秋季オープン戦 10月12日 対武蔵大 早大・上井草グラウンド
早大BCが筑波大と1点差の接戦を繰り広げた後に行われた早大Dと武蔵大の一戦は対照的なワンサイドゲームとなった。試合開始早々からロングゲインとトライを量産し、前半だけで7トライを挙げて勝負を決めた早大D。後半も手を緩めることなく追加点を挙げ続け、ついに100点に到達してノーサイド。武蔵大を寄せ付けることなく白星を挙げた。

タックラーを外してゲインするSO寺田
武蔵大のキックオフで始まった試合はいきなり早大Ⅾの攻撃力を見せつける展開に。LO惟村詠甫(基理3=神奈川・桐蔭中等教育)がファーストタッチで豪快なゲインを見せると、続いてSO寺田結(スポ2=広島・尾道)も巧みなランで一気にゴール前まで到達。2分、武蔵大の反則からラインアウトモールを形成すると、難なく先制点を挙げた。続く5分には武蔵大ボールラインアウトをターンオーバーし、HO小笠原正義(商2=東京・早実)の軽快なランで敵陣に入りこんだ早大Dは素早いパスワークで大外まで展開し、最後はWTB馬場敦輝(スポ1=大阪桐蔭)がインゴールを駆け抜けた。10分にはまたもモールでトライすると、スコアは早くも17ー0。さらに15分、スクラムからの攻撃でCTB藤井雄士(社2=北海道・札幌山の手)がゲインラインを切ると、そのままの流れでPR鈴木一ノ心(法1=埼玉・川越東)も力強く前進。最後は左タッチライン際をCTB佐々木豪正(文3=東京・早実)が駆け抜けた。23分、敵陣ゴール前でのラインアウトのチャンスを得た早大Dだったが、このボールは乱れる。しかし武蔵大を自陣にはりつけにした早大Dはボールを奪取すると馬場がこの日2本目のトライを挙げ、どんどんと点差を広げていく。30分には寺田がインゴールに飛び込んだが、35分についに失点。ブラインドサイドの数的優位を突かれた。しかし早大ⅮはCTB山口滉太郎(教1=東京・早実)を軸に攻撃を継続し、狭いサイドにSH日向寺堪大(文構1=福島・磐城)とSO古瀬莊(スポ1=静岡聖光学院)が仕掛けた。少ない手数でトライを奪い返し、前半は45ー7で終えた。

ラインブレイクするHO小笠原
前半で勝負を決めた早大Ⅾだったが、後半も攻撃の手を緩めることはなかった。3分に武蔵大スクラムからのミスボールをインゴールに抑え込み、早くも後半の先制点を挙げる。4分、再開のキックオフをキャッチしたLO松澤慶(スポ2=早稲田佐賀)がそのままラインブレイクすると、山口、WTB鈴木彪馬(スポ2=東京・国学院久我山)とパスを繋ぎ、一気にゴール前へ。しかしこのチャンスは反則を犯してしまい、得点に繋げることができない。一度は自陣に戻された早大DだったがWTB小貫壮太(教3=東京・早大学院)、FL小林商太郎(教1=東京・早大学院)の前進でまたも敵陣に入りこむと深い位置でマイボールラインアウトを獲得。鈴木彪がゲインすると、テンポの早い攻撃でPR蜂谷謙介(基理4=東京・早大学院)がゴール目前までレックドライブ。最後はSH中川空河(人1=福岡・修猷館)がインゴールにグラウンディングした。10分には中川が連続得点を挙げ、13分には鈴木彪がトライ。スコアはこの時点で67ー7。続く22分、24分も中川を起点にWTB後藤洸輝(スポ1=大分・玖珠美山)、WTB國田泰裕(法1=東京・早大学院)が得点を挙げる。ここからさらに3連続トライを追加した早大Dは100ー7と圧倒的な差を見せつけて武蔵大を下した。

インゴールに走るSH中川
「どのエリアからでもアタックマインドを持ってボールを継続させてスコアまで繋げることができた」と前半からゲームメイクした寺田が振り返ったように、グラウンドのどこからでも積極的に攻撃を仕掛けた早大Ⅾの姿勢がこの点差を生み出したことは間違いない。1年生が多く出場したこのゲームで早大らしい攻撃的な展開ラグビーを見せつけることができたのは大きな収穫だろう。『赤黒』への階段を一つずつ登っていく選手たちの今後の成長を見逃すな。
(記事:村上結太 写真:大林祐太)
コメント
◆SO寺田結(スポ2=広島・尾道)
ーー今試合に向けて、個人としてはどんな意識で臨みましたか
アタック時に味方がアタックしやすいように自分からアタックプレッシャーを出すことを意識しました。
ーー自分から仕掛ける場面も多く見られましたが、どんな意識でアタックをしていましたか
CTB陣やFWが体を張ってゲインしてくれたので前に空いたスペースを上手く使おうと意識しながらプレーしました。
ーー今試合で得た手応えなど収穫はありますか
どのエリアからでもアタックマインドを持ってボールを継続させてスコアまで繋げることができたことです。
ーー今後の意気込みをお願いします
常に上にいるプレーヤーを意識しながらがむしゃらに努力し続けます。
◆LO松澤慶(スポ2=早稲田佐賀)
ーー今試合に向けて、個人としてはどんな意識で臨みましたか
最近ではプレータイムが短い試合が続いていたこともあり、『がむしゃらに』をこの試合の目標に掲げ、自分の強みを出すことを意識しました。
ーーキックオフをキャッチした後など、ボールキャリーで活躍されていましたが今試合の自身のプレーはいかがでしたか
キックオフレシーブの獲得やボールキャリー、セットプレーで自分の良さを出すことが出来ました。しかし、それ以上に課題が見つかった試合でした。
ーースクラムでの手応えや反省点を教えてください
この試合ではスクラム時の姿勢の高さを意識しました。手応えとしては、スクラムを押せた時の高さは良かったです。しかし反省点としては、押していくにつれて姿勢が上に上がってしまってスクラムが止まってしまい、低い姿勢のまま押せなかった所です。
ーー今後の意気込みをお願いします
これから慶應や帝京など試合が続くので、それらの試合に出るためにもチーム内のカテゴリーを上げ、もっと上のチームで試合に出られるようにこれからも練習に精進しスキルアップしていきます。
◆SH中川空河(人1=福岡・修猷館)
ーー今試合に向けて、個人としてはどんな意識で臨みましたか
常にチームが前に出ることを意識してその中でも自分にチャンスがあると狙っていました。
ーー今試合で得た手応えなど収穫はありますか
今までは自分で仕掛けることに躊躇していましたが、自信がつくようになりました。
ーー今後の意気込みをお願いします
応援ありがとうございました。シーズンが始まった中で自分がチームに少しでも貢献できるように精進していきます。