注目の帝京大戦!5点差で敗れるも手応え

ラグビー男子

 春季の締めくくりに、ターゲットとしてきた帝京大と対戦した。帝京大の強いフィジカルを生かした猛攻に苦戦するも、早大は自慢のフィットネスを生かし、あらゆる局面で数的優位を作り出す『数で勝つ』ラグビーで、王者相手に善戦する。試合終盤には2点差まで迫るが逆転することはできず、結果は17-22。敗れはしたものの、春の成果を感じられる試合であった。

 SO小倉順平(スポ3=神奈川・桐蔭学園)のキックオフで、緊張の一戦が幕を開けた。前半3分、敵陣でのラインアウトモールで前進すると、そこからBKで逆サイドに展開し、CTB坪郷勇輝(商4=東京・早実)がゴール前右隅の空いたスペースにキックパス。それをWTB荻野岳志(先理3=神奈川・柏陽)が沈め、先制点を奪う。その後は自陣から抜け出せない、我慢の時間帯が続いた。何度もインゴールに押し込まれそうになるも、FB廣野晃紀(社4=東京・早実)、坪郷のビッグタックル、そしてプロップ垣永真之介主将(スポ4=東福岡)を中心としたFW陣の気迫のディフェンスで幾度となく訪れたピンチを凌ぐ。しかし29分、自陣でのペナルティからの素早いリスタートで隙を突かれ、ついにトライを許す。ゴールを決められ逆転を許し、さらに前半終了間際にはラインアウトでのミスからトライを献上。5-14で折り返す。

ボールを奪い合う金と中村主将(帝京大)

 後半7分、敵陣に入ったところで垣永主将が相手のペナルティを誘い、SO間島陸(商4=東京・早大学院)がPGを狙うも、キックは枠を外れる。流れを引き寄せられない中、14分にゴール前の相手ボールラインアウトで早大がボールを奪うも、直後にターンオーバーを許し、インゴールを割られ5-19と引き離された。だがここから早大の反撃が始まる。25分、帝京大のペナルティからSH岡田一平(スポ2=大阪・常翔学園)の素早いリスタートで坪郷が中央を突破。そこから間島、小倉と繋ぎ、最後は荻野が大外を走り切り、タッチライン際で出されそうになりながらも右隅にトライ。小倉が難しい位置からコンバージョンキックを成功させ12-19とする。32分にはFWが相手のペナルティを誘い、敵陣ゴール手前でのラインアウトを得る。そのモールからこぼれたボールを岡田が拾い、空いたスペースに自ら走り込み、2点差まで追い上げる。気合の円陣を組み、最後まで逆転を狙い続けた早大だったが、自陣でボールを奪うことができず、ロスタイムにはPGを決められ17-22でノーサイドを迎えた。

体を張ったプレーでチームの士気を高めた藤近

 春季を戦い終えた早大。慶大に大敗を喫するなど、決して順調とは言い難いシーズンであった。しかしそれから1か月、「あの大敗があって、チームの意識がかなり変わった」と垣永主将は語る。そしてこの帝京大戦では、「1対1に関してはまだ負けている」(垣永主将)、「最終的には差があった」(小倉)と実力差を痛感すると同時に、「相手を上回った場面もあった」(坪郷)、「良いタックルも多かった」(荻野)と手応えにもなった。この春で得た自信と課題が、今後早大をさらに進化させることだろう。

(記事 田中絢、写真 佐藤匠、西脇敦史)

春季オープン戦
早大 スコア 帝京大
前半 後半 得点 前半 後半
12 14
17 合計 22
【得点】▽トライ 岡田、荻野2 ▽ゴール 小倉(1G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
大瀧 祐司 文4 神奈川・横浜緑ケ丘
  後半30分交代→17光川    
須藤拓輝 スポ4 東京・国学院久我山
◎垣永 真之介 スポ4 東福岡
近藤 貴敬 社4 宮城・仙台育英
  後半10分交代→19布巻    
河野 秀明 創理2 東京・早実
金 正奎 教4 大阪・常翔啓光学園
  後半33分交代→20植田    
池本翔一 スポ2 愛知・千種
  後半10分交代→19布巻    
佐藤 穣司 スポ2 山梨・日川
岡田 一平 スポ2 大阪・常翔学園
10 小倉 順平 スポ3 神奈川・桐蔭学園
11 深津 健吾 スポ3 東京・国学院久我山
12 坪郷 勇輝 商4 東京・早実
13 藤近 紘二郎 政経4 神奈川・桐蔭学園
  後半0分交代→21間島    
14 荻野 岳志 先理3 神奈川・柏陽
15 廣野 晃紀 社4 東京・早実
リザーブ
16 清水 新也 スポ3 宮城・仙台育英
17 光川 広之 スポ3 神奈川・公文国際
18 大峯 功三 スポ3 福岡・東筑
19 布巻 峻介 スポ3 東福岡
20 平野 航輝 スポ3 長崎南山
21 間島 陸 商4 東京・早大学院
22 山本 龍平 商3 東京・都立武蔵
※◎は主将、監督は後藤禎和(平2社卒=東京・日比谷)
コメント

