負けたら終わりの全国大学選手権が幕を開けた。準々決勝からの登場となった早大の相手は、宿敵・慶大。試合の主導権は慶大に握られる苦しい展開となるが、12-7とリードして前半を終えると、15-19と4点ビハインドで迎えたラストワンプレーで、24フェーズ目にWTB佐々木尚(社4=神奈川・桐蔭学園)がサヨナラトライを挙げ、20-19と辛勝。苦しみながらではあるが、5年ぶりに準決勝進出を決めた。
試合は早大ボールでキックオフ。すると、慶大のキャッチミスからいきなり敵陣深いところでのスクラムを獲得する。FWでフェーズを重ねて右へずらすと、一気に逆目へ展開しSO岸岡智樹(教3=大阪・東海大仰星)から左大外にいたWTB佐々木尚(社4=神奈川・桐蔭学園)へロングパス。そのまま佐々木尚がインゴール左隅へねじ込んで幸先よく先制点を挙げる。しかし、慶大もすぐに追いすがる。7分、SO古田京(4年)のロングパントが岸岡の頭を越える。ワンバウンドでキャッチし、岸岡が蹴り返すと、WTB宮本瑛介(4年)がこのキックをチャージし、そのボールがすっぽり収まった。そして、そのままインゴールを明け渡してしまった。ゴールも決まり、5-7。「(試合の)入りがよくなかった」(フランカー佐藤真吾主将、スポ4=東京・本郷)と振り返る通り、課題としていた試合の立ち上がりの部分で慶大にリードを許してしまう。その後も慶大が早大のディフェンスラインの外のスペースを突いたり、接点での細かくゲインを図ったため、早大は後手に回る時間帯が続く。また、エリアマネージメントに関しても慶大に対策されてロングキックを蹴りにくい状況を作られ、敵陣へ入ることができず、自陣にくぎ付けにされてしまう。しかし、慶大に攻め込まれても、早大は耐えた。ただただ、耐えた。25分、慶大ボールの自陣ゴール前ラインアウトからFWの連続攻撃を受ける。インゴール目前までゲインを許し32フェーズを重ねられたが、トライは許さない。強みとするディフェンスでは確かに粘りを見せた。すると、チャンスは訪れた。38分、敵陣ゴール前のラインアウトから9シェイプでフェーズを重ねると、最後はプロップ小林賢太(スポ1=東福岡)がタックルを受けながらもゲインし、インゴールへねじ込む。ゴールも決まり12-7と、慶大に主導権を握られながらも何とかリードして前半を終えた。
前半終了間際に勝ち越しトライを挙げる小林
迎えた後半、序盤は敵陣で攻める時間もあったが、互いにミスが頻発しなかなかアタックを継続できない展開となる。そんな中、次のトライを取り切ったのは慶大だった。13分、慶大が早大の反則を誘うと、早大の意表を突いてクイックスタート。FB丹治辰碩(4年)に大きくゲインを許し一気にゴール前まで運ばれると、最後はインゴール左隅に被トライ。12-12と同点に追いつかれる。その後、早大がPGで一時は勝ち越すが、直後に慶大に自陣ゴール前スクラムからトライを献上。15-19と逆転を許してしまう。残り10分、早大は敵陣で攻めるチャンスは増えるものの、依然としてミスやブレイクダウンでターンオーバーを許し、攻め切ることができない。35分のスクラムからのアタックでもミスが出てターンオーバーを許し、37分の敵陣でのマイボールラインアウトもノットストレートで生かせず。ここで万事休すか―――。しかし、早大に再びチャンスは訪れる。直後の慶大ボールスクラムでコラプシングを誘い、ターンオーバー。対抗戦の早明戦と同様、スクラムから流れを引き寄せた。
ここで80分の経過を告げるホーンが秩父宮に鳴った。次がラストワンプレー。早大は敵陣ゴール前マイボールラインアウトという、これ以上ないチャンスを得た。フッカー峨家直也(商4=兵庫・報徳学園)からボールが真っすぐ投入される。BK陣も入りながら、まさにフィールドの15人が一丸となってモールを押し込んだ。だが、慶大のディフェンスもモールを押し返し、ゴールライン上で食い止める。その後はFWでピックアンドゴーを繰り返すが、慶大の堅固なディフェンスをなかなか押し込めない。フェーズはどんどん重なってゆく。まさに我慢比べ。その我慢比べを制したのは、早大だった。24フェーズ目、慶大にオフサイドがあり早大にアドバンテージが出ると、ここでBK展開。「(相手のディフェンスが)出てくるから逆にループとかでずらせるんじゃないか」とCTB中野将伍(スポ3=福岡・東筑)がループのサインを出すと、その思惑が的中した。慶大ディフェンスに若干ずれが生じると、わずかにできた外のスペースへ展開し、最後は佐々木尚がグラウンディング。息詰まる最終盤の攻防でミスなく攻め切り、逆転に成功した。そのまま試合は20-19でノーサイドとなり、早大は5年ぶりとなる準決勝進出、『年越し』を果たした。
佐々木尚のサヨナラトライで試合が決した
「勝ち切れた、最後勝ったことがすべてだと思います」(相良監督)。内容としては終始慶大に押し込まれながらも、最後に逆転に成功した早大。ビハインドの状況を想定し、練習を積み重ねてきたことも最後のトライに結び付いたのではないだろうか。しかし、「内容としてはあまりよくはなかった」(佐藤真)と振り返る通り、課題を残す試合であったことも事実。簡単なミスでアタックを継続できなかったり、試合の入りで主導権を握れなかったことなど、修正点は多く残されている。準決勝は1つのミスが失点に影響しかねないだけに、早急な改善が必要だ。その準決勝では明大との対戦。紫紺の宿敵を倒し、『荒ぶる』へ王手をかけたい。
(記事 新開滉倫、写真 石塚ひなの、涌井統矢)
☆PICK UP PLAYER
高校時代の悔しさを胸に。佐々木尚が見せた気迫
「早慶戦には絶対勝つ」。赤黒を着る選手たち全員が持つ強い思いだ。しかし、この試合でその思いが一番強かったのは佐々木尚だろう。「ケイオーが花園に行った時の彼らが4年生になったときに勝ちたい」と、桐蔭学園高で3年生の時、慶応高に神奈川県大会決勝で敗れた悔しさを胸に臨んだ。その思いはプレーにも表れていた。持ち味のアタックでは先制トライと、サヨナラトライと試合を決める2トライを挙げた。一方、ディフェンスでは前半、あわやトライになりかねないシーンで、見事なバッキングを見せてトライを許さなかったり、素早い出足から鋭いタックルを見せた場面もあり、80分間常に体を張り続けた。元来ディフェンスは苦手としていたが、「他のラグビーの試合をみて自身でも勉強はした」とストイックな性格で弱点を克服している。日々、高みを目指して。あの日の雪辱を果たした佐々木尚は、『荒ぶる』を歌うその日まで成長し続ける。
