【連載】全日本インカレ直前特集『4EVER』第3回 岩井俊樹×須賀偉大×秦和也

ヨット

 第3回に迎えるのは、岩井俊樹(基理4=東京・早大学院)、須賀偉大(教4=大阪・高槻)、秦和也(基理2=東京・早大学院)の470級クルーの3人だ。昨年の全日本インカレではクラス優勝を日大に奪われ、悔しい思いをした470級チーム。リベンジに燃えるチームは今季、ここまで好調を維持している。それを支えているのは、豪華なスキッパー陣に隠れ日々奮闘しているクルー陣だと言えるだろう。それぞれ1、2、3番艇のクルーとして、どんな思いで福井の地へ乗り込むのか。普段から仲が良いからこその、ぶっちゃけトークも飛び出した。

※この取材は10月17日に行われたものです。

「(昨年の470で優勝できなかった)思いが今年の原動力になっている」(岩井)

岩井は今季全日本学連委員長も務め、多忙を極めている

――これまで1年間の振り返りをお願いします

岩井 今年から田中美紗樹(スポ2=大阪・関大第一)と乗り始めて、春イン(関東学生春季選手権)は慶大と拮抗(きっこう)していて、偶然勝ったような感じでした。普段の練習レースでも慶大と日大と競っていて、さらに早慶戦は美紗樹もいなくて。勝てるのか不安だったんですけど部員が海外のレースに参加したりベーシックな練習をしている中で今回の秋イン(関東学生選手権)でかなり差を広げて優勝できたので取り組み方は間違っていなかったのかなと思います。ただ、秋インの最後に英語を付けてしまった艇があってそういう詰めの甘さが全日本インカレに繋がるので、あと数回ある練習ではそこを含めてちゃんとやっていかないといけないと思います。

須賀 チーム全体のことを言うと早慶戦で負けたことが僕の中では一番大きいのかなと思っています。そこから焦りというかおごりがなくなったように感じました。みんながもう1歩2歩成長することを意識して練習や大会で取り組んできた結果が秋インで優勝することができたのかなと思います。でも岩井が言っていたように最後に僕自身もですが英語をとってしまったが2艇いました。甘さが出てしまったというのは今後気をつけなければいけないことだと思います。

 春インでは幸い勝つことができてそのままいい雰囲気で行くかなと思ったんですが、五大戦(春季五大戦)で日大と慶大に敗れてしまって。そこで部員全員で秋インは絶対に取ろうという思いになりました。結果として勝てたのでこのまま全日本インカレに向けてやるべきことをやっていきたいなと思います。

――昨年の全日本インカレを振り返っていかがでしたか

岩井 昨年の全日本インカレは慶大がかなり強くて負ける可能性がかなりありまし。(当日は)強風が吹いたため走れる大学が限られて、慶大、早大、日大かとなったときに、慶大がエイゴを叩いたことによって大きく点差が開き僕らが勝てたというイメージがあります。なので僕たちはやるべきことを1つ1つやっただけで、大した技術があったわけではなく、消去法で勝ったと思っています。470級チームは日大に負けているので悔しい思いをしていますしその思いが今年の原動力になっているのかなと思います。

須賀 早大が叩いたわけではありませんが、英語によってその流れが変わったので、英語の怖さを再認識したレガッタでした。470級で言うと一昨年は関学大に、昨年は日大に負けていて悔しい思いをしているので、総合優勝もそうですがクラス優勝も取りたいなと思います。

 自分はサポートメンバーとして海の上で見ていたんですけど(優勝したことが)すごい嬉しかったんですが、喜びの輪の中に入りたいという思いがそこでできました。福井でレギュラーになって心から喜びたいなという思いになったので、その転換点となったのが昨年の優勝でした。

――岩井選手にお聞きしたいのですが、田中選手と組んできて調子などいかがですか

岩井 何よりも今年、美紗樹とほとんど乗っていないんですね。美紗樹が海外遠征に行くことが多くて、帰ってきたら僕が国体(国民体育大会)に行ってしまいました。また、僕は学連の仕事もあるので大会の運営などで一緒に乗る機会が少なかったです。逆に一緒に乗っている期間の練習密度を濃くしようとして、練習する時に「きのうのこことここを直そう」という会話をしたりしました。何も考えずに乗ることがないようにした結果最近になって息が合い始めてコンビネーションも上がってきたのかなと思います。

