春季大会開幕戦で薄氷の勝利を収める

ラグビー男子

 昨季の全国大学選手権はセカンドステージ敗退となり、年越しさえもかなわなかった早大。その悔しさを糧に冬の間、厳しい鍛錬を積んできた。そしてついに迎えた15人制では初戦となる関東大学春季大会。対するは、外国人選手を複数人擁し屈強さを売りとする流通経大だ。試合は立ち上がりから早大ペースで進む。5つものトライを奪い、前半を35ー17で折り返した。しかし、さらにリードを広げたい後半、相手ディフェンスを前に思うようにアタックのリズムがつかめない。守備面でも後手に回り、3トライを許した。結局後半は最後までゴールラインを割ることができずにノーサイド。苦しみながらも、最終スコア35ー34で辛勝した。

 試合開始早々、会場は立て続けに歓声に包まれた。WTB勝浦秋(スポ3=愛知・千種)とWTB門田成朗(法4=埼玉・早大本庄)が自陣から空いたスペースを抜け出し一気に攻め込んで独走トライ。それぞれゴールキックも成功し、前半6分で14―0と相手を突き放す。その後も早大はキックをあまり用いない戦術で自陣から攻め続け、トライを量産。また、SO浅見晋吾(スポ4=神奈川・桐蔭学園)は難しい角度からのキックも含め、全てのゴールキックを成功させ、その精度の高さを見せつけた。反則から失点するなどしたが、合計5トライという充実の内容で前半を35-17で終える。

変幻自在の走りで2トライをマークした門田

 「前半と後半で全く別のチームになってしまいました」(プロップ千葉太一、教3=東京・早実)。後半は、前半とは打って変わって苦しい時間が続く。早大にフィジカルで勝る相手に対し接点で押し込まれ、ペナルティーから失点を重ねてしまう。攻撃もかみ合わない。ディフェンスシステムを切り替え、出足の鋭いタックルを見せる相手に対応できず追加点を奪うことはできなかった。最後まで流通経大の猛攻にさらされながら、試合終了のホイッスル。1点差で勝利をつかんだものの、トライ数では相手を下回る結果に終わった。

初スタメンの吉岡は冷静かつ積極的なプレーを見せた

 ゲームキャプテンを務めたNO・8佐藤穣司副将(スポ4=山梨・日川)は「反省点が多かった」と振り返った。確かに、相手ディフェンスに対する判断力や体の大きい相手への受け身のディフェンスなど、この試合は課題を残すものとなったかもしれない。しかし同時に、良いアタックを続けた前半は自信にもなったはずである。また早大はいま、チームを挙げて体作りに取り組んでいる。まだ途中段階ではあるが、ロック桑野詠真(スポ3=福岡・筑紫)は「ブレイクダウンで体を当てるのは前よりも楽」と語り、早くもその効果は表れ始めているようだ。全ては日本一のために――。成長を続ける赤黒戦士から目が離せない。

(記事 稲満美也、写真 副島美沙子、新庄佳恵)

☆ラグビー王国との一戦に山岡と本田が出場!

NZUを相手にランで見せ場を作った本田

 早大戦の後には関東大学学生代表(学生代表)とニュージーランド学生代表(NZU)の一戦行われた。学生代表には早大からSH山岡篤樹(教4=東京・本郷)とWTB本田宗詩(スポ3=福岡)が選出。両選手ともにベンチからのスタートとなった。学生代表は前半で3本のトライを奪うなど21ー17でリードする。しかし後半開始早々に逆転を許し、31ー21で迎えた6分に本田が出場。終了間際には右サイドでボールも受けるとキレのあるステップを披露。学生代表の得点の起点となった。15分には山岡もフィールドに足を踏み入れる。落ち着いたボール捌きでミスなくプレーした。試合は35-50でフィジカルで圧倒的な差を見せたNZUの勝利となったが、「きょうより強いプレッシャーは大学界ではない」(山岡)、「経験をチームに持ち帰っていい刺激になりたい」(本田)とそれぞれの選手が世界最高峰のプレーを体感したようだった。