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全国大学選手権準々決勝 試合結果一覧
【会場】東京・秩父宮ラグビー場
第1試合
早大 対 慶大
20-19
第2試合
帝京大 対 流通経大
45-0
【会場】大阪・キンチョウスタジアム
第1試合
東海大 対 明大
15-18
第2試合
大東大 対 天理大
17-30
全国大学選手権準決勝 試合一覧
【会場】東京・秩父宮ラグビー場
第1試合
早大 対 明大
1月2日 12時20分キックオフ
第2試合
帝京大 対 天理大
1月2日 14時10分キックオフ
全国大学選手権 | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | スコア | 慶大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
2 | 1 | T | 1 | 2 |
1 | 0 | G | 1 | 1 |
0 | 1 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
12 | 8 | 計 | 7 | 12 |
20 | 合計 | 19 | ||
3/3 | 3/3 | スクラム成功率 | 3/5 | 3/4 |
4/4 | 8/10 | ラインアウト成功率 | 5/6 | 1/3 |
【得点】▽トライ 佐々木尚2、小林 ▽ゴール 齋藤(1G、1PG) | ||||
※得点者は早大のみ記載 |
早大メンバー | |||
---|---|---|---|
背番号 | 名前 | 学部学年 | 出身校 |
1 | 鶴川 達彦 | 文構4 | 神奈川・桐蔭学園中教校 |
後半27分交代→16千野 | |||
2 | 宮里 侑樹 | スポ4 | 沖縄・名護商工 |
後半27分交代→17峨家 | |||
3 | 小林 賢太 | スポ1 | 東福岡 |
4 | 中山 匠 | 教3 | 東京・成城学園 |
5 | 下川 甲嗣 | スポ2 | 福岡・修猷館 |
6 | 柴田 徹 | 社3 | 神奈川・桐蔭学園 |
後半35分交代→20佐藤真 | |||
7 | 幸重 天 | 文構3 | 大分舞鶴 |
8 | 丸尾 崇真 | 文構2 | 東京・早実 |
9 | 齋藤 直人 | スポ3 | 神奈川・桐蔭学園 |
10 | 岸岡 智樹 | 教3 | 大阪・東海大仰星 |
11 | 佐々木 尚 | 社4 | 神奈川・桐蔭学園 |
12 | 中野 将伍 | スポ3 | 福岡・東筑 |
13 | 桑山 淳生 | スポ3 | 鹿児島実 |
14 | 長田 智希 | スポ1 | 大阪・東海大仰星 |
15 | 河瀬 諒介 | スポ1 | 大阪・東海大仰星 |
リザーブ | |||
16 | 千野 健斗 | 人4 | 東京・成蹊 |
17 | 峨家 直也 | 商4 | 兵庫・報徳学園 |
18 | 土田 彬洋 | スポ2 | 茨城・茗渓学園 |
19 | 松井 丈典 | スポ4 | 愛知・旭野 |
20 | ◎佐藤 真吾 | スポ4 | 東京・本郷 |
21 | 貝塚 陸 | スポ4 | 東京・本郷 |
22 | 船越 明義 | 社4 | 東京・早大学院 |
23 | 梅津 友喜 | スポ3 | 岩手・黒沢尻北 |
◎はゲームキャプテン、※監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院) |
コメント
相良南海夫監督(平4政経卒=東京・早大学院)※記者会見より抜粋
――きょうの試合を振り返って
とにかく一言だけ。勝ち切れた、最後勝ったことがすべてだと思います。
――ビハインドで終盤を迎えた時の心境はいかがでしたか
僕は最後ホーンが鳴るまで勝利を信じて、選手を信じて見ていました。キャプテンが怖かったと言っていましたけど、選手のほうから場面ごとを想定した練習をしてほしいと言われました。そういった意味では残り数分で4点ビハインドのシチュエーションという中での練習をしていたので、それがよかったかはあれですけど、最後に取り切るという意識はあったかなと思います。選手は絶対勝つという信念を持って戦った結果がきょうの結果につながったと思います。ただ、慶應さんが4年間勝ってないとか、その前の対抗戦でも悔しい負け方をしているとかで、相当な気持ちの入れようで、それから彼らは慶応高校で花園出ていてるメンバーが多いとか、そういうしぶとさとか執念とかがあるという怖さがあったので、きょうは本当に厳しいゲームになると思っていたなかで本当に厳しいゲームになりました。そのなかで勝った選手たちは本当にすごいなと思います。
――佐々木尚選手が対抗戦の成蹊大戦以来の先発出場となりました
練習でのパフォーマンスが非常に上がっていましたし、早慶戦も早明戦もリザーブで投入されたところで、ディフェンスはそこまでいい選手ではなかったんですが、流れを変えるディフェンスをその2試合で見せてくれていたので、今回は彼を頭からということと、先程の話じゃないですけど、彼の高校時代は慶應で終わっていますから。そういう想いに懸けたいと思ったところはありました。
――課題が多いという話がありましたが、具体的にはどこでしょうか
我々は何を強みとしているチームかと言えばディフェンスなので。ゲームの入りが大事だというなかで、最初の20分くらいはふわっとしてたというか、アグレッシブさがなくて前に出られていなかった。それから、ミスがあまりにも多すぎた、簡単なミスが多すぎた。確かにプレッシャーはあったと思うんですけど、ここを取ればという大事な局面でミスが多かったので。懸念してたのは早明戦から3週間空いてなかなかゲームライクな練習ができていなかったところは心配していたんですけど、それがゲームの中で出てしまったかなと思います。
――スクラムの出来はいかがでしたか
スクラムは許容範囲かなと思います。前半押し込まれる場面はありましたけど、選手たちも修正して対応したと思いますので。
――準決勝の相手が明大となりましたが、どういう戦いをしたいですか
2日まであるので、相手がどうのこうのというよりも一度死んだ身なので、とにかく自分たちのできることとか、これから1日1日成長してどれだけ明治さんにぶつけられるか、そこに尽きると思うので。明治さんがどうこうというよりも、久しぶりに越える正月なので、自分たちの力をしっかりぶつけたいと思います。