後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)

――試合の振り返りをお願いします

この帝京大戦だけじゃなくて、この後ずっと真っ向勝負とかぶつかり合いの部分でどれだけやれるかというところに焦点を絞って、春の最後である帝京大に勝つためにその部分のベースを上げて今までやって来ました。そういう意味では結果的に最後まで勝負をもつれさせることができたというのはそれなりに評価できると思います。

――帝京大の印象はいかがでしたか

1月2日の時点とか、帝京大の春の他のチームとの試合結果を見て、遥か彼方の頂きかなという印象はあったんですけど、この試合で体をぶつけて頂きにちょっとだけ近づけたかなという感じですかね。

――試合前に選手に伝えたことはありますか

真っ向勝負の部分で勝とうということと、こっちはチャレンジャーなので失うものは何もないと言いますか、力を出しきれないようなことはするなということですかね。

――全体的にタックルが向上していますが、その点についてはどうお考えですか

この春重点的に取り組んでいるポイントの一つで、ファーストタックルだけでなく、ダブルタックルやすぐに群がってターンオーバーを狙って行こうとしていて、ターンオーバーをしきるというところまでには行かなかったですけど、継続して強化して、秋には出来るようにしていきたいです。

――前半トライをとった後自陣いる時間帯が長くなりましたが、その点についてはいかがでしょうか

トライを割らせなかったということで、そういう風になってしまったということで、望むところの展開であるので、下のチームがそういったゲームをして勝ってくれたので、Aチームも勝てればそれが体感出来たのかと思います。でも印象は悪くないです。

――ビハインドで迎えたハーフタイムでの指示はどういったことを伝えましたか

全然キツくないだろうと。あと40分、むしろ楽しいくらいのはずだからという感じですかね。

――試合が終わって組んでいた円陣の中ではどういったことを伝えましたか

結果的に5点足りなかったというところで、それは集中力であったりペナルティの多さであったり、後はなんだかんだぶつかり合いの部分で少し足りなかったので、また7月以降頑張ってこの差を詰めていこうということですね。

――先週から帰ってきた布巻峻介(スポ3=東福岡)、荻野岳志(先理3=神奈川・柏陽)、佐藤穣司(スポ2=山梨・日川)の評価はいかがですか

概ね期待の通りの成長ですね。特にこの試合の布巻は良かったと思います。

――春を通してテーマの『数で勝つ』の完成度はどれくらいですか

どのくらいですかね。75点ぐらいにしておきましょうか。

プロップ垣永真之介主将(スポ4=東福岡)