――話にもありましたが、学連の委員長であることで影響はありましたか

岩井 逆に全日本の学連委員長なので、実際に何かをするというよりはデスクワークが多いんです。例えば福井の全日本インカレに向けての申請などの書類仕事を主にやっているので、片手間にできることではあります。でもやっぱり大変です(笑)。

 いつも仕事をしているイメージです(笑)。

岩井 仕事溜めがちなんですよね。練習終わって疲れててやらなくて、気づいたら期限が迫っているような(笑)。ひたすら仕事をやるような。メールも1日20件出すこともあったりして。

 電話もかかってきがちですよね。

岩井 電話も突然かかってきます。

――秦選手にお聞きしますが岡田奎樹主将(スポ4=佐賀・唐津西)のクルーとしてプレッシャーはありますか

 一番にプレッシャーを感じていたのは全日本学生個人選手権で。圭樹さんはこの大会で優勝したことがなかったんです。その時期に奎樹さんの同世代の選手でも実業団の選手なら海外のレースに出ている選手が多い中で圭樹さんは早大の主将として残っていたので学生のタイトルに懸ける思いが強いことはわかっていました。直接は言われませんでしたが僕は感じていましたしタイトルを取らなければいけないと感じていました。でも、気を使ってくださっていて、プレッシャーを感じないようにできることをやっていました。

――今はあまり感じていないんでしょうか

 そうですね。

岩井 昔聞いたことがある質問だなと思いました(笑)。

――岩井選手が岡田選手と組んでいたときにそのような質問をさせていただいたことがありましたが、今思えばいかがですか

岩井 プレッシャーでした。

一同 (笑)。

――須賀選手にお聞きしたいのですが、現在ピンチクルーとして活躍されていますが、試合の際の心の準備はどのようにされていますか

須賀 心の準備は特にしていません。自分がいつでもレースに出るというよりは自分がレギュラーメンバーだと思ってやっているので。心の準備はあまりないです。あとは自分が出ていないレースでいかに自分が乗っている気持ちでいるかということですね。サポート艇だとレースがより広く見えるので逆に途中からの方がやりやすいですね。レースに入っていきやすいです。

――大学からヨットを始めたということで競技歴が4年目だと思いますが、4年目で分かってきてことはありますか

須賀 一番分かってきたことはヨットの楽しさです。2年生だとスキッパーについていこうとかしんどいという切迫感があったんですが、3年生の後半から市川夏未さん(平29社卒=埼玉・早大本庄)さんと乗らせていただいて考えるヨットをし始めてから楽しくなりました。

――早大はスポーツ推薦と経験者と未経験者のバランスが良いと感じますが、皆さんはどうお考えでしょうか

岩井 ここ(岩井、秦)も一応未経験者というくくりなんですけど(笑)。

一同 (笑)。

岩井 まず、僕らのような高校でやっていた人と未経験者というのに実力差はない状況で見られる認識です。ただバランスはいいと思います。日大のように全員セレクションのような大学もありますが、早大はバランスが良くてこのような成績が出せているいるのかなと思います。

 須賀さんはトレーニング係だったんですけど、野球部の厳しいトレーニングを持ち込んだり。

――どのようなトレーニングがあるんですか

須賀 そんな特別なことはしてないです(笑)。走りこみとかウェイトトレーニングとかです。今は(堀田芽ノ世、法4=東京・早大学院)がやってるんですがそっちの方がつらいです。

 須賀さんは凄いストイックで1年生が朝4時半くらいに起きて朝ごはんを作っていると、突然起きて駐車場でウエイトトレーニングを始めるんです(笑)。

須賀 今はしてないですけど(笑)。2年生の終わりから3年生はしてました。トレーニングでいうと岩井も。岩井は夜型なんですけど。岩井に感化されてやり始めました。

岩井 3年生のとき一緒にやろうって言ってたのに。

須賀 学院(早大学院)には負けたくないので(笑)。

 いろんな部や学校から来てるからそういうことがありますね。

須賀 未経験者の中では学院の方がヨットの知識があるので、ライバル意識がすごいあるわけではないですが負けたくはないですね。相乗効果というかいい刺激があるかなと思います。

「ひたむきに取り組んでいる同期が多い」(秦)

