攻守に圧倒し開幕好発進!

ラグビー男子

 楕円球の季節が、ことしもやってきた。ついに開幕を迎えた関東大学対抗戦(対抗戦)。優勝を目指す早大が初戦で迎え撃つは、創部史上初のAグループでの戦いとなる明学大だ。試合は開始直後からFB黒木健人(教1=宮崎・高鍋)が連続で決めるなど一方的な展開に。前半を40-0で折り返すと、後半も実力の差を見せつけ圧倒。終了間際のCTB飯野恭史(商4=東京・早実)のトライで2009年以来となる3桁得点の大台に乗せると、守備でも完封し最高のスタートを切った。

 怒涛(どとう)の攻撃だった。試合開始のキックオフと同時に明学大陣地へとなだれ込む赤黒のユニフォーム。1分、SO小倉順平副将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)を経由し左へ展開すると、最後は黒木がインゴールへと叩き込み先制に成功する。さらに2連続でノーホイッスルトライを決めわずか6分で21点差を付けた早大。SH岡田一平(スポ2=大阪・常翔学園)やWTB荻野岳志(先理4=神奈川・柏陽)も得点を重ね完全に試合を支配する。しかしここからペナルティーやミスが増えるとやや停滞気味の展開に。決して守勢に回ることはなかったが、スコアを動かすことができない。33分にWTB本田宗詩(スポ2=福岡)が大外から決めるも、「前半の最後の最後まで集中力を保たせることができず」(ロック大峯功三主将、スポ4=福岡・東筑)ハーフタイムを迎える。

黒木は序盤から確実にトライを重ねた

 「後半の最初の20分に前半と同じかそれ以上に厳しい入りをしようとしていました」(後藤禎和監督、平2社卒=東京・日比谷)。再び気持ちを入れ直した後半はキックオフから岡田が決め始まる。スクラムや1対1で力の差を見せつけハーフコートゲームを展開すると、荻野がハットトリックを達成するなど攻撃の手を緩めない。選手交代を行った後も勢いはとどまらず。フッカー清水新也(スポ4=宮城・仙台育英)が2トライを挙げるなど継続したアタックを披露。ピッチを広く使う展開ラグビーが見事にハマり、明学大に得点の予感すらつくらせない。仕上げは後半ロスタイム。相手陣地でミスを誘発すると、最後は飯野のトライで100点台の大台に乗せ開幕戦を締めくくった。

短い時間でグラウンドを駆けた回った清水

 大量得点、そして完封というこれ以上ないスタートを切った早大。前半の中だるみの時間こそあったものの、後半は小刻みに加点していくなど集中したゲームを展開できた。また1年生の活躍、2年ぶりとなる対抗戦での完封など明るい材料は多い。次戦の相手は筑波大。接戦が予想されるが、日本一に向け倒さなければならない相手の一つだ。悲願の『荒ぶる』へ――。長く険しい赤黒戦士たちの対抗戦、ここに開幕。

(記事 増山祐史、写真 大口穂菜美、副島美沙子、森健悟)

☆PICK UP PLAYER

積極的に相手の隙を突いた岡田

  開幕戦でポジション争いが熾烈(しれつ)なSHのスタメンの座を射止めたのは岡田一平(スポ3=大阪・常翔学園)。この男だった。春はオフェンス重視のチームの中で平野航輝(スポ4=長崎南山)に出番を削られていき、帝京大戦ではルーキーの杉本頼亮(スポ1=京都・桂)が大抜てき。昨年不動のSHとして君臨していた存在感はすっかり影を潜めていった。しかし夏に限られた時間内でアピールに成功すると、関東大学対抗戦の開幕スタメンという絶好の機会が訪れる。「自分の持ち味をどんどん出していこうという気持ちで出ていった」と言うように積極的な攻撃参加でチャンスをつかみトライを重ねる。得意とするタックルの場面こそ少なかったものの、貪欲に得点を狙うその姿は十分にその存在を示していた。課題とするのはパスの精度。どんなに厳しいブレイクダウンでも正確にパスを出す。そうすればスタメン定着への道が見えてくるはずだ。「常に上を目指す」そう語る岡田の表情に迷いはない。