(記事 東哲也、写真 藤巻晴帆)

関東大学春季大会
早大 スコア 流通経大
前半 後半 得点 前半 後半
35 17 17
35 合計 34
【得点】▽トライ 周藤、勝浦、矢野、門田2 ▽ゴール 浅見(5G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
佐田 涼祐 社3 東京・早実
  後半21分交代→16石川    
周藤 直也 社3 東京・早大学院
千葉 太一 教3 東京・早実
  後半21分交代→18柴田    
桑野 詠真 スポ3 福岡・筑紫
沢登 直也 法3 神奈川・鎌倉学園
  後半39分交代→19吉中    
仲元寺 宏行 社4 広島・尾道
池本 翔一 スポ4 愛知・千種
  後半0分交代→20宮里    
◎佐藤 穣司 スポ4 山梨・日川
吉岡 航太郎 スポ2 国学院栃木
10 浅見 晋吾 スポ4 神奈川・桐蔭学園
  後半32分交代→22横山    
11 勝浦 秋 スポ3 愛知・千種
12 高橋 吾郎 スポ2 福岡・修猷館
13 矢野 健人 商3 東京・早実
14 門田 成朗 法4 埼玉・早大本庄
15 黒木 健人 教2 宮崎・高鍋
リザーブ
16 石川 敬人 スポ4 茨城・茗渓学園
17 鷲野 孝成 基理1 神奈川・桐蔭学園
18 柴田 雄基 文2 愛知・千種
19 吉中 大典 スポ4 広島・崇徳
20 宮里 侑樹 スポ1 沖縄・名護商工
21 杉本 峻 商3 東京・早実
22 横山 陽介 スポ2 神奈川・桐蔭学園
23 伊藤 大貴 スポ1 愛知・春日丘
※◎はゲームキャプテン、監督は後藤禎和(平2社卒=東京・日比谷)
関東大学春季大会グループA星取表(5月5日現在)
  帝京大 早大 明大 流通経大 東海大 法大
帝京大 6/7 13:00

早大G
6/14 14:00

草薙
5/17 13:00

帝京大G
5/24 13:00

帝京大G
○121-0
早大 6/7 13:00

早大G
6/21 13:00

盛岡南
○35-34 5/31 13:00

早大G
5/23 13:00

法大G
明大 6/14 14:00

草薙
6/21 13:00

盛岡南

5/9 13:00

三ツ沢
5/17 13:00

東海大G
○76-17
流通経大 5/17 13:00

帝京大G
●34-35 5/9 13:00

三ツ沢
6/21 13:00

成田市中台
5/31 13:00

たつのこ
東海大 5/24 13:00

帝京大G
5/31 13:00

早大G
5/17 13:00

東海大G
6/21 13:00

成田市中台
6/14 13:00

東海大G
法大 ●0-121 5/23 13:00

法大G
●17-76 5/31 13:00

たつのこ
6/14 13:00

東海大G
※早大Gは早稲田大学上井草グラウンド、草薙は静岡県草薙総合運動場、帝京大学Gは帝京大学百草園グラウンド、盛岡南は盛岡南公園球技場、法大Gは法政大学多摩グラウンド、三ツ沢はニッパツ三ツ沢球技場、東海大Gは東海大学湘南校舎ラグビー場、成田市中台は成田市中台陸上競技場、たつのこは龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド。
コメント

NO・8佐藤穣司ゲームキャプテン(スポ4=山梨・日川)