自身の作ったモチベーションアップビデオを褒められ、にやける秦

――ここからはヨットとは関係ない話に移ります

岩井 待ってました(笑)。

須賀 長めで(笑)。

――まず、勉強との両立に関してはいかがですか

 僕の学部は1年生のときはそんなに忙しくなかったんですけど、2年になって大会で授業に出れなかったりしたんですが体育会の友達と協力してました。

――須賀さんは卒論などいかがでしょうか

須賀 ヨットのことについて書こうと思っているんです。話変わるんですが、ゼミに入っていて提出課題とかあるんですけど、練習や合宿で忘れてしまうことがあって、ゼミの先生から前日に直接メールが来るようになったというのが3年生からの変化ですね。あとはフランス語をずっと(笑)。

――フランス語はしゃべれるんですか

須賀 まあまあで(笑)。部活の中でフランス語は一番喋れるんじゃないかと思っています(笑)。

岩井 ほんとかよ(笑)。

須賀 まあ、自信だけですけど(笑)。

――岩井さんはいかがですか

岩井 試験しかないんですよ。僕の学科が新設の学科で、僕らが1期生なんですね。過去問が無くて先生の情報も無くという状況で。1年生のときは成績が良かったので余裕だと思っていきました(笑)。2年生は部活でもかなりプレッシャーを感じていたので(笑)。不条理さを感じます(笑)。

――秦選手はモチベーションビデオを作っているそうですが、進行状況などはいかがですか

岩井 僕が画像を渡してないから進まないってやつね(笑)。

 いやいや(笑)。ことしの部のテーマが『挑戦』で。4連覇といえどもこれまでの自分に1人1人が打ち勝ってという上での4連覇ということだと思うので、それを奮い立たせるようなことを作っています。

岩井 僕も2年生の時に作ったんですが、プレッシャーを感じていた時期だったのでそのような余裕は無くて考える暇もあまりなく。動画作りって結構孤独でつらいんだよな(笑)。結構孤独なのに期待値は上がっていくし。しかもレギュラーと兼任するというのが経験してるのでわかるんですがすごい大変ですね。(秦に向かって)期待値を上げてごめん(笑)。葉山にスタバがあるんですけどそこで練習後とかに作っているのでそれは凄いと思います。僕はもう作りたくないです(笑)。最後ぐらいは自分やろうと思ったんですけど、気力はなかったです。

 シーズン中にやらなければいけないですもんね。でも岩井さんの作品のハードルが高すぎて(笑)。

岩井 サポートだと作りやすいんですよ。自分でカメラをもって自分で取りたい絵を取れるので楽なんですけど、レギュラーだと動画を確認したときにあまりに使えない動画がありすぎて(笑)。

 練習で撮っているのは帆の形がどうなっているのかとか人の動きを撮るのでかっこよくはないです(笑)。

岩井 大変です。でもレギュラーと兼任して頑張ってるんで。公開はいつだっけ。

須賀 今週末。決起集会で。

岩井 頑張って、楽しみにしてるよ。僕の作ったやつがハードル高すぎて自分で越えられない状況が起きてるので(笑)。

 僕の友達が動画と新歓のポスター見て、あれはどこの業者に頼んだのか聞かれました。

岩井 ありがとう。ポスターの方が作りやすいんですよ。パソコンのスペックとかで。動画は本当に難しくて、全体の流れを考えながら細かいことしなきゃいけないので。

 ヨットの話よりこっちの話の方が盛り上がりますね(笑)。

――4年生はどういう学年ですか

須賀 他の学年に言われるのは個性的ですね。先輩からも言われてましたし。個性的だけどまとまってきたのかなと。下級生から見ると怖いというかいかつい先輩かなと思います。

 いなくなったら寂しくなります。

岩井 それはお世辞だから。そういう社交辞令はいらないから(笑)。

一同 (笑)。

須賀 自分が後輩で自分たちの代が先輩にいたら嫌だと思います(笑)。

――実際はどうですか

 本当に尊敬できる先輩方なので。

岩井 僕らの代はレギュラーが多くて、岡田も永松礼(スポ4=大分・別府青山)もいて相当力を持ってしまっているのは事実で。やりたいこととかも明確なのでそれを実現するために強く当たってしまっている部分はあると思うんですけど、まあ優勝できたらなんでもいいので(笑)。特にことしは未だかつてない4連覇がかかっているので。それくらい頑張って(笑)。逆に下級生も頑張ってついてきてくれています。下級生の支えがないと部活はうまく回りませんし、僕らが逆に目指していたのは1年生のときに思った勝ちたい勝たせたいという思いを1年生に持ってもらうために頑張ろうと話していました。1年生の優勝のときに僕らからすると部のために何ができるか考えていたので、そう思ってもらえるように頑張ろうと思ってやってきました。

