【ラグビー】ラスト10分の逆転劇 29ー28で粘り勝ち

ラグビー男子

夏季オープン戦 8月16日 対帝京大B アンダーアーマー菅平サニアパーク

 毎年行われる早大と帝京大の四連戦、その最後の試合である早大B対帝京大Bの試合が行われた。前半、こう着状態を破り先制点を挙げたのは早大Bだった。素早いテンポと鋭いアタックで2トライを奪い、12ー0で前半を折り返す。後半開始直後、激しいディフェンスからペナルティーを得た早大Bは勢いそのままに追加点を挙げリードを広げる。しかし後半3分、帝京大Bのモールからトライを奪われてしまう。そこからペースを乱された早大Bは4連続の失点から逆転を許し、スコアは17ー28。だがここで終わる早大Bではなかった。泥臭く足を掻き続けたFWと極限の集中力でボールをつないだBKが2トライを取り返し、29-28で早大Bの勝利となった。

ディフェンスラインの綻びを突くSO竹山

 帝京大Bのキックオフから始まった今試合、前半1分、帝京大Bのアタックを押し返し、ノットリリースザボールを獲得した早大Bだが、その後は互いにミスが続き、停滞した試合展開が続いていた。17分、その均衡を破ったのは早大B。SH渡邊晃樹(スポ3=神奈川・桐蔭学園) のクイックスタートから素早いテンポでトライライン前に迫る。フェーズアタックからLO宮川侑⼤(スポ2=富⼭・砺波) がゲイン。サポートに走ったSO⽵⼭史⼈(スポ1=神奈川・桐蔭学園) へパスをつなぎ、そのまま竹山が相手のギャップをついて先制トライを挙げた。コンバージョンキックも入り、スコアは7-0。その後、相手ペナルティーによって敵陣に攻め込んだ早大Bは22分、敵陣トライライン前で再び反則を誘うとスクラムを選択する。竹山の広い視野を生かした冷静な飛ばしパスでWTB髙野恵次郎(スポ1=福岡・⼩倉) がトライラインへボールを沈め12-0とする。このまま試合の主導権を握りたかった早大Bだが、今度は自分たちの度重なるペナルティーによって帝京大Bに自陣22メートル内まで攻め込まれてしまう。相手ラインアウトから生まれたアンストラクチャーからトライラインへの侵入を許すもギリギリのところでグラウンディングをさせず守り切る。再び攻勢に移りたい早大Bは37分、竹山の裏へのショートパントから再獲得をし、チャンスを演出するも帝京大Bの決死のディフェンスに阻まれ前半を12ー0で折り返す。

力強くキャリーするWTB髙野

 12-0でリードしていた早大Bは後半開始早々、キックオフからスティールに成功し、ノットリリースザボールを獲得。モールからゴール前でのアタックを継続し、最後は髙野がフィニッシャーとなり17ー0とリードを広げる。しかし3分、自陣22メートルの位置から帝京大Bにモールを組まれると、ボールを持ち出した相手に隙をつかれトライを許してしまう。さらに10分、早大Bのハンドリングエラーからターンオーバーされると、帝京大Bの強烈なフィジカルを生かしたアタックを止め切れずトライを奪われる。続く12分、帝京大Bのラインアタックから大外を大きくゲインされ早大Bはペナルティーを犯してしまう。またしてもトライライン前でモールを組まれると同じくボールを持ち出した相手にインゴールを許し、17ー21と逆転を許す展開に。一刻も早く点を取り返したい早大Bだったが、27分、キックゲームで押し込まれ自陣22メートルでの相手ボールのラインアウト。サインプレーからゴール前への侵入を再び許し、帝京大Bの力強いアタックに屈し17ー28と点差を離されてしまう。このままでは終われない早大Bは30分、帝京大Bからペナルティーを奪う。敵陣22メートルのセットアタックから、隙を見つけたHO堂薗尚悟(スポ1=神奈川・桐蔭学園) が逆サイドに走り込み、強烈なレッグドライブでボールを強引にトライラインの向こう側へとねじ込んだ。その後、SO寺⽥結(スポ3=広島・尾道) が冷静にキックを枠内に収め、24ー28へ点差を縮める。試合終了間際の39分、CTB森⽥倫太朗(スポ4=兵庫・報徳) がアンストラクチャーの状態から相手のギャップに切り込み大きくゲインすると、SH川端隆⾺(スポ2=⼤阪桐蔭) がクイックテンポでボールを捌き、BK陣の丁寧なパス回しで最後は後半途中出場のWTB河村和樹(教1=東京・早実) がゴール右隅にダイビングトライ。帝京大との四連戦を勝利で彩った。