関東大学対抗戦
早大 スコア 明学大
前半 後半 得点 前半 後半
10
40 64
104 合計
【得点】▽トライ 佐藤穣、岡田3、小倉、本田、飯野、荻野3、黒木3、清水2、深津 ▽ゴール 小倉(11G)、深津(1G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
高橋 俊太郎 社4 東京・早実
  後半0分交代→18佐藤勇    
菅野 卓磨 教4 東京・早実
  後半25分交代→17清水    
千葉 太一 教2 東京・早実
  後半25分交代→16光川    
◎大峯 功三 スポ4 福岡・東筑
桑野 詠真 スポ2 福岡・筑紫
仲元寺 宏行 社3 広島・尾道
  後半24分交代→20吉田    
加藤 広人 スポ1 秋田工
佐藤 穣司 スポ3 山梨・日川
岡田 一平 スポ3 大阪・常翔学園
10 小倉 順平 スポ4 神奈川・桐蔭学園
11 本田 宗詩 スポ2 福岡
  後半2分交代→22深津    
12 飯野 恭史 商4 東京・早実
13 勝浦 秋 スポ2 愛知・千種
14 荻野 岳志 先理4 神奈川・柏陽
15 黒木 健人 教1 宮崎・高鍋
リザーブ
16 光川 広之 スポ4 神奈川・公文国際学園
17 清水 新也 スポ4 宮城・仙台育英
18 佐藤 勇人 スポ4 秋田中央
19 山口 慶和 スポ2 福岡
20 吉田 勇輝 人4 大分舞鶴
21 杉本 頼亮 スポ1 京都・桂
22 深津 健吾 スポ4 東京・国学院久我山
23 盛田 志 スポ3 広島・尾道
※◎は主将、監督は後藤禎和(平2社卒=東京・日比谷)
関東大学対抗戦Aグループ星取表(9月21日現在)
  帝京大 早大 慶大 筑波大 明大 青学大 立大 明学大
帝京大 11/2 14:00

