【連載】新体制特集 『BE THE CHAIN』 第3回 WTB本田宗詩副将

ラグビー男子

 昨季はケガに苦しみ、思うような活躍ができなかったWTB本田宗詩副将(スポ4=福岡)。それだけに今季に懸ける思いは強い。副将にも就任し、チームを引っ張る立場になった本田選手に、これから始まるシーズンに向けた意気込みを伺った。

※この取材は3月16日に行われたものです。

「プレーで引っ張っていく」

副将としての覚悟を話す本田

――オフの期間は何をして過ごしましたか

 オフは杉本峻(商4=東京・早実)、樋口(悦久、商4=大阪・早稲田摂陵)、山川(慶祐、商4=東京・早実)、矢野(健人、商4=東京・早実)、堤(悠、政経4=東京・攻玉社)と6人でハワイに行ってきました。すごく楽しかったです。

――ハワイではどんなことをされたんですか

 女子大生みたいな遊びばっかりしてました(笑)。マリンスポーツとかして、リフレッシュしました。

――ゼミ合宿にも行かれましたか

 ことしは行ってないですね。オフ期間と被ってなかったので。

――副将の話がきたのはいつ頃でしたか

 オフの終わりくらいですね。ハワイから帰ってきたころにキャプテン(桑野詠真主将、スポ4=福岡・筑紫)から言われました。

――副将就任の話を聞いてどう思いましたか

 自分がなるとは思っていなかったので、びっくりしました。

――桑野主将からはどんな話がありましたか

 僕たちの学年で、試合に出ているとかはあまり関係ないんですけど、そういったプレーヤーが引っ張っていかなきゃいけないということで、「お前しかいない」と言われました。言われたからにはやるしかないと思ったので、引き受けました。

――山下大悟監督(平15人卒=神奈川・桐蔭学園)ともお話されましたか

 まだ就任直後なので、直接二人だけで話したことはないです。どちらかと言うと僕はラグビーのプレーで結果を出すべきだと思うので、副将としてプレー面で引っ張っていければと思います。

――自分のプレーでチームを引っ張っていくということですか

 そうですね。僕は普段はうるさいキャラなので難しいんですけど(笑)。オンとオフをしっかり区別していきたいと思います。

――山下監督はどんな方ですか

 僕は昔からワセダラグビーのファンで、大悟さんが優勝した時の円陣のシーンがYouTubeに上がっているんですけど、それがすごく好きで。『命を惜しむな、名を惜しめ』ってやつなんですけど。ずっと動画で見ていた人が監督になるということで、気合も入りますし、すごく楽しみです。

――いまは全体練習を山下監督が指揮されているんでしょうか

 そうですね。

――どんな印象がありますか

 僕はいまケガをしていて練習に入れていないんですけど、外から見ていて一つ一つの言葉に重みというか人をひきつける何かがあるなと感じます。

――ファーストミーティングでは山下監督からどんな話がありましたか

 ことしの予餞会やファーストミーティングで「ワセダが優勝する勝ち方を教える」と言っていたのでみんなすごく楽しみにしています。それが抽象的じゃなくて、具体的な3つのポイントがあって、それを作り上げるにはどうしたらいいのかという話をしてくださいました。

――その3つのポイントとは何なのでしょうか

 ディフェンス、セットプレー、ブレイクダウンの3つです。

――監督の交代で、何か変わったところはありますか

 すごく変わったと思うのはコーチ陣です。いままではポジション別に週末コーチがいるというのが主だったんですけど、ことしはフルタイムコーチを大人数導入していて、一貫した指導ができていると思います。あとは寮の食事が変わって、いままでは嫌いなご飯があったら外食したりしていたんですけど、ことしは絶対に寮のご飯を食べようということになっています。おいしいですし、そこは不便なくやっています。

