は試射でも立っていて。試射の時もダメだと思って一回立って。いつもは試射で15発くらい撃つのですが、今回は7発とかしか撃たずに、しかも立ち直って、もう一回戻ったときに1発も撃てないまま本射に入ってしまって。とりあえず撃ってみたら8点で。「これは良くないな」と思って、もう一回立ち直して、というので。いつもだったら出来なかったのですが、今回はこうやってやろうと決めていたので、そこが結果につながったかなと思います。
――ここまでの点数が出ていることには気がついておらず、競技が終わって気が付いたのですか
K、Pの時点くらいまでは「調子いいなあ」と(笑)。ちゃんと撃てていて、丁寧に撃っているし、いい感じだなと思っていたのですが、Sのときは何も点数を見ないで撃っていたので、びっくりしました。
――2日目は伏射でした
伏射に関しては、毎度なのですがかなり苦手意識があって。伏射も丁寧に撃とうかなと思っていたのですが、いざ撃ち始めたら手が痛いし肘が痛いし。早く撃ち終わりたいと思っちゃって(笑)。雑に撃ってしまったところもあって、やっぱり605くらいの点数になっちゃったので。インカレではもう少しちゃんと伏射も丁寧に、1発1発撃てたらいいなと思います。
――さんかけの伏射と60発撃つ伏射とでは違うものでしょうか
結構違って。やはり20発で終わる伏射と違って、60発あって。20発撃ち終わっても、あと40発あるんだと思ったら、「あ…もう無理…」といつもなっちゃって(笑)。今回も同じ感じで、だんだんだんだん雑になっていく感じで…。
――少しずつしんどくなってくる感じですか
気付いたら手も痺れているし、みたいな感じで、ちょっと雑になってしまったかなというのが反省点です。
――3日目はARでした
ARに関しては、最近ARが不調で。練習中も外すことが多くて。やはり『外し』をしている時ってなにか違和感を感じて撃っていることが多くて。そういうときはすぐに(銃を)置こうと決めて射座入りしてという感じだったのですが、やはり最初は銃がめちゃくちゃ揺れていて。本射に入っても銃が揺れていて。最初はすごく、たぶん力も入っていて、今回が関東でできる最後の試合というのもあって、ファイナルに出たいという気持ちもあったのでかなり力が入っちゃって揺れていたのですが、1シリーズ目が101. 4とかで低めの点数だったので、逆に吹っ切れてそこから力が抜けたからか、中心にも力を入れずに撃てて。ちゃんと引き金を引く瞬間も力が抜けて、気楽に1発1発撃てていたので、そこが良かったのかなという感じで。ただ最後の6シリーズ目くらいにかけて、だんだん「疲れたな」とか思い始めちゃったら、またちょっと力み始めちゃって。最後の1発も、616点とかを意識しちゃったら、ちゃんと9.3とかを撃って外して終わってしまったので、そこもかなりの反省点なのですが、結果としては615という自分の最低ラインで立てていた目標は超えられて。今回の試合では目標は達成したかなというので。あとはミスショットをインカレに向けて無くしていく、10点を継続するというので考えています。
――最後の1発を撃ち終わった後の微妙な笑顔は「外したな」の顔だったのですね
最後9.3を撃って、「やっちゃった」の顔です(笑)。
――インカレは能勢射撃場です
能勢は初めてなので、最後というのもあるのでただただ楽しもうかなって。能勢を楽しんで撃ちます。
――インカレに向けて、修正したいことや取り組みたいことを教えてください
今回、SBのさんかけに関しては、自分でも予想していなかったような点数を撃ててしまったというのもあって、これから「当てなきゃ」と思ってしまうのが強くなっちゃうんじゃないかというのがちょっと怖くて。そこに関しては、下手に当てようとしないで、自分の中で今まで通り力を抜いて、自然に引き金も引けるというのを意識してちゃんとやっていかないといけないと考えています。ARに関しては、最近夏合宿で姿勢を少し変えてから違和感があるのと、外すときに外すみたいなのが増えてしまったので、そこの姿勢変えたところ、姿勢に慣れるなり、気持ち悪い部分はセッティングも直していかないといけないなというので。あと1カ月くらいですが、コーチとも話して、直していこうかなと思います。
――今回は男子の方で、4年生で初レギュラーや久々のレギュラーの方がいらっしゃいました。雰囲気などで感じるものはありましたか
