今日の上井草グラウンドは笑顔があふれていた。ひんやりとした空気の中で行われた明大戦の前日練習。 約1時間の全体練習とアタックディフェンスやユニット練習などを通して、最終調整を行い、早大は明日に向けて気持ちを高めた。
毎年掲げられる『明治』の文字
早明戦は、今年で98回目。現在の通算成績は、早大が55勝40敗2分という結果に終わっている。昨年度の関東大学対抗戦(対抗戦)は早大が勝利したが、全国大学選手権(大学選手権)準々決勝でリベンジを果たされ、明大に敗戦。いまだ部員一同が、あの日の悔しい気持ちを胸にしている。また、本日慶大が対抗戦4位となったことにより、早大の勝ち点が22、明大の勝ち点23と、今試合は対抗戦2位と3位をかけて戦うことになった。大学選手権も二度目の早明戦となる可能性があるが、まずは目の前の一戦を全員で戦い抜き、勝利をつかみたいところだ。
練習に励む選手
「絶対に明治を押したい」(前田知暉、社4=東海大大阪仰星)、「明治さんの自信のある部分で真っ向勝負できるように」(井元正大、文4=東京・早実)と、FW陣の意気込みも十分。「借りを返したい」と松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)が話すように、昨年の敗戦を受け、今季は必勝を誓った。伝統の一戦を勝ち切るのはどちらの大学なのか。試合は明日14時、東京・国立競技場にて幕を開ける。
(記事 谷口花、写真 森田健介)
コメント
プロップ井元正大(文4=東京・早実)
――早慶戦のご自身のプレーを振り返って
最初から集中して臨めたという部分ではよかったと思います。ファーストコンタクトも最初のスクラムも、自信を持って取り組んできたことを出せたのがよかったと思います。
――セットプレーはいかがでしたか
少し苦戦はしたのですが、8人で毎回ハドルを組むことで、毎回修正していい結果が得られたのでよかったと思います。
――早慶戦からどこにフォーカスして準備してきましたか
早慶戦でやられたブレイクダウンの部分をチームでもう一度取り組んでいこうとしたことと、最後は接点が重要になってくると思うので、コンタクト強度の高い練習をチームで取り組んできました。
――早明戦の勝負のポイントは
やはりFWだと思います。明治さんの自信のある部分はFWだと思うので、明治さんの自信のある部分で真っ向勝負できるようにしたいと思います。
――最後に、意気込みをお願いします
初の国立の舞台に立てるという喜びをかみしめながら、一つ一つのプレーに集中して取り組んでいきたいと思います。
ロック前田知暉(社4=東海大大阪仰星)
――早慶戦のご自身のプレーを振り返って
雨やBKのミスでFWが中心の勝負になると思っていたので、そこで前半は苦しい時間帯が続きましたが、後半は修正してFWで巻き返すことができてよかったなと思いますし、自分自身まとめることができたので、明治戦も引き続きやっていきたいなと思います。
――ブレイクダウンはいかがでしたか
ブレイクダウンのセキュリティが前半甘い部分があって、ターンオーバーされたこともありましたが、そこはハーフタイム中や試合中に修正できたましたし、明治戦に向けてもう一度大事にしていこうと意識してきたので、明日は自信を持って試合に向かっていけるかなと思います。
――早明戦の勝負のポイントは
昨年の早明戦ではスクラムで大きく負けてしまい、今年その悔しさから強化してきたので、明日の試合ではスクラムの部分に注目してほしいと思いますし、僕らも絶対に明治を押したいなと思います。
――明日の試合の意気込みをお願いします
対抗戦の最終節が早明戦という大きな試合で、新国立という会場で多くの方が観戦されると思うので、そういう方々に向けても選手権に向けて期待してもらえるようなゲームをしたいと思います。
WTB松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)
――早明戦が明日になりましたが、今のお気持ちは
楽しみですね(笑)。去年明治に負けてシーズンが終わっているので、その借りを返したいと強く思っています。
――早明戦までにご自身でどのような部分を強化してきましたか
ケガ明け復帰なのですが、もう一回ケガしない体作りと、この時期になって新しい強みを作るよりも、強みであるボールキャリーの部分をもっと伸ばそうと意識してきました。
――明大のどのような部分に警戒していますか
明治はBKで展開してくるチームです。そこでいかにプレッシャーをかけられるかが勝敗に関わってくると思うので、明治のアタックのプレッシャーとFWのタテへの圧力を警戒しています。
――明日のご自身の注目ポイントはいかがですか
ボールキャリーと、笑顔です!(笑)。
――最後に早明戦への意気込みをお願いします!
対抗戦の最終戦で早明戦ということで、僕自身も新国立は初めての舞台なので、楽しんで全力でプレーしたいと思います!