――ナイスゲームでした。終わった瞬間はどんな気持ちでしたか

負けたんで、悔しかったですね。結果がすべてを物語っていると思います。

――昨日にB,C,Dチームが素晴らしい試合をしました。刺激になったんではないでしょうか

そうですね。勝ちたいという強かったです。でもチームの代表である僕たちが結果を残せなかったことは下位のチームに対して申し訳ないです。

――前半は自陣での攻防を強いられましたが、ディフェンスで踏ん張りましたね

全体的には良かったんですけど、前半の最後にミスから失点されたのはいけないですね。たら、ればの話になりますが、あれがなかったらと考えるとあの失点は痛かったです。

――昨季の全国大学選手権で帝京大と対戦した時と比べて、体を当てたときの感触はいかがでしたか

少しはよくなっていると思いますが、まだまだだと思います。1対1に関してはまだ負けていますし、もっともっと努力して強くならならないといけないと感じました。

――春季に意識して取り組んできた動き出しに関しては、どのような評価していますか

動き出しに関しても、もっと早くできると思うんで、突きつめていきたいです。

――後半1トライを取られスコアを離されましたが、そこから2トライを奪うなど猛攻を見せました。これに関してはいかがですか

メンタル面で確実に成長している証拠だと思います。気持ちも切れていませんでしたし、集中できていました。

――5点差は、どの部分で生まれていると感じていますか

気持ちだとか言葉にできない部分だと思います。帰ったらしっかりとビデオを見て敗因を明確にし、修正していきたいです。

――慶大戦の大敗から1カ月で、よくここまで持ってきたように思います。何が変わったんでしょうか

あの試合で自分たちが大学日本一を目指すチームにいかに相応しくなかったかを痛感しました。大学日本一に対する考えも浅はかでしたし、いろんなところに甘さがありました。あの大敗があって、チームの意識がかなり変わりましたね。練習の雰囲気も格段によくなりました。

――最後の夏合宿に向けて、ひと言お願いします

チームが一番伸びる時期でもあるので、とことん上を目指して努力します。

フランカー金正奎副将(教4=大阪・常翔啓光学園)

――ゲームを振り返って一言お願いします

ペナルティですべてが決まった。その一言に尽きると思います。

――密集での素晴らしいプレーの数々。試合前に心掛けたことは何ですか

そうですね、自分の仕事はブレイクダウンなど密集やボールをつなぐことなので、そういうところで自分らしさを全面に出そうかなと思っていました。

――帝京大戦ということですが試合前のミーティングでは何を話しましたか

これまで3年負け続けている相手ということで、借りを返すチャンスだぞということは話し合っていました。だから全員気合いも入っていましたし、チームは一つになっていたと思います。

――フィジカル面での手応えはいかがでしたか

まあそこそこ通用したかなと。でもそこは自信があるので。昨シーズンよりも当たり負けをしなくなったとは思います。

――前半終盤に相手と接触しうずくまっていたシーンもありましたが体調はいかがですか

あれは大丈夫です。ちょっとみぞおちに入っただけなので。(関東大学オールスターゲームの出場は)大丈夫そうです。

――最後に前期を総括して一言お願いします

前期は山あり谷ありでしたけど、やれることはやったと思います。ただそれでもまだ足りなかったというのが分かったので。これから夏にかけてまた努力し直そうと思います。

プロップ大瀧祐司(文4=神奈川・横浜緑ヶ丘)

――春シーズンのターゲットであった帝京大戦を振り返っていかがですか

勝ちたかったのですが、勝ちきれなかったので本当に残念です。

――この試合に臨むチームの雰囲気はどうでしたか

慶大に負けてからいい意味でチームの雰囲気が変わって、そこからいい雰囲気で練習が出来ていました。

――試合の中で随所にいいタックルがあったと思いますが、いかがですか

いや、まだまだですね。数はいけたと思うのですが、精度とかターンオーバーとか、弾かれたところもあったと思うのでまだまだです。

――スクラムに関してはいかがでしたか

スクラムではマイボールは余裕をもって出すことが出来たのですが、相手ボールでもっとプレッシャーをかけられたらよかったと思います。

――帝京大と早大との差はどこにあると感じていますか

単純にフィジカルの差をまだ詰めきれてなかったと思いますし、それに帝京大はペナルティが少なかったです。早大はペナルティを何回も重ねてしまって自滅してしまったのですが、帝京大はそういうところで規律があったと思います。

――夏に向けての意気込みをお願いします

もっと練習して、身体大きくして、絶対に帝京大に勝ちます。

フッカー須藤拓輝(スポ4=東京・国學院久我山)

――試合を振り返っていかがですか

足りないところが良く見えた試合でした。

――帝京大戦ということでしたが、この試合に対する思いはどうでしたか

昨年、帝京大に負けて、そこからは帝京に勝つことを目標に春シーズンを過ごしてきたので、そういう意味では気合いの入ったゲームでした。

――前半にタックルで何度も押し返すシーンがありました

劣勢になるのは分かっていたので、そこは割り切ってリベンジしようという気持ちでした。

――前半終えて後半に入るチームの雰囲気はいかがでしたか

常に自分たちはチャレンジャーなので、この調子で続けていこうという気持ちでした。

――最後は追い上げムードでしたが気持ちとしてはいかがでしたか

最後はトライを取ることしか頭にありませんでした。

――今季の帝京大の印象はどのように感じましたか

昨年と変わらず強いチームでしたね。

――ルール変更から、スクラムの時のコールが変わったと聞きました

スクラムは悪くなかったですが、選手権の時も押されているので、これからです。

――これで、春オープン戦は一つ区切りが付きましたが、春を振り返っていかがですか

関東大学対抗戦や全国大学選手権に向けて、今は体を大きくしている途中なので、まだまだこれからだと思います。ここからまたトレーニングを積んで、夏に帝京大とやる時は勝てるようにしたいです。