――管理栄養士の方もついているんですよね

 そうですね。常駐1人の他にもう一人、ジャパンでも(栄養士を)されていた方がいます。僕もその方から個人的に体調管理を提案してもらっています。

――いまはどんな練習をしていますか

 いまは午前はウエイトをして、午後はレスリングかスプリントセッションをして、その後にスキル練習をしています。

――本田選手はリハビリ中ですか

 はい。リハビリをしています。

――ベンチプレスでは何キロ上がるのでしょうか

 145キロです。勝浦(秋、スポ4=愛知・千種)が155キロなので、今年中にひっくり返さないと。

――昨秋の対談でも勝浦選手とベンチプレスで競っているとお話しされていましたよね

 はい、バチバチです。でも結構(差を)開かれました。

――特に強化している点はありますか

 チームとしてはスキル練習でさっき挙げた3つのポイントを主にやっています。いままでキックだったらSOからだったんですけど、ことしはエリアを重視していて、全ポジションがキックをするのでキック練習もやってます。

――個人としてはまずケガの克服ですか

 そうですね。

――復帰したら本田選手もキックの練習をされるんですか

 そうですね。パスとキックがすごく苦手なので、そこを重点的にやりたいと思います。

――話が戻りますが、コーチ陣はどのくらい変わったんでしょうか

 ほぼ一新しましたね。銘苅さん(信吾ジュニアコーチ、国際武道大卒)と功三さん(大峯功三ジュニアコーチ、平27スポ卒=福岡・東筑)以外全員変わりましたね。

――練習自体も大きく変わりましたか

 そうですね。練習も全然違うものになりました。

――昨シーズンのこの時期はS&Cを強化していたそうですが、ことしはいかがですか

 S&Cの強化は継続してます。きょねんはたしか1部練でウエイトしかやっていなかった気がするんですけど、ことしはそれに午後も加わりました。潮田さん(健志S&Cコーチ、国士舘大卒)というレスリング専門のコーチも就かれて、ディフェンス強化やブレイクダウンの面でレスリングが大事だということで、レスリングも取り組んでいます。

――桑野選手と本田選手以外にもリーダー陣がいますが、チームについて話したりはしますか

 ことしは体重管理をしっかりしようということになって、ポジションごとにリーダーを決めて、1週間ごとにリーダーが体重をチェックしたり、体重管理はすごく重視しています。

――体重管理は誰が中心になってやっているのでしょうか

 佐田(涼祐、社4=東京・早実)が体重係になってやってます。

――WTBの体重管理のリーダーは

 僕がやってます。みんな軽いので、いま頑張って増やそうとしてます。

――本田選手自身、体重面はいかがですか

 僕は去年ケガして太ってたので、いまもう一回落として、作り直してまた体重を増やしていこうという感じです。

――新入生も練習に参加しているということですが、印象はいかがですか

 中野(将伍、スポ1=福岡・東筑)がでかいです(笑)。ベンチも145キロ上げるので、僕が3年間やってきたことに一瞬にして追いつかれるっていう(笑)。

――他に気になる新入生はいますか

 齋藤直人くん(スポ1=神奈川・桐蔭学園)とか岸岡(智樹、社1=大阪・東海大仰星)は、この間の花園を見てましたし、決勝で戦ったメンバーなので注目してます。

――斎藤選手はいまはジュニア・ジャパンに帯同していますよね

 そうですね。僕が落ちちゃったジュニア・ジャパンに余裕で入っちゃいました(笑)。

――岸岡選手ももう一緒に練習しているんですか

 おととい入寮して、きのうから練習に入ってます。

――食事やトレーニングで変わった部分はどこですか

 食事の話はさっきもしたんですけど、学校がない期間は昼ご飯も出すようになっていて、そこが変わったと思っています。昼ご飯って時間もなかったですし、管理できていない部分があったので、すごくバランスが取れた食事で、1日を通した摂取カロリーも管理されていていいと思います。

――副将としての理想像などはありますか

 キャプテンが真面目で勤勉で、抱え込んでしまうタイプだと僕は思っているので、そこをうまく支えるのと、副将の前にWTBとしてプレーで引っ張っていくのが一番いい姿かなと思っています。昨年はケガもあってシーズンを通して活躍することができなくて、「シーズンを80%の力で継続して良いパフォーマンスができるのが、良いプレーヤーだ」と山下さんに言われたので、ことしはシーズンを通して活躍できるように、また副将としても引っ張っていけるようにやりたいと思います。