――開幕戦へ向けてどのような準備をされてきましたか

1番メインにやっていたのはストレングスの部分で、体を大きくしていこうというところをメインにトレーニングだったり、食事だったりを意識してやってきました。

――チームではどういった意気込みで臨まれましたか

この試合に関してはボールを継続したいということで継続の部分と、今季初めての試合でもあったので1人1人が強いボールキャリアーとして、ボールを出すまでしっかりと責任を持ってやろうとしました。オフェンスに関して言えば早くフォーメーションをセットして自分たちの良いアタックをするといったところと、ディフェンスは良いセットをして相手の強い選手に対し1人目はローで、2人目がダブルでしっかり止めるというところを意識して臨みました。ですがそこがうまく機能せずに圧力を受けてペナルティーをたくさん犯してしまったので、後半は思うようなゲームにならなかったというのがありました。

――前半はBK陣の活躍も見られましたが、全体を通して振り返っての印象を聞かせてください

全体を通して言うと、フィジカルの部分を強化してきたのですがそこの部分でもっとチャレンジすれば良かったという部分がありました。またペナルティーが多くボールを継続しきれないところと、ディフェンスでも我慢しできずにペナルティーを犯すというワセダの良くないところが出てしまったのかなという印象です。

――ペナルティーの多さの要因としてどのような原因が挙げられますか

犯していたペナルティーに関して言えば1人1人の意識で解決できる問題だと思うので、その理解度が低いというところと、僕の伝える能力やまとめる能力の低さだと思います。

――岡田一平主将(スポ4=大阪・常翔学園)がケガをされているなかでゲームキャプテンとして出場されましたが、特に意識したことはありますか

僕が常に先陣に立つということや、(岡田)一平も慶和(藤田慶和副将、スポ4=東福岡)もいないなかでどのようにチームをまとめていくか、とても良い経験になったかなと思います。

――相手にトライを連取されていた時はどういった声掛けをされていたか教えてください

しっかり肩をぶつけるということを伝えました。ディフェンスで受けてしまう時間帯があって、強い外国人選手などに対してワセダは数で勝つというふうにやっているのですが、そこの部分がやり切れていませんでした。また最初に挙げた早いセット、ポジショニングのところもできていませんでしたし、少し後手後手に回ったかなというような印象が強かったので、まず早いセットをしてしっかり止めようと話ました。

――ついにラストイヤーが始まりましたが春季の目標を教えてください

フォーメーションをしっかり完成させるためにも、そしてボールを継続するためにしなければいけないことは明確になってきているのでそこのレベルを高めることと、あとはディフェンスの徹底です。

プロップ千葉太一(教3=東京・早実)

――今季初戦を終えた感想を聞かせてください

前半と後半で全く別のチームになってしまいました。後半が現在の早大の力なのかと思いました。

――後半は相手ディフェンスの出足が鋭くなりましたが、そこへの対応はいかがですか

ディフェンスシステムを変えてきたことに対してのコミュニケーションがチームとしてできなかったので、コミュニケーション能力の低さを感じました。

――ブレイクダウンの手応えを聞かせてください

外国人選手に対して受けてしまったので、一つ一つのプレーで自分たちが受けるのではなく、前に出る意識を持って普段からやらないといけないです。

――プレーのなかで外国人選手とマッチアップされることもありましたがいかがですか

パワーが半端なくありました。ですが、そこに勝たないと帝京大の外国人選手には勝てないので、きちんとやっていきたいです。

――3番として出場されましたが、この試合のスクラムについてどう思いますか

今季は3番を1年間着続ける意識でいるなかで、スクラムに関しては押せると思っても押せず、チームとしてもまとまりがありませんでした。

――チーム全体として経験が浅い選手が多いなか、昨季の経験があることで引っ張る意識はあるのでしょうか

そうですね。普段の練習から声を出してチームを引っ張ろうという意識はあります。

――ここから続く春シーズンをどのようなものにしたいですか

まずは6月7日の帝京大戦に向けて、チームの底上げを図っていきたいと思います。フロントローを引っ張る存在に自分はなりたいので、今後も努力を積み重ねていきたいです。

ロック桑野詠真(スポ3=福岡・筑紫)

