関東大学ジュニア選手権 9月21日 対明大B 明大・八幡山グラウンド
関東大学ジュニア選手権が、いよいよ幕を開ける。早大Bの勝利はチーム全体を押し上げる原動力となるからこそ、初戦で白星を飾って勢いをつかみたいところだ。初戦の相手は、屈指の実力者を揃える強豪・明大B。大学ラグビーを代表するタレント軍団に対し、序盤から仕掛け、勝利をもぎ取れるか。

夏季オープン戦・帝京大A戦にてインゴールに飛び込むWTB山下
菅平での夏合宿の最終試合では、天理大Bとの熱戦を繰り広げた。前半から天理大B相手にペナルティーを犯し、主導権を握られ大きく差をつけられたものの、WTB山下恵士朗(スポ2=早稲田佐賀)がランで流れを変えた。14ー19まで追いついて試合を折り返したが、天理大Bの猛攻に対応しきれずさらなる追加得点を許してしまう。試合終了直前にCTB金子礼人(法4=福岡・西南学院)がトライを決めたものの、21ー33と黒星で夏合宿を締める結果となってしまった。

夏季オープン戦・帝京大B戦にてディフェンスに仕掛けるNO・8松沼
今試合で注目するべきメンバーの一人に挙げられるのは、NO・8松沼寛治(スポ3=東海大大阪仰星)だろう。グラウンドを離れてから1年、夏合宿の帝京大A戦にて上位カテゴリーに復帰。かつて松沼が観客に与えた衝撃、そして強みである力強いキャリーに今試合でも大きな注目が集まる。そして走力と素早いパスが持ち味のSH川端隆馬(スポ1=大阪桐蔭)が1年生ながらスターティングメンバーに選出された。リザーブには天理大Cにて大きな存在感を放ったLO紀伊龍二(商4=東京・早実)が控える。夏合宿を経て着実にカテゴリーを上げた彼らが明治大Bとどのような戦い方をするのか期待が高まる。

夏季オープン戦・帝京大B戦にてラックサイドに視線を送るSH川端
対する明大Bは、ハーフ団に注目が集まる。SH田中景翔(明大)は素早いテンポの球さばきを武器とし、早大Bディフェンスに対してスピード感あふれる攻撃を仕掛けてくるはずだ。SOには、國學院栃木高時代から名を馳せた世代屈指の司令塔・神尾樹凛(明大)が先発。ルーキーながら明大のアタックを巧みに操る。さらにリザーブには伊藤利江人(明大)が控え、試合終盤まで攻撃の厚みを保つ布陣となっている。加えて、PR山口匠(明大)のスクラムも大きな脅威。早大BにはPR前田麟太朗(スポ2=神奈川・桐蔭学園)が先発しており、世代最強を懸けたスクラム勝負も必見だ。

関東大学対抗戦・日体大戦にて校歌を歌う選手たち
敗戦で夏合宿を終えた早大Bだが、今試合のメンバーには下位カテゴリーから這い上がった選手が多く名を連ねる。最終学年の4年生にとって『赤黒』をつかむチャンスは残りわずか。まさに最後のアピールの場となるだろう。彼らの意地と覚悟に注目が集まる中、熱戦必至の関東大学ジュニア選手権がいよいよ幕を開ける。
(記事:伊藤文音 写真:村上結太、安藤香穂、大林祐太)