――バックスリーは昨季のメンバーの多くが抜けましたが

 FBは藤田さん(慶和前副将、平28スポ卒=現パナソニック)が抜けて、黒木(健人、教3=宮崎・高鍋)もCTBにいくらしいので、僕がFB説もあります。与えられたポジションで頑張らなきゃいけないと思いますし、強い時代のワセダはバックスリーがすごくいいので、ことしは本当にバックスリーが強化ポイントだと思います。

「チームに貢献できなかったことが本当に悔しかった」

昨季は思うような活躍ができなかった

――昨シーズンの結果についていかがですか

 僕は早明戦から復帰したんですけど、すごくチームも苦しい状況でした。藤田さんも復帰したんですけど、チームとして結果が出ませんでした。ハードトレーニングできていたので、精神的なつらさはみんなあったと思います。

――シーズンが深まるにつれて、練習の雰囲気は変わっていきましたか

 きょねんは一平さん(岡田一平前主将、平28スポ卒=クボタ)とか、ムードメーカーになって盛り上げてくれてたんですけど、やっぱり空元気になってしまったというか、結果が出なかったという事実がつらかったですね。

――結果が出なかった理由はなんだと考えていますか

 僕としては、最近のワセダは戦術が一貫できていないと思います。シーズンの途中でやり方を変えてしまっていました。帝京大とかはシーズンの始まりから終わりまでひとつのことを徹底してやっていたので。今季は僕たちも3つのポイントをぶらさずにやっていくことが大事だと思います。

――ケガで離脱してしまったことについては

 バックスリーもすごく変動して、僕も1年間通して14番を着たいという思いはあったんですけど、焦った気持から再発というのもあってチームに貢献できなかったことが本当に悔しかったです。ことしは春からトライをたくさん取ります。

――昨季は良い状況でのボールがあまり回ってこなかった印象でした

 昨季は春のうちは回していくスタイルでやってたんですけど、途中からFWにこだわるスタイルに変えたんです。でも、それだと強いチームを相手に得点できなくて、BKにも回ってこない悪循環になっていて、FWも体力も神経も削っていました。あまり良くない現象が起きていました。

――ケガの期間では何を強化しましたか

 ストレングスはすごくこだわってやっていました。村上さん(貴弘ハイパフォーマンスコーディネーター、平8人卒=東京・早実)とも話して体重も増やしましたし、それはすごく成果が出ました。明大、東海大には僕より大きい相手が多かったですけど、当たり負けというのは全然ありませんでした。昨シーズンに僕は、春以降帝京大とやれなかったので、早く体を当ててみたいです。

――昨季のBKについて反省はありますか

 ひとつひとつのスキルの原点の部分が、僕も含めてダメでした。それでも、藤田さんが入るだけでBKはボールも回りますし、藤田さんはそういうところがすごくて。今季はCTBからFBまで全員がそういう基礎スキルを固めないといけないと思いました。

――これからBKで重要になってくるポイントはなんですか

 ディフェンスだと、昨季はラインがばらばらでギャップが出来てしまっていたので、ことしは絶対ギャップを作らずラインブレイクされない、というのが前提条件です。多少食いこまれても、WTBが外で止めて強化ポイントのブレイクダウンで仕掛けていきます。

――WTBのディフェンスが重要ということですか

 そうですね。こっちもよく見るので相手も外まで回してくると思います。なので、WTB、FBは重要だと思います。

――春の試合予定はありますか

YC&AC(YC&AC JAPAN SEVENS)と東日本(東日本大学セブンズ選手権)があります。

――セブンズへの意気込みは

 僕はケガでYC&ACには出られないんですけど、やっぱり僕は、セブンズは活きのいいBKの登竜門だと思っていています。僕自身もそうでしたし、過去の選手もセブンズで頭角を現した人は多いです。スペースが多いぶん、ランナーは活きると思うので、出るメンバーにはしっかりやってもらって、大悟さん(山下監督)に監督が代わって、評価もゼロからのスタートだと思うので、今までの実績とか関係なく頑張ってもらいたいです。

――セブンズでの注目選手はいますか

 ケガをしていて出られるかわかんないですけど、水谷(彰裕、商2=埼玉・早大本庄)とかすごい面白いプレーヤーだと思います。細いんですけど、アタックだと僕も一対一で止められないレベルなので注目選手です。