ディフェンスラインに接近するHO堂薗

 春の練習試合では17ー35と敗北を喫していた早大Bだったが、約2か月の練習期間を経て、点差は縮まり、追い越し、勝利を収めることが出来た。後半、帝京大Bのフィジカルに苦しめられる時間帯もあったが、チーム全体が高い集中力を維持し再逆転を果たした。早稲田と帝京、浅からぬ因縁を持つ両校のぶつかり合いの中、早稲田プライドを守り抜いた早大B。スターティングメンバーを虎視眈々と狙う早大Bにとってよいアピールの機会となっただろう。しかしまだ夏合宿は残っている。彼らにはさらなる上昇を期待したい。

 (記事:髙野凌世 写真:大林祐太、堀内遥寿)

コメント

◆CTB森⽥倫太朗(スポ4=兵庫・報徳)

ーー個人のゲームコンセプトは何ですか

 自分が一番体を張ってチームの勢いを生むことを意識しました。

ーーゲームキャプテンとして今日の試合を振り返ってみていかがですか

 前半いい入りができた中で、後半は風下で上手くいかない時間帯にどれだけチーム一丸となって我慢してできるかという部分で課題も沢山出たが、最終的に勝ちきれたというところはチームとして春から成長しているところだと思うので、大きな収穫になったと思います。

ーー最後の菅平合宿ですが、どのような思いで臨んでいますか

 チームが最終的に『荒ぶる』を歌うために、夏合宿は一番成長できる部分だと思うので、個人としてもチームとしてもしっかり一試合一試合を大切にしながら一日一日を進んでいきたいと思っています。

ーー今後の意気込みをお願いします

 まだ合宿も試合が続き、その後の秋シーズン、そして選手権と試合が続くので、自分が日本一に貢献できるように強い意志を持ってプレーしていきたいと思います。

◆LO宮川侑大(スポ2=富山・砺波)

ーー個人のゲームコンセプトは何ですか

 ブレイクダウンと、自分の強みであるキャリーを見せることを意識していました。

ーーチームとしてセットプレーについて振り返ってみていかがですか

 ラインアウトは自分たちのテンポで上手くできていたんですが、スクラムに関しては帝京さんも強くて、自分たちの形で持っていけないということも多かったので、次の天理大戦に向けてそこを修正していきたいです。

ーー後輩ができて初めての菅平合宿ですが、どのような思いで臨んでいますか

 後輩では同じLOの笹部がいて、プレッシャーもあるんですが、仲良くふたりでできていますし、いいライバル関係だと思っています。

ーー今後の意気込みをお願いします

 天理大戦、京産大戦とあって、自分としてももう一段階レベルアップして、目標はやはり対抗戦に出てその後大学選手権で優勝することなので、そこに向けて成長し続けたいです。

◆SO竹山史人(スポ1=神奈川・桐蔭学園)

ーー個人のゲームコンセプトは何ですか

 今日は風が強かったので、風上の時はしっかり敵陣地取ったり、あとは風下の時は競り合いのキックなども蹴るなど風を上手く使ってアタックしようと意識していました。

ーーSOとしてどのように試合を組み立てようと意識していましたか

 キックゲームで陣地をとって、あんまり周りが疲れないように意識していました。

ーー大学に入って初めての菅平合宿はいかがですか

 ラグビーについて考える時間が多くなっているなと感じています。

ーー今後の意気込みをお願いします

 夏を超えて秋シーズンに入っていくので、まずはしっかりよいパフォーマンスをして、メンバーに絡めるように頑張っていきたいです。

◆WTB髙野恵次郎(スポ1=福岡・⼩倉)

ーー本日の個人のゲームコンセプトを教えてください

 練習してきた自分のできることを全部出すということです。

ーートライライン際で得点に関わる場面が多く見られましたが、個人のプレーを振り返ってみていかがですか

 結果的には2トライを挙げることが出来ましたが、1度タッチに出てしまった場面はもっと工夫してもっと良いプレーが出来たのではないのかなと思います。そこはしっかり振り返ってやっていきたいです。

ーー大学に入って初めての菅平合宿はいかがですか

 20泊はとても長いですが、みんなと切磋琢磨して過ごす時間はとても楽しいです。

ーー今後の意気込みをお願いします

 今後はもっと練習を重ねてAチームに入れるように頑張っていきます。

写真ギャラリー

ゴールキックを蹴るSO寺田

トライを喜ぶ選手たち

円陣を組む選手たち

素早い球捌きでアタックのリズムを生み出すSH渡邊

力強いキャリーをみせるPR前田

メンバー表