――最後に夏に向けて意気込みをお願いします

帝京大に勝つことをターゲットにして、他のチームとの試合も良い内容で終えられるようにしていきたいです。

ロック河野秀明(創理2=東京・早実)

――試合を振り返っていかがでしたか

ディフェンスできちんと粘ることができたので、そこは成長した部分かなと思います。

――帝京大と互角のスクラムを組んでいる印象を受けました

こっちとしてはまだもう少しちゃんと組めたかな、という気がします。次の夏合宿の試合までには修正していって、強いスクラムを組めるように練習していきます。

――スクラムのルールが新しくなりましたが違和感などありますか

プロップは結構変わったと思いますが、自分のロックは押すだけなのでそれだけに集中して頑張っています。重さが重要になってきたので、この夏はもっとウエイトをつけて強くなりたいと思います。

――タックルについてはいかがでしたか

自分はまだまだ飛び込んでいる部分があるので、それをもっと修正して、この悔しさをバネに練習して次の試合に備えていきたいと思います。

――帝京大のFWの印象はいかがでしたか

体が大きいのですが、戦えないということはないかな、という気はしました。

――春シーズンを振り返っていかがでしたか

ついていくことで精いっぱいであまり余裕がなかったので、これから周りが見えるようなプレイヤーになりたいと思います。80分走りきる体力がついたところは良かったです。

――夏合宿に向けて一言お願いします

春シーズンで課題がかなり見つかったので、それをひとつずつ修正していって、次また帝京大と試合するので、それに向けて頑張っていきたいと思います。

フランカー池本翔一(スポ2=愛知・千種)

――この試合を振り返って、いかがでしたか

相手が帝京大ということもあって先週の練習も気合いが入っていて、自分もこの試合ではタックルなどを決められたので、良かったと思います。課題はこの試合で明確に見えたので、夏にもう一度帝京大と戦うときは、課題を克服した上で良い試合ができるように、この夏は自分に厳しく良い練習をたくさんして、試合に臨めたらと思います。

――具体的な課題を教えてください

キャリアーの強さが帝京大と比べて劣っていることが見られたところです。あとは、ブレイクダウンでの働きかけが正奎さん(金正奎、教4=大阪・常翔啓光学園)や布巻さん(峻介、スポ3=東福岡)に比べて全然劣っているので、ブレイクダウンで正奎さんや布巻さんみたいに絡んでいけるように頑張っていきたいです。

――この試合での帝京大の印象はいかがでしたか

やっぱり体が大きいなと思ったのと、ブレイクダウンでかなり力強いプレーをしてきたので、そこが帝京大の強いところだと思います。

――今シーズン全体を振り返って、自分の成長できたと思うところはどこですか

今シーズンは初めてAチームに出させてもらえるようになって、始めの頃は試合以前の問題でメンタルの部分で結構消極的で、緊張してしまうこともあったのですが、試合を重ねていく度に良い意味でAチームに出ることに慣れてきたと思います。そこで自分の持ち味が出せた部分もところどころあったので、それが収穫だと思います。

――今シーズンのチーム全体を振り返って、結果などを含めていかがでしたか

やっぱり帝京大に勝てなかったのは駄目なところだと思いますが、駄目なだけで終わるのではなくて、垣永さん(真之介、スポ4=東福岡)も言っていたように課題はちゃんと明確に見つかったと思います。そこを夏に皆で修正していけば、夏は帝京大に勝てると思うので、一日一日を無駄にせずに頑張っていきたいと思います。

――これからの目標を教えてください

Aチームにい続けるのが目標です。あとは、この春見つけた課題を無くしていけるようなプレーを夏にできたらなと思います。

NO・8佐藤穣司(スポ2=山梨・日川)

