入部式・新人試合 4月5日 早大・上井草グラウンド
春風が清々しく吹く上井草グラウンドで入部式が執り行われ、計33名の新入部員が満開の桜に迎えられた。大田尾竜彦監督(平16人卒=佐賀工)は「去年の悔しい敗戦を受け、今年こそは『荒ぶる』を掴む」と熱い思いを新入生に向けた。本年度も様々なバックグラウンドを持つ部員たちが集まった早大ラグビー部。恒例となっている決意表明では、新入部員一人一人が前に出て、威勢のいい声でこれから始まる4年間への意気込みを語り、『赤黒』や『荒ぶる』に向けたそれぞれの熱い思いを伝えた。最後には新人総代として名取凛之輔(スポ1=大阪桐蔭)が締め、新人対2年の新人試合へと移った。

新入部員集合写真
試合は早大新人ボールキックオフから始まった。早大2年は開始早々、ペナルティーを誘い、ゴール手前でラインアウトを獲得。モールを形成した早大2年はこの一年間で鍛えてきたスキルを発揮し、止まることなくインゴールに押し込んでHO田中が右隅にトライした。難しい角度のコンバージョンキックだったが、これをCTB島田隼成(スポ2=福岡・修猷館)が冷静に決め、早大2年は順調な立ち上がりを見せた。9分、早大新人が敵陣深くまで攻め込むも堅い守備を突破できず、ペナルティーを犯してしまう。その後のラインアウトからFB植木太一(人2=神奈川・関東学院六浦)がラインブレイクすると、ラストパスを受け取ったWTB西浦岳優(社2=東福岡)が左隅にグラウンディングし、さらに新人を突き放す。再起を狙う早大新人はPR平山風希(スポ1=大分東明)の強烈なボールキャリーをきっかけにゴール前まで入り込む。ピックゴーでトライを狙うものの、早大2年の粘り強い守備を崩せなかった。21分にもSH川端隆馬(スポ1=大阪桐蔭)のボックスキックで敵陣深くまで侵入するが得点に結びつけることができない。続く23分、30分に植木が連続トライを挙げ、0ー33と早大2年が早大新人を突き放して前半を終えた。

強烈なボールキャリーを見せるPR平山
後半、それぞれの強みを発揮し始めた早大新人は鋭いタックルでノックフォワードを誘発し、スクラムではペナルティーを獲得するなど早大2年相手に善戦を見せる。しかし、後半も先に試合を動かしたのは早大2年。WTB安岡叶夢(社2=大阪桐蔭)のトライを皮切りに、NO・8松澤慶(スポ2=早稲田佐賀)、SH宮下羚(文構2=東京・早実)、PR遠藤直輝(教2=東京・早実)が続けて得点をあげ、早大新人に攻撃の隙を与えることなくノーサイド。0ー61で早大2年が先輩としての姿を見せつける結果となった。

ディフェンスに仕掛けるSH川端
2年が圧倒した新人試合だったが、激しいタックルや個々の特徴を生かしたプレーで晴れやかなデビューを飾った新入部員たち。しかし、セットプレーの技術ではやはり積み上げたものの差を感じる試合だった。選手たちの伸びしろは未知数だ。新人が吹かす新たな風は、チームをどこまで推し進めてくれるのだろうか。昨年度届かなかったあの景色へ。競争はもう始まっている。
(記事 髙木颯人 写真 村上結太、安藤香穂)
コメント
◆NO・8城央祐(スポ2=神奈川・桐蔭学園)ゲームキャプテン
ーー新人と戦ってみての手応えはいかがでしたか
1年生も粒揃いなので、下からの突き上げに対して自分たちも慢心することなく励んでいきたいなと思います。
ーー今日の反省はいかがですか
1年生には高校生らしいアグレッシブなボールキャリーなどもあって、それに対して自分たちが適応できないところもあったので、修正力を高めていきたいと思います。
ーー最後に今後の意気込みをお願いします
今年はNO・8をやることもあると思うので、帝京大、京産大に負けない体作りとフィットネスをつけられるように頑張ります。
◆HO石原遼(スポ1=神奈川・桐蔭学園)ゲームキャプテン
ーー早大ラグビー蹴球部として初の試合の感想を教えてください
コンタクトレベルが全然違いました。1年生は2週間ぐらい新人練習をやってきたんですが、その成果を全く出させてもらえなかった印象です。また体作りから始めないといけないなと思いました。
ーー上級生との差はいかがでしたか
まずはコンタクトレベルで圧倒されてしまいました。セットプレー、スクラムは完全に崩されて、セットプレーの安定性というところもそうですし、BKでいえばファーストアタックもかなりゲインされてしまいました。大学生の一年の差は大きいと感じました。
ーーこれからの意気込みをお願いします
個人としてはいち早く試合に絡めるようにトレーニングしたり、早稲田が大事にしている文化などを知ってチームにフィットしていきたいなと思います。