学連の方にいることも多かったですが、例えば小林(大輔、文構4=東京・城北)であればレギュラーになるのがかなり久しぶりか、初めてだと思うのですが、最初はやっぱりかなり外してしまって…。めちゃくちゃ緊張していたので(笑)。それを同期の宮本と一緒に見ていたのですが、1回(小林が)射座を出てきてくれて。「楽しみなよ〜」という。関東の試合は最後だからこそ楽しんでほしいというか。楽しんで撃てればいんじゃないかなというのが私の中ではあって。結構、今回私はみんなに最後楽しんでほしいという思いが強かったので、みんな楽しめているならいいなという思いです。
須田智晴(先理4=茨城・茗渓学園)、吉間民音(教育4=岡山・津山)
――レギュラーとして出場した3×20競技について振り返ってください
吉間 競技の流れで振り返ると、K(膝射)は最近調子が悪くて。直近の東六(東京六大学)とかでもあまりいい点数が撃てていなくて。就活とかも含めた練習不足が原因だったのかなと思っています。最近は(Kを)一生懸命練習していました。全体練習とかでは当たっているなという感覚はあったので、試合で出せるのかが肝だったかなと思っていて。緊張はもちろんしたので、それが1シリーズ目に出てしまって、試射は良かったけど、1シリーズ目は89とかを撃っていると思います。その後に落ち着きを取り戻して2シリーズ目は95を撃っているので、それは良かったかなと思います。P(伏射)は、SBを持ち始めたときは自分で言うのもですが上手くて。その時が一番強かった感じがあったのですが、今年の序盤とかはだいぶPが下手になっちゃってて。しんどいなと思っていたのですが、またPを、原点回帰というか。最初の頃の感じをまた思い出して、試合に臨む事ができて。仕上がっていたというのがあったので、98以上を撃ちたかったのですが、96になってしまいました。ただ最低限、ちょっと満足が行くくらいの結果だったと思います。S(立射)がめちゃめちゃひどくて。いつもは85から90くらいを撃って、まとめた感じにするみたい感じで撃っていたのですが、今回は外しちゃって。試射は当たっていたのですが、本射でやっぱり、ちゃんと止まっていないので飛ばして飛ばしてみたいな感じで。リカバリーもできず1シリーズ目を撃ってしまって。2シリーズ目もいつもより低い点数でした。今後の課題としては、KとPはそのままかちょっと上げて、Sを本当に、ガチで改善しにいくという感じで、インカレにもしも出場ができれば頑張りたいです。
――須田さんはいかがでしたか
須田 膝射は…。個人的には点取りの時とかと比べて点数が出なかったので、あまり良くなかったかなというのがあるのですが、レギュラーでの試合という中で、あの点数を出せたのはギリギリ及第点なのではないかと思います。
吉間 なんぼだっけ
須田 90と89点。Kは苦手意識がすごい大きいので、インカレまでに修正できればなと思います。伏射は、僕の中では伏射が一番得意な姿勢という中で、あの点数しか出せなかったのが正直残念かなと思いました。伏射で点数を稼ぐというか、伏射は取れて当たり前というところがあるので、もう少し撃つ数を増やして、練習していければいいなと思います。立射に関しては、恐らく、試射が終わった後に、本射でサイトがずれていたみたいで。それで1シリーズ目85点とかいう訳の分からない点数を出して(笑)。それで、最後1発撃った後に、サイトがずれているのかなとか思いつつ。自分の思う通りにサイトを動かしてみたら、その次のシリーズで10点が5、6回出たので。上手く修正できたなと思った反面、そういったところは気をつけて行かなければいけないと思いました。一応、今の実力というか、もう少し修正していって、今の感じなら、もしかしたらインカレのファイナルとかも出られるのかなと思っていて、そこまで一生懸命できたらなと思いました。
――須田さんはSでかなりサイトをいじっているなと見ていました。そういった事があったのですね
須田 いやなんか…、S…、ヤバかったんよ。
吉間 (笑)。
須田 なんかめっちゃ止まってたのに、めっちゃ端っこ撃っちゃって。「はぁ!?」みたいな。
吉間 自分の体感だと9点10点みたいな感じ?
須田 そう、めっちゃ左下撃っちゃってて。それでずっと右にサイトをグリグリグリグリ回して(笑)。
吉間 最終的に合ったの?
須田 最終的には。
吉間 ああ、じゃあ。
須田 15発目だけはおまけの10点だったけどね。「スパーン」とか撃って、「終わったわ」って、4点とか撃ったのかなと思ったら10点で。1発だけラッキーショットだった。そんな感じ。
――須田さんはレギュラーになるのは初めてですか
吉間 東六で1回経験してますね。2回目?