――この試合を振り返ってみていかがでしたか

前半はアタックの部分で自分たちの形が出せていたと思うのですけれど、後半に入ってアタックもディフェンスも自分たちの思い通りにできなくて、流通経大のやりたいラグビーをさせてしまったのが良くなかったです。

――前半は自陣深くからもキックは使っていませんでしたね

そうですね、試合前から決めていたことなので。

――後半に入って思い通りのラグビーができなかった要因はなんだったのでしょうか

ブレイクダウンの部分で、ボールキャリアーが前に出られなかったり、不用意にペナルティーをしてしまったり、ディフェンスでも一対一の部分で引いてしまったりしてしまったところですかね。そういう良くなかった場面が重なってああいう結果になってしまったのだと思います。

――冬は体作りに取り組んできたということを伺ったのですが、その成果は実際に体を当ててみてどう感じられていますか

ブレイクダウンで体を当てるのは前よりも楽になっているのですが、やっぱりスキルやメンタルの部分でもう少しうまくやれたのではないかと思います。

――桑野選手自身も体重の増加はあったのでしょうか

そうですね。昨季が102キロくらいで、現在は109キロくらいになりました。

――セットプレーについてはいかがでしたか

ラインアウトに関しては普段やっている練習のようなプレーはできませんでした。普段はもう少しうまくいくのですが。スクラムに関しては、現在は形を作っている段階なので、もっとスクラムを組んで、ミーティングを重ねていきたいです。

――昨季は主に5番として出場されていましたが、この試合は4番でスクラムを組んでみていかがでしたか

沢登(直也、法3=神奈川・鎌倉学園)が5番しか組めなくて、自分はどちらでもできるので。そんなに4番と5番で変わりはないので問題なくという感じですね。

――冬から春にかけてはチームとしてどういったことに取り組んできたのでしょうか

まず冬にみんな体を作って、ラグビーの基礎の部分、例えばスキルとかを磨くようにしてきました。

――その成果はこの試合で実感できたのでしょうか

出ているところもあるのですけど、試合になるとできないという部分もあったので、もっとゲームにフィットさせていきたいですね。

――春シーズンの目標などはあるのでしょうか

まずはけがをしないで戦い抜くということと、帝京大や明大、慶大、筑波大といった強い相手に対してどれだけ自分たちの力が発揮できるかというところですかね。

――昨季もスタメンとして試合に出られていましたが、それを踏まえて今季の試合で意識していることなどはありますか

昨季のメンバーが多く抜けてしまって、精神的にも技術的にも劣るなかで、自分とか(佐藤)穣司さんが引っ張っていかなければいけなかったのですけど、この試合に関してはそれができなかったですね。

――次の試合に向けた反省点などはありますか

まずはセットプレーを安定させるということを次の試合の目標にしていきたいと思います。

ロック沢登直也(法3=神奈川・鎌倉学園)

――Aチームで初めての出場となりましたがいかがでしたか

もっと体を張りたかったのですが、タックルで前に出られなかったことに後悔が残っています。

――僅差の試合でしたが全体として試合を振り返っていかがでしたか

ディフェンスでコミュニケーションが取れていなくて、相手FWに前進を許したことがBKに申し訳なかったです。

――ご自身が得意とするプレーは何ですか

ボールを前に運ぶことと、FWの近場のディフェンスで前に出ることが得意でしたが、この試合ではできなかったですね。

――今後どのような点でアピールしていきたいですか

ボールを前に運ぶというところでアピールできたらなと思います。

――試合に際して後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)から言われたことはありますか

3月、4月とウエイトトレーニングをやってきたので、当たるところで引くなと言われたのですが、それができたかというと、できなかったですね。

――ウエイトトレーニングではどのくらい体重が増えましたか

5、6キログラムぐらい増えました。

――今後の意気込みをお願いします

ロックは今けが人がいるのですが、戻ってきてもAチームに残れるように頑張りたいと思います。

SH吉岡航太郎(スポ2=国学院栃木)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

前半はやってきたことができて良かったのですが、後半は用意してきたことができなかったので、今後はそこを修正していきたいです。

――具体的にどのようなことを用意されていたのでしょうか

ポッドラグビーをやってきていました。前半はうまくはまって、スコアにも出てきたと思います。ですが後半は相手のディフェンスが変わって、そこがうまくいかなかったと思います。