秩父宮
11/30 12:00

秩父宮
10/18 14:00

秩父宮
11/16 14:00

秩父宮
○118-3 ○118-5 10/5 14:00

帝京大G
早大 11/2 14:00

秩父宮
11/23 14:00

秩父宮
9/28 15:00

秩父宮
12/7 14:00

秩父宮
10/19 13:00

松本アルウィン
10/12 12:00

熊谷
○104-0
慶大 11/30 12:00

秩父宮
11/23 14:00

秩父宮

10/11 14:00

熊谷
11/2 12:00

秩父宮
9/28 13:00

秩父宮
10/19 13:00

町田陸上
○68-3
筑波大 10/18 14:00

秩父宮
9/28 15:00

秩父宮
10/11 14:00

熊谷
●21-41 12/7 14:00

江戸川
11/23 14:00

熊谷
11/9 14:00

熊谷
明大 11/16 14:00

秩父宮
12/7 14:00

秩父宮
11/2 12:00

秩父宮
10/12 14:00

熊谷
9/28 14:00

上柚木
10/26 14:00

三ツ沢
青学大 ●3-118 10/19 13:00

松本アルウィン
9/28 13:00

秩父宮
12/7 14:00

江戸川
10/12 14:00

熊谷
11/9 12:00

熊谷
11/23 13:00

上柚木
立大 ●5-118 10/12 12:00

熊谷
10/19 13:00

町田陸上
11/23 14:00

熊谷
9/28 14:00

上柚木
11/9 12:00

熊谷
12/7 12:00

江戸川
明学大 10/5 14:00

帝京大G
●0-104 ●3-68 11/9 14:00

熊谷
10/26 14:00

三ツ沢
11/23 13:00

上柚木
12/7 12:00

江戸川
※秩父宮は秩父宮ラグビー場、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、松本アルウィンは松本平広域公園総合球技場、熊谷は熊谷ラグビー場、町田陸上は町田市立陸上競技場、江戸川は江戸川区陸上競技場、上柚木は上柚木公園陸上競技場、三ツ沢はニッパツ三ツ沢球技場。
関東大学対抗戦Aグループ順位表(9月21日現在)
順位 チーム 試合 得点 失点 得失 トライ
帝京大 236 228 36
早大 104 104 16
慶大 68 65 10
明大 41 21 20
筑波大 21 41 -20
立大 118 -113
青学大 118 -115
明学大 172 -169
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。
コメント

後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)

――試合の振り返りをお願いします

関東大学対抗戦の初戦ということで厳しい試合をしようということでした。もう1つは前半にどういう試合展開になろうとも、後半の最初の20分に前半と同じかそれ以上に厳しい入りをしようとしていました。前半に関しては入りはすごく良いかたちで入れたとは思いますが、そこで少し中だるみの時間ができてしまい相手に付け入る隙をつくってしまったかと思います。ハーフタイムでは当初のプランでもあるそこの部分をもう1度厳しく行こうと話しました。概ね良かったと思います。

――1年生が2人出場しましたがその意図を教えてください

起用した理由については現時点でのファーストフィフティーンと考えていただいて大丈夫です。良い場面もありましたが、この試合に関してはそれ以上に安易な、単純なミスが目立ちました。これを経験が浅いという理由で片付けていたら駄目だと思うので猛省を促したいです。黒木(FB黒木健人、教1=宮崎・高鍋)に関しては入学してきた時からある程度ディフェンスについて力を持っていたので、そこの安定度について評価しています。アタック面でも派手さはないですが、愚直さ、力強さが出てきていると思います。

ロック大峯功三主将(スポ4=福岡・東筑)

――試合の振り返りをお願いします

この試合は学生たちの間では丁寧にということを心掛けて臨みました。前半の最初はすごく良いかたちで入れたのですが、そこから雑なプレーが出てしまい相手に付け入る隙を与えてしまったことが課題かと思います。前半の終わりから後半の最初にかけて雑になってしまいました。それでも0点に抑えていますし、ある意味良い緊張感でできたのかと思います。起きたミスはブレイクダウン周辺でのキャリアーのミスやフォローが遅かったりで、もう少し接点で前に出られたら良かったのかと思います。

――雑になってしまった要因は何でしょうか

やっぱりまだ甘いと思うんですよね。前半の最後の最後まで集中力を保たせることができずに終えてしまっているというのは課題です。そこに関してはスキルであったりメンタル、フィジカルで何か問題があるということなので、もっと来週の筑波大ではプレッシャーが強いと思うので、この1週間で直せるようにしていきたいと思います。

――若いチームでありますがチームの雰囲気はいかがでしたでしょうか

初戦だったので初めての秩父宮、初めての赤黒ということで緊張していた人はたくさんいたと思うんですけど、そこを4年生がカバーするということを試合前に言いました。緊張はしたと思いますが、ある程度は規律良くできていたと思います。

――無失点というのはチームにとっても大きなことではないでしょか

攻めている時間が多かったことが要因だと思います。次はこうはいかないと思います。0点だから強いという訳じゃないので、切り替えは必要です。

――夏から取り組んでいる新フォーメーションは浸透してきましたか

下のチームはしっかり結果として出てきているので、そこの精度を上げていきたいです。

――次の試合への意気込みをお願いします

筑波大だからどうこうではなくて自分たちがやっているラグビーを筑波大相手にも通用させることですね。通用させるラグビーができている自信はあるので、しっかり直して臨みます。

SO小倉順平副将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)

