長瀞の地で4日間にわたり関東学生選手権秋季大会(秋関)が行われた。夏合宿での成果を出すべく臨んだ今大会。来月の全日本学生選手権(インカレ)につながる大事な試合でもあった。個人では男子50mP60で前田崇宏(政経4=神奈川・緑ヶ丘)が自身初となるファイナルの舞台で4位入賞という快挙達成。女子50mP60では長島遥(スポ3=埼玉・栄北)が6位、塚田恵美(スポ4=埼玉・栄北)が8位という結果に。また女子50m3×20で塚田が見事ファイナル8位入賞を収めた。
まずは女子部だが、昨年の秋関で2位であったのに対しことしの団体総合は一部6位と悔しい結果に終わった。団体50m3×20部門で4位、10mS40部門では5位につける。個人ではやはり、塚田と長島の勢いが止まらない。50mP60で長島が606.3点で6位、塚田が605.5点で8位という好成績。また塚田は50m3×20でファイナル進出を果たし8位に入賞した。安定の活躍ぶりで強さを見せつけ、インカレに向けて弾みをつける内容となった。
ファイナルで8位入賞した塚田
一方の男子部は団体総合一部6位と思うような結果が出ない。団体50mP60部門で4位、10mS60部門では6位。しかしことしラストイヤーの前田が奮闘。50mP60で初めてファイナル出場を決め、4位入賞という快挙を成し遂げた。6月の東日本選手権の際「悔いのないよう秋関ではファイナル入賞を目指したい」と強く語っていた前田。常に前を見据えて向上心を持ち着実に成長している姿に、インカレへの期待が高まる。
エアーライフルに臨む谷川
不本意な結果に終わった選手もいたが、夏の練習の手応えを大いに感じる大会となった。「夏合宿でフォームの修正などをして、それがいま完成形に近づいている」と谷川諒(スポ3=早稲田渋谷シンガポール)が語るようにいま勢いに乗る早大射撃部はさらに技術に磨きをかけインカレに備えたいところ。男子部女子部ともに高めあいどこまで成績を伸ばせるか、注目である。
(記事 網代祐希、写真 寺脇知佳)
結果
≪男子団体≫
【50m伏射60発部門】4位
辛島 喬任 589.4点
金子 将之 597.9点
前田 崇宏 606.3点 ※個人4位
【50m三姿勢120発部門】5位
前田 崇宏 1117点
熊田 隆信 1081点
金子 将之 1102点
【10m立射60発部門】6位
早川 航生 593.6点
谷川 諒 595.3点
松尾 悠佑 590.6点
≪男子個人≫
【50m伏射60発部門】
牧野 恭尚 600.5点
戸井田勇介 594.0点
松井 信衞 602.7点
熊田 隆信 601.6点
【50m三姿勢120発部門】
松井 信衞 1088点
牧野 恭尚 1059点
【10m立射60発部門】
大岡 海登 572.0点
前田 崇宏 594.0点
清水 学志 505.0点
建部 紘男 576.4点
藤井 尭彬 581.3点
伊澤 昌平 566.2点
尾花 駿輔 574.7点
眞城 永稔 572.6点
三鍋 亘 550.5点
加藤 勇祐 578.0点
金子 将之 592.6点
松井 信衞 588.6点
小林 凌馬 575.4点
熊田 隆信 563.5点
守田 慶亮 566.4点
加藤 一 568.1点
≪女子団体≫
【50m三姿勢60発部門】4位
中里 志穏 545点
塚田 恵美 562点 ※個人8位
長島 遥 558点
【10m立射40発部門】5位
長島 遥 399.1点
千葉 朔海 395.6点
末本 佳那 405.8点
≪女子個人≫
【50m伏射60発部門】
長島 遥 606.3点 ※個人6位
久保田優衣 583.1点
塚田 恵美 605.5点 ※個人8位
中里 志穏 601.2点
【50m三姿勢60発部門】
久保田優衣 525点
【10m立射40発部門】
久保田優衣 388.3点
塚田 恵美 400.5点
佐藤 史江 393.3点
小川 智裕 384.0点
毛利 綾花 387.6点
中里 志穏 400.8点
◆団体総合順位
男子総合……一部校内6位
女子総合……一部校内5位
コメント
谷川諒(スポ3=シンガポール・早稲田渋谷シンガポール)
――今大会を振り返っていかがですか
私は出場が4日目ということで前日練習ときょうが離れていましたがこの大会に向けての調整は結構できていたと思います。最初は良い点数を撃てるのではないかと思っていました。実際蓋を開けてみると自分のやる気といいますか、最後まで気を持って撃とうというところがあまりもたなかったので途中で半分諦めていたところはありました。
――きょうのエアーライフルはどのようなことを意識しましたか
覗き込みをすごく意識しました。本射の一発目のときにサイトがずれていておかしいなと思いましたが、今回は覗き込みが安定していなかったのだと思います。クリックを動かして無理やり直しましたがそれでも2シリーズ目の最後位にまたずれ始めて…。覗き込みはかなり意識していましたがもしかしたら意識しすぎたのかもしれません。
――夏合宿ではどのようなことを意識して、またそれをきょう生かせましたか
夏合宿ではフォームの修正や、一から銃のセッティングなどを直して、それがいま完成された形に近くなっているなと思うので、一回夏休みでリセットしたのが今回やり直した形としてまとめられたかなと思います。
――男子団体での目標は
男子団体では全員が600点以上をとって総合1800点以上とるのが目標です。あとエアーライフルでだれか1人ファイナル出場を目指してやっていきたいと思います。実際私もきょう(ファイナルを)狙っていたのですが調子が悪かったですね。
――これからの課題は
きょうやっていて覗き込みが3回位違う状態になっていたので覗き込みが安定してできるようにチークのセッティングなど沢山練習して慣れないといけないなと思いました。それ以外は結構良かったと思います。
――インカレに向けて意気込みをお願いします
インカレは私自身初めてなのであまり実感はないのですが、ほとんどの大会がここ(長瀞)で、慣れていない能勢でやることになるので緊張しないでいつも通り撃てるようにしたいです。
金子将之(創理3=東京・早実)
――今大会を振り返って
今回は3種目出場させていただき、全体的に良い点数は撃てなかったのですが、試合の中で今後に向けた修正の仕方だとかいろいろ気づくことが多かったので次のインカレに向けてしっかりと準備していこうと思えた試合でした。
――手応えは
3姿勢の伏射のPの姿勢のときにかなり良い点が撃てた部分があったので、自信をもってそこは今後も撃てるように次の試合につなげていきたいです。
――夏合宿ではどのような練習しましたか
夏合宿では主に点取りを多くしました。そしていま自分がどれくらい点を取れるかを把握して、その点取りをするたびに課題も見つけて修正していってその振り返りもして、常に試合を意識した練習をしてきたと思っています。
――今大会に生かすことはできましたか
そうですね、特にSBの3姿勢競技では練習と同じような気持ちで試合に臨むことができたと思います。
――反省点は
伏射60発競技ではその競技に対する練習がまだまだ足りていませんでした。準備が足りていなかったのが反省点です。
――インカレでの男子部の目標は
自分は少なくとも2種目は出ると思うので、自分がしっかり点を取るということを考えて、あとは他のメンバーの様子を見ながら、もしかしたらメンバーを変えるかもしれないですが、全員がなるべく良い状態で試合に臨めるように準備をしていきたいと思います。