フランカー佐藤真吾主将(スポ4=東京・本郷)※一部記者会見から抜粋
――きょうの試合を振り返って
内容としてはあまりよくはなかったんですけど、相良さんのおっしゃったように勝ち切れたことがよかったかなと。まだまだ課題が見つかったのでまだまだやっていかなければならないと思いましたし、気持ちとしてはうれしさよりもほっとしました。
――早明戦から3週間が空いての試合となりました
正直早明戦よくなかったので、まだまだやるべきところがディフェンスに関しても、今まで積み上げてきたことに関してもあったので、そこをブラッシュアップすると同時にセットプレーがまだまだ未熟だったのでそこを取り組みました。また、入りの部分もやっていたんですけど、きょうも入りがよくなかったです。個人としてはやるべきことはディフェンスだったり、タックルだったり、ブレイクダウンだったりいろいろあるんですけど、何を意識したというよりかは、全部意識しないといけないので、1つに絞るのは難しいです。
――場面を想定した練習をしたと伺いましたが、どのような場面を想定していましたか
早慶戦、早明戦も(試合の)最後にトライを取られたので、そこの部分をまた早慶戦なので「やられるぞ」と。そこを常に意識していました。対抗戦の早慶戦のときもそこがうまくいかなかったので、そこをこのままだとやられるぞということで、選手のほうからラスト5分何点ビハインドなどの設定を作ってやりたいということを選手からコーチに出して、アタックディフェンスでもそのような部分に取り組みました。
――選手から提案したのは今年を象徴していますね
そうですね。
――結果的にその練習が生きましたね
そうですね。ピックアンドゴーはちょっとびっくりしましたけど、取り切るという部分のマインドとしてはよかったかなと思います。
――ビハインドで終盤を迎えた時の心境はいかがでしたか
僕が入ったときはビハインドだったんですけど、そのときは皆言っていたんですけど、「怖かった」と。ゴール前であのような練習もしてこなかったですし、そこに関して怖かったという選手がちらほらいました。ただ、最後粘り強く勝てたというのは今年のチームの強みなのかなと思いました。
――同期の佐々木尚選手が活躍したことはどのように思いますか
尚がこの試合で久しぶりに先発したということで、彼は前の試合で途中からリザーブとして試合に入ってもいいパフォーマンスを見せていたので、すごい体を張ってくれるだろうという信頼はありましたし、きょう途中一回痛めましたけど、それでも80分間前に出続けてくれたところは非常に誇りに思います。
――準決勝が明大との対戦となります
自分たちがやってきたことをやり切るのもそうなんですけど、最近は試合の入りが悪いところを意識していかないと選手権は何があるかわからないので、次の早明戦もそこで食われてしまうのではないかと思うのでそこを意識したいです。あとは、セットプレーですね。きょうはスクラムが安定しなかったり、まだまだこだわり続けられる部分があるので、こだわり続けたいと思います。
――5年ぶりの年越しです
きょうの試合は負けたようなものなので、ここから這い上がっていくのみで。自分たちがやってきたことをブラッシュアップしていくのと、セットプレーとは入りの部分。あとは、何が起こるかわからないので、何か起きた時のコミュニケーションなど、自分たちが今までこだわってきたところの精度、たくさんこだわってきたところをどんな状況でもこだわり続けられるかっていうのが最後に結果につながると思うので。そこをさらにこだわり続けたいと思います。
――個人としての意気込みはいかがですか
すべてを捧げる気持ちでやるしかないので。1回1回の練習の大事さとかも慶應大学さんの思いだったり、そういうのを含めてまだ僕たちがラグビーをできる環境に感謝しつつ、1回1回の練習でさらにレベルアップしていきたいと思います。
プロップ鶴川達彦(文構4=神奈川・桐蔭学園中教校)
――今年2回目の早慶戦でしたが、意気込みはいかがでしたか
対抗戦の早慶戦は忘れて、全然違う慶大だと思って挑みました。やることはシンプルで、ディフェンスでプレッシャーをかけていこうと挑みました。
――前回より激しい慶大のアタックでしたが、振り返っていかがですか
対抗戦の時よりもキックを蹴ってこなくてディフェンスの時間が長くなったんですけど、自分たちがペナルティーをしなければ守れるなっていう感じはあって。そこの部分で我慢できなかったところが何本も抜かれた原因だと思います。
――大外を何本かゲインされてしまいましたが、あれは内に寄らされたのですか
内側だけはいかれないように分厚くして、回されたり裏を蹴られたりしたらみんなで反応して戻ろうって感じでやってました。
――今回アタックでのゲインが前回に比べさせてもらえなかったように見えましたが、振り返っていかがですか
前回の慶大戦よりは鋭く出てきたってのはあって。あとは全員がもらえるオプションをしっかりやり切れてなかったっていうのがアタックが上手くいかなかった原因だと思います。
――鶴川選手自身、パスを読まれてしまう場面がありました。振り返っていかがですか
後ろから声が掛かって投げたんですが、精度ともうちょっとしっかり外側のペースを見て判断できたらよかったなと思います。
――アタックのサポートが少し遅い場面もありました
特に前半でディフェンスの時間が長く続いて、体きつくなった状態で、ブレイクダウンから誰がフォローするかとかのコミュニケーションが疎かになってしまった部分があります。
――この試合全体でのスクラムを振り返っていかがですか
慶大はスクラムに関しては対抗戦と変わらずに、低く組んでまとまりで押してきて。それに対抗しようと低くしました。ただ、毎回自分たちが意識する低さで組めたかっていうとまだまだでした。
――最後のスクラムでコラプシングを取りましたが、何が良かったなどありますか
自分たちがしっかり低く組めて、落ちたときに押し込んでから崩れたので印象が良かったんだと思います。
――鶴川選手にとって初めての年越しとなりました。いかがですか
やっぱり年越しできるってことはすごく幸せなことで、きょうの慶大、勝ってきたチームの分まで恥じないようにしっかりとプレーしたいと思います。
――次回の早明戦に向け意気込みをお願いします
ディフェンスやアタックの精度を高めて、緊張感のある練習を1週間していきたいです。