――開幕戦でしたがどのような気持ちで試合に臨みましたか

いつも開幕戦1試合目はミスが多くなるので、今週ずっと練習の前に言い続けて試合に入ったのですが、ハンドリングエラーがかなり多かったと思います。

――ハンドリングエラーが多い要因は何でしょうか

かみ合っていないのか、少し点差がついて軽くなっているのか、一人一人の問題なのか分からないですね。

――試合の振り返りをお願いします

最終的に0点で抑えたというのは評価できることですが、来週の筑波大は強い相手になるので、そういう相手の時にこの試合のような軽いプレーをみんなして勝てるのかといったらそうじゃないと思います。

――大量得点でしたがアタックの総評をお願いします

前半の後半と、後半の前半はこっちが立てなくてうまくできない部分もありましたが、前半の前半と、後半の後半はうまく立てるようになって良いアタックもできるようになったと思うので良かったですね。

――無失点に抑えましたがディフェンスの出来はいかがでしたか

悪くはないと思うのですが、一つ一つのコミュニケーションのところでミスがあったりしたので個々の意識になると思いますが言っていきたいですね。

――コンバージョンキックの精度は満足できるものでしたか

ちょっとミスが多いですね。この試合だったら最低でも2本外しくらい。5、6本外してしまっていて、その2点で結局泣くことになると思うので。後半の疲れている時に精度が落ちるのでそこをしっかりやりたいと思います。

――反省点はどこですか

個人としてはコンバージョンだったりロングだったりキックの精度で、チームとしてはフォーメーションのしっかり立つという部分と試合で疲れてくるとみんな人任せになって喋らなくなることがあるので、いまもずっと言っていますがそれを言い続けたいと思います。

――次の筑波大戦に向けて意気込みをお願いします

競る試合になるのはもう分かっているので、競っている時にどれだけどちらが動けるのかというのが重要になると思います。頑張ります。

プロップ高橋俊太郎(社4=東京・早実)

――大勝となりましたがいまのお気持ちを教えてください

チームとして最初の試合ということで集中して取り組んだ中で、しっかりと結果を残せたので良かったと思います。

――試合前のチームの雰囲気はいかがでしたか

大峯(ロック大峯功三主将、スポ4=福岡・東筑)を中心に最初の試合ということで気合いを入れてましたし、雰囲気は良かったです。

――スタメンを告げられたときの気持ちはいかがでしたか

かなり緊張しました。

――この試合はフロントローが全員早実出身でしたが何か思うことはありましたか

やっぱり早実だから相手に押し込まれたりやられたりしたら悔しいし恥ずかしいので、全力でやってやろうと意気込んでました。

――開始直後から一気に得点を重ねましたがあの時間帯の攻撃を振り返ってください

早いうちに点も取れましたし、気持ち的にかなり楽になりました。

――その後中だるみしてしまった時間帯がありましたが原因はどういった部分にあるのでしょうか

結構みんなが前に出て行ってた中で、簡単にポンポンつないでいってしまってて、そこでミスが起きてしまったので、それが原因だったんじゃないかと思います。

――後半の攻撃をベンチから見ていていかがでしたか

良くボールを回していて良いトライもあったと思います。

――ペナルティーやミスをしてしまう時間帯もありましたね

やっぱり集中力が一番の原因じゃないかなと思います。

――104得点と無失点ではどちらの方が重要な要素だと思いますか

難しいですね(笑)。どっちも重要だと思います。

――無失点に抑えたことに関してはいかがですか

点差や大勝ってことは最初から考えてなく、丁寧にやっていこうと話してました。その中でトライも重ねられましたし、0点に抑えられたことは良かったと思います。

――試合後のチームの雰囲気はいかがでしたか

次の筑波大戦に向けて気持ちをしっかり切り替えていこうという感じでした。

――次戦の筑波大戦にむけての意気込みをお願いします

前線でスクラムでもポイントサイドでも体を張って勝利に貢献したいです。

フッカー菅野卓磨(教4=東京・早実)

