ラグビーワールドカップ2015イングランド大会(W杯)の各国メンバーが出揃う中、日本代表も最終メンバー31人を発表した。メンバーの中に早大の副将WTB/FB藤田慶和(スポ4=東福岡)も名を連ねる。悲願のW杯切符を手にすることとなった。藤田ら日本代表は9月1日に渡英し、ジョージアとのテストマッチを戦ったあと、本戦に臨む。
メンバーの内訳はFW17名とBK14名で、W杯初選出は藤田を含む21名。4次候補の39名から絞られる形となった。藤田の務めるバックスリーのポジションはとりわけ激戦区であったが、藤田は同じ大学生であるWTB福岡堅樹(筑波大)らとともに代表の座を射止めた。チームが目標としているのはベスト8。つまり日本の属する1次リーグプールBの5カ国のうち2位以内に入ることだ。W杯では、南アフリカ、スコットランド、サモア、アメリカと対戦。過去7大会で1勝しか挙げていないが、エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチ(HC)のもと独自の超攻撃的ラグビーを武器に強化が進んでいるだけに期待が高まる。
藤田は2012年に代表初キャップを獲得。自身の早大入学、そしてジョーンズHC就任から間もない5月のことであった。デビュー戦では6トライという衝撃の活躍。以来2度の負傷がありながらも4年間で27キャップを積み重ねてきた。8月の国内におけるテストマッチでは3試合中2試合の途中出場にとどまったが、特にアタックで高評価を得る。ジョーンズHCの構想から外れることはなく、今回の選出に至った。
世界選抜戦で突破を試みる藤田
ついに目標のW杯出場が現実味を帯びてきた。しかし藤田は「出るだけでなく、活躍したい」と語っている。世界を舞台に戦うという夢を叶えるべく、世界のラグビー関係者に自らの存在をアピールしたい。31人のうち、それぞれの試合に先発できるのは半分に満たない15人。まずは目の前のレギュラー争いを勝ち抜き、イングランドで衝撃を巻き起こす。
(記事 鈴木泰介、写真 進藤翔太)
☆W杯へ早大OBも選出!
W杯へ挑む日本代表最終メンバーに早大OBから2名が選出された。1人目がプロップ畠山健介(平20スポ卒=宮城・仙台育英)。キャップ数は66を数え、これはチーム2番目の多さになる。国際舞台での経験を生かし、チームをけん引してくれるはずだ。もう一人がいまや日本代表の顔と言っても過言ではない、FB五郎丸歩(平20スポ卒=佐賀工)。正確無比なプレースキックは日本代表の貴重な得点源となっている。W杯の舞台でゴールキックの成功率が目標の85パーセントに達すれば、おのずと日本代表の歓喜の瞬間が近づくはずだ。また、五郎丸は日本代表の副将も務めており、リーダー陣としての働きも期待される。
五郎丸のキックが日本代表の命運を握る
【日本代表の予選プール日程】
対南アフリカ代表 9月20日(日)00:45キックオフ
対スコットランド代表 9月23日(水)22:30キックオフ
対サモア代表 10月3日(土)22:30キックオフ
対アメリカ代表 10月12日(月)4:00キックオフ
※時間は日本時間