夏季オープン戦 8月13日 対関大 早大・菅平グラウンド

入山して1週間。早大にとって菅平での初の対外試合の相手は関大となった。菅平らしく雨が降りしきる早大・菅平グラウンドで行われた一戦は、40分3本という変則形式で実施。早大はこまめに選手交代を行いながら、4カテゴリーの多くの選手たちが実戦経験を積む貴重な機会となった。迎えた1本目はスクラムで相手を圧倒して先制したものの、終了間際に試練を迎え5ー7とリードを許して折り返す。しかし、2本目ではスクラムの優位性を保ちつつルーキーが躍動し、怒涛の連続トライで36ー12と一気に試合をひっくり返した。勢いそのままに臨んだ3本目もテンポのよい展開ラグビーで相手を翻弄し続け、最終スコア71ー33で大勝を収めた。

ゲームメイクをするSO服部
SO服部亮太(スポ3=佐賀⼯)のキックオフで幕を開けた一戦。前半5分、相手のペナルティーからゴール前でラインアウトモールを形成した早大だったが、惜しくも得点には繋がらない。その後も早大はSH⼤賀雅仁(スポ4=神奈川・桐蔭学園)のテンポのよい球捌き、そして服部を起点としながら、CTB島⽥隼成(スポ3=福岡・修猷館)や名取凛之輔(スポ2=⼤阪桐蔭)によるバックドアのパス、さらにはFWも交えた多彩な攻めで、持ち前のテンポのよいアタッキングラグビーを展開。なかなか得点につながらない歯がゆい時間が続くものの、早大はスクラムで相手を圧倒。また、開始早々に途中出場したルーキーFB吉廻温真(スポ1=早稲⽥佐賀)が、持ち前の長身を活かしてボールを持つたびにゲインラインを突破し、存在感を示す。待望の先制点が生まれたのは前半26分。早大はスクラムから名取が力強いヒットで起点を作ると素早く展開。吉廻が長身を活かして前進しながらボールをキープ。最後は大賀の素早いさばきから島田がゴール右隅に飛び込んだ。5ー0とリードを奪う。しかし35分、関西大の連続攻撃に耐えきれず、最後はラックサイドを破られて失点。難しい左隅からのコンバージョンゴールも成功され、5ー7と逆転を許して1本目を終えた。

ラインブレイクをするFB吉廻
迎えた2本目、早大はメンバーを変えたスクラムでも優位に立つ。特にPR前⽥麟太朗(スポ3=神奈川・桐蔭学園)がスクラムで持ち味を遺憾無く発揮し、3番争いに名乗りを挙げた。3分、敵陣ゴール前のスクラムでペナルティーを獲得すると、SH渡邊晃樹(スポ3=神奈川・桐蔭学園)が素早く展開。CTB東佑太(スポ1=東海⼤⼤阪仰星)とLO宮川侑⼤(スポ2=富⼭・砺波)が起点を作る。SO⽵⼭史⼈(スポ1=神奈川・桐蔭学園)のロングパスは惜しくも通らなかったが、関大の故意の反則により認定トライとなり、12ー7とする。直後もスクラムで反則を誘発し、勢いを増していく早大。7分にはラインアウトモールから、FL野島信太郎(教4=東海⼤⼤阪仰星)が鋭いヒットで起点を作り、竹山、東と繋ぎ、最後は吉廻がゴールラインを駆け抜けた。右隅からの難しいキックを竹山が沈めて19ー7とする。20分には、敵陣ゴール前スクラムでペナルティーを獲得すると、竹山、東、竹山と繋ぎ、吉廻からのオフロードパスを受け取ったWTB髙野恵次郎(スポ1=福岡・⼩倉)がゴール右隅に飛び込んだ。このトライの一連の動きはいずれもルーキーによるもので、決して容易なボール捌きではなかったものの、冷静なプレーで魅せ、新戦力の台頭が顕著に表れた場面となった。24ー7とする。26分には自陣ゴール前でターンオーバーに成功すると、SO寺⽥結(スポ3=広島・尾道)から大きく回してFB⽥中⼤⽃(教3=東京・早実)と繋ぎ、CTB鈴⽊彪⾺(スポ3=東京・国学院久我⼭)がラインブレイク。WTB河村和樹(教1=東京・早実)が相手を抜き去り、最後は田中がゴール中央にグラウンディング。寺田のゴールも決まり、31ー7。31分には、鈴木彪と寺田に繋ぎ、ロングパスを受け取った河村がCTB松本桂太(スポ2=神奈川・桐蔭学園)に繋ぎ起点を作る。SH川端隆⾺(スポ2=⼤阪桐蔭)が巧みに攻撃のリズムを変え、HO堂薗尚悟(スポ1=神奈川・桐蔭学園)がフリーとなりゴールラインを駆け抜けた。終了間際に関大に1トライ返されるも、36ー12と大きく突き放し2本目を終えた。

スクラムを組むPR前田
迎えた最後の3本目。寺田の球離れのよさによりアタックが一層加速する。早くも1分、寺田から田中に繋ぐと田中がラインブレイク。河村からWTB宮下羚(⽂構3=東京・早実)へと繋ぎ、そのままインゴールに滑り込んだ。寺田が左隅からの難しいゴールキックを決め、43ー14とする。20分にはCTB佐々⽊豪正(⽂4=東京・早実)のブレイクから最後はWTB佐藤光希(スポ1=早稲⽥佐賀)が走り切る。左隅からの難しいゴールをSO中川空河(⼈2=福岡・修猷館)が決め、50ー19とする。30分には中川がディフェンスラインの綻びを突き、PR阿部翔汰(スポ2=東京・本郷)に繋ぐとそのままラインブレイク。反則を誘発し、ラインアウトモールから展開すると、最後は中川が飛び込んだ。自らコンバージョンゴールも決め、57ー26とする。33分にはセンタースクラムからFB⼩野晏瑚(スポ2=徳島・城東)がビッグゲインをすると、フェーズを重ねて最後はWTB佐々⽊篤真(法4=福島)がグラウンディング。中川のゴールも決まり64ー26とする。40分には早大はフェーズを重ねると、SH平塚英⼀朗(法4=東京・早実)が素早くボールを捌き、最後は小野がゴールラインにねじ込んだ。中川が左隅からの難しいゴールを沈め、71ー33。ノーサイドの笛が鳴り響いた。

ロングキックを蹴り込むSO寺田
40分3本の変則マッチの中で、4カテゴリーの選手が出場する珍しい展開となった今回の一戦。目まぐるしくメンバーが入れ替わる中でも、『早稲田スタンダード』を体現するゲームとなった。服部や寺田の球離れのよさが光るアタックセンスは、早稲田ラグビーの代名詞である展開ラグビーをより一層加速させた。さらに2本目ではルーキーBK陣が存在感を示すなど、下級生の躍動も著しい。秋の本番に向けた熾烈なメンバー争いとチーム力の底上げへ。実り多き夏にするための鍛錬が、今まさに菅平の地で繰り広げられている。
記事:大林祐太(早稲田スポーツ新聞会) 写真:早稲田大学ラグビー蹴球部提供