――試合全体を振り返ってみていかがでしたか

今週テーマとしてファーストということと、大峯から丁寧にプレーをしようということを言われていて、前半の入りはその通りにすごく良いイメージで丁寧にトライを取れていたのですが、前半の最後だったり後半の途中という疲れている場面で丁寧さに欠けた雑なプレーが出てきたりコミュニケーションミスなどの安易なプレーが出てきたりしていました。そういうところをまだまだ修正していかなければいけないなと思いました。

――この試合は関東大学対抗戦の初戦でしたがどのような気持ちで試合に臨みましたか

初戦ということでどうしてもみんな固くなるし自分も緊張はしていました。でも、ミスが起きても自分たちでセービングをして取り返して、4年生が良い雰囲気を作って下級生に思い切りプレーをさせてあげられたらなと思っていました。そこが良いかたちでも悪いかたちでも出ていたのでそこは課題ですね。

――セットプレーについてお聞きします。スローワーとしてラインアウトのところはいかがでしたか

あまり相手からのプレッシャーもなく、練習通り思い切り投げれて全部ボールは確保できたので良かったと思います。

――スクラムでは優勢ながらターンオーバーし切れない場面が目立ったように見えました

そうですね。押せるのは分かっていたのですが、相手が押される中でもボールを出すというフッキングが上手かったので、早大もしっかり止まった状態から思い切り爆発して押して取り返すというところまでつなげられたらなと思っていました。押し自体は練習通り8人でまとまって出来ていたのですが、もう少し低さだったりまとまりだったりを意識できればもっと楽にプレッシャーをかけられたかなとも思いますね。

――夏合宿が終わってからこの試合まではどのような点を意識して練習していましたか

夏合宿の3試合を見ても、やってきたことを試合の結果として出すことができていなかったので、もう一回全員でやってきたことは間違えてないんだということを言い聞かせて、根底のシンプルな部分をもっともっと突き詰めて練習にこだわってきました。

――次戦の相手となる筑波大の印象はいかがですか

セットプレーがすごく安定していますし、個のプレーヤーとしてもすごく強い選手がいると思いますね。しっかりそこを全員で止めて勝てればいいなと思います。

――それに向けて何か意識したいことはありますか

この試合でFWのキックオフのところでミスが多かったのでセットプレー、特にキックオフの部分を集中して取り組みたいなと思います。

――最後に筑波大戦に向けての意気込みをお願いします

メンバーに選ばれたらこの試合以上に良いプレーができるように頑張りたいと思います。

プロップ千葉太一(教2=東京・早実)

――初めて対抗戦に出場されましたが、いかがでしたか

初めてだったので、いい緊張感で楽しめました。

――開幕戦にどのような気持ちで臨んだか教えてください

自分の初の対抗戦ということもあって、チャレンジしたり雰囲気を楽しんだりしようと常に心掛けました。

――自身のプレーについてはどのように感じていますか

ボールをもらう機会はあまりなかったのですが、その中で仕事をできたかなと思います。それでももっと仕事量を増やしていきたいです。

――夏季オープン戦ではボールキャリアーとして反省されていましたが、そこについては改善できたということでしょうか

この間はすぐ寝てしまいましたが、この試合では少しは前に出られて、それが味方のチャンスにつながったと思います。

――スクラムについてはどうでしたか

ちょっと高くなっていたのですが、前半の最後の方には良いスクラムが組めていたので、それを継続して翌週の筑波大戦に生かしていきたいです。

――筑波大の印象を教えてください

個々が強くて、BKには素晴らしい選手がそろっているので、昨年のようにFWがセットプレーで勝ち、プレッシャーをかけることで勝ちたいです。

――では、勝敗を分けるのはFWということですね

そうですね。セットプレー、特にスクラムでプレッシャーをかけられればいいかなと思います。

――筑波大戦に向けての目標を聞かせてください

筑波大は強敵ですが、必ず勝って、チームに勢いをもたらしたいと思います。

ロック桑野詠真(スポ2=福岡・筑紫)