フッカー宮里侑樹(スポ4=沖縄・名護商工)
――慶大に勝ちました。今の率直な感想をお願いします
ただ嬉しいという気持ちが大きいです。自分が大学に入ってから初めて年越ししたので、その面ではとても嬉しいですね。
――前回11月の早慶戦から今回にかけて意識した点や対策したことはありますか
前回は、自分は結構ディフェンスでミスが多かったので、セットプレーの安定も大事ですけどきょうはディフェンスをかなり意識しました。でもまだ受ける部分もあったので、完全にはできていなかったと思います。
――アタックをしていく際にサポートが遅れて孤立する場面が見られたと思いますが、精度はいかがでしたか
自分たちのミスも結構多くて、そこを途中で修正できなかったことはまだ課題が残ります。それでもディフェンスで勝つというところに重点を置いていたので、自分たちの強みであるディフェンスを出して、ケイオーさんにゴール前に行かれながらも止められたのはよかったと思います。
――きょうは宮里選手のラインアウト成功率は100パーセントでした。きょうのスローイングについてどう評価されますか
本当に毎日投げているので、それが自信につながりました。きょうはあまり不安もなかったですね。いけるという自信しかなくて。それが100パーセントにつながったのだと思います。
――次回は明大戦です。どう準備していきますか
メイジさんもスクラムとコンタクトが強いのでそこはしっかり引かないで出るというところと、セットプレーを安定させてきょうのように勝ち切りたいです。最後に勝てればいいので、しっかりと勝ち切っていきたいです。
フッカー峨家直也(商4=兵庫・報徳学園)
――早明戦では先発でしたが、今回はリザーブとなりましたが心境の変化などはありましたか
スタートでもリザーブでもやることは変わらないので。今回自分はリザーブだったので、いい準備をして臨もうと考えていました。
――対抗戦の早慶戦ではミスがありましたが、今回はリベンジなどの思いもありましたか
そうですね、そういう気持ちもあったんですけど、ああいう結果になってしまったので自分の精度の甘さを痛感しました。ただ、もう1回勝ってくれて、チャンスをもらえたので、準備して、リベンジしていきたいです。
――5年ぶりの年越しとなりましたが心境はいかがですか
僕らの代は初めて年を越すので、そういうところも楽しんでやっていきたいと思います。
――次の試合へ向けての意気込みをお願いします
あと2つ勝てば日本一なので、1つずつ勝っていきたいと思います。
プロップ小林賢太(スポ1=東福岡)
――年越し、そして引退がかかる試合でしたが、どのような気持ちで挑みましたか
気持ち的には勝ちたいという気持ちが大きくあって。4年生が引退というのもあるんですけど、一番重要なのは試合に勝つことなので。そこはあまり深く考えすぎず、勝つことだけを意識して試合しました。
――本日のプレーを振り返っていかがですか
今日は勝ったんですが、80分間走るというところでフィットネスが足りてないかなという感じでした。
――前半はゲインが目立ちました
前半結構良い位置でボールもらうことができて、前に出られて。逆に後半は慶大に刺さられてしまって。そこは修正しないとダメだなという感じです。
――ディフェンスの連携面が課題となりました
ディフェンス連携しないといけないところもあったんですけど、自分が上がれてなかったりとかそういうところと、細かいところでミスがあって相手にゲインされたので。そこはまだやっていかないといけないところだなと感じました。
――前半トライを決められましたが
流れとしてはテンポ上げて前に出るというところだったので、その中で良い位置でボールを貰えたので結果的にトライを取れたという感じです。
――スクラムでは押されてしまう場面がありました
何回かあったんですけど自分のセットアップがあまり上手くいってないときとかあったので、そこが上手くいっているときは逆に相手のペナルティーとなることもあったので、課題は見つかったんですけど良い方向にもいけて、それは良かったです。
――最後のスクラムでは相手のコラプシングを誘いました
そうですね。何をするかっていうのを細かく話すことができて。結果的にああいうかたちになりました。
――次戦は再び早明戦となりましたが、意気込みをお願いします
前回試合したときはスクラムで押されてしまって、本当に自分たちのスクラムが組めなかったので。そこはしっかり修正して勝てるように挑みたいと思います。
ロック中山匠(教3=東京・成城学園)
――大学選手権の準々決勝を終えての率直な感想は
勝てたことは嬉しいんですが、自分たちの思い描いていた試合は出来なかったのでかぶとの緒を締めてしっかり修正したいです。思い描いていたのは、ディフェンスを重視して流れをつかんで、マイボールを得点に繋げる展開でしたが、自分たちのミスで崩れてしまいました。ディフェンスで我慢していても、点を取り切られてしまう場面が不甲斐なかったです。
――ディフェンスの際なぜ前に出られなかったのですか
戻って分析し直すまでは何とも言えないですね。受け身になってしまったのが原因かもしれないです。
――ディフェンスの連携がうまくいかない中で、試合中にはどのようなコミュニケーションを取りましたか
スコアされた際などは、ディフェンスもフェーズを重ねてしっかり抑えていれば敵の攻め手も徐々に少なくなってくる、点を取られてしまっても今度はきちんと抑えれば良いという意識でみんなやっていこうと話しました。
――最後のゴール前の攻防の心境を教えてください
FWは我慢するしかなかったので、とにかく反則をしないでボールを供給し続けようという意識でプレーしました。うちのBKにはキャラクターが揃っているので、我慢していれば、絶対にとってくれると思って走り続けられました。
――個人として試合を振り返ってどうですか
全然ダメです。具体的には、タックルの回数が今回そんなに多くなかったこと、一個一個のタックルが受け身になっているところが何度もありました。
アタックだと前半のノックオンですね。あそこでボールを繋いでトライが取れていればもっと楽な試合展開になったと思います。チームの駒としてはいい仕事が出来ませんでした
――今回が大学選手権初スタメンでした
どの試合だからメンタリティが変わるということがない選手だと自分では思っていて、一試合一試合を大切にしているので、特に意識はしなかったです。
――きょうの勝利によって年越しが決まりましたね