――惜しい試合となりましたが振り返っていかがでしたか

ペナルティの多さが勝てなかった原因だったと思います。

――どのような意気込みで臨まれましたか

(帝京大に)負けてから新チームになってずっとやってきたフィジカルとフィットネスの部分を全面に出して戦おうと思って臨みました。

――セットプレーは安定していたようですが振り返っていかがでしたか

まだやはり大事な場面での細かいミスとかもあったので、そこはもっと精度を高めていかないといけないなと思いました。

――ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか

もっとディフェンスの精度、タックルしてからのリアクションなどを高めることや、もっとアタックにも顔を出していけたらなと思います。

――早大も良いプレーをしていたようですが、それでも帝京大に勝てなかった原因はどの差にあると考えていますか

やはりペナルティ、規律の部分が一番大きな部分だと思うので、しっかり私生活から規律を守ってやっていけたら、プレーにも影響してくると思います。

――ブレイクダウンの攻防についてはいかがでしたか

昨季のチームで戦ったときに比べたら、やりあえてた部分もあったので、精度を高めてノーペナルティでできたらもっといい展開になると思います。

――夏や秋へ向けた意気込みはいかがですか

負けたということは帝京大に劣っている部分があるということなので、そこで見えた課題を修正してもっと努力していきたいと思います。

SH岡田一平(スポ2=大阪・常翔学園)

――試合全体を振り返っていかがですか

みんな走り続けて頑張ったんですけど、やっぱりコンタクトで勝てないというのは今後の課題ですね。

――前半、先制点をとってから自陣でのプレーが続きました

粘り強くやっていたんですけど、春先からオープン戦でずっと取られていたペナルティが響いて、失点したのもやはりペナルティが原因だと思います。

――帝京大の印象はいかがですか

かなり強いブレイクダウンで、持ち味を出してきました。ワセダはそれに対抗するコンタクトの強さが欠けていて、我慢できずにペナルティしていました。

――岡田選手自身もコンタクトを課題にしていますよね

自分も頑張ってタックルしにいったんですけど、やっぱりはじかれたところも何度かあったので、SHとか関係なしに相手側にひっくり返すようなタックルができるように頑張りたいと思います。

――ご自身のプレーについて具体的にどう評価しますか

パスはずっと課題にしています。また、帝京大以外に勝っていたタックルも、帝京大相手にははじかれることも多かったので、外人でもどんな相手でもひっくり返すようなタックルを目指して、夏、頑張っていきたいです。

――後半のご自身のトライについてはいかがですか

素直にうれしかったです。

――ちょっとしたミスが失点につながる、忍耐力のいるゲームでしたね

それはゲーム始まる前からわかっていたことで、とにかくワセダはディフェンスで我慢して我慢して少しのチャンスをものにするっていうのが僕らの課題だったので、そこはゲームでも少し出せたと思います。あとは我慢強く守った分、ワントライにつなげるということを夏を超えて大学選手権で出せるようにいまから練習したいと思います。

――ライバル帝京大に最後まで競った試合を展開しました

かなり全国大学選手権につながる試合ができたと思います。でもここで満足せずに、自分らの目標は大学選手権優勝なので、勝たないとダメだし、アタックもしっかりできるように頑張っていきたいです。

――夏合宿に向けて強化したい点を教えてください

ずっと課題であるパススキルですね。SOにいいパスを出せるようにしたいと思います。あとはコンタクトです。はじかれたところを忘れずに、思い切りぶつかってひっくり返したいと思います。

SO小倉順平(スポ3=神奈川・桐蔭学園)

――試合を振り返っていかがですか

後半の最後の部分、ハーフ団のコントロールの所を修正したいと思います。

――後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)は先日「いつも通りやるだけ」とおっしゃっていましたが、成果は出ましたか

出る所は出ていたのですが、やはり後半ペナルティが多くなってその部分で負けたのかなという風には思います。

――ペナルティが多くなった要因は何でしょうか

いつも練習していてもそうなのですが、疲れてくるとちょっと妥協する部分があるので、そういう所を修正するべきなのかなと思います。疲れて自律できないとかばかりですかね。