――15人制の試合で、スタメン初出場となりましたがいかがでしたか

キャプテン(岡田主将)がけがをしていたこともあって出場機会を得られたのですが、キャプテンの代わりに頑張ろうという気持ちでした。

――今回の試合での球さばきはどのように自己評価されていますか

もっと早くパスを出したいところで出せなかったので、そこは改善していきたいです。

――ブレイクダウンで劣勢な部分もありましたが、どのように対処されましたか

そこで早く(パスを)出せるのが良いハーフかなと思うので、もっと早く出せるようにしたいです。

――今季の目標を教えてください

キャプテンが同じポジションなのですが、それでもレギュラーを獲れるように頑張りたいです。

SO浅見晋吾(スポ4=神奈川・桐蔭学園)

――本日の試合を振り返って感想をお願いします

前半は良かったのですが、後半ブレイクダウンの部分で守りに入ってしまったのが良くなかったかなと思います。

――後半は相手ディフェンスが前に出てきてプレッシャーもあったかと思いますが、対応としてはいかがでしたか

その外を攻めたくて、そこがうまく通れば逆にチャンスだったのですが、うまく通せなかったので修正していきたいです。

――前半を振り返って、試合の中で生かせたのはどのような部分でしたか

フォーメーションのアタックがリンクして良かったので、そのイメージを持って後半に臨んだのですが、うまく修正できませんでした。イメージは良かったと思います。

――本日の試合で見えた課題をどのように修正されていきますか

ディフェンスの面で1人目がしっかり相手を倒すということ、相手側には外国人選手がいたのでそれを倒すというのを課題にしていきたいと思います。

――35ー34という僅差での勝利となりましたが、点差に関してはいかがですか

全く駄目ですね。

――キックの精度はいかがでしたか

前日は調子が悪くて不安だったのですが、全部入って良かったです。波はありますが試合で決められて良かったですね。

――新チームの雰囲気はいかがですか

雰囲気は良いのですが、やるときとやらないときの差があるので、やるときはやるというオンとオフをしっかりつけてやっていきたいです。

――今季は『Innovation』というスローガンを掲げていらっしゃいますが、チームとしていかがですか

できている部分もあるのですが、まだまだできていないところもあるので、そこを詰めていきたいです。

――今季の個人としての目標を教えてください

レギュラーに定着してチームに貢献していきたいです。

WTB勝浦秋(スポ3=愛知・千種)

――本日の試合の感想をお願いします

最初のトライの流れは早大のやりたいかたちで、WTBとFBで取り切ることができたので良かったと思います。それ以降はそれほどボールを外でいいかたちでもらうことができなかったので、やりたいプレーができなかったですね。

――15人制初の公式戦でした。どのような気持ちで臨みましたか

早大として初の公式戦でしたが、個人としてもWTBに転向して初めての80分間でした。勝たなければいけないとは思っていました。結果としては勝ちましたが良い内容ではなかったので、思い残すことはありますね。

――アタックに関してはいかがでしたか

最初は良かったのですが途中から外にボールを回せなくなって、相手がディフェンスのかたちを変えてきて、詰まっていいかたちでボールをもらえなくなりました。そこは修正していきたいです。