――本田選手は東日本大学セブンズ選手権には間に合うのでしょうか

東日本は間に合うと思います。

――本田さんご自身も2年生のときに活躍されていましたが、出たい気持ちはありますか

 そうですね。個人的にセブンズは一番面白いスポーツだと思っているので、1日に何試合もあってきついんですけど、めちゃくちゃ楽しいので出たいです。

――関東大学春季大会ではどのような試合をしたいですか

 まず、基礎の3つのポイントをこだわっていきたいです。そこをぶらしてしまったら1年間ぶれぶれのチームになると思うので、春は大悟さん(山下監督)の言うことを信じてその3つをこだわってやっていきたいです。

「ワセダラグビーで勝つというプライドを持ってやる」

今季に向けた意気込みを話す本田

――ことしのライバル校はどこですか

 現実的に、きょねんは帝京大に92点取られて明大にも東海大にも負けているので、帝京大だけとは言っていられないと思っています。一番上に帝京大がいるとしても、その3校には絶対に勝ちたいです。

――体が強い相手だからこそのブレイクダウンということですか

 真っ向勝負で勝たないと、逃げても現代ラグビーでは勝てないと思うので、フィジカル勝負で勝つのが条件だと思います。

――ライバル校に勝つためのワセダの強みは何ですか

 大悟さん(山下監督)がことしはスクラムを武器にしていくと言っていました。やっぱりスクラムが安定して押すと、その後のBKのディフェンスもやりやすいですし、逆にアタックだと絶対ゲインを切れるアタックができるので、FWには頑張ってもらいたいです。

――ではウィークポイントは何ですか

 きょねんだとディフェンスが崩壊してしまっていて、帝京大に92点取られるというのは、ありえない数字なので。特に1回ラインブレイクされるとその後が続かなくて、バックスリーの連携だったりSHの戻りだったり、みんな意識が低かったです。抜かれた後というのは粘り強くやっていかないといけないと思います。

――ラインブレイクの後の立て直しが重要ということですか

 そうですね。立て直してFWもすぐセットし直す、というのができていませんでした。

――課題の改善のために副将としてやるべきことは何ですか

 やっぱり基礎練習なので、ありきたりな言葉ですがひとつひとつの練習に真摯(しんし)に取り組むことが大事だと思います。そういう環境づくりだったり、メンタルの部分は気をつけていきます。プレーヤーとしては、僕は外にいる人間なので一番チームのディフェンスが見えていますし、プレー中でもプレー外でもいろんな選手に声をかけるというのを大事にしたいと思います。

――BKでいうと委員に広瀬泰斗選手(政経4=東京・早大学院)と横山陽介選手(スポ3=神奈川・桐蔭学園)がいますが、リーダー陣の中でどういった連携を取っていきたいですか

 横山は花園でも活躍したスター選手ですし、すごいラグビーのことを理解しているので、ある程度任せつつという感じです。あと結構しゃべってくれるのですごい信頼しています。広瀬は下のチームから上がってきて、僕らはシニアにいて上のことしかわかっていなかったので、ジュニアやコルツにも気を使って声をかけてくれると思います。

――昨シーズンは上のチームと下のチームで練習内容はかなり変わっていたのですか

 上のチームでやっていることを最終的にはやりたいということだったんですけど、スキル不足だったりで少し(内容が)変わってしまっていました。仕方ないんですけどチームとして一貫できていないというところもありました。やっている内容も違うので、僕らがアドバイスしにくいというのもありました。

――いまはどうなっていますか

 いまはチーム分けがなくて、ポジションごとにやっています。

――主将や他のリーダー陣に期待することはありますか

 桑野主将には、泥臭く、今までの感じで引っ張っていってもらって、芯をぶらさないでやってほしいです。寮長(山口和慶、スポ4=福岡)は、いまめちゃくちゃ厳しいので、1年間その厳しさでいってほしいです。佐田は体重頑張って、という感じです。加藤(広人、スポ3=秋田工)は詠真の負担が多いと思うのでバックロー、ロックは中心にまとめていくべきだと思います。