――フィットネスの改善はありましたか

春の練習の成果が少しは出ているのかなと思います。

――帝京大と体を当ててみての感触を教えてください

最終的には差があったということなので、それを埋められるように7月、8月努力したいです。

――当たり負けはしていないように思いました

2人目が速かった、というのは思います。練習の時からずっと言っていて、徹底できつつあるのかなと。

――前半のエリアマネジメントの出来はどうでしたか

まだまだですね。前半自陣にいる時間が多かったと思うので。

――自陣にいる時間が多くても凌いでいた印象でした

そうですね、それは思いました。

――後半、角度のついたコンバージョンキックを決めましたが、その時の気持ちを教えて下さい

あまりないですね。入れて当たり前にしないといけないので。

――外してしまったコンバージョンキックについてはいかがですか

あれを決められるようにならないと。

――夏に向けての課題は見つかりましたか

疲れている時にみんなで声を掛け合ってペナルティをしないなど、そういう小さいコミュニケーションの取り合いが大事になると思います。

――BKリーダーとしてやってきての、春季BK総括はありますか

まだまだ練習すべき点があります。

――ご自身の春季総括をお願いします

もっと練習して、チームに貢献できるようになります。

WTB深津健吾(スポ3=東京・国学院久我山)

――全体的に試合を振り返っていかがですか

シーズンが始まったときから帝京大はターゲットとして意識していて、この試合に向けてチーム全体でいいアップができていたんですけど、先制してから締めていこうと言っていたのにどうしてもペナルティが多くなって後手にまわってしまったのがもったいなかったと思います。

――帝京大の選手と実際に体をぶつけてみて、相手の印象はどうでしたか

いままでやるべきことはやってきていたので、差は縮まってきていると感じました。

――好ゲームでしたが収穫はありましたか

自分は鈍感なんでまだよくわからないんですけど、敵陣に入ったらすぐに攻めるというのができていたと思うので、最後までやりきるという部分では通用したと思います。

――3週間前にWTBにコンバートされましたが、いまのポジションについて手応えはいかがですか

まだ慣れていないところもあるんですけど、7月、8月に向けてこのポジションでもっと働けるように頑張っていきたいと思います。

――前のポジションの経験が生きている部分はありますか

ディフェンスのときに内側を押さえながら前に出て行かないといけないところがあって、そういうときにフランカーだったときの経験が役に立っていると思います。

――ラインブレイクをする場面が多くありましたが意識はしていましたか

後藤監督(禎和、平2社卒=東京・日比谷)もそこを期待して自分を使ってくれていると思うので、これからもその期待に応えられるようにしたいと思います。

――春季の総括をお願いします

チームとして立ち上がりがよくなかったのですが、慶大戦で大敗を喫してから全体的に意識が変わったのかなと思っています。上向きの状態で春季を終えられたので、また7月に体を作る時期があるのですが、そこでまた一回り大きくなって秋シーズンに乗り込んでいければなと思います。

CTB坪郷勇輝(商4=東京・早実)

――率直に試合を振り返っていかがでしたか

相手は結構強かったんですけど、入りは結構良くてやりたいことが出来たので良かったと思います。

――やりたいこととは何でしたか

ブレイクダウンとダブルタックルを中心に相手に圧力をかけていこうと思いました。それで相手を上回った場面もあったので良かったと思います。

――早い時間帯で先制出来ました

相手は先制すると強いチームなので、先に先制出来たのは良かったです。周りを見て良いプレーが出来た結果だと思ってます。

――タックルで相手にしっかりいけてた場面が多かったですね

そうですね、ただまだまだ負けてる場面もあったので体を大きくしたいです。最終的にはほとんどの場面で相手を上回れるように夏頑張りたいです。

――春シーズンを振り返っていかがでしたか

最初の頃はチームとして波に乗れなかったんですが、途中からみんなが1つになって戦えて、結果も残せてきたので良かったと思います。

――夏に向けての意気込みをお願いします

実際帝京大には負けてしまったので、現状に甘んじることなくこれから頑張りたいと思います。

CTB藤近紘二郎(政経4=神奈川・桐蔭学園)

――どのような気持ちで試合に臨みましたか

いままで負けてきた相手ですし、個々が強いので、一歩でも前に出ようと思ってやりました。

――試合を振り返っていかがですか

FWもBKも一人一人がしっかりやって、ディフェンスも頑張っていたと思いますが、やはり勝ちきれなかったのは実力の差だと思うので、受け止めなければいけないと思います。