ラグビー人生で年を越したことがない中、今回初めて年越しできたので、率直に嬉しいです。年越す云々よりも、明日から練習出来なくなるチームがある中で僕たちがまた練習できるのはすごく光栄なことなので、もう一回初心に返って悪かったところを見直し、次の試合に向けて準備していきたいです。
ロック下川甲嗣(スポ2=福岡・修猷館)
――ご自身としては大学選手権では初勝利となりました
負けたら終わりっていう緊張感の中で、去年は自分たちの形が出せないまま不完全燃焼で終わってしまった感じだったので、リベンジというか、また同じ思いはしたくない、一戦一戦が最後なんだという気持ちでやるようにしていました。
――ラインアウトが安定していたが、振り返っていかがですか
自分たちは2位通過ということで、3週間試合の間が空いたので、そこをアドバンテージだと思って、この試合のために微調整をしたり、変えるところを変えたりだとか、そのようにして間の3週間を使えたことが、きょういい形で出せたと思います。
――ディフェンスについて、相手のアタックで食い込まれる場面も多くあったが
僕たちとしては6番の川合さんと、7番の山本さんを重要人物として練習してきました。予想通りその2人が強くて、1人で当たってくるのではなくて2人で束になって当たってきたりだとか、対抗戦で自分たちがいい形でディフェンスできていたところが、きょうは出来なかった時間帯もあったので、そこをどうするのかということは1月2日までに修正していきたいと思います。
――ラスト10分でミスが続くなど苦しい時間帯が続いたがチームとしてどのような声掛けがあったか
きょうまでの練習で、4点ビハインドでラストワンプレー、などのタフなシチュエーションを想定しての練習をやってきたので、やってきたことを信じるということ、負けたら終わりでここで出し惜しみはしたくなかったので、みんなを信じようということ、それから、ミスが起きるかもしれないけどみんなでカバーしようということは話していました。
――準決勝の明大戦に向けての意気込みをお願いします
まだメイジさんと試合ができるという事は嬉しいことでもありますけれど、前回僕たちが勝っているので相手も本気で来ると思いますし、自分たちは迎え撃つのではなくて、またチャレンジャーとして準備をしていきたいと思います。
フランカー柴田徹(社3=神奈川・桐蔭学園)
――逆転勝利でした
内容があまり良くなかった中でも勝ち切れたのは収穫だと思うので、次につなげたいと思います。
―この試合はどのような意気込みで臨まれましたか
前回勝ったということを忘れて、もう一度チャレンジャーとして臨みました。
――前半最後、ゴール前での攻防を防ぎ切りました。どのような気持ちでプレーしていましたか。
あそこで少しでも引いたらこの試合終わりだなと思っていたので、1センチも譲れない戦いでした。
――ディフェンスについて、この試合を振り返って個人的にいかがでしたか
前回とやり方を変えようとして取り組んだ部分もあったんですけど、そこがうまく機能しなかったなというのは反省点です。
――チームとしてのディフェンスの連携についてはいかがでしたか
わりと動けてはいたんですけど、ケイオーさんのプレッシャーも前回よりもほんとに強くなっていたので、そこでちょっと受けてしまったなという印象です。
――アタックとディフェンスの質について、次に向けて修正したい点は
アタックの方で本当にミスが多かったので、ひとつひとつ丁寧にやって行きたいと思います。
――次は早明戦です。次戦に向けて意気込みをお願いします
もう一回チャレンジャーの気持ちで、前回の勝ちはもう忘れて、全力でぶつかっていきたいと思います。
フランカー幸重天(文構3=大分舞鶴)
――年越しが決まりました。今の心境はいかがですか
素直に嬉しいです。ここ4年は初戦のカベを越えられていなかったので、今年は1つ越えることができて良かったと思います。
――今大会に向けてどのような準備をされましたか
自分たちがやってきたディフェンスの部分で勝つということは変わらないと思うので、そこの精度を高めるための準備をしてきました
――きょうの試合を振り返っていかがですか
ディフェンスで粘れた部分もあると思いますが、アタックでうまくかわそうとして相手のプレッシャーを受けてしまったので、アタックでもディフェンスでも自分たちから仕掛けて、先手先手でプレーをしていきたいと思います。
――粘り強く守れた要因は
気持ちで負けていませんでした。あそこで止められたのは大きかったですし、流れを引き寄せられたので良かったと思います。
――ご自身のプレーを振り返ってはいかがですか
まだまだ全然いいプレーはないですし、自分の中では全然満足していないので、また1週間準備して自分もチームも成長できるように頑張りたいと思います。
――昨年と今年を比べていかがですか
今年はチームの状態もすごくいいですし、チーム全員で勝ち上がるための準備をやれていると思うので、それが勝ちにつながっていると思います。
――早明戦へ向けて一言お願いします
前回勝ったことは忘れて、FW勝負だと思うのでしっかり準備していきたいと思います。
NO・8丸尾崇真(文構2=東京・早実)
――自身初の選手権で慶大に勝利を収めました
純粋にうれしいです。年越しということもそうですし、このチームでまだラグビーができることが幸せです。
――前半は開始早々に先制をしてリードを奪って終えました
前半の最後にゴール前まで来られる場面があったんですけど、そこでFWで粘り切ったのは大きかったです。逆に後半はそこでいかれてしまうところがありました。
――やはり後半はチームとしてうまくいかない時間帯が長かったですか
なんかうまくいっていない感じでした。本当にちょっとした、タッチラインに出ない、ディフェンスで外すといったところでケイオーに突かれてしまいました。
――ブレイクダウンで慶大が押していましたが、プレーしていていかがでしたか
ケイオーの圧力がすごかったです。でもFWのブレイクダウンの勝負で負けてはいけない、引いてはいけないという感じでした。
――ミスが目立ってしまったことはいかがですか
ミスも多かったんですけど、ミスを大きくしない、ミスをしたところにすぐにカバーに入ることを意識しました。ミスを広げなかったことは良かったです。
――ラインアウトが安定していました
やってきたこと通りです。一つノットストレートがあったんですけど、それ以外は基本的に良かったです。