――後半はノートライに抑えられました。原因をどのように考えていますか

ペナルティーが重なったことと、ブレイクダウンの部分でキャリアーの一人一人が立てなかったこと、スイープがうまく離せていなかったことですね。

――修正したい課題について教えてください

相手が途中から詰めてくるディフェンスに変わったのですが、それにうまく対応できませんでした。そこを変えてアタックにも繋げられたらと思います。

――WTBとしてのフォーメーションやコミュニケーションについてはいかがでしたか

試合後にコーチの方と話してみて、まだちょっとFBと連携がうまく取れていないと分かりました。ディフェンスの面で修正していくことがあるので、今後やっていきたいです。

CTB矢野健人(商3=東京・早実)

――この試合を振り返ってみて感想をお願いします

前半は自分たちのしたいラグビーができたのですが、後半は相手のディフェンスが変わってきてやりたいことができなくなってしまいました。

――Aチームとして15人制の試合は初出場でしたが、どのような意気込みで臨まれましたか

緊張はしましたが自分らしいプレーを一つ一つして、体を張っていこうという感じでした。

――セブンズでは今春に多く出場されていましたが、その経験は生かされていますか

全くセブンズとは違いますが、ディフェンス面がセブンズの引く感じが残ってしまったので、来週の試合は前へ出て体を張っていこうと思います。

――ご自身のアピールポイントは何だとお考えですか

突破した後のオフロードパスとか、一対一で抜き切るところです。

――今戦でチームとして良かった点、悪かった点はそれぞれ何ですか

良かった点は、前半で自分たちのやろうとしていたプレーが一つ一つできたところです。悪かった点は、相手のディフェンススタイルが変わったときの切り替えができなかったのでそこをしっかり直していきたいです。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

この試合の悪いところをしっかり直して、もっと活躍できるように頑張ろうと思います。

WTB門田成朗(法4=埼玉・早大本庄)

――15人制の初戦としてどのような意気込みで臨みましたか

初レギュラーだったので、赤黒を着ている以上は負けられないという共通意識があって、それを先週のオール早慶明の際にOBの方から言われていましたし、絶対に負けられないということだけ意識していました。

――流通経大のラグビーはどのようなイメージがありましたか

個々がすごく強くて、フィジカルも強いという感じです。あとは強くてうまい外国人選手もいますし、U20日本代表やセブンズ日本代表でいない選手もいたのですけど、個々ですごい選手がいるなと思います。

――試合を振り返っていかがですか

前半は僕たちのやりたいラグビーができていたのですけど、後半は相手に(ディフェンスで)詰められて、プレッシャーをかけられたためにやりたいラグビーができなかったので、そこを修正しなくてはいけないと思います。

――主将を欠く中での戦いとなりましたね

練習中から(佐藤)穣司に頼りきるのではなくて、4年生で引っ張っていこうという話をしていて。4年生を中心にみんなで盛り上げていこうということを意識していました。

――前半は良いアタックができていたように思われましたが、手応えを聞かせてください

(浅見)晋吾とか矢野が良いボールをくれて、自分がボールをもらった時には前が空いていたりスペースがあったりしたので、そこで勝負しようと思いました。

――ご自身も独走トライを決められていましたが、振り返ってみていかがでしょうか

あんまり足が速くないので(トライを)取りきることが中々ないのですけど、この試合では取りきれてすごく良かったです。

――強風はプレーに影響がありましたか

心配していたほど、そこまで風は気になりませんでした。

――後半、相手に攻め込まれた要因は何ですか

一人一人が体を当てられなかったのが大きくて、アタックも強くいけず、タックルに入られた後のブレイクダウンも良くなかったです。やっぱり体を当てられなかったということが理由ですかね。

――体の大きい相手と当たってみてどうでしたか

みんな強いなと感じましたし、特に外国人選手はすごく強かったです。やっぱりまだまだウエイトトレーニングを頑張らないといけないと思いました。

――ワセダのきょうの戦いに点数を付けるとしたらいくつくらいでしょうか

60点くらいです。

――それはなぜですか

後半が全然だめで、修正ができなかったってということが理由ですね。

――門田選手にとってラストイヤーとなりますが、どんな年にしたいですか

ここで試合に出られなかったら一生後悔が続くとOBの方からも聞いているので、後悔をしないように毎日出し切っていきたいです。

フランカー宮里侑樹(スポ1=沖縄・名護商工)