――秋の選手権と比べて、手応えなどは感じましたか

一人一人で負けている部分があるので、そこを修正できれば勝ちも見えてくると思います。

――個人的な反省点は何ですか

途中で交替して、最後までチームに貢献できなかったので、80分間走り抜けるようにしていきたいです。

――春はこの試合で一区切りとなりますが、全体的に見て成長したと思うところはありますか

春は途中から出るようになったのですが、一試合一試合課題を見つけて、毎試合それを克服するようにしていたので、それぞれが成長につながったと思います。

――夏の合宿も控えています

厳しい合宿になると思いますが、体重を落とさず、逆に増やして、体力もつけていきたいと思います。

――最後に今後の意気込みをお願いします

また帝京大に負けてしまったのですが、夏合宿でまたやるので、そこに向けてしっかりとやっていきたいです。

WTB荻野岳志(先理3=神奈川・柏陽)

――17-22という結果でした。振り返っていかがですか

昨日BとCが良い試合をして勝ってくれて。Aはずっと帝京大に勝っていないので勝ちたかったです。

――帝京大に昨季からの成長を見せられたのではないでしょうか

そうですね。夏に向けてもっと練習していきたいと思います。

――良い試合をした中で勝てなかった要因は何でしょうか

一つのミスをモノにできなかったことだと思います。

――ご自身の2トライ目はチームに流れを作りましたね

無我夢中だったのであまり覚えていないのですが、トライを取れて良かったです。

――自陣でのプレーが続きましたがチームとしてディフェンスはどうでしたか

良いタックルも多かったので夏はターンオーバーをきちんとしてチャンスをモノにしたいです。

――夏はどの辺りを強化していこうと思いますか

フィジカルが弱いのでウエイトをして力を付けるようにしたいです。

FB廣野晃紀(社4=東京・早実)

――良い試合内容ながらあと一歩のところで勝利を逃してしまいましたが、全体を振り返っての感想をお願いします

ディフェンスで我慢できて、耐えきって、そのあとワンチャンスでしっかり取れたところもあったんですけど、他にチャンスがあったときには逃してしまったり、細かい部分での精度で粗が出てしまったかなと思います。

――前半は押される場面もありながら好ディフェンスでなかなか相手に点をとらせず、廣野さんご自身も好タックルを決めていましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか

ぼく自身、ひとつのタックルはよかったんですけど、そのあとで相手に取られたところでタックルを逃してしまって、あれがなければ勝てていたので、すごく反省しています。

――後半では巻き返しを図りましたが、どのようなことを意識して後半に臨みましたか

はい。80分間、プレッシャーかけて前に出てきたので、ワセダのBKが対応できませんでした。修正するべきは、まずFWが前に出ることだと考えます。FWが前に出たところからBKが攻めればいい形が作れたのかなと、終わってみればそう思います。

――春季は帝京大戦に照準を合わせて来ましたが、どのようなゲームプランを考えていましたか

まずは1対1でタックルを止める、数で勝つということです。良いタックルもできたし、一人一人良い当たりもしたと思うのですが、今後もチャンスのところで精度の高いアタックやディフェンスができるように心掛けていきたいと思いました。

――春季を通して良くなったところはどんな点だと思いますか

初期は特にバックスのなかで全然コミュニケーションが取れていなくて、そこは毎試合課題に上がっていましたが、だんだん声が出るようになってきて、どんどん連携が取れるようになってきたのはよかったなと思います。あとはタックルも良くなったと思います。

――春季を通して色々なチームと戦うなかでなにか収穫はありましたか

やはり一人一人の選手が自発的に声をだせるようになってきたというのは大きいと思います。厳しいタイトなゲームで、帝京大という昨年ボロ負けした相手に競り合えたというのは自信になりましたし、昨日のB・Cチームの試合では勝っているので、すごく大きな収穫として自信を得ることができたというのがあります。

――夏季にも帝京大戦を控えていますが、夏季はどんなことを目標にしていきたいですか

やはりチームとしてはワンチャンスを逃さないということと、絶対に勝ち切るということで、個人としては今日ディフェンスでひとつ逃して負けにつながってしまったので、1点も許さないというところを意識してやっていきたいと思います。

ロック大峯功三(スポ3=福岡・東筑)