――試合を振り返って感想をお願いします

この試合のテーマとして一つ目の試合ということだったので、丁寧に丁寧にということを心掛けていたのですが、その『丁寧に』という部分で僕がミスをしてしまったので、そこがこの試合の大きな課題です。

――チームとしての課題はどのようなものがあるのでしょうか

いままでずっとディフェンスセットをやっていて、いま現在もやっていて改善されつつはあるのですが、僕も含めて前5人の意識が低いと監督から言われているので、そこがチームとしての課題ですね。

――開幕戦ということで、どのような意気込みで試合に臨まれましたか

対抗戦で赤黒を着るのが初めてだったので少し緊張もありましたが、功三さんにも声を掛けてもらって、気持ちの面では楽にできました。ただ少し自分の中で吹っ切れない部分があって、そういうメンタル面の部分がキックオフのミスにつながったのかなと思います。

――夏合宿での成果としてはいかがですか

どのプレーでも一つ一つ考える力が少しずつついてきていると思うのですが、他の周りの選手に比べるとまだまだなので、そういう部分を強化していきたいです。

――対抗戦で初のフル出場となりましたが、スタメン入りに関してはいかがですか

もっともっとセットプレーをキックオフの部分で安定していかないと定着には程遠いので、ロック陣を含めて頑張りたいと思います。

――今季の目標を教えてください

自分が赤黒を着続けて、ロックとしての責任を果たして荒ぶるを取るということだけです。

――筑波大戦に向けて意気込みをお願いします

この試合で見えた課題をしっかり反省して、特にセットプレーの部分をマイボール100パーセントにできるように、自分の責任を果たしていきたいと思います。

フランカー仲元寺宏行(社3=広島・尾道)

――対抗戦初スタメンでしたが、どのような意気込みで試合に臨みましたか

いままで練習でやってきたことと、自分の強みのアタックでブレイクするというのを意識してやったんですが、緊張しすぎて空回りやミスが多かったかなと思います。

――ご自身のプレーに関しては課題が残る試合だったということですか

ちょっとしたミスが多くて、強いところとの試合ではそういう部分が大事になってくると思うので、また修正していきたいと思います。

――チームとしては大量得点で完封勝利という素晴らしい結果でしたね

アタックでBKがきれいに(トライを)取ってくれたのですが、もっとプレッシャーのある筑波大や明大や帝京大との試合になってくると、そういうところから取りにくくなってくるので、FWの仕事量を増やしていかないといけないと思います。

――試合前にチームではどのような話し合いがありましたか

対抗戦の初戦ということで、思い切ってやっていこうという話をしました。

――セットプレーの精度はいかがでしたか

スクラムもラインアウトも、ディフェンスのときはちゃんと競れていたし、アタックのときはきれいにボールが出ていたので良かったと思います。

――ポジション争いも激しい中で、今後どのように取り組んでいきたいですか

自分の強みのアタックをもっともっと伸ばして、足りない部分を補って、レギュラーをしっかりつかんで日本一になりたいです。

フランカー加藤広人(スポ1=秋田工)

――試合を振り返っていかがですか

初めての公式戦、赤黒でしたが緊張してしまって自分の持ち味である高さを生かしたキックオフキャッチだったり、サポートプレーが出せなかったので赤黒を着て試合に出られてうれしかった反面、悔しい部分もありました。

――開幕戦となりましたが調子はいかがでしょうか

この試合のプレーは正直、全然ダメで悔しかったです。

――合宿後少し期間がありましたが、重点を置いて練習されていることはありますか

合宿でリカバリーをして疲れた身体を癒したりしぼんだ身体を戻すことを1週間やりました。Aチームに向けては新しく取り組んできたアタックに慣れる、開幕戦に向けて仕上げていくことをやっていました。