――2年生はいかがですか

須賀 2年生も個性的だよね。

 僕としてはずっと欲しかった仲間で、僕が疲れて寝ようとしたときに同期が筋トレしていたり自主練をしているのを見て負けられないと思って一緒にやったり。ひたむきに取り組んでいる同期が多くて相乗効果になっているかなと思います。

――4年生から見ていかがですか

須賀 仲良さそうな感じと僕らに近そうな感じですね。個人名を出せば入江裕太(スポ2=神奈川・逗子開成)が面白い。いろいろ面白い出来事があるので。

 プレイボーイですもんね(笑)。

――福井で楽しみにしていることはありますか

岩井 優勝しかないですね。あそこ何もないらしいので。

須賀 下級生の出し物は楽しみです。去年もハロウィンをやってくれていました。

「総合優勝、470優勝、元津の笑顔」(須賀)

終始リラックスしたムードで対談は進んだ

――全日本インカレの話になりますが、あと1か月ということで今の心境はいかがですか

須賀 優勝したいです。優勝のための実力はチームにあると思っているのでそれを大会で発揮できるかというのはチームのまとまりや下級生からの盛り上げだったりが大事になってくると思います。(力を)引き出すためにも下級生とのコミュニケーションを増やしてチームのまとまりを作っていけたら優勝できると思っています。

岩井 今までやってきたことをすべて出し切れば自然と結果がついてくると思うので、最後に勝ちに行きたいです。

 まだ2年生なので先があるので、今いる4年生から奪える技術を盗んでいきたいです。奎樹さんと乗れる時間も多くはないのでこの時間を存分に使って、全日本インカレでは4年生の先輩を勝たせられるように身を粉にする決心です。やれることをやりたいと思います。

須賀 個人的なことを言うと、元津(志緒、スポ3=長崎工)と乗ると思うんですけど、元津自身もレガッタを通してずっとめちゃくちゃよかったというレースはなかったと思います。全日本インカレでは今までで一番元津艇もよかったと思われるようなレースをしたいと思っています。元津と乗れる幸せを噛み締めて乗りたいなと思います。

――福井という初めての場所ですが、そちらに不安はありませんか

岩井 外洋なので、僕らが普段練習しているわけですし、そんなに不安だと思ってないです。逆に風が吹いてしまえば僕らのコンディションに持ち込めますし、微風でもそれなりのボートスピードがあるということが分かったので、足元をすくわれなければと思っています。

 早めに現地入りして練習している学校もありますけどね。

岩井 まあ、ヨットってそんなに小手先だけでなんとかなることでもないので。早く行ったところで特徴があるのかと言えばそんなことはないですし。わかんないですが。まあ、怖いので行ってる学校の人に聞いてますけどね(笑)。

 まあ海はつながってるので。場所は関係ないです。

須賀 英語は取ってはいけないなというのはありますね。秋インで取ってしまっていてそこはしっかり取らないようにとは思っています。コンディションで(風が)吹いたり吹かなかったりという不安定な状況があるようなので自分たちが思っていないような思いがけないことがあるかもしれませんが、自分たちが信じてきたことをやって、例年通り粛々と1レース1レースやっていくだけだと思います。

――今はどんな練習をされていますか

岩井 ベーシックな練習をしています。

須賀 今後は実際のインカレを想定したスタートやコースの長さで練習をしていくことやスピードの最終チェックをします。最後の詰めの部分ですね。

――ご自身の調子はいかがですか

 いつでも戦えます。

岩井 僕も調子良くて、六大戦(秋季東京六大学戦)でもMVPを取らせていたいたので完璧です。

須賀 調子は特に変わらずですね。元津の調子を上げればと思ってます。

――他の慶大や日大などのライバルとなる大学の印象とかはいかがですか

須賀 どこの大学を注視するよりかは自分たちのやってきたことを出せれば自然と上位に上がってくると思うので、自分たちのペースをまずは1、2日目で維持できればいいかなと思います。だから、今そういう意味では意識している大学はないですね。