――ご自身のきょうのプレーはいかがでしたか
正直自分のプレーとしては良くなかったので、あと2試合で挽回していきたいです。
――最後に次戦の明大戦に向けて一言お願いします
前半と後半の最初の10分を意識して、受けないでワセダから仕掛けていきたいです。
SH齋藤直人(スポ3=神奈川・桐蔭学園)
――きょうの勝利はどんな気持ちですか
チームが勝てたことは本当に嬉しいですが、個人としては自分が求めてるレベルには全然達していないのでもう一回気を引き締めて準決勝でベストな状態にもっていきたいです。
――今季2回目の対戦でしたが、やりづらさはありましたか
試合前からお互いのこと知り尽くした相手でした。自分たちがやってきたことをどれだけ貫けるか。細かいところにどれだけこだわれるかということが勝負を分けると思っていました。そういう意味ではワセダは勝った試合でしたが、ミスが多かったりとか、内容としては負け試合だったと思います。本当に次があるというのは救いがあるじゃないですけど、それに向けて準備したいです。
――後半ノックオンが続いた理由は何でしょうか
ちょっと分からないですけど、ラストワンプレーの集中力とかと比べるとなかったので、そこはやっぱりもう一段階トライを取りきれる集中力が必要かなと思います。
――コンバージョンキックについてどのよう感じてますか
前回の慶大戦同様、自分のキックが決まってればと試合中思っていて。準備していなかったわけではないのですが、結果的にああなってしまうのはその準備が悪かったのか。結果が全てだと思うので、準備の仕方などを変えて明大戦では決めたいですね。
――きょう勝てたことをどのように捉えてますか
1個1個成長していくと言いつつも、負けたら終わりなので。きょうプレー面で成長できたかはわかりませんが、こういうゲームをものにしたのはどこかしらの自信にはなると思います。
――連携で孤立する場面が何回かありましたが、どのように捉えてますか
少し想定してたのと違った時にミスが起きてFWからの裏のパスであったりとか。そこはコミュニケーション。相手がどのようにしてくるとかを対応するコミュニケーションで改善できるところもあるので、きつくなった時こそ細かいところにこだわれるようにやっていきたいです。
――ブレイクダウンではプレッシャーを受けていましたか
そんなに綺麗に(ブレイクダウンからボールが)出た印象はなかったです。そこも言っていきたいです。
――慶大の圧力は強かったですか
そうですね。ブレイクダウンのオーバーの人なのか、キャリアの人の問題なのかは分かりませんがメイジもジャッカルしてくるプレーヤーが多いと思うのでそういうところも含めて準備していきたいです。
――チームとして準決勝に進めたことはどんな意味があると思いますか
まずここ最近年越ししてなかったので本当に嬉しい気持ちと正月にラグビーできるというのはどの世代のラガーマンとしてもやっぱり嬉しいことだと思うので嬉しいですし、チームが一つになれるいい機会かなと思います。
――ラストワンプレーで佐々木尚選手がトライを決めましたが、どのように感じてますか
本当に格好いいですね。尚さんもやっぱり高校時代からケイオーに対しては色んな思いを持ってる人だと思うので、また努力もする方なのでやっぱり準備したものは裏切らないと尚さんを見て改めて思いました。
――明大に向けてどんな準備をして臨みますか
自分たちが1年間やってきたことをしっかりと振り返って、強みとするところを更に高めていきたいです。
SO岸岡智樹(教3=大阪・東海大仰星)
――今の率直な気持ちはいかがですか
ホッとしています。勝っていてそのまま勝ち切れていたらうれしいと思いますが、逆転という形なのでホッとしています。
――3戦連続勝ち切れています
対抗戦に関しては、次がある中での自分たちの自分たちのできていることを確認するみたいなところがあったと思いますが、きょうに関しては負けたら終わりで。それを勝ち切れたというのは大きいです。内容はどちらのチームも反省するところがあるとは思いますが、それを次に生かせるのは勝ったチームしかできません。次に進めたということが、きょうの一番の収穫だったと思います。
――5年ぶりの年越しで、岸岡さんにとっては初の年越しとなります
僕自身も過去2年は(準決勝に)行けていなくて・・・。不思議ですよね(笑)。年を越さないのが2年続いていたので、まだラグビーできるんだというのはあります。変な感じですけど(笑)、率直にうれしいですね。
――序盤でキックをチャージされ、トライを奪われた場面がありました
チャージされたのはアンラッキーというか。僕個人としては改善するところがたくさんありますが、チームとしては別にまあいいやくらいかなと。チャージに来ていたのはわかっていたけど、当たってもいいやと。蹴らないという選択もありましたが、相手が一人だけではなくて。後半に河瀬が走ってペナルティーを取られた場面がありましたが、蹴らなかったらああなっていたと思います。蹴ると判断し、とりあえず方向だけ決めて、相手に当たってもどこか吹っ飛んでくれたらそんなひどくはならないだろうと思っていたら、まさかスポッとはまるとは思っていなくて。もう、動けなかったですね。
――ハイパントとロングキックを使い分けていました
対抗戦での早慶戦の時に、結構ロングキックを使っていて。相手のバックスリーとしては後ろ向きに下がりながら取ってという場面が多くて、それ対策かはわからないですが、相手がめちゃくちゃ深くポジショニングをしていました。それを越すのはさすがに無理だなと。でも、そういうポジショニングをしてくるだろうというのはありました。相手は僕が蹴ってくることを知っているので、それの裏をかくわけではないですが、ロング(キック)を蹴るよりかはコンテストキックではフィフティーフィフティーな状況を作れるので、それを敵陣で作りたいなという意図がありました。この1週間くらいはそれを練習していました。
――ラスト1週間は、場面を想定した練習をしたと聞きましたが、それはどのような練習をしていたのですか
相手が慶大と決まったので、Bチームに慶大のタックルをやってもらったりとか、きょうはBKでいうと佐々木尚選手(社4=神奈川・桐蔭学園)と古賀選手(由教、スポ2=東福岡)の変更があったり、リザーブのメンバーも変更があったりしたので、誰かが怪我をして入れ替わるなどメンバーを入れ替えたときの想定をしていました。今までの練習だと、リザーブのメンバーから交代という感じだったのですが、40分の中の最初と最後の15分だけを練習して、そのメンバーを入れ替えて練習したりしていました。
