春季オープン戦 6月7日 対武蔵大 早大・上井草グラウンド
上井草グラウンドで早大CD対武蔵大の一戦が行われ、94ー10と武蔵大を圧倒してみせた早大CD。前半からスクラムでペナルティーを獲得するなど優位に試合を進めた早大は前半10分に先制点を挙げる。20分にもスクラムを起点に追加点を挙げると、以降はワンサイドゲームとなった。相手のミスを見逃さないプレッシャー、多彩で正確なサインプレーでトライを量産し、前半は42ー0で終えた。続く後半、メンバーを大きく入れ替えた早大CDは立ち上がりにノーホイッスルトライを許してしまう。しかし、スクラムで流れを取り返すと前半同様のクオリティーで得点を積み重ねていき、94ー10と圧倒的な力の差を見せつけて勝利した。

ラインブレイクするFL野島
試合開始とともに敵陣に攻め込む早大CD。敵陣でフェーズを重ねスペースを見つけたSO池山昂佑(商3=東京・早実)が裏へ蹴り込んでチャンスを作り出す。そのまま武蔵大陣内でプレーし続けた早大CDは前半8分センタースクラムからペナルティーを奪い、ゴール前でのラインアウトを獲得。モールからボールをBKへと回し、鋭く走り込んだFB山下恵士朗(スポ2=早稲田佐賀)が池山からパスを受け取り、トライラインへと持ち込んだ。続く19分には右スクラムから順目へと展開。数的有利を作りだしたFL野島信太郎(教3=東海大大阪仰星)が大きくゲイン。オフロードパスをもらったFL狭間大介(スポ3=福岡)がそのまま走り切りインゴールに飛び込んだ。25分、ハーフライン付近での武蔵大ボールのラインアウトからこぼれたボールに素早く反応したのはWTB西浦岳優(社2=東福岡)。そのままディフェンスを振り切りトライを取り切った。続く28分相手のキックオフから力強いキャリーでLO米倉翔(スポ3=福岡・修猷館)が大きくゲイン。その後はSH平塚英一朗(法3=東京・早実)がテンポよく球を持ち出し外に展開、最後はCTB藤井雄士(社2=北海道・札幌山の手)がノーホイッスルトライを決めた。その後もセットプレーで優位に立ち続けた早大CDが33分、40分に追加のトライを挙げ前半を42ー0で折り返した。

ディフェンスに仕掛けるHO杉村
続く後半、メンバーが大きく変わった早大CD。開始早々、武蔵大にゴール前でFWに押し込まれ、トライを決められてしまう。その後もペナルティーを犯し、前半の良い流れが断ち切られてしまうように思われたが、スクラムで優位に立った早大CD。連続でペナルティーを獲得し、モールを形成。そのままHO真田稜大(教4=東京・早実)がトライをあげ、再び点差を戻した。そして5分、早大CDはブレイクダウンで武蔵大にプレッシャーをかけ、WTB高栁壮史(創理4=東京・早大学院)がインゴールを駆け抜けた。56ー5とリードを広げた。17分にゴール前のモールからそのまま武蔵大にトライを決められ失点するが、18分にすぐさまLO松澤慶(スポ2=早稲田佐賀)がゴール中央にグラウディング。ここから、早大CDの猛攻が続く。22分にNO・8龍康之助(文構2=東京・早大学院)がゲインし、そのままLO紀伊龍二(商4=東京・早実)がトライ。28分にはNO・8佐藤一道(商1=東京・早実)が相手ボールスクラムからスティールに成功し、そのままインゴールを叩き割った。さらに31分にWTB小澤ジョージィ(スポ4=千葉・流経大柏)、37分にマイボールスクラムからHO野口大雅(文構3=東京・早実)がトライ。そして40分にSH渡邊晃樹(スポ2=神奈川・桐蔭学園)がトライを決め、最後はSO寺田結(スポ2=広島・尾道)が6本目のコンバージョンゴールを成功させ、試合が終了。強い日差しが降り注ぐ炎天下の中、多くのメンバーが個々の力を発揮し、最終スコア94ー10で武蔵大に大勝した。

インゴールへ走るWTB小澤ジ
試合の最後まで攻撃の手を緩めず、武蔵大を圧倒した早大CD。スクラムでは組み勝つシーンが多くみられ、武蔵大にプレッシャーをかけて好機を作り出すことができていた。一方、PR勝矢紘史(スポ4=長崎北陽台)は「レフリングによればどっちのボールにも成りかねないそんなシーンが多かったので完全に圧倒することはできなかった」、佐藤は「自分も含めまだまだ細部に拘りきれていないと感じた」と振り返るように、再来週の帝京戦を控える中でひとつひとつのプレーで精度を高めていく必要があるだろう。赤黒を目指す多くの選手たちが個々の力をアピールした今試合。さらに上のカテゴリーを目指して自身を磨いていく選手たちの成長に注目していきたい。
(記事 髙野凌世、吉田さとみ、写真 安藤香穂、大林祐太)
コメント
◆PR勝矢紘史(スポ4=長崎北陽台)
ーー今試合のチームとしてのコンセプトはありましたか
ルーズボールの反応や、細かいプレーへのこだわりなどとにかく早稲田が絶対に譲れないところを見直すこと、相手に合わせるのではなく、自分達にフォーカスしてプレーし続けようというテーマでした。
ーースクラムはかなり組み勝っていた印象でしたが、手応えなどいかがですか
スクラムは組み勝っているシーンも多かったのですが、まだまだ完全に仕留めきれていない、レフリングによればどっちのボールにも成りかねないそんなシーンが多かったので完全に圧倒することはできていなかったかなと思います。
ーー暑い中での試合でしたが、今試合の自身のパフォーマンスはいかがでしたか
タックルワークなど日頃練習で取り組んでいる事が、全く出せていなかったと思います。個人的には今日の試合は反省すべき点ばかりです。
ーー今後の意気込みをお願いします
再来週の帝京はチームとしてターゲットにしていて、絶対に譲れない一戦です。今回反省が多かったからこそ、もう一度1から見直して徹底的な準備をして帝京戦に臨みたいと思います。
◆FL佐藤一道(商1=東京・早実)
ーー今試合の個人としてのゲームコンセプトは何かありましたか
短い時間でも自分のストロングポイントををアピールしようと思って臨みました。
ーー今日の自身のプレーを振り返って、手応えなど感じた点はありましたか
相手ボールスクラムからのスティールしてそのままトライへ持って行けた一連の流れは手応えを感じました。
ーー今試合のチームとしてのアタックをふりかえって、完成度はいかがでしたか
良いアタックはありましたが、自分も含めまだまだ細部に拘りきれていないと感じました。一人一人がプライドを持ち、プレーを遂行すればもっと良いアタックをできると思います。
ーー今後の意気込みお願いします
まだ僕はフィジカルの面で上のレベルに達していないと思うので、これからハードな練習をこなしてポジション争いに食い込めるように頑張っていきます。
◆SO池山昂佑(商3=東京・早実)
ーー個人としてのゲームコンセプトはありましたか
早稲田のプライドを持ちながら、10番として、アタックをオーガナイズすることを意識して、試合に臨みました。
ーーどんな意識でアタックを組み立てましたか
ディティールに拘って、強気にアタックを組み立てることを意識しました。
ーー暑い中でのプレーでしたが、自身のプレーを振り返って手応えなどいかがでしたか
自分から仕掛けるところなどは手応えを感じられたのですが、バックスペースの使い方など課題も見つかりました。
ーー今後の意気込みをお願いします
1つでも上のカテゴリーに上がれるように、日々の練習を大切にしていきたいと思います。