春シーズンが終わると毎年催される、ファンへの感謝の意を込めた北風祭。これまでと同様にそのコンセプトを残しつつ新たに掲げた目標は、従来あまり関わりがなかった学生との交流だ。多くの団体が参加しパフォーマンスをし、選手とのコミュニケーションも密に交わされた。運営リーダーの丹野怜央(教4=北海道・札幌山の手)が「全体的には成功しました」と振り返るように、例年以上の集客や盛り上がりを見せた北風祭となった。
本年度、新設されたイベントは、サークル対抗ドッジボール大会。その前座としてラグビー部員を先頭とした16もの団体が、各々の特徴を出しながら入場行進をした。開会式の後行われた大会では、AからDまでの4ブロックに分かれてグループリーグ戦が行われ、勝ちあがったチームが決勝トーナメントに進む方式で開催。チームの人数が足りない団体にはラグビー部員が助っ人として参加し、学生との交流を深めた。優勝したのは昨年の4年生を擁したワセダクラブ。多くの小学生と一体になり頂点の座を勝ち取った。
大盛り上がりのドッジボール
また昨年に続いてのプログラムとなったのは、招待された学生団体によるパフォーマンスタイム。ことしから参加したハワイ民族舞踊研究会によるフラダンスや、下駄っぱーずの下駄を履きながらのダンスで観衆も沸いた。そしてラグビー部員のプロップ陣による『アナと雪の女王』が披露。オリジナリティーあふれる構成で、各部員が体を張った演技を見せると会場のボルテージは最高潮に達した。
部員の演劇はことしも多くの人に笑顔をもたらした
早明戦プロジェクトリーダーの三村将広(人4=神奈川・桐蔭学園)はこの日の出来について、「ラグビー部員と学生の交流があって、つながりができたので良かった」と評す。新たに試みた学生との交流という点から見て北風祭は大成功に終わったようだ。「応援される愛されるチームをつくりながら優勝していきたい」(三村)。新天地となる早明戦を昨年同様、満員の集客を目指すラグビー蹴球部。この日集まった老若男女、全ての人の笑顔を再び早明戦で見られることも期待できそうだ。
(記事 御船祥平、写真 副島美沙子)
コメント
丹野怜央(教4=北海道・札幌山の手)
――北風祭を企画する上で、どのようなテーマを掲げていましたか
基本的にいままではOBの方やファンの方に向けてやっていたのですが、ことしは一般の学生の人も一緒になって楽しんでもらえるといいなと思っていました。僕らもなかなか一般の学生と交流する機会がないので、交流できればと思い、それをテーマにしていました。
――学生のサークル対抗ドッジボール大会をご覧になっていかがでしたか
あまり盛り上がらないかなと思っていたのですが(笑)、学生の方に小さい子どもたちやラグビー部員が混ざって楽しんでくれたので良かったですね(笑)。
――体験コーナーや出し物に関してはいかがでしょうか
体験コーナーに関しては、小さい子に交じって学生も体験してくれたので、学生と子どもたちが良い感じで交流ができて、それは成功したかなと思います。僕らの出し物は、もうちょっと声が出ればよかったかなとも思いましたが、そこそこ面白かったかなと(笑)。
――全体を振り返ってこの北風祭に点数をつけるとすると何点くらいでしょうか
難しいですね(笑)。僕は甘めに自己採点するタイプなので、85点くらいですかね。今後は、ことしサークルの方が来てくださったことを来年も継続していかないと、やった意味もなくなってしまうので、継続していかなければならないと思います。ことしは全体的には成功しましたが、細かい所でぐたぐたになってしまった部分もあったので、改善していければ100点に近づくのかなと思います。
三村将広(人4=神奈川・桐蔭学園)
――北風祭全体を振り返っての感想をお願いします
すごい盛り上がったなと思っています。それを見ることができたので良かったです。
――どのようなテーマを持って北風祭の準備にあたりましたか
例年はOBの方や子どもたちに向けての感謝祭というイメージなのですが、学生とのつながりも深くしていきたいということで、これまで希薄だった学生同士の関係を深めていこうと意識していました。
――学生との関係を深めようと思ったきっかけがあれば教えてくだいさい
応援してほしいといつも部側からは言っているのですが、自分たちから話にいってはいなかったので、交流の場やこちらから提供できるものがあれば良いなと思っていました。みんなができるスポーツということでドッジボールをやりました。学生が一番楽しめるのはこれだと思ってやってみました。
――その成果はどのように感じていますか
最後にいろいろな学生と話してみて、ドッジボール内でラグビー部員と学生の交流があったりしたみたいで、つながりができたので良かったと思います。
――早明戦のPRもありましたがそこに向けてはいかがですか
ことしからは新天地になるのでその場所を昨年同様どのように満員にしていけるかということで動いています。ただ強くて優勝するのではなくて、応援される愛されるチームをつくりながら優勝していきたいと考えています。そのためにもきょうは学生にも楽しんでもらえましたし、自分たちも楽しめたので第一歩になれたと思います。今後はきょう来て頂いた団体に逆に行ってみたりだとか、他の体育会の試合も積極的に見に行って学生同士の交流をしていきたいです。
――早明戦プロジェクトリーダーとして今後に向けて一言お願いします
他の部員と同様に自分自身がレギュラーになることを目標として、なおかつ日本一も目標としています。ただそこで一つ違うのが、その場を提供するということにも全力を尽くします。そこで試合に出て勝って優勝したいです。