――記者会見で監督が、終盤に4点差という場面の練習もしていたと言っていました
僕が1年生の時の早明戦で、勝っているけど最後3分くらい時間を潰さなければならない場面で、そういう練習をしていなくて。こうなったらこうしようというのはあったのですが、練習ができていなくてうまくいけずということがありました。それもあって、今回は場面を想定した練習を取り入れさせてもらって、2、3点差で負けているときにどう攻めるかということを練習しました。結局はトライを取りたいという練習なのですが、それをやっていたからトライにつながったかと言われるとあれですが、最後トライを取らなければいけないという場面を想定することはやっていてよかったなと思いました。
――ラストワンプレーで、パスを受けてから少し間をとっていましたが、そこについては
アドバンテージがあったのでゴール前に相手が出てくることはわかっていました。後から聞いたら中野君(CTB中野将伍、スポ3=福岡・東筑)曰く、「(相手のディフェンスが)出てくるから逆にループとかでずらせるんじゃない」という彼の思いつきでサインを聞いた上でだったので、あの場面はサインを出してくれたので僕はそれをやるだけでした。ありがとうございます、って感じですね(笑)。
――佐々木尚選手がトライを決めた瞬間の気持ちはいかがでしたか
前半のいいタックルや、僕が抜けてしまったところの反対から来てタックルしてくれたりとか、もうきょうのMOMは彼かなと僕は思います。
――明大戦に向けて
僕らはタイトルを取っていないのでチャレンジャーという気持ちでいくのですが、メイジさんはそれ以上の気持ちでリベンジというのを掲げてくると思います。あと2週間もないですけど、しっかり対策を立てて、きょうの前半ゴール前でトライを取られなかった時のようなものが明大戦では必要になってくると思うのでそこをより一層磨いて頑張っていきたいと思います。
WTB佐々木尚(社4=神奈川・桐蔭学園)※囲み取材より抜粋
――青学大戦ぶりの先発でした
基本的に古賀選手(由教、スポ2=東福岡)が表で練習していたので、あまりAチームと深く関わることがなかったんですけど、かなり近日での交代だったので、最初はチームと合う部分とそうでない部分があったんですけど、岸岡君や他の選手とのコミュニケーションを大事にすることでチームに浸透していくことができたと思います。
――やはり慶大は思い入れのある相手でしょうか
そうですね。中学から東日本大会とか、高校では花園予選で当たった相手で、悔しい思いをしているので、特別な気持ちで戦えたと思います。
――去年の早慶戦にも出場し、勝利していますが
あれは勝ちましたけど、自分たちの代での実績ではないので。ケイオーが花園に行った時の彼らが4年生になったときに勝ちたいという思いが強かったです。
――前半にタックルを受けて起き上がれない場面がありました
気づいたら倒れている状態で、その前のプレーとかトライしたことがあまり思い出せなかったんですけど(笑)。そこは岸岡君とコミュニケーションをとって不安な部分を解消していきました。サインプレーなどが不安だったので。
――試合を決めたトライについて
個人的に呼び込んだボールでした。もっと前のシーンから外が空いていたので呼んでいたんですけど、聞こえていなかったようなので、次からはもっと早く呼んでトライに繋げたいと思います。あそこでタッチに出たり、ノックオンをしてしまうと自分のプレーで4年間が終わってしまうということだったので、絶対に取りきるという思いが強かったです。
――逆サイドでした
外で取れるという確信があって、左右を固定されているWTBではないので、自分で考えて動くことが求められているところで、動き出しとか、チームとしての『Moving』というテーマも意識できたと思います。
――ディフェンスで意識していることはありますか
今年から『ディフェンスで勝つ』というテーマがあって、個人的にディフェンスがウィークポイントだったので、他のラグビーの試合をみて自身でも勉強はしたつもりですし、そういう部分で成果が出たのかなと思います。
――メンバーに4年生が少ないことについて
部では4年生が一番多くて、それでも4年生がメンバーに絡んでこれないという現状は実力の世界なので仕方ないとは思うんですけど、チャンスをもらったので、出れない4年生の気持ちも背負って、フィールドで体現できたらと思います。
――年越しが決まりました
4年間で初めての年越しなので嬉しいですし、絶対に大学選手権で優勝して最後に「荒ぶる」を歌いたいと思います。
――次戦の明大には桐蔭学園高の同期もいます
やっぱり同期の祝原君(涼介、4年)がいますし、本当に手ごわい相手だと思います。前の試合で勝ったことで、向こうはチャレンジャーとしてより一層強くなっていると思うので、次に向けて準備していきたいと思います。
CTB中野将伍(スポ3=福岡・東筑)
――大学選手権での早慶戦勝利、今のお気持ちはいかがですか
まず、勝てたことが一番良かったなと思います。
―約1ヶ月ぶりの早慶戦再戦でした
1ヶ月前の結果は考えないようにしました。慶大もリベンジしてくるなと思いましたし、早大も気を引き締め直して、もう一度自分のやることをやろうという意気込みで臨みました。
――試合を振り返っていかがでしたか
やはり、1ヶ月前の試合と比べて分析もされていますし、向こうも新しいことを色々とやってきました。その中で早大側としてはミスが多くて、内容的にはあまり良くなかったかなと思います。
――中野将選手に対する相手のマークはかなり厳しいように見えました
前半から慶大さんのディフェンスの方は元気だなというのは分かっていたので、そこの部分では自分のところで前に仕掛けてゲインできればなと思ったんですけど、試合を通してディフェンスをうまくコントロールできず、チームとしていい動きにもっていけなかったので、そこはCTBとしての反省点です。
――慶大のCTBの栗原由太選手に対して何か意識されたことは
誰かを意識してというよりかは、とにかく対面に来た選手に対してCTBで勝つという意気込みでやったんですけど、タテでゲインできていても、横に展開しないとトライには繋がらないので、ディフェンスを崩すという面ではきょうはあまりできなかったなと思います。
――ブレイクダウンで押し込まれる場面が目立ちました
