初夏にしては涼しい気温の下行われた東日本学生選手権。4年生にとっては、就職活動のタイミングで、出場できない選手もいるなか開催された。特に女子が好調で、山場となる次戦へ向けて波に乗れたようだ。
個人では、SB(スモールボアライフル)を得意とする中里志穏主将(スポ4=埼玉・浦和一女)が50メートル伏射60発で615.8点の高得点を叩き出し優勝。男女混合で順位が出る部門で、いかんなく力を発揮した。千葉朔海(スポ3=埼玉・栄北)は、50メートル三姿勢60発で、ライバルの一ノ渡(法大)を破って優勝。それでも、「姿勢によって欠けている安定感を修正すれば、日本記録も出る」と目線は大学の範囲を越えている。
世界レベルで戦う千葉
団体では、女子が50メートル三姿勢60発で優勝。中里、千葉、田中美沙(スポ2=埼玉・栄北)の盤石なラインナップで、層の厚さを見せつけた。男子は、眞城永稔(教4=大阪・高槻)と北嶋亮太(商3=神奈川・桐光学園)が奮闘。「(先に出場した)北嶋の努力を無駄にできない」という思いで個人優勝を果たした中里と共に、50メートル伏射60発で団体2位に貢献した。
伏射では抜群の安定感を誇る中里主将
次戦は、7月1日からの日本学生選抜選手権。精鋭が出揃う大会だからこそ、得意とする部門でどれだけ上位に食い込めるか。早大の真価が問われる。
(記事、写真 吉岡篤史)
全出場選手結果
【50m伏射60発部門】
▽団体 1830.3点(2位)
中里 志穏 615.8点(個人優勝)
北嶋 亮太 607.5点
眞城 永稔 606.7点
▽個人
千葉 朔海 607.4点
田中 美沙 602.5点
守田 慶亮 592.9
尾花 駿輔 592.7点
佐藤 史江 DSQ ライフル競技用服装の厚さ規定違反により失格
【男子50m三姿勢60発部門】
▽団体 1615点(4位)
眞城 永稔 542点
北嶋 亮太 537点
松尾 悠佑 537点
【男子10m立射60発部門】
▽団体 1782.1点(5位)
松尾 悠佑 599.1点
藤井 尭彬 582.0点
橋本龍太朗 573.4点
▽個人
北嶋 亮太 585.4点
加藤 一 576.2点
波多 秀馬 575.1点
岡村 祐生 573.7点
濱本 和樹 571.8点
尾花 駿輔 568.1点
伊澤 昌平 563.8点
後藤 樹 546.9点
眞城 永稔 423.6点
池田 佳悟 DSQ 装備規定違反により失格
【女子50m三姿勢60発部門】
▽団体 1690点(優勝)
千葉 朔海 579点(個人優勝)
中里 志穏 570点
田中 美沙 541点
▽個人
佐藤 史江 534点
【女子10m立射40発部門】
▽団体 1221.5点(5位)
千葉 朔海 412.1点(5位)
加藤 モナ 404.8点
末本 佳那 404.6点
▽個人
田中 美沙 403.4点
佐藤 史江 369.7点
毛利 綾花 DSQ 装備規定違反により失格
コメント
中里志穏主将(スポ4=埼玉・浦和一女)
――伏射は絶好調でしたね
そうですね。調子良かったですね。北嶋(亮太、商3=)が、きのうすごくいい点を撃ったので、団体を組んでいるので、いい波を持ってきてくれたなという感じです。北嶋の努力を無駄にできないと思いました。
――三姿勢はいかがでしたか?
三姿勢も、学連の試合では自己新記録でした。立射はちょっと失敗しましたが、千葉がいい感じだったので、みんなが波を持ってきてくれたなという印象です。
――三姿勢の時の伏射と、伏射単体の時では、違いはありますか
単体でやるときは、外しても深い10点(10点台後半)でカバーできるんですが、三姿勢の時は、9点を撃ったら後でどんなに深い10点を取っても、取り返しがつかないという点で違います。なので、三姿勢の時は、浅くてもいいから10点をかすめ取るということが大事になってきます。
――選抜へ向けて
女子は特にみんな調子がいいので、総合団体で優勝したいです。
千葉朔海(スポ3=埼玉・栄北)
――今大会の調子は良かったですか
SB(スモールボアライフル)は、疲れていたというのもあるんですけど、そんなに気負わずにできたかなと思います。AR(エアライフル)は、もうちょっと頑張りたいです。
――ARの課題は具体的にどんなことですか
10点は良く当たっているので、とにかく深い10点を取ることですね。
――SBは納得のいく状況ですか
姿勢によって安定しなかったり、失敗するシリーズが出ているので、そこを修正すれば、日本記録も出せると思います。
――立射がポイントになるんですよね
そうですね。
――選抜へ向けて
女子団体総合優勝を目標に頑張ります。