――試合を振り返っていかがですか

5点差なんですが、課題が残った試合でした。

――帝京大と対戦した印象を改めて教えてください

FWで崩してBKで仕留めるというチームなのでFWのところで負けなければ良い展開に持ち込めると思ったんですけど、最後の最後で受けてしまいました。

――途中出場でしたがどういうモチベーションで出場しましたか

まず敵陣に行くために相手のペナルティを誘うプレーや良いタックルだったり、ターンオーバーを狙っていきたいなというのがあってそれはできたんですけど、取り切るところまではできなかったのでそこが自分の課題でもあるしチームの課題でもあります。

――ご自身のタックルに手応えはありましたか

あまりタックルに勢いがなくてビッグタックルもありませんでした。技術的なところで相手が真っ直ぐ走ってくるのに対してはワセダは行けてるんですけど、相手が横に動いたりしたら飛び込んでしまうところがあるので、そこが課題として残りました。あと体の大きさとかフィジカルの部分が最後の最後で出たと思います。

――夏にもう一度帝京大と対戦しますが意気込みをお願いします

5点差と思ってやるのではなくて、5点も差が開いてしまったと思ってやります。ワセダも含めて他のチームもこの5点差を埋められなくて、この4年間帝京大に優勝させてしまっていると思うので、この試合を忘れずに8月の最後に良いゲームができたらいいと思います。

フランカー布巻峻介(スポ3=東福岡)

――試合を終えての感想をお願いします

勝ちたかったですね。

――ターゲットである帝京大戦でしたが、どのような準備と意気込みで試合に臨みましたか

僕としてはどの相手とも変わらずにやろうと思っていたので、変に意識はしてなかったんですけど、チームの目標として、ダブルタックルに入る、ブレイクダウンに入るなどのディフェンスシステムであったり、そういう決まり事を作っていたので、そこができたことはチームとしては良かったと思います。

――前半はベンチから見ていていかがでしたか

みんな楽しそうだなあと思って、良いディフェンスをして、トライも取っていて。早く出たいという気持ちでした。

――我慢してはいるものの、先制点から追加点を奪えない状況の中での途中出場でしたが、試合に入る際に意識したことはありますか

ディフェンスではボールを奪うこと、アタックでは前に出ること、シンプルですけど、みんな疲れていたので、そこを自分ができればと思っていました。

――フランカーに転向してから2試合目の出場ですが、ご自身のプレーについてはいかがですか

まだまだ全然できていないので、もっと多くの場面に絡んで、チームに貢献できたらなと思います。

――布巻選手のビックタックルを含め、チーム全体としてタックルの精度が上がっているように感じました

それはチームとしての課題だったので、みんなできるようになって成長しているので、良いと思います。

――昨年の全国大学選手権に比べ、帝京大との差が縮まっているのではないでしょうか

どうですかね。昨年とは帝京大さんのチームも違うし、僕らも違うので何とも言えないですけど、点差だけは縮まっていると思います。

――次のターゲットは夏の帝京大戦ということになりますか

いや、全部の相手ですね。こういう試合はアベレージにしていかなければいけないし、どのチーム相手でもこういう試合ができるようにならないと強くならないので、全チームを意識してやっていきます。

――今後の課題を教えてください

個人的には多くの場面にもっと絡むこと。チームとしては、いまはもう一回個々の課題を見つめ直して、成長して、またチームとして集まるというイメージです。

SO間島陸(商4=東京・早大学院)

――帝京大を相手にしたきょうの試合内容をどのように見ていますか

まず結果として勝てなかったことは重く受け止めなければと感じています。チームとしては良い方向に向かっていると思うので、この春の課題をしっかりと修正していきたいです。

――特に良い方向に向かっていると感じられた点はどこですか

コンタクトの面が、昨年の大学選手権で対戦した時よりも良くなっているというのはチームとして感じられたところだと思います。今回は帝京大が相手ということで、真っ向勝負を意識していました。個人としては風上ということでエリアをしっかり取ることを考えて臨みました。FWが強い相手に対しては、より自分の強みであるエリアマネジメントが重要になってくると思います。

――ご自身の春シーズンを振り返ってみていかがですか

Aチームから始まってまたBに落ちて、なかなかAのスタメンとして出ることができなかったので課題が残るシーズンでした。タックルやゲームメイクの面でも慌ててしまいましたし、まだまだプレーの精度が足りないなと感じたので、もっと突き詰めていきたいですね。