ブレイクダウンの精度が悪くて、球出しのところが悪くてターンオーバーされたりがあったので、次の試合までの修正点になると思いますね。
――反則も試合を通して多い印象を受けました
ノックオンとかも多くて、きょうは早大側としてはミスが多くて流れがつかめなかったので、そういうところの精度を上げていかないと次は勝ち切れないと思うので、一つ一つの細かい部分をもう少ししっかりとやっていけたらなと思います。
――大学入学後初の年越しが決まりました
ここまできたら絶対に『荒ぶる』を取りたいと思うので、できる限り最大限の準備をしていきたいなと思います。
――そこへ向けてどのような準備をされていかれますか
一つ一つの精度を上げていくことももちろんですし、チーム力もまだまだ上がると思うので結束していきたいと思います。どんな相手にも対応できるように、スキルも上げていきたいなと思います。
――東海大に明大が勝利したことで、早明戦の再戦となりますがそこへ向けた意気込みをお願いします
対抗戦で1回勝ってるんですけど、それは一旦忘れて、今一度明大というチームがどういうチームなのかを分析して、早大らしいラグビーができたらなと思います。
CTB桑山淳生(スポ3=鹿児島実)
―― 相手は対抗戦で勝利した慶大でしたが、試合を振り返っていかがでしたか
慶應さんも死に物狂いでくるというのはわかっていたので、それを想定した上で前半はいい入りができたと思います。でも試合を通してペナルティの数だったり、細かいタックルミスだったりというのがチーム全体にあったのかなと思います。
――自身はどのような役割を果たそうと試合に臨みましたか
いつもと変わらないんですけど、ディフェンスとアタック両方ともゲインラインの攻防で勝ち続けることと、空いているところにしっかり呼ぶというのはやっていました。
――慶大の出足の速いディフェンスに対してどう対応していきましたか
僕らがループプレイだったり相手を一瞬止まらせるような動きだったりをうまくすることができて、BKのアタックとしては、はまっていたのかなと思います。
――外のディフェンスが少なく相手に抜かれる場面がありましたが、振り返っていかがでしたか
慶應さんがFWサイドを攻めてきていたので、それに対して僕らが同じだけ順目のまくりだったりをやらないとだったんですけど、そこが少し慶應に負けてしまいました。裏のディフェンスの掛け合いだったり、コミュニケーションだったりで対処できるところがあったので、明治戦はしっかり修正したいと思います。
――年越しが決まり、再び早明戦が行われますが意気込みをお願いします
一番負けたくない相手の1つなので、絶対に勝ちます。
WTB長田智希(スポ1=大阪・東海大仰星)
――初の大学選手権でしたが、どのようなお気持ちで臨まれましたか
対抗戦はリーグ戦で、選手権はトーナメントなので負けたら終わりという中で、そこの気持ちは大分違いました。最後負けてるときにこれで終わるかもしれないという気持ちもあって、そこで大きく気持ちの差はありました。
――いいタックルが目立ちましたが、ディフェンス面を振り返っていかがですか
いつも通りアグレッシブに出るというのは自分の中で決めてたので、いいタックルが出来た面もあったんですけど、もっともっと仕掛けられる場面もあったので、そこは1つの課題として次頑張りたいと思います。
――チームディフェンスについては
いい感じで出られてるところもあったんですけど、順目の人数だったりBKで人数を合わせるところだったり、細かいところがまだまだで、相手にプレッシャーかけられてないところもあったので、次に向けてしっかり準備したいです。
――後半には右サイドでチャンスにつながったキックがありましたが、どのような意図でキックを選択されましたか
相手の後ろにいる選手が上がってきて、もうひとりの逆側の選手がカバーしてるというところで、スペースができたのでそこを狙って蹴りました。うまいこと相手がノックオンしてくれてマイボールになったのでそこは良かったかなと思います。
――ラストワンプレーではトライを決めた佐々木尚選手につなげるかたちとなりましたが、どのようなお気持ちでしたか
あそこはもらったところで2対1だったので、放るしかないというところで放れて良かったなと。あの時は特に何も考えずに放りました。結果としては良かったかなと思います。
――4点差で負けていた最後はプレッシャーもあったと思いますが、どのような心境でしたか
ワントライで逆転のところで、ここで負けるかもしれないと思って本当にミスもできないですし、ここで負けたらやばいという気持ちだけでやってましたね。
――修正していきたい部分は
ペナルティから一気にトライを取られたところがあったので、個人としてはもっとアグレッシブにディフェンス出て、チームとしてもペナルティや小さなミスが積み重なって流れがつかめないというところがきょうもあったので、そこを修正して臨みたいと思います。
――次戦の早明戦への意気込みをお願いします
負けたら終わりというところで、明大は本当に強いのでそこに向けて絶対勝つための準備をして、それに臨めたらなと思います。
FB河瀬諒介(スポ1=大阪・東海大仰星)
――勝ちましたが、お気持ちはいかがですか
ほっとしましたね。自分のミスでトライを取られて、チームを苦しくさせてしまいました。最後は4年生がトライを取ってくれたので、自分自身とてもほっとしました。
――早明戦が終わって3週間、どういった練習をされていましたか
まずは体のケアですね。あとは、チームのコミュニケーションの量がまだまだ足りていなかったので、そこを意識してやっていました。
――毎試合うかがっていますが、きょうの緊張はいかがでしたか
緊張はしていました。慶大を相手に、負けられないというプレッシャーもある中で、自分がどういうプレーができるかが試されていたので、緊張しました。
――試合の展開としては、早大の先制トライから始まりました
普段の練習から、試合の入りを意識してきました。あそこでトライが取れたのは、いい形だったと思います。
――そのあとは苦しい時間が続きましたが、チームとしてはいかがでしたか
チームテーマとして『ディフェンスで勝つ』ということが挙げているので。どれだけ相手に攻められてもディフェンスをし続けるのがワセダのラグビーだと思います。そこは特に問題ないかなと思います。
――後半の入りの部分で意識は
最初にスコアをするということは、試合の流れに