――課題などは見つかりましたか

キックオフなどのキャッチでミスをしてしまったので、まずはそこですね。

――後藤監督が「トータルとしては良いが、まだまだ細い」と評価されました。その部分についてご自身ではどのように思われますか

自分でも分かっていますし昔から言われていることなので、すぐに大きくすることは無理ですけど、シーズンも始まりましたし少しずつ大きくして最終的には90キロ以上にしないとこれから上でも戦えないと思うので頑張りたいです。

――今後の抱負をお願いします

次の試合はどうなるか分かりませんが、出るチャンスを頂いたら、自分の持ち味を今度はしっかり出して、チームの勝利に貢献できるようなプレーをしたいなと思います。

SH岡田一平(スポ3=大阪・常翔学園)

――試合を振り返ってください

自分の持ち味をどんどん出していこうという気持ちで出ていったのですが、そのかいあって自分が持ち出してゲインしたりだとか、それをトライにつなげたりしたのが数多くあったのでそこは自分で評価したいと思います。

――久しぶりのスタメン出場ということでしたが、どのようなお気持ちで臨まれましたか

どんどん自分の持ち味を発揮していってディフェンスの場面は少なかったのですが、アタックでは自分が持ち出してトライにつなげるというのができたので少しは満足しています。

――3トライということでしたが攻撃面を振り返っていかがでしたか

帝京大相手に課題となっているブレイクダウンの部分でまだ自分たちの甘いところがあったので、トライを取れたどうこうよりも一つ一つのブレイクダウンだったり、一つ一つのタックル、ボールキャリアーのノンリリースだったりの細かい部分をもっと突き詰めていかないと先には進めないと思っています。

――ご自身が課題とされているパスに関してはどう評価されますか

少し乱れる部分はあったのですが、相手も相手ということでいいブレイクダウンで球さばきもしやすかったです。これを厳しい状況の中でどれだけさばけるかというのが自分の課題なので、次の筑波大戦で自分がどれだけ成長したかというのを見ていきたいと思います。

――春は出場機会に恵まれませんでしたが、シーズン中どういったことを考えて過ごされていましたか

最後は自分が出てチームが勝って日本一になるというのが目標なので、焦らずいま自分の出来ることをしっかりやることだけだと思っています。

――激しいポジション争いですが平野選手(SH平野航輝、スポ4=長崎南山)はどのような存在ですか

とてもパスに対して厳しい人で、その分練習している人なのでそこは僕もすごく見習っているところです。その分あの人に無くて自分に有るものをどんどん前に出していかないと競争には負けるかなと思っています。常に上を目指すということで自分の持ち味を前に出すことが目標になっています。

――では後輩である杉本頼選手(SH杉本頼亮、スポ1=京都・桂)はどういった存在ですか

1つのポジションで競争争いが激しいというのはとてもいいことだと自分は思っています。3人でレベルアップしていってその中で誰がチームにいま必要なのかということなので、とにかく自分はいまできることを存分にやっていきます。競争率が高いのもとてもいいことだと思っているので3人で高めあって、1番いいSHになりたいと思います。

――最後に筑波大戦に向けて一言お願いします

自分の持ち味であるタックル、ディフェンス、自分が仕掛けてトライにつなげるというところを出します。課題でもあるパスに関してですが、次の筑波大戦では相手の厳しいブレイクダウンの中でのパスさばきになると思うのでそこで自分がどれだけ成長したかを見ていきたいと思います。

WTB本田宗詩(スポ2=福岡)

――3桁得点での圧勝となりましたが、試合を振り返って感想をお願いします

初戦ということで、チームとしては入りの部分しっかりやる、『ファースト』というテーマを目標に掲げていました。結果的に良い感じにできたので、その点はクリアできましたね。でも個人としては全然満足いくものではなかったので、次の練習から克服していきたいと思います。

