帝京大B相手に白熱した接戦を制する

ラグビー男子

 熱い日差しが照りつける菅平サニアパーク。早大Aチームが帝京大に勝利した熱気冷めやらぬまま、早大Bチームは帝京大Bチームと対戦した。前半は先制点を許したものの、セットプレーも安定しており、2トライを挙げた早大。しかし最後に粘り切れず連続で失点してしまう。ビハインドで迎えた後半は両校ともに点の取り合いが続いたが、最後に意地を見せた早大が逆転し、35―33で接戦を制した。

 前半開始直後から自陣に攻められる時間が続く。フランカー永嶋仁(社2=東福岡)のナイスタックルやFW陣を中心とした積極的なディフェンスで必死に守った早大だったが、前半14分にギャップを突かれ先制点を献上してしまう。しかしその後、空いたスペースに蹴りこんだSO久富連太郎(政経2=島根・石見智翠館)のキックをWTB今駒有喜(文3=東京・早実)がキャッチ。CTB平田楓太(スポ3=福岡・東筑)にボールがわたりそのままトライ、すぐに同点に追いつく。前半26分には今駒がハーフラインでインターセプトし、そのまま独走トライを決め逆転。その後は相手のノットリリースザボールを誘うプレーや献身的なタックルが目立ったが、前半29分、43分に粘り切れず失点。14―19で前半を終えた。

 この日2トライを挙げた平田

 1トライ差で迎えた後半は、序盤からスクラムで相手のコラプシングを誘うなど順調な滑り出しかと思われたが、なかなか得点に結びつけることができない。後半11分に早大のオフサイドをきっかけに失点すると、反撃を見せた早大は平田が抜け出してトライ。しかしその後すぐ帝京大に得点を許してしまう。さらに、中盤から帝京大のメンバー変更でスクラムの組み方が変わり、スクラムが劣勢に。必死に食らいつく早大は後半25分に追加点を挙げ、点差を再び1トライ差に縮める。しかしやはりスクラムで押し負けてしまい、積極的なアタックをしても点を取り切れない。そんな流れを断ち切ったのは後半35分。ロック永瀬功太郎(文構4=東京・早実)がフランカー細川大斗(社2=東京・早実)にパスし、中央にグラウンディング。最後は久富が外にボールを蹴り出しノーサイドとなった。まさに拮抗(きっこう)した試合展開であったが、35―33のキック差で早大の勝利となった。

 後半最後の得点を演出した永瀬

 この試合ではタックルや相手の反則を誘うプレーなど、要所でディフェンスが光った。さらに久富のゴールキックがすべて成功したことも接戦を制した大きな要因である。しかし後半からスクラムが安定しなかったことや、いいかたちで攻めても得点につながらなかった点などに関しては課題が残る。ただ、「この試合を僅差で勝利することができたのは、チームに大きな影響を与えられた」(フッカー原朋輝、スポ4=神奈川・桐蔭学園)と話すように、接戦を勝ち切れたことは大きな収穫であり、他のカテゴリーを勢いづける試合でもあった。今年は『Be Hungry』をスローガンに掲げる早大。チーム全員がハングリーに高め合いながら、この夏合宿でさらなる成長を遂げるに違いない。

(記事 塩塚梨子、写真 小野寺純平、内海日和)

 

夏季オープン戦
早大 スコア 帝京大
前半 後半 得点 前半 後半
14 21 19 14
35 合計 33
【得点】▽トライ 平田2、今駒、鈴木、細川 ▽ゴール 久富(5G) 
※得点者は早大のみ記載
 
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
井元 正大 文3 東京・早実
原 朋輝 スポ4 神奈川・桐蔭学園
木村 陽季 社4 東京・早実
前田 知暉 社3 大阪・東海大仰星
藤井 将吾 スポ2 大阪・早稲田摂陵
小池 航太郎 商2 東京・早実
永嶋 仁 社2 東福岡
小川 瑞樹 文4 東京・早実
◎河村 謙尚 社4 大阪・常翔学園
10 久富 連太郎 政経2 島根・石見智翠館
11 鈴木 陽結 政経2 東京・早大学院
12 三浦 称児 人2 大分舞鶴
13 平田 楓太 スポ3 福岡・東筑
14 今駒 有喜 文3 東京・早実
15 堀尾 健太 スポ4 茨城・茗渓学園
リザーブ
16 西野 直樹 法3 東京・早大学院
17 横山 太一 スポ4 東京・国学院久我山
17’ 川村 駿太 法3 北海道・函館ラ・サール
18 千葉 洋介 スポ2 東京・国学院久我山
19 池本 大喜 文構2 東京・早実
19’ 永瀬 功太郎 文構4 東京・早実
20 鈴木 風詩 社1 国学院栃木
20’ 細川 大斗 社2 東京・早実
21 細矢 聖樹 スポ1 国学院栃木
22 守屋 大誠 政経1 東京・早実
22’ 金井 奨 人3 群馬・太田
23 中西 亮太朗 商4 東京・早実
23’ 宮下 龍樹 人4 茨城・茗渓学園
15 池本 暖 人4 愛知・千種
※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦監督(平16人卒)