岩井 僕も無いです。相手を意識して走り方を変えてしまうと今までやってないことをすることになるので粛々と戦うのみですね。強いて言うなら、慶大、日大、同志社大ですね。

 慶大は僕が高校時代戦っていたスキッパーが何人かいて、気にしてなくても気になっちゃうなというのはあります。慶大にもいい走りをしてもらって(笑)。

須賀 敵は少ない方がいいけどね(笑)。

――カギとなるのは3番艇なのかなと思いますが、その状態はいかがですか

須賀 スタートがしっかり出られればスピード自体はいいので順位は安定してくるかなと思います。スナイプも同じですね。スタートを安定して出れるように練習をしたいと思います。メンタル的には大丈夫です。

岩井 スタートが出れればいいポジションにいることが多いので、余計なことを考えずに普通にやれば走れると思うので、心配はしてないです。

 素晴らしい先輩方なのでそんなに心配してないです。

須賀 スピードで言えば奎樹とか美紗樹とかと互角なものがあると思います。ちょっとした考え方の変化で1、2番艇と同じくらいの順位は取れる力は持っているので、それを僕や深田(龍介主務、政経4=東京・早大学院)がクルーとして力を引き出せれば優勝が近づくと思います。

――今年は全日本インカレでは優勝しているしか知らない代だと思いますがそれに対する怖さはありますか

須賀 負けは知らないですが、過去の成績を振り返って、負けた代は英語が多かったり順位のばらつきが多かったりという情報はあるので、不安はないですね。

岩井 細かい負けはたくさん経験しているので。なんなら去年はほとんど負けていますし、負けは負けで悔しい思いはしているのでそんなに意識はしていないですね。

――前回4連覇を逃したときはまさかの状況だったようですが、そちらに関しては

岩井 そうですね。何が起きるかわからないので、今回は特にとんとん拍子で来ていますし、ここで部員が浮足立って羽目を外せば負けるので最後は気を引き締めていきたいです。

 これまで4連覇した学校が1校しかないということで実力があって油断が無くても難しいことだとはわかっているので僕としてはベストを尽くすだけです。

――優勝するためのキーパーソンは思い当たりますか

岩井 僕は秦くんだと思います。秦が頑張らないと早大が一番点数の取れる岡田(奎)が走れなくなるのは困るので頑張ってください。

須賀 僕はサポートメンバーが重要かなと思っていて。ここから実力は格段に上がっていくことはないと思っているので、チームの士気や支える力というのがインカレで優勝するための最後の要素だと思います。パズルのピースという感じですね。キーパーソンは1年生かなと思います。

 入江と田中で。2人とも調子がいいときは全日本インカレの舞台でも大暴れしてくれると思っていますし、2年生が前を走っているとチーム全体の士気も高まりますし、一緒にやってきた同期3人で頑張りたいと思います。

――最後に、全日本インカレに向けた意気込みをお願いします

 最後に笑って早大に帰って来れるように4年生を勝たせて締めくくりたいと思います。

岩井 最後全部出し切ります。

須賀 3つあって、総合優勝、470優勝、元津の笑顔、の3つです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 平松史帆)

真っ赤なチームジャケットを着て写真を撮っていただきました!

◆岩井俊樹(いわい・としき)(※写真中央)

1996年(平8)3月27日生まれ。身長176センチ、体重71ロ。東京・早大学院高出身。基幹理工学部4年。470級クルー。動画や画像づくりが得意な岩井選手。秦選手とのモチベーションビデオの話では一番の盛り上がりを見せてくれました。4年間のすべてを出し切るレースに期待です!

◆須賀偉大(すが・たけひろ)(※写真左)

1994年(平6)10月10日生まれ。身長163センチ、体重52キロ。大阪・高槻高出身。教育学部4年。470級クルー。今季から元津選手のクルーを務めることになった須賀選手。対談中何度も勝って元津選手の笑顔が見たいと話してくれました。その仲間への思いを胸に最後まで駆け抜けます!

◆秦和也(はた・かずや)(※写真右)

1997年(平9)7月10日生まれ。身長175センチ、体重70キロ。東京・早大学院出身。基幹理工学部2年。470級クルー。日々、勉強もヨットも全力な秦選手。ことしから岡田奎選手のクルーを務め期待されている選手です。なんでもこなすタフさでエースのクルーであるプレッシャーもはね返してくれることでしょう!