須田 2回目。そもそも僕がSBを始めてからまだ4ヶ月か5ヶ月くらいしか経っていなくて。最近伸び盛りではあったので(笑)。
吉間 本当に伸び盛り。
須田 ARはすごい勢いで落ちてます。
吉間 ARを生贄にね(笑)。
――卒業後も競技を続けていかれるのですか
吉間 須田と吉間は両方自銃なので、続けることはできるのですが、就職先次第というところです。
――今日(15日)の内容を、明日以降の伏射やARに生かしていけそうですか
吉間 P60が明日あるので。Pは本当にいいと思っているので、それを本当に生かして。早慶戦もP種目があるので、そこで活躍するために600点、605点、610点という点数を撃っていきたいと思っているので、そういう点数を撃って、収穫を得るような大会にしたいと思っています。
須田 今日の伏射20発で上手くいかなくて。いろいろな原因は考えられると思うのですが、考えようによっては、今日が20発しかなくて。明日は60発もあるって考えれば、いくらでもチャンスはあるので(笑)。P60はファイナルみたいなやつが無いので、その場の点数で順位が決まってしまうのですが、そういうP60とかでインカレに活かせるようなことをどんどん見つけていければいいなと思います。
紙田梨華子(社3=茨城・清真学園)
――競技を振り返ってください
この1カ月くらい、ずっと調子が悪くて。ガクンと落ちちゃってて。その中でも調整して、昨日は割と「大丈夫かな」くらいまでいったのですが、今までずっと調子が悪かったというのが(頭の片隅に)あって。自信みたいなものが全くない状態で射座に入ってしまって。それが原因で、いつもとは違うような緊張がすごくあって。なかなか自分の思うような射撃ができなかったなと思います。
――今まで、ガクッと調子を落としたことはありましたか
ないです。すごくガクンと落ちちゃうことはなかったので、結構辛いというか(笑)。
――まだ模索中ですか
自分がこれをやればいい感じなんだ、というのはここ最近で見つけられて。それができたらセンター、その真ん中、10点の後半とかに当たるように持ち直してきている最中だったので、それをやろうと思って射座には入ったのですが、やはり「今まで調子悪かったから、点数出なかったらどうしよう」という考えをしてしまって、なかなかできなかったなと思いました。
――あまりそういったことは考えないようにしよう、と思っていらっしゃったりしたのですか
考えないほうが絶対良い、というのは分かっていて。けど考えちゃって。そういう、気持ちの面でどうするか、というのはもう一度考え直さなければならないと思いました。
――試合が終わった後、成績を見ながらしゃがみ込んでプチ反省会をしている姿が目に止まりました。どんなことを考えていましたか
本当にダメだったなと思って。全体的に良くなかったな、と思って。「この1発がすごくダメだった」があるのではなく、全体的にいい射撃じゃなかったなと思って「反省…」と思っていました。
――深く当たらなかったな、といったことですか
そうですね、あとは、自分が(射座に)入る前に、「ここはこうしよう」と思っていた事が実行できなかったとか。そういうのがあったので、そこはよくなかったなと思っていました。
――調子が悪いな、というのは、競技のどういった部分に現れてくるものなのでしょうか。銃が止まらないとか、そういった部分なのですか
やっぱり止まらないというのもありますし、深い10点が出なかったり、自分が思ったようにいかないという感じですね。
――そういった部分は、来月のインカレまでになんとか調整したい部分ですね
練習では持ち直しているのですが、試合が割と久しぶりというのもあったので。「久しぶりの試合で大丈夫かな」という緊張もあったので、技術面もそうですが、気持ちの面でどうやって試合に入るかというのをもう一回考え直したいなと思いました。
――前回お話を伺った際に、SBもやっていくとお聞かせいただきました。進捗はありましたか
ちょうど、SBを申請する時に、教習を受けないといけないのですが、それの許可が下りたので、今からその教習射撃に行って。合格したら所持許可の申請を出して、許可が下りたら持てるという感じです。申請の半分くらいまで進んだ感じです(笑)。
――試合で見られるのは来シーズンになりそうでしょうか
早慶戦には厳しそうなので、来シーズンから持てるかなと思っています。
佐藤琳(スポ2=東京・成立学園)
――競技を振り返ってください