――ご自身のプレーで満足いかなかった点というのは何ですか

なかなか良い感じにボールが持てなくて、その中で囲まれてボールを失った場面が2回あったので、そこが反省点ですね。

――敗戦が続いた夏合宿からどのように切り替えてきましたか

いまは夏合宿から取り入れたフォーメーションでやっていて、そこがうまくいかずに夏は結果がついてこなかったんですけど、内容だけ見るとチャレンジはできていたと思うので、いまはそのフォーメーションをまた完成させていっている途中です。徐々にかたちになってきているのかなとは思います。

――新フォーメーションは夏の3試合に比べるとチームになじんできたと感じますか

そうですね。でも来週もですけど、相手のプレッシャーが強い時にも自分たちが用意してきたものをしっかりと出せるようにしておきたいと思います。

――夏合宿を経て、チームの変化は感じますか

初戦の大東大戦で負けたことでみんな落ちている部分もあったんですけど、そこはキャプテンを中心に4年生が引っ張ってくれて、いまはすごく良い雰囲気で練習できていると思います。

――秋シーズンをレギュラーで迎えるのは初めてですが、気持ち的に春シーズンと違う部分はありますか

あんまり緊張するタイプではないんですけど、対抗戦で赤黒を着て秩父宮に立つというのはすごく震えるものがありましたし、楽しみたかったんですけど、あまり結果がついてこなかったので、来週以降もしっかりレギュラー争いに絡めるように自分の満足のいくプレーをしたいと思います。

――見えたチーム全体の課題はありますか

この試合は相手のプレッシャーというのはあまりなかったんですけど、堅く行こうということでオフロードであったり、片手でつないだりというのをなくそうとしていました。でも最初の方はできていたのに、途中僕も含めたチーム全体がちょっと軽いプレーをしてしまった時間帯があったので、次戦からはそういったつなぎの部分をしっかりとしていきたいと思います。

CTB飯野恭史(商4=東京・早実)

――対抗戦が始まりましたが、どのような気持ちで臨まれましたか

特に緊張もしなかったので、自分の中で課題をもって、それをどれだけ成功できるかという気持ちでやっていました。

――この試合の課題は何でしたか

自分としては、仕事量とディフェンスの精度というのを意識していたのですが、まだまだ足りない部分や課題があるので、筑波大戦までに修正して、詰めていきたいと思います。。

――明学大との対戦でしたが、この結果についてはいかがですか

特に自分たちがどんなラグビーができるのかを考えずに臨んだので、思っていたよりも点を取ることができたし、完封できたことも良かったと思います。

――チームとしては良い出来だったということですか

意識した部分に成果が出たところはあったのですが、まだまだレベルとしては足りない部分もあったので、そういったところを日頃の練習から修正していければもっとチームは良くなるのかなと思います。

――その中でも特に良かった部分はどこですか

入りの部分と一つ一つのプレーを丁寧にやるということは、最初から意識してできていたと思うので、そういったところは良かったと思います。

――個人的なプレーを振り返ってみていかがですか

自分のテーマであったディフェンスのところでできない部分もありましたし、仕事の一つ一つの質を見たときに良くないところもあったので、そういったところをもっとなくして、もっと自分がキャリアーのときに前にでられるように意識してやっていきたいなと思います。

――夏の練習の成果はでていますか

夏にいろいろなことを始めて、バタバタしていたところもあったのですが、合宿が終わってチームとしてまとまりつつあるのかなと思います。

――次戦の筑波大戦に向けて意気込みをお願いします

昨年も筑波大戦に出て何もできなかったので、しっかりとチームの勝利に貢献できるように頑張りたいと思います。

CTB勝浦秋(スポ2=愛知・千種)

――この試合を振り返っていかがでしたか

大きいミスなどはなかったと思いますが、周りがどんどんトライを取っている中で自分は1トライもできなかったので、少し悔しかったです。

――開幕戦ということで、どのような気持ちで臨みましたか

自分にとって対抗戦は初めてだったので、やはり少し緊張した部分もありましたが、とりあえず自分ができるプレーをしようということを考えて試合しました。