――初めて赤黒を着てプレーした感想を教えてください

緊張して、なにもできなかったです。

――どのようなプレーを意識されましたか

100パーセントのプレーを心がけて、とにかく低くタックルや接点に入ろうと思ったのですが、全然だめでした。

――出場にあたり、後藤監督から言われたことはありますか

体を当てて100パーセントのプレーを常に心がけろと言われました。ブレイクダウンが今季の目標なので意識しましたが、できなかったです。

――相手の外国人選手とマッチアップされることもありましたが、戦ってみた感想を聞かせてください

とにかくデカくて、受けてタックルをしてしまいました。

――スタメン定着のために、どのようなプレーをしていきたいですか

もっと自信を持って前に出ていきたいです。あと、この試合は緊張でできなかった部分もあるので、もっとリラックスをして、ミスのない確実な選手になりたいです。

SH山岡篤樹(教4=東京・本郷)

――メンバー選考の経緯を教えてください

一平(岡田主将)が流通経大との試合があり、キャプテンが早大の試合にいないのはまずいということになって断ったら、僕に回ってきました。僕も突然マネージャーに呼ばれたと思ったら、「選ばれたので行ってください」みたいな感じで(笑)。僕も驚きました。

――練習期間はどれくらいでしたか

3日に集まり2日間練習して、この試合を迎えました。

――各校のトップ選手と練習するなかで、印象に残ったことはありますか

練習中は声を絶やさないですし、改善点と良かった点を全員が発信していることが印象的で、そこは僕たちがチームに帰ったあともやっていきたいです。

――ハカを目の前でご覧になっていかがでしたか

初めてハカを見て、怖いというよりは楽しいという感じで、試合が近づいたなと楽しみになりました。見ながら少し笑っていました。

――後半途中から出場されましたが、プレーについてはどう評価されますか

自分らしく素早いラグビーをしようと思っていたので、それができたのはよかったです。ただ、NZUのプレッシャーにやられてしまう部分もありました。とはいえ、きょうより強いプレッシャーは大学界ではないので、この経験を生かして、もっと早いプレーを大学でしたいです。

――ここから春シーズンが始まりますが、どのようなシーズンにしたいですか

流通経大戦を見ていると少し不甲斐ない試合をしていて、一平がいない分も僕がSHとして引っ張っていかなければならないと思うので、前だけ向いてやっていきます。一平はキャプテンですが、負けないように、支えながらも争っていきます!

WTB本田宗詩(スポ3=福岡)

――試合を振り返っていかがですか

試合前までももをけがしていて万全の状態ではなかったのですが、せっかくの機会なので、楽しもうと思ってプレーしました。

――関東大学学生代表に選ばれた経緯はご存知ですか

よくは聞いてないのですが、入ってたよということで参加しました。

――練習はチームとしてどのくらいしましたか

2泊3日の合宿で合わせました。激しい練習はしなかったのですが確認という形でやりました。

――ハカを目の当たりにしていかがでしたか

海外のチームと対戦することは初めてだったので、ハカを見られて興奮しました。

――ニュージーランドのチームを相手に通用したことはありましたか

スペースがあれば勝負できるという面では通用したと思うのですが、日本人と違って腕が長くて、普段抜けたところを止められたので、経験をチームに持ち帰れるようにしたいです。

――流通経大戦はご覧になりましたか

前半だけ見ていて結構いい感じだと思っていたのですが、後半スコアを見る限りやられていたのでビデオで確認したいと思います。

――今後の意気込みをお願いします

流通経大戦でしょっぱい試合をしてしまったと思うので、経験をチームに持ち帰っていい刺激になりたいと思います。