試合終了間際に逆転 中大Bに辛勝

ラグビー男子

 8トライを挙げた中大Bとのジュニア夏季オープン戦から2週間あまり。夏の流れをそのままに勝利するかと思われた試合だったが、理想のプレーとはかけ離れた内容となった。前半に2トライを挙げ14-5で折り返すが、後半はセットプレーが安定せず、ハンドリングエラーも連続しパスがつながらない。3トライを奪われまさかの逆転を許す。試合終了間際の1トライ、コンバージョンキックで7得点し、21-20で勝利。スコアでは上回ったが、試合内容に鑑みれば喜ぶことは決してできない初戦となった。

 試合開始から1分も経過しないうちに、中大BのキックをキャッチしたFB水谷彰裕(商2=埼玉・早大本庄)が自陣から飛び出した。ディフェンスをかわし独走すると、そのままインゴールへ。先制得点を決めた。さらに12分、ラインアウトからフェーズを重ね、最後はフランカー千野健斗(人2=東京・成蹊)にボールが渡った。しかし、その後はノックオンなどミスが絶えず攻撃が停滞してしまう。前半終盤にはゴール前ラインアウトからモールで押し込まれ失点。ラストワンプレーではスクラムの組み直しが何度も行われる。最後は早大Bが我慢しきれずペナルティーを犯してしまう。中大Bがタッチに蹴りだし、前半終了となった。

フランカーとして存在感を発揮してきた千野。この日2トライを決めた

 後半、ゴール前での攻防を繰り広げるが、惜しいところでペナルティーを犯し得点にはなかなか至らない。15分にはハーフウェイラインから左サイドを抜かれ、失トライ。ラインアウトの乱れも目立ち、好機をものにできないもどかしい局面が続いた。31分、スクラムからこぼれたボールに素早く反応した中大Bにインゴールを割られ、スコアは14-15。逆転を許してしまう。終盤、モールで押された早大Bはまたしても左サイドを突かれ、失点。14-20と追いつめられるが、ラストワンプレーでミスなくアタックを継続する。自陣からボールをつなぎ左サイドへと展開すると、再び千野がトライ。最後はSO横山陽介(スポ3=神奈川・桐蔭学園)のコンバージョンキックが決まり、21-20で辛勝した。

セットプレーで安定感を欠き、苦しい試合となった

 カテゴリー1への復活をなんとしてでも遂げたい早大B。しかしふたを開けてみればカテゴリー2のチームも簡単には勝たせてくれない。得点では肉薄されるも勝利したといえるが、トライ数では中大Bを下回った。攻防が拮抗するなかで3トライを献上したことは、惜しいところでの取りこぼしが響いた結果だ。横山のキックによって救われたが、セットプレーやハンドリングの修正が急がれる。きょう、ノーサイドを迎えた早大Bは休む間もなく練習を開始した。次戦ではその成果を見られるのか。ミスの少ない冴えた攻撃に期待したい。

(記事 曽祢真衣、写真 進藤翔太)

関東大学ジュニア選手権
早大B スコア 中大B
前半 後半 得点 前半 後半
14 15
21 合計 20
【得点】▽トライ 千野2、水谷 ▽ゴール 横山(3G)
※得点者は早大のみ記載

         

 

         

早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
◎佐田 涼祐 社4 東京・早実
  後半25分交代→16井上    
峨家 直也 商2 兵庫・報徳学園
  後半28分交代→17森島    
柴田 雄基 文3 愛知・千種
  前半32分交代→18小笠原    
三浦 駿平 スポ1 秋田中央
吉満 慎吾 人3 東京・本郷
  後半23分交代→19樋口    
千野 健斗 人2 東京・成蹊
増原 龍之介 教1 広島・崇徳
中山 匠 教1 東京・成城学園
  後半13分交代→20西田    
吉岡 航太郎 スポ3 國學院栃木
10 横山 陽介 スポ3 神奈川・桐蔭学園
11 桐ケ谷 稜介 スポ2 群馬・太田
12 野口 祐樹 人3 群馬・太田
13 船越 明義 社2 東京・早大学院
14 緒形 岳 スポ2 新潟・新発田
  後半18分交代→22高橋駿    
15 水谷 彰裕 商2 埼玉・早大本庄
  後半36分交代→23作田    
リザーブ
16 井上 大二郎 スポ2 愛知・千種
17 森島 大智 教1 東京・早実
18 小笠原 優 商4 秋田
19 樋口 悦久 商4 大阪・早稲田摂陵
20 西田 強平 スポ2 神奈川・桐蔭学園
21 貝塚 陸 スポ2 東京・本郷
22 高橋 駿 文構4 東京・早実
23 作田 蓮太郎 教3 東京・早実
※◎はゲームキャプテン、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園)