あまり練習はできていなかったのですが、コーチと(前の試合の)国体予選のブロックの後に話し合ったことは、(競技)前半はシアーの感覚がつかめなくてわからない状態になっていたのですが、後半徐々に(感覚を)つかんできて、次につながるような射撃ができたと思います。明日(16日)のファイナルで、今日の反省を修正して。一番大事な大会は今月の24、5にアジア選手権のジュニアの選考会があって。そこで代表になれるように頑張っていきます。
――かなり大事な大会になりますね
だいぶ大事です。この試合がジュニアで出られる最後の試合の選考なので。だいぶ大事になります。
――ジュニアの出場資格は二十歳までですか
二十歳までです。なので今年で終わりです。
――今日の試合を後ろから見ていたのは
早稲田のピストルコーチ(佐々木廣郎コーチ)です。もともとJOCで、エリートアカデミーの時に2年間お世話になったコーチで、また戻ってきてもらいました。
――今日は撃つのがいつもよりもゆっくりめだと感じていましたがいかがでしたか
そうですよね。そうなんです。私は結構早く撃つほうで。(前回大会から)撃ち方を変えたんです。(以前は)、前まで腕を伸ばしたまま、腕を上げていたのですが、曲げた状態から直接上に出すような撃ち方です。前は下から(次第に腕を上げて)直接撃っていましたが、今は上に上げて、一度バランスを整えてから撃つので、ルーティーン自体が全部変わったのもあったり。あとは(ルーティーンが)長くなった、というのもあります。撃発自体は早くなっているので、特に問題はないですし、早く撃たないといけないというわけではないので。時間はうまく使えていたかなと思います。
――特にアクシデントがあったというわけではなく、ゆっくりめに撃っていたという感じですか
そうですね。私も自分で気がついたら長かったです。そんなにすごい休憩を取ったという感じもしなかったのですが、なんか長かったです。
――夏休みはどのように過ごしていましたか
夏休みは…、最初ずっと試合、試合、試合で。忙しかったです。試合・試合・試合・試合・合宿・合宿・試合でブロック予選に行ったら、車校・車校・車校で(笑)。車校から帰ってきてまた試合でした。
――忙しかったですね
忙しかったですね!そしてまた来週も試合で。10月3日から国体があって。その後も大阪です。10月の半分くらい家にいられないです。
――消耗しますか
消耗…しますね。
――試合が続くのはいかがですか
んー。試合が続くのは、試合によるのですが、縛られる試合というのがあって。例えば国体は、自分の試合がなくても(現地に)いないといけないとか。でも練習ができない。そういうのがとてもしんどいです。それがとても嫌です。その後にインカレに行く訳なので、それが本当に許せないです(笑)。
――そうなると早稲田の選手に会うのは久々でしたか
久々でした!久々で「髪色どうした」って言われました(笑)。
――ちなみに髪色は何があったのですか
髪色は(笑)。これは単純に染めたいなと思って。ブリーチして。ミルクティーグレージュしたくて!(笑)。ミルクティーグレージュしたくてしました。
――やはり雰囲気は変わりますね
ギャルです!(笑)。爪もギャルって言われています。
――免許はなぜ取ろうと思い立ったのですか
元々1年生の時に取りたかったのですが、部員でコロナが出たりとか、制約が厳しくて。山形に帰れなくて。で取れなくて。取るなら今しかないなと思って。すごくスケジュール的には厳しかったんですけど…。1個試合潰して…。(自動車の)免許を取らないと、行けない試合というのも結構あって。大阪(能勢射撃場)とかは特に。あそこはバスも通ってないので。
――国体は山形の代表で出場するのですか
私は※ふるさと選手で出ています。(※出身県以外に在住する選手が、出身県の代表選手として出場する制度)。中3から出ているんです。
――ではいろんな県に行きましたね
行きましたね。射場のある県は…。でも九州のほうは試合がないです。それ以外は大体行ってますね。
――大変忙しかった中でしたが、車校や髪色を変えたことで気分転換になりましたか
車校は正直キツかったです。
――ちゃんとお勉強をしないといけないですよね
勉強してました…。今も(試合後、控室で)やってます。でも2週間練習できなかったのは本当にきついです。
――コンディションはさすがに落ちますか
ヤバかったです。でも山形(自動車学校に通うため帰省中)ではこの間10キロ走りました。お父さんに連れられて。
――体育会ですね
本当にやめてほしいです(笑)。お父さんが陸上選手なんです。かつて東海大学で箱根駅伝を走っています。第3区です。(※佐藤米映氏、第67回大会)。「今日走り行くべ」って連れて行かれて。
――「走り行くべ」ですか
でも父親は高校時代には岐阜住んでいて。「はよしろ」とか言われます(笑)。
――ありがとうございました!