――それでは今季のワセダをどのようなチームにしていきますか

 テーマは『BE THE CHAIN』で、いろんなところに張り紙も貼られていて、それを徹底しようと大悟さんはしていると思います。やっぱり個々が強くなるのもそうですが、15人のスポーツなのでまとまったチームが強いので、組織力という部分でさっきの3つのポイントで勝てるようにしなければならないです。今はひとつひとつの鎖、個を強くする時期だと思っているので、ストレングスや基礎スキルの部分を高めていきたいです。

――『BE THE CHAIN』とはどういう意味ですか

 「鎖になれ」という意味なんですけど、ディフェンスだったらみんなで手をつないでいるイメージで鎖になって抜かせない。ラグビーだけではなくて、120人でまとまっていこうという意味です。

――寮の規則がすごく厳しくなったということですが

 いままであたりまえのことができていなかったので、小学生みたいなことですが、靴を揃えるとか使い終わったら台を拭くとかですかね。よく考えたら厳しくないです。

――日常の意識が変わればラグビーも変わるということですか

 そうですね。やっぱり私生活からです。強いチームは私生活からすごいので、そういうところを真似ていきたいです。

――日本一になるためにはどのような姿勢が必要だと思いますか

 さっき記事で見たんですけど、清宮さん(克幸氏、平2教卒=現ヤマハ発動機監督)の記事で、「強いチームはプライドとこだわりだ」というのがあって、それがすごくいいなと思いました。ワセダラグビーをやっているということにおごりを持ってはいけないと思います。恵まれた環境やOBの方々の支援もあります。いまだとOBの選手が来てくださって教えてくれる貴重な時間があったりして、ワセダラグビーで勝つというプライドを持ってやるのと、『BE THE CHAIN』もそうですし、3つのポイントにこだわって1年間芯をぶらさずにやっていくというのが、日本一のために必要だと思います。

――プレーヤーとしてどんな役割を担っていきたいですか

 今季はどこのポジションをするかわかんないですけど、バックスリーだと思うのでトライを取るというのが一番重要です。きょねんだと、天理大や明大とのビッグゲームで活躍できなくて。球が回ってこなかったって言い訳したらそれまでなんですけど、苦しい状況でもひとりで打開できるような選手になりたいです。昨シーズン14番を着ていて思ったのですが、僕が小さい頃見ていたワセダのWTBの方々や、いままでだったら荻野さん(岳志、平27先理卒)や中靏さん(隆彰、平25スポ卒=現サントリー)がいて、そういう人たちの足元にも及んでいないと、力不足を感じています。今季は歴代の14番の選手の中でも一番の選手になりたいです。

――選手としての理想像はありますか

 理想の選手でいいなら、ショーン・ジョンソン(ニュージーランド)っていうラグビーリーグの選手です。

――今シーズンに向けての意気込みをもう一度お願いします

 昨シーズンは年越しもできずで。ファンの方やOBの方はワセダの優勝が見たいと思います。言い方は悪いですけど、あんな負け方をしておいても応援してくださる方々がいて声をかけてくださるので、そういう人たちのためにやらなければいけないな、というのもあります。個人としてはラストイヤーということで、僕はことしで小学校からやってきたラグビーを辞めると思うんですけど、結果を出すというのが一番悔いの残らない方法だと思います。8年ぶりの『荒ぶる』を取ります。

――『荒ぶる』への気持ちは強いですか

 そうですね。ワセダラグビーにとっては特別なものだと思いますし、一生残るものなので絶対取りたいです。

――最後に、この特集をご覧になっているファンの方々に向けて一言お願いします

 (優勝に)8年間遠ざかっていて、失望させてしまっているので、根気強く応援してくださっている方々のためにも今季は山下監督の下、新しいワセダラグビーを見せられるように頑張ります。

――ありがとうございました!

(取材・編集 稲満美也、高橋団)

今季の意気込みを書いていただきました!

◆本田宗詩(ほんだ・そうし)

1995年(平7)3月8日生まれのB型。171センチ、82キロ。福岡高出身。スポーツ科学部4年。ポジションはWTB。色紙に書いていただいた言葉は「守破離」。意味は、まずは師の教えを守り、その次はその教えを破り、最後にはその教えから離れることが重要である、ということだそうです!本田選